JPS62252798A - 核酸誘導体 - Google Patents

核酸誘導体

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JPS62252798A
JPS62252798A JP61280452A JP28045286A JPS62252798A JP S62252798 A JPS62252798 A JP S62252798A JP 61280452 A JP61280452 A JP 61280452A JP 28045286 A JP28045286 A JP 28045286A JP S62252798 A JPS62252798 A JP S62252798A
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JP
Japan
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nucleic acid
acid derivative
polymer
present
polyc
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JP61280452A
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English (en)
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Junichi Yano
純一 矢野
Tadaaki Oki
忠明 大木
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Nippon Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shinyaku Co Ltd
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は医薬品として有用な 生理活性を有する核酸誘導体に 関する。
(従来の技術) 核酸はプリン環またはピリミジ ン環にリボース等の糖が結合し これらがリン酸を介在して鎖状 に連なって構成されている。
核酸のうちRNA(リボヌク レオチドポリマー)は糖として リボースを有し、糖部がリン酸 のジエステル結合で結ばれた鎖 状の高分子化合物である。二重 鎖は、核酸を構成する塩基(例 えば、イノシン、シチジン、ウ リジン等)のプリン環またはピリ ミジン環部分がいわゆる相補的に水素結合によって結び
つき、立体構造としてらせん状に構成されている。二重
鎖を有する核酸は有用な生理活性を有することからこれ
まで多くの研究がなされてきた。
これらのうち、天然の、例えば、ウィルス由来のRNA
や、合成二重鎖RNAとしてのポリイノシン酸・ポリシ
チジル酸誘導体(以下「ポリ■・ポリC」という)、ポ
リアデニル酸・ポリウリジル酸誘導体等は、インターフ
ェロン・インデューサーとして多くの研究がなされてき
ている(デクラークら。  Texas Report
s onBiology and Medicine 
 iL7? (1982) )。
(5′−シチジル酸)(5′−イノシン酸)このように
、これまで多くのRNA核酸誘導体が合成されその生理
活性が研究されてきた。
ポリ!・ポリCは高い活性を有する物質としてその有用
性が評価され、研究が続行されている。またポリ!・ポ
リC中のシチジンの極一部がウリジンに変化した化合物
(ミスマツチドRNA)がポリI・ポリCに近い生理活
性を有するものとして研究されている(特開昭50−0
82226号)。
ポリシチジル酸の研究も続いており、ポリシチジル酸の
ピリミジン環の−NH2基の代わりにその50%以上に
メノトカブト基(−SH)を導入するとその生理活性が
増大するとの研究もある(英国特許出願2038628
)。
(発明が解決しようとする問題点) 上記した従来の生理活性物質は、なるほど有用なる効果
を充分に期待することができるものの、ポリI・ポリC
の如くその毒性を否定することができず(デクラークら
。Infect、 In+muni、+6344 (1
972) ) 、何らかの工夫を要するものであった。
また、その生理活性を更に強力にすることが望まれてい
た。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、永年の研究を続ける過程において、偶然
のことではあったが、RNAが一定量の硫黄原子の導入
によって安定した高次構造の誘導体を形成することがで
きることを見いだし、この生理活性を測定したところ、
このものが従来ある生理活性物質に較べて極めて強力な
る活性を有しかつその毒性が極めて弱いことをも見いだ
し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は、核酸の分子構造一部をSO置換するこ
とにより、又はS−3置換の共有結合による架橋によっ
て結ぶことにより、安定に存在する核酸の高次構造を得
たことにある。
本発明の核酸誘導体は、−311基が導入できる核酸塩
基から合成される。本発明の核酸誘導体の具体例として
は、シチジル酸のポリマーである鎖状化合物(本明細書
において「ポリC」という)と、イノシン酸のポリマー
である鎖状化合物(本明細書において「ポリI」という
)との相補的二重らせん構造を有するものを挙げること
ができる。この場合、上記したポリI・ポリCに似た構
造を有するのであるが、本発明の核酸誘導体が特徴的で
あるのは、以下の点にある。
本発明の核酸誘導体は、硫黄原子による部分的置換(S
H基)、これらの架橋(S−S結合)、又は両置換基の
混在によって誘導体を形成している。
本発明の核酸誘導体における硫黄原子はポ)ツマ−調製
の後又はその前に合成又は酵素反応を利用して導入され
る。−SH基が導入できる核酸塩基、例えば、シチジル
酸のピリミジン環中にある4位の−N)12基を−SR
基で置換することにより導入するものである。この置換
体残基を4−チオウリジル酸という。
(5”−4−チオウリジル酸) 更に、導入されたーSH基を後述する適当な方法によっ
て酸化することによりS−S結合架橋を形成させること
ができる。
分子内にSR基とS−S基が混在する誘導体は、SH基
導入体を部分的に酸化するかS−S基導入体を部分的に
還元することによってつくることができる。
ところで、上記した核酸ポリマー(ポリC)は一重鎖で
ある。この、SH置換又はS−S結合架橋を形成させた
後の一重鎮核酸ポリマーは、後述する適当な方法によっ
て相補的な一重鎮核酸ボリマーと会合させて多重鎮を形
成させることができる。また逆に、先に硫化した一重鎖
核酸ポリマーと相補的な核酸ポリマーとを会合させて多
重鎮をつくり、その後に酸化反応によりS−3結合架橋
を形成させることもできる。このようにして形成した核
酸誘導体もまた本発明の目的である生理活性を有する核
酸誘導体に含まれるものである。即ち、−3H基を導入
できる核酸塩基を一部に有する核酸ポリマーであれば本
発明に含まれる0例えば、核酸残基に、4−チオウリジ
ン、2−チオウリジン、2−チオグアノシン、6−メル
カプトプリン、8−メルカプトプリン等を含む核酸ポリ
マーをジスルフィド化したものも本発明に含まれるもの
である。
本発明の核酸誘導体はまた、リン酸側鎖部を開裂させる
ことによって低分子化させることができ、この低分子化
したものも本発明に含まれる。従って、この意味からも
既存のポリI・ポリCとは異なる。
叙上の、SH置換やS−S結合による架橋の形成、及び
好ましくはリン酸側鎖部開裂による低分子化という本発
明の核酸誘導体の特徴によって、本発明の効果、即ち、
■生理活性を高めること、■安全性を高めること、を発
現せしめることが初めて可能となったのである。
本発明の核酸誘導体の生理活性は医薬品として極めて有
用なものである。後述するように、本発明の核酸誘導体
は強力なインターフェロン・インデューサーとしての作
用を有する。この作用は、本発明の核酸誘導体の持つい
くつかの生理活性作用のひとつに過ぎない。本発明の核
酸誘導体の生理活性としては、例えば、後述する複数の
生理活性を挙げることができる。この中には、TNF産
生能、インターロイキン1産生能、インターロイキン2
産生能、マクロファージ活性化能、NK細胞への活性化
作用、l1ii細胞増殖阻止作用、担癌マウスにおける
腫瘍増殖阻止作用、ヒト腫瘍細胞担癌ヌードマウスにお
ける増殖阻止作用、腫瘍細胞の肺転移抑制作用等が含ま
れる。
また、本発明の核酸誘導体はこれまでのポリ■・ポリC
等のインターフェロン・インデューサー等に比べて極め
て安全性が高い。従って、本発明化合物は抗ウィルス剤
、抗腫瘍剤等として有用である。
核酸の分子サイズを表現する単位として繁用されている
ベース・ペア(以下rbpJという)は、核酸の塩基数
によってその分子サイズを表わすものである(10bp
は10個の塩基を持つ二重鎖ポリマーを意味する)。本
明細書においては二重鎖ポリマー以外の核酸ポリマーを
も扱うことから、bpO代わりに「残基数」の言葉を使
用する(例えばrlO残基数」とは、10個の塩基を持
つ核酸ポリマーを意味することとする)。
本発明の核酸誘導体には多くの種類の分子サイズを有す
るものが含まれるが、50残基数以上、例えば、50〜
10000残基数であるものがよい。
それ以上であれば、例えば、20万残基数程度の、より
大きいものであってもよく、本発明の生理活性を維持す
るのに分子サイズの大きさが影響を与えることは少ない
ことが判っている。
本発明の核酸誘導体における硫黄数を表わすのには、こ
の明細書においては硫化度数(n)をもって表現する。
シチジル酸はそのピリミジン環中の−NH2基を一5H
基に置換することによって4−チオウリジル酸に変わる
が、nは1個の4−チオウリジル酸に対して存在するシ
チジル酸の個数を表わす。本発明の核酸誘導体には多く
の種類のnを有するものが含まれるが、nが6以上であ
るものがよい。nがそれより小さくなると本発明の生理
活性が低下することが判っている。nが6以上であれば
、例えば、nが39程度のものであってもよく、本発明
の生理活性を維持するのにnの値が影響を与えることは
少ない。
本発明の核酸誘導体の製造にあたっては種々の方法をと
ることができる。本発明の核酸誘導体の原料であるポリ
C等は容易に入手することができる。ポリCは、例えば
、硫化水素等の硫化剤と反応させることにより硫化する
ことができる。この反応によってポリC中の一定の数の
シチジル酸を4−チオウリジル酸に変換することができ
る。反応温度と反応時間等の反応条件を変化させること
により、所望のn値を有するポリCを得ることができる
硫化ポリCは、容易に入手可能なポリ■とともに既に公
知の方法によって会合させることができる。この方法に
よって得られた硫化ポリC・ポリIは、ジスルフィド形
成反応、例えば、ヨード試薬による酸化反応等、を利用
することにより本発明の核酸誘導体に導くことができる
上記の方法により得られる本発明の核酸誘導体は、はぼ
定量的に得ることができ、その収率は全体を通してほぼ
90%程度であることが判っている。
他の核酸、例えば、ジスルフィド架橋をもつポリA・ポ
リUの合成の場合には、まず酵素反応により硫黄原子の
入った核酸塩基を用いてポリマーを調製する。これはヘ
テロポリマーを作る通常の方法を用いることができる。
具体例を挙げると、ポリヌクレオチドフォスフォリラー
ゼ(PNPage、 type15、PLバイオケミカ
ル)0.5ユニット/mlを用いウリジン−5′−シフ
オスフェート(UDP ) 36mMと4−チオウリジ
ン−5′−シフオスフェート(4−SHUDP)  7
mMを、10mM塩化マグネシウム、0.4mMEDT
Aを含む150mM l−リスバッフ、 −(pH8,
2)中、37℃5時間で反応を行うと収率50%程度で
ウリジン残基13個に4−チオウリジン残基が1個の割
合で含まれるヘテロポリマーを得る。ここで4−チオウ
リジン−5′−シフオスフェートの代わりに2−チオウ
リジン−5′−シフオスフェートを用いると、2−チオ
ウリジンが含まれるポリUが得られる。
このように、−SH基を含む核酸ポリマーを種々の通常
知られた方法で調製した後は、実施例で述べる硫化ポリ
I・ポリCの場合と同様の操作によって以下の誘導体に
導くことができる。
即ち、具体例を挙げると、硫化ポリウリジル酸と当モル
のポリアデニル酸をともに中性水溶液に溶解し、複合体
形成のためにアニーリングを行う。即ち、インキュベー
ターで水溶し、温度を徐々に・85℃まであげ、そのま
ま10分間加熱後、室温に放置する。
このようにして得られた複合体をポリI・ポリCのジス
ルフィド化反応で示したと同様の条件、即ちINよう素
溶液で酸化することによりジスルフィド架橋をもったポ
リA・ポリU誘導体を得ることができる。アニーリング
から後の収率は80%程度であり、全体を通した収率は
40%程度である。
ジスルフィド化した複合体は、中性の水溶液に対して充
分透析した後、凍結乾燥することによって白色繊維状固
体として得ることができる。
本発明の核酸誘導体が、その特徴として有するS−3結
合によっていかなる立体構造を形成しているものである
かは必ずしも明らかではない。
本発明の核酸誘導体は、後述するように、一定の明確な
融解曲線を描くことから、安定な基本構造を有するもの
であることが明白である。
50%融解温度CTm値)を求めると、0.1Mナトリ
゛ウムイオン存在下、中性条件でポリI・ポリCが59
.0℃であるのに比べ、n=20の割合で4−チオウリ
ジンを含むSH置換核酸誘導体及びそのS−3置換核酸
誘導体は、それぞれ59.5°C159,3℃と同等又
はそれ以上に安定化されていた。
一方、同じn=20の割合でウリジンを含む水酸基置換
核酸誘導体は、53.1℃と低い。
即ち、硫黄原子の導入によって、他の置換体、例えば、
アミノ基や水酸基の場合に比べ核酸の高次構造を安定化
することができる。
次にRNA分解酵素(RNase A)の水解に対する
抵抗性を、分解率が50%に達する時間比で比較すると
、一定の酵素反応条件下でボIJ I・ポリCの50分
に比べ、4−チオウリジン(S)l基)及びそのS−S
基を含むn=20の核酸誘導体はともに60分であり、
一方ウリジン(水酸基)を含むn=20の核酸誘導体は
20分と短く、生化学的安定性においても硫黄原子の置
換効果が見いだされている。
本発明の核酸誘導体を医薬として投与する場合、本発明
の核酸誘導体はそのまま又は医薬的に許容される無毒性
かつ不活性の担体中に、例えば0.1%〜99.5%、
好ましくは0.5%〜90%含有する医薬組成物として
、人を含む動物に投与される。
担体としては、液状、固形、又は半固形の希釈剤、充填
剤、及びその他の処方用の助剤一種以上が用いられる。
医薬組成物は、投与単位形態で投与することが望ましい
。本発明の核酸誘導体は、経口投与、組織内投与、局所
投与又は経直腸的に投与することができる。これらの投
与方法に通した剤型、例えば、各種の経口剤、注射剤、
吸入剤、点眼剤、軟膏剤、生動等、で投与されるのはも
ちろんである。例えば、組織内投与、局所投与が特に好
ましい。
悪性腫瘍治療剤としての用量は、年齢、体重等の患者の
状態、投与経路、病気の性質と程度等を考慮した上で調
整することが望ましいが、通常は、成人に対して本発明
の核酸誘導体の有効成分量として、1回あたり、0.0
5〜1000mgの範囲が用いられ、好ましくは0.5
〜50mgの点滴静注が一般的である。場合によっては
、これ以下で足りるしまた逆にこれ以上の用量を必要と
することもある。また1日1〜数回投与又は1導数日の
間隔で投与することができる。
良性l1ffi瘍又はウィルス疾患治療剤としての用量
は、病気の性質と程度、投与経路、患者の状態等を考慮
した上で調整することが望ましいが、通常は、畝上の悪
性腫瘍治療剤としての用量の1導数十分の−の範囲が一
般的である。
の  8導 の生 ′ 以下に本発明の核酸誘導体の生理活性について説明する
(1)インターフェロン・インデューサー能本発明の核
酸誘導体のひとつである硫化ポリI・ポリC誘導体につ
いて、そのインターフェロン・インデューサーとしての
作用を、抗ウィルス活性のアッセイ法で求めた。
試験検体Iとした硫化ポリ!・ポリC誘導体はSR置換
体であり、試験検体■は5−sH置換体ある。ともにn
値はn=20、分子サイズが50〜2000残基数も用
いた。
ヒト末梢血から得たリンパ球(106細胞数/ml)を
培養液(RPMI 1640 、20%FCS )中で
検体(10μg/ml)と2時間処理する。反応培養液
を除き再び新たな培養液(RPMI 1640 、20
%FCS )中に細胞を浮遊させた後、20時間インキ
ュベートし、その上滑液をシンドビスウイルスとPL細
胞を用いた通常のインターフェロン−抗ウイルス活性測
定法にかけた(臨床検査 胆1726 (1984) 
)。その結果を下表に示す。なお、インターフェロンの
力価はCPEIsa(Cytopathogenic 
!Effect Inhibition 50 )法を
用いた希釈濃度によって求めた6試験検体■はn=20
の割合で4−チオウリジンを含むS−3置換核酸誘導体
であり、試験検体■はそのSH置換体である。対照検体
として既存のポリI・ポリCを用いた。
試験検体I   100   >6400  >640
0  >6400試験検体II  100   >64
00  >6400  >6460(インターフェロン
力(ill+ (ユニット/ml) )本発明の核酸誘
導体のインターフェロン・インデューサーとしての強力
な作用が明らかである。
なお、後述する実施例において得られた本発明の核酸誘
導体の硫化ポリトボリC誘導体のうち、n値が20で分
子サイズが50〜300残基数のもの、及び、n値が2
0で分子サイズが200〜2000残基数のものを試験
検体として同様の生理活性をみたところ、はぼ同様の結
果を得た。また、低分子化する前のもとの核酸誘導体(
n値が20で分子サイズが2万残基数程度以上)におい
ても同様の結果を得た。
(2)l!!!瘍壊死因子(Tumor Necros
is FactorTNF)産生能 BCGで10〜14日前に前処理したウサギからの肺胞
マクロファージを分取し、10%FC3加RPM116
40培地にて2 Xl06(II/mlに調整後その1
mlをプラスチックシャーレにまき、検体の存在又は非
存在下37℃にて炭酸ガスインキュベーター内(5%C
02)で培養する。
2時間又は8時間後の細胞培養上清を用いてTNF活性
を求めた。結果を下表に示す。TNF活性値は72時間
後のL−M細胞に対する細胞障害活性を色素の取込み法
で測定し、50%細胞障害での希釈倍数をタイターとし
て表わす。なお、この細胞障害がTNFによることをウ
サギTNFに対するモノクローナル抗体を用いてその活
性中和により確認した。
コントロール −−−−−−− LPS    32>64     +試験検体132
>64      + 試験検体[32>64      + 対照検体n   32  >64      +LPS
は1 pg /ml、試験検体I、試験検体■及び対照
検体は10μg/mlの濃度で使用した。
試験検体■、試験検体■及び対照検体は(1)と同じで
ある。本発明の核酸誘導体のTNF産生能が強いもので
あることが明らかである。
(3)生体内TNF産生能 BALB/C?ウス(6〜8週令、雄性)にMe th
Allt瘍2X105個を腹側皮下に移植し、移植後2
日後と12日後の2回、薬物投与し、2回目投与の1時
間後に一部採血し、血清中のTNF活性を測定した。ま
た、その後生じる担癌部位でのネタローシス現象を観察
した。結果を下表に示す。なお、表中の数値は、前記(
2)に示したと同じタイターを用いた。
BCG    LPS     192       
有りBCG   試験検体1  48      有り
BCG   試験検体n   50      有りB
CG   対照検体   24      有り試験検
体1 試験検体I   12      有り試験検体
■、試験検体■及び対照検体は上記(1)と同じである
。本発明の核酸誘導体の生体内TNF産生能が強いもの
であることが明らかである。
(4)インターロイキン1の産生能 正常ヒトヘパリン加末稍血よりFicol−Hypaq
ue(ファルマシア、Ficol−paque  (登
録商標))比重遠心法で単核球と分離後、10%FC5
加RPMI培地にて5X106個/ m lに調整し、
プラスチックシャーレに入れ37℃、1時間培養後、付
着性の細胞をインターロイキン1産生源として用いた。
得た単球5X105個/mlに薬物を加え、24時間3
7°Cで培養後の上清中のインターロイキン1活性をP
HA刺激マウマウ腺IIIII8!への3H−チミジン
取り込み法により、胸腺細胞の増殖能を指標として測定
した。結果を下表に示す。コントロールは生理食塩水を
表わす。インターロイキン1は1.25ユニツ)/ml
、試験検体■、試験検体■、及び対照検体は100γ/
 m 1の濃度であった。なお、試験検体■、試験検体
■、及び対照検体は上記(1)と同じである。
試験検体1      11384 試験検体I[11560 対照検体       839フ インターロイキン1  12517 生能の強さが明らかである。
(5)インターロイキン2の産生能 Ba1b/cマウスの肺臓細胞から得たリンパ球をイン
ターロイキン2産生源として用いた。
得られたリンパ球5 XIQ6/mlに薬物を加え37
℃で24〜48時間培養した上清中のインターロイキン
2活性をインターロイキン2依存性に増殖する細胞株で
あるCTLL−2又はNに−7を用い、3H−チミジン
取り込み法により増殖能を指標として測定した。結果を
下表に示す。コントロールは生理食塩水を表わす。イン
ターロイキン2は5ユニフl−/ml、試験検体I、試
験検体■、及び対照検体は、100γ/ m lの濃度
であった。
なお、試験検体!、試験検体■、及び対照検体は上記(
1)と同じである。
試験検体1      3247 試験検体II       3320 対照検体        653 インターロイキン2   3578 本発明の核酸誘導体のインターロイキン2産生能の強さ
が明らかである。
(6)マクロファージの活性化能 Ba1b/cマウス(7〜10週令、退会)に検体を腹
腔内投与し、投与後3〜5日目の腹腔浸出細胞を採取後
、プラスチック付着性細胞(主としてマクロファージ)
をエフェクター細胞として分離し、Me th −A腫
瘍細胞をターゲットとして(E/T比は15〜20:1
)、3H−チミジン遊離法を用い、Meth−A)It
瘍細胞障害性を指標としてマクロファージの活性化能を
検討した。結果を下表に示す。コントロールは生理的食
塩水を0.2ml用い、試験検体1、試験検体■、及び
対照検体は、50μg/マウスをそれぞれ投与した。
試験検体■、試験検体■、及び対照検体は上記(1)と
同じである。
%サイトドキシシティは、 (各実験値−バンクグラウンド)÷(100%3H遊離
−バックグラウンド) x 100  として求めた。
検  体      %サイトドキシシティコントロー
ル       0.5 試験検体1       10.3 試験検体n        10.8 対照検体        5.7 本発明の核酸誘導体の強いマクロファージ活性化能が明
らかである。
(7)NKm胞への活性化作用 ヒト末梢血中のNK1[1胞に対する活性化作用を、K
562をターゲット細胞とし障害活性を5tCrのM離
去に基づいて測定した。結果を下表に示す。コントロー
ルとして生理的食塩水を用いた。試験検体■、試験検体
■、及び対照検体は上記(1)と同じである。
(以下次頁) 本発明の核酸誘導体のNK細胞への活性化作用が明らか
である。
(8)llit瘍細胞増殖阻止作用 株化腫瘍細胞に対する増殖阻止効果を求めた。
細胞(3XIO’ it!j/ml)を10%FCSを
含む培養液中に検体(107jg /ml及び100μ
g /ml)とともに48時間処理した後、トリチウム
ラベルしたチミジンと24時間インキュベートする。阻
害%は検体無処理のコントロールに対するチミジンの取
り込み量で表わす。結果を下表に示す。
なお、試験検体I、試験検体■、及び対照検体は上記(
1)と同じである。
RAJI    6B、3 5B、3 67.8 61
.5 74.7 69.4L929   36.9 3
5.7 36.8 34.7 32.7 20.5本発
明の核酸誘導体のlIt瘍細胞増殖阻止作用が明らかで
ある。
(9)担癌マウスにおける腫瘍増殖阻止作用同系移植点
であるMeth−A担癌マウスでの腫瘍増殖阻止作用を
以下の方法で求めた。 Meth−A細胞(3XIO3
/ 0.1m1)を生理食塩水にサスペンドし、Ba1
b/cマウス(5週令、雄性)に皮下注射し、2日後か
ら週3回のスケジュールで2週間検体投与を行い、最終
投与の2日後、腫瘍細胞部を摘出、その重量を測定した
。その結果を下表に示す。なお、試験検体I、試験検体
■、及び対照検体は上記(1)と同じである。
本発明の核酸誘導体の担癌マウスにおける腫瘍増殖阻止
効果が明らかである。
(10)ヒト腫瘍細胞担癌ヌードマウスにおける増殖阻
止作用 Ba1b/c由来ヌードマウス(5週令、雄性)にヒト
子宮頚部由来細胞株HeLa S3 、喉頭癌細胞由来
細胞株Hep−2細胞を、各2.5 X 106個を腹
側皮下に移植し、移植後7〜10日後にlit瘍の生着
を確認し、試験検体I及び試験検体■100γg/マウ
ス(i、v、) 、5−FU  25mg/kg (i
、p、)を週2回、4週間投与した。投与後さらに4週
後の腫瘍を摘出し、重量を測定した。結果を下表に示す
。試験検体I及び試験検体■は、上記(1)と同じであ
る。
)1ela S3 検  体   重量(g )±S、E、  抑制率(%
)コントロール  3.85±0.23 試験検体1   1.57±0.19    59試験
検体II    1.55±0.20    605−
FU      2.06±0.35    47He
p−2 試験検体I    Q、38±O,Q7    57試
験検体n    O,35±0.05    60本発
明の核酸誘導体の強い増殖阻止作用が明らかである。
(11)腫瘍細胞の肺転移抑制作用 C57BL 15マウス(雄性、5週令)に同系可移植
性メラノーマであるB16F10細胞2X10S i固
を静脈内に移植し、移植後2週間後の肺転移部数(コロ
ニー数)をカウントした。検体は816FIOメラノ一
マ移植24時間前に静脈内投与した。
例数は9であった。結果を下表に示す。試験検体I、試
験検体■、及び対照検体は上記(1)と同じである。
−:  P<0.01 本発明の核酸誘導体の腫瘍細胞肺転移抑制作用が明らか
である。
■のタ 8′ の 本発明の核酸誘導体の安全性について説明する。本発明
の核酸誘導体のひとつである硫化ポリ■・ポリC誘導体
について、そのマウスの骨髄幹細胞に対する細胞毒性効
果を求めた。試験検体I、試験検体■、とした硫化ポリ
I・ポリC誘導体はn値が20.分子サイズが150〜
2000残基数であった。
検体をBa1b/Cマウス(8週令、雄性、各群5匹)
に、100μg/マウスの量を静注し、24時間後にそ
のマウスの骨髄細胞を採取した。細胞を固定後、ギムザ
染色した。このスメア標本の細胞を顕微鏡下で観察し、
網状赤血球の出現度を%で算出した。対照検体として既
存のポリI・ポリCを使用した。コントロールには生理
食塩水を投与した。結果を下表に示す。
コントロール   40 試験検体I     38 試験検体H39 対照)素体     11 本発明の核酸誘導体の安全性が極めて高いことが明白で
ある。
本発明の核酸誘導体の発熱効果について述べる。
ポリI・ポリCは生体投与すると発熱性のあることが知
られている。ウサギに対する発熱テストの結果、ポリ■
・ポリCは平均 1.45℃の体温上昇が見られた。一
方、本発明の核酸誘導体(前記細胞毒性試験と同じもの
)は、S8体及びS−S体ともに平均 0.25℃の体
温上昇が認められたに過ぎず、発熱テストはネガティブ
であうた。この実験には一群3匹のウサギを用い、検体
(0,2μg/kg)を10m1の生理食塩水に熔解し
、ウサギ耳下へ静脈注射後4時間体温を観測して実施し
た。
本発明の核酸誘導体の安全性が極めて高いことが明白で
ある。
次に本発明の核酸誘導体のマウスにおける急性毒性試験
について述べる0通常のddYマウスでは本発明の核酸
誘導体はその薬物の溶解度の上限によって投与量が限ら
れ、LDsO値は394IIIg/kg以上であった。
なお、検体は、1.v、 1回投与後1週間マウスの生
死によってその効果を判定した。別系統のマウス、C5
7BL6及びBa1b/Cについて行われた同様の試験
においても、本発明の核酸誘導体(前記と同じ)はポリ
I・ポリCに比べ毒性が弱いことが判明している。
本発明の核酸誘導体の安全性が極めて高いことが明白で
ある。
ddY  i、v、   >394mg/kg   >
394   132(以下次頁) (実施例) 以下に本発明の核酸誘導体の製造法に係る実施例を掲げ
て本廃明を更に詳しく説明するが、本発明が実施例のみ
に限定されるものではないことは畝上の記述により明白
である。
実施例 (1)硫化ポリシチジル酸の合成 ポリC0,5gを水4mlとピリジン2mlの混合溶媒
に溶解し、液化硫化水素5mlとともに30m1容量の
ステンレス反応管に封入し、37℃、6時間反応する。
この間の封管圧力は20〜22kg/c己であった。
反応後、反応管を0℃以下に冷却し、圧力を充分に下げ
た後、反応管を開く。過剰の未反応硫化水素を除いた後
、硫化したボ+J C溶液を50m1ナスコルに移し、
減圧留去によって未反応硫化水素を更に除去する。得ら
れた溶液を102の50mM食塩含有のトリスバッファ
(pH7,5)で3回透析すると透明液体が得られ、更
に凍結乾燥によって0.47gの白色繊維状物質を得た
このものの紫外部吸収スペクトルを、中性の水溶液中に
て測定したところ、第1図の結果を得た。シチジル酸の
最大吸収波長は271nmであり、シチジル酸のピ、リ
ミジン環の4位の−NH2基を−SH基に置換した4−
チオウリジル酸の吸収波長が330nmにあることが判
っている。
第1図のピークの高さの比率から、存在するシチジル酸
20個数に対して4−チオウリジル酸が1個存在してい
ることが判った。
同様の方法によって、ステンレス反応管の反応温度と反
応時間を変化させることにより、以下の表に示す硫化度
をもつ硫化ポリシチジル酸を得た。ここに硫化度はnを
もって表わし、nは1個の4−チオウリジル酸に対して
存在するシチジル酸の個数を表わす。
(2)二重鎖核酸誘導体の製造 上記(1)で得られた硫化ポリCと、ポリIとを、当モ
ル量、50mM食塩を含むトリスバッファに10〜20
mg/mlの濃度となるように溶解し、水浴中で室温か
ら68℃まで徐々に温度を上げ、68℃で約10分間保
温した後、室温になるまで放置した後、4℃で保存する
このようにして得られた溶液を凍結乾燥すると、Sit
基を含む核酸誘導体の白色固体が1.2g得られる。
その後、このものにモル比で約10倍量の1規定ヨード
溶液(1/3モルのヨードと2/3モルのヨウ化ナトリ
ウムとの混合物)を加える。
混合均一化した後、O′Cで1時間放置する。反応液を
水に対してヨードの黄色が消失するまで充分に透析する
このようにして得られた溶液を凍結乾燥すると、白色の
固体が0.98g得られる。
このものがS−3架橋を有することは以下のようにして
確認した。このものの0.1gを0.03Mの亜硫酸ナ
トリウム含有のトリスバッファ (pH7,5) 10
m1中に溶解し、室温でO〜7.5時間おいて各時間に
おける紫外部吸収スペクトルを見た。その結果を第2図
に示す。一般にS−S結合は可逆的であり、還元反応に
よってS−S結合が切れてSH基となる。時間の経過に
よってS−3結合に基づく吸収波長である310nmの
肩ピークが減少し、代わりにSH基体(4−チオウリジ
ン)の吸収波長である330nmの吸収が増加して、7
.5時間後には330nmでの吸収度が酸化する前の硫
化ポリCのそれと一致した。このことから定量的にS−
8結合がSH基に還元されたことが明白である。
(3)架橋構造と生物活性 これまでにおいて、硫黄原子を導入tmされた核酸誘導
体のうち、すべてが還元型のS)I基体を有する試験検
体Iと、すべてが酸化型のS−S基体を有する試験検体
■の合成法と生理活性について述べた。
ここで述べる核酸誘導体の架橋体は、同一分子内に導入
された硫黄原子の一部が、分子間又は分子間でジスルフ
ィド結合を有する化合物である。
例えば同一分子内に80%のSH基と20%のS−8基
をもつ架橋誘導体は、全体の2割の部分で多重鎮的架橋
構造を形成することができる。言い換えれば、残基数1
000のポリCの場合を例にすると10箇所でジスルフ
ィド結合をもつ架橋構造をもつことになる。種々の架橋
数をもつ任意の核酸誘導体は、S8体を緩和条件で部分
的に酸化するかS−S体を緩和条件で部分的に還元する
ことにより容易に得ることができる。合成条件は実施例
で述べた場合と同様である。
SH基数とS−S基数との比、即ち架橋度は、S−3基
の310r+mとSH基の330nmのそれぞれの紫外
部吸収度からそれぞれの分子吸収係数で割った値の比と
して求めることができる。
また別法としては、核酸誘導体をRNA分解酵素(例え
ばりボヌクレアーゼP1)で分解し、その分解物を逆相
系の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にかけ、
4−チオウリジン(又は4−チオウリジン酸)とそのジ
スルフィド結合したビス体を分離し定量することにより
求め得る。
生理活性について、架橋度1(S−S体100%、例え
ば試験検体■)から、架橋度0 (SR体100%、例
えば試験検体■)までの間にある任意の架橋度を持つ核
酸誘導体は、前述した試験検体工及び試験検体■と同程
度の活性と安全性を示した。
このことは、これらの核酸誘導体が生体内で部分的に酸
化又は還元を受けるものであっても、もとの状態と同じ
安定した生理活性を発揮し続けることができることを示
唆している。
(4)低分子化 上記(2)で得たSH基を含有する核酸誘導体1gを水
120m1に溶解し、それに5Mの食塩水30m lと
ホルムアミド150m1とを加える。激しく攪拌し、均
一溶媒とする。この反応液を80°C18時間加熱した
後、水に対して充分に透析し、凍結乾燥すると白色毛の
固体0.95 gが得られた。
また同条件下において上記(2)で得たS−3結合を含
有する核酸誘導体を低分子化すると全く同様の結果が得
られる。
このもののゲル濾過法による高速液体クロマトグラフィ
ー溶出パターンを第3図に示す。条件はTSK−gel
 G4000SW  (0,65X60cm)を用い、
溶出液には0.5Mの食塩を含む50mM )リス塩酸
バッファ (pH7,5)を使用した。
図中の各矢印はそれぞれの標準サイズマーカー(このサ
イズマーカーの単位はbpである)の溶出位置を示して
おり、第3図から、このものは500残基数付近に最大
分布を持ち、かつ150〜1000残基数までに分布す
る分子サイズを有することが明白である。この結果は、
ポリアクリルアミドゲル又はアガロースゲル電気泳動法
から求めた値とよく一致している。なお、前記したよう
に本明細書においては分子サイズを「残基数」をもって
表現するが、第3図においては「残基数」とrbpJと
が単位として一致することとなる。
この低分子化反応の反応時間と反応温度とを変化させる
ことにより、同様の方法で以下の分子サイズを有する物
質を得た。
上記実施例によって得た本発明の核酸誘導体のうち、分
子サイズ分布200〜5000残基数のもののの融解曲
線を求めた。
試験検体I又は試験検体II (0,700/ml)を
0.1M食塩含有の10mM )リスバッファ (pH
7,5)中で、温度を20℃から2℃ずつ各4分間の間
隔で90℃まで上昇させ、それぞれの温度における紫外
部吸収度を260nmの波長で測定し、ハイパークロミ
スティーの効果による紫外部吸収度の増加を20℃の状
態を基とした相対比で表わした。
測定はベフクマンーDU−8Bスペクトロフォトメータ
ーを用いた。結果を第4図に示す。
核酸誘導体の融解は35℃より55℃間で徐々に見られ
るが、59℃付近を中心として急激な融解曲線が得られ
る。70℃以上においてはほぼ曲線はプラトーに達し核
酸誘導体の水素結合による高次構造及びらせん構造の形
成が消失したことを意味している。
50%融解温度は試験検体Iと試験検体■でそれぞれ5
9.5℃及び59.3℃であった。また90℃と25℃
間における260r+mでの紫外部吸収度の増減率から
計算すると、ハイパークロミスティー(濃色効果)は試
験検体Iと試験検体■とでそれぞれ43.5%及び42
.4%であることが判った。このことは、これらの核酸
誘導体が生理的条件下では極めて安定な構造をとってい
ることを示している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例中(1)で得られた硫化ポリシチジル
酸の紫外部吸収スペクトルを示す。 縦軸は吸収度、横軸は波長(nm)を表わす。 第2図は、実施例中(2)で得られた本発明の核酸誘導
体の紫外部吸収スペクトルを示す。 これはチオ硫酸ナトリウムによる還元のUVパターンで
ある。縦軸は吸収度、横軸は波長(nm)を表わす。 第3図は、実施例中(3)で得られた本発明の核酸誘導
体の高速液体クロマトグラフィー熔出パターンを示す。 横軸は溶出時間(分)、縦軸は溶出量を表わす。各矢印
は、サイズマーカーの溶出位置を表わす。 第4図は、実施例で得られた本発明の核酸誘導体のうち
、分子サイズ分布が50−2000残基数のものの融解
曲線を示す、横軸は温度(’C)、縦軸は相対吸収度を
表わす。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)核酸ポリマーにおいて、その構成単位であるプリ
    ン環又はピリミジン環の一部を硫黄原子で置換すること
    により、若しくは当該置換された硫黄原子がジスルフィ
    ド結合による架橋を形成することにより、当該核酸ポリ
    マーが高次構造を有することとなったことを特徴とする
    核酸誘導体。
  2. (2)核酸ポリマーが、一重鎖リボヌクレオチドポリマ
    ーである特許請求の範囲第1項記載の核酸誘導体。
  3. (3)一重鎖リボヌクレオチドポリマーが、ポリC中の
    シチジル酸のピリミジン環中の−NH_2基を−SH基
    に置換することによって硫黄原子を含むこととなった4
    −チオウリジル酸を一定の割合で含むポリCである特許
    請求の範囲第2項記載の核酸誘導体。
  4. (4)ポリマーの長さが、塩基数にして50〜1000
    0である特許請求の範囲第3項記載の核酸誘導体。
  5. (5)硫黄原子の数が、ポリC中に存在するシチジル酸
    数6〜39に対して1個である特許請求の範囲第3項記
    載の核酸誘導体。
  6. (6)硫黄原子の数が、ポリC中に存在するシチジル酸
    数6〜39に対して1個である特許請求の範囲第4項記
    載の核酸誘導体。
  7. (7)核酸ポリマーが、一重鎖リボヌクレオチドポリマ
    ーである特許請求の範囲第1項記載の核酸誘導体。
  8. (8)二重鎖リボヌクレオチドポリマーが、ポリC中の
    シチジル酸のピリミジン環中の−NH_2基を−SH基
    に置換することによって硫黄原子を含むこととなった4
    −チオウリジル酸を一定の割合で含むポリCと、ポリ
    I とで構成される二重鎖リボヌクレオチドポリマーであ
    る特許請求の範囲第7項記載の核酸誘導体。
  9. (9)ポリマーの長さが、塩基数にして50〜1000
    0である特許請求の範囲第8項記載の核酸誘導体。
  10. (10)硫黄原子の数が、ポリC中に存在するシチジル
    酸数6〜39に対して1個である特許請求の範囲第8項
    記載の核酸誘導体。
  11. (11)硫黄原子の数が、ポリC中に存在するシチジル
    酸数6〜39に対して1個である特許請求の範囲第9項
    記載の核酸誘導体。
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SE8605616D0 (sv) 1986-12-30
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