JPS6225112B2

JPS6225112B2 -

Info

Publication number: JPS6225112B2
Application number: JP55041787A
Authority: JP
Inventors: Juji Fujishiro
Original assignee: Tokyo Kikai Seisakusho Co Ltd
Current assignee: Tokyo Kikai Seisakusho Co Ltd
Priority date: 1980-03-31
Filing date: 1980-03-31
Publication date: 1987-06-01
Also published as: JPS56137968A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、ウエブの両面に印刷を行なう両面印
刷ユニツトを多数複合させた輪転印刷機に関し、
更に詳細には、同時に供給される複数のウエブの
表裏に対して単色ばかりでなく多色をも含めた多
様な印刷を可能ならしめる複数のウエブ同時供給
式両面印刷輪転機に関する。

例えば新聞印刷の場合、版胴と圧胴各１個を単
位とする片面印刷ユニツト２組から成る両面印刷
ユニツトに１枚のウエブを供給すると、そのウエ
ブの表裏両面に単色印刷が施されて新聞４頁分の
印刷ができるので、上記両面印刷ユニツトが３組
用意され且つそれらに３枚のウエブを供給すれ
ば、合計12頁分の表裏両面単色刷新聞がたちどこ
ろに印刷される。そして、それを可能にする版胴
と圧胴の合計数は12個が必要となる。

しかしながら、そのような全面単色刷の単調な
印刷では情報の多様化と強烈な訴求力を必要とす
る現代社会に対応し得ない。そこで、従来、第１
３図及び第１４図に例示するように、前記３組の
両面印刷ユニツト（版胴Ｐの数６本、圧胴Ｉの数
６本合計12本）に、スポツトカラー印刷用版胴
Paを２本付加した胴数14本から成る両面印刷機
群（第１４図）や、ハーフデツキ版胴Pbと圧胴
Ibから成る片面印刷ユニツトを更に２組付加した
胴数16本の両面印刷機群（第１３図）などの配列
によつて、適宜、色刷印刷を施し、時代の要望に
応えようとしてきた。

しかしながら、上記従来型の組合わせ例では、
(1)多色刷印刷の多様性に対応不充分であるばかり
か、(2)多色刷印刷の重合精度に限界があつて色刷
品質の向上に期待が持てず、更に、(3)広大な設置
スペースを占有する憂いがあつた。すなわち、上
記(1)について、第１３図を例にすれば、３枚のウ
エブW₁，W₂，W₃の何れにおいても表裏両面２色
の印刷を行なうことは不可能であり、第１４図に
おいては、ウエブW₁は表１色裏２色刷が限度で
あつて表２色刷が不可能であり、ウエブW₂は表
裏共１色刷が限度であつてどの面への２色刷も不
可能であり、また、ウエブW₃は表２色裏１色刷
が限度であつて裏２色刷は不可能であつた。次に
上記(2)について詳述すれば、第１３及び１４図の
両面印刷機群において前記(1)に示す多色刷印刷の
範囲を超えて更に多くの色刷を増加させるには、
供給するウエブの枚数を少なくして例えばウエブ
W₂をマシンベツドBa上の印刷フレームFaに架設
された両面印刷ユニツトにて先ず両面単色印刷を
行なつた後、隣接するマシンベツドBb上の印刷
フレームFbに架設された両面印刷ユニツトに前
記ウエブW₂を供給して両面２色印刷を行なうの
であるが、その際、印刷フレームFaとFbとの間
が相当離れているのでウエブW₂の走行経路が著
しく長くなり、紙の伸びが影響して色刷重合の精
度が低下し、印刷にずれが生ずる悩みがあつた。
更に上記(3)について述べれば、第１３及び１４図
で理解されるように、各両面印刷ユニツトは何れ
も異なる３組のマシンベツドＢ，Ba及びBb上の
３組の印刷フレームＦ，Fa及びFb上にそれぞれ
独立して散在して、それらの前後左右に無駄な空
間が存在し、全体の設置スペースを広大なものに
しており、狭い場所などでは据え付けられない憂
いがあつた。

本発明の第１の目的は、上記の欠陥を改善し
て、各印刷ユニツトを最少のスペースに合理的に
配置することにより従来の印刷機に比して著しく
小型かつ製造コスト最低になし得ると同時に、ウ
エブの経路を最短にして多色重合印刷の精度の向
上を図り、更に、ウエブの表裏両面への印刷の多
様性すなわちウエブに対し単色から多色へ自由に
能率よく所望の色刷数の印刷を実行することがで
き、また、複数のウエブ供給時にどちらのウエブ
にも希望により１色足して印刷し得るなどの多様
性を備えた、対応能力抜群な両面印刷輪転機を創
作して提供することである。

他方において、第１１及び１２図で示す逆転機
構をもたない全胴正転型の両面印刷機は、一方の
ウエブW₁に対して色刷数の極度に多い多色印刷
例えば片面４色などを含む印刷を行なうと、それ
がために他の残された印刷ユニツトの使用が不能
になり、止むを得ずそのユニツトの胴を休止さ
せ、他方のウエブW₂に対しては両面単色刷を行
なうことさえも不可能となる使用効率の悪い盲点
があつた。

本発明の第２の目的は、上記の欠陥を改善し
て、一方のウエブW₁に対して色刷数の極度に多
い多色印刷を行なつても、他の残された印刷ユニ
ツトを有効に使用し得て他方のウエブW₂に対し
てもその表裏両面に印刷を行なうことができ、従
つて、配置されたすべての印刷胴の効率的な使用
が可能となり、従来に比して２倍の枚数のウエブ
に対する印刷能力を備えた、高性能な両面印刷輪
転機を創作して提供することである。

本発明の構想を要約すれば、 (1) 左右方向に対設した２組の片面印刷ユニツト
と、前後方向に併設した一対のガイドロール
と、該一対のロール及び前記２組の片面印刷ユ
ニツトとの間に形成された空間にウエブの進行
方向に対して45゜の角度で併設した一対のター
ニングバーと、から成る１組の両面印刷ユニツ
トを共通のベツドフレーム上に複数段積層した
点、 (2) 前記片面印刷ユニツトの全部または一部の組
の胴が逆回転し得る切換手段を設けた点、 (3) それに伴なつて生じるウエブの逆方向の進行
に対応した取付高さと角度で逆回転時対応用の
ターニングバーを設置する点にあり、或は更
に、上記に加えて、 (4) 前記中段の版胴を上下動変位可能に取り付け
て上下どちらのウエブにも希望により１色刷を
追加させ得るようにした点にある。

本発明の構成及び作用をその具体的実施態様に
より図によつて以下に詳述する。

第１乃至３図において、単一のマシンベツド１
上の左右端における前後、つまり、ベツド１上の
４隅には各１対のサイドフレーム２，３及び４，
５が対設され、左側における１対のサイドフレー
ム２及び３の間にウエブＷの片面への印刷ユニツ
ト群が架設され、右側における１対のサイドフレ
ーム４及び５の間にウエブＷの他の片面への印刷
ユニツト群が架設され、ウエブＷを前記左右の片
面印刷ユニツトに通すことにより両面の印刷が達
成される。このように構成することによつて、従
来型（第１３，１４図）が３組のマシンベツド
Ｂ，Ba，Bbと３組の印刷フレームＦ，Fa，Fbと
から成る広大な設置スペースを必要としたのに対
し、本発明ではその約1/2の占有空間における単
一のマシンベツド１とサイドフレーム２，３，４
及び５の間で賄うことができるようにした。

該一方の片面印刷ユニツト群は、それぞれ専用
のインキ供給機構６，７，８及び９を伴なつた４
本の版胴１０，１１，１２及び１３が上下方向所
定の間隔を距てて併設され、更に各版胴間に３本
の圧胴１４，１５及び１６が併設され、しかし
て、最下段の版胴１０と圧胴１４、２段目の版胴
１１と圧胴１５、３段目及び４段目の版胴１２，
１３と３段目の圧胴１６とが、それぞれ互に接触
して組を形成した上記合計３組の片面印刷ユニツ
トの積層から成り、前記他の片面印刷ユニツト群
は、それぞれ専用のインキ供給機構１７，１８，
１９及び２０を伴なつた４本の版胴２１，２２，
２３及び２４が上下方向所定の間隔を距てて併設
され、更に各版胴間に３本の圧胴２５，２６及び
２７が併設され、しかして、最下段の版胴２１と
圧胴２５、２段目の版胴２２と圧胴２６、３段目
及び４段目の版胴２３，２４と３段目の圧胴２７
とが、それぞれ互に接触して組を形成した上記合
計３組の片面印刷ユニツトの積層から成り、上記
双方の片面印刷ユニツト群は少くともウエブＷの
巾を距てた左右方向の互に離れた位置に対設され
る。以上が本発明における各印刷ユニツト群の配
置である。

しかしながら、上記の配置では最上段の圧胴１
６及び２７に供給される第３のウエブW₃に対し
てのみ表裏両面２色刷が可能であり、第１及び第
２のウエブW₁，W₂に対しては表裏単色刷しか行
なうことができない。そこで、３枚供給されるウ
エブのうち、どのウエブの１枚に対しても表裏両
面２色刷ができるように印刷の多様性を更に拡大
したい。また、３枚供給されるウエブのうち、ど
のウエブに対しても表２色裏１色刷または表１色
裏２色刷ができるように印刷の多様性を更に一層
拡大したい。

上記の要望を達成するために、本発明では、更
に、中間の版胴１１，１２及び、または２２，２
３に対してそれぞれ上下動変位機構（図示せず）
を与えて、直上の圧胴に接し直下の圧胴から離れ
る第１位置（前記基本配置型の位置）と直下の圧
胴に接し直上の圧胴から離れる第２位置との間で
切換操作することができるように構成した。この
中段版胴上下切換変位手段を設けることによつ
て、従来型（第１３図、第１４図）では達し得な
い印刷様式の多様性に対応することが可能となつ
た。

中段版胴の上下切換手段は、例えば、図示しな
い公知の偏心スリーブとリンク機構の組合わせに
よつて容易に達せられ、その末端の変位状態は第
４図に示すように版胴２２が第１位置（実線）と
第２位置（破線）との間で変位するのに追随し
て、インキ着けローラ４０と該ローラに接するラ
イダーローラ４１もまた何れも実線位置と破線位
置とに変位する。尚、４０ａは版胴切換操作時に
おけるインキ着けローラの退避位置を示す。４２
はインキタンク、４３はインキ、４４はインキ元
ローラ、４５はインキローラ、４６はインキ掻取
ブレードである。

さて、各ウエブW₁，W₂及びW₃を前記各印刷ユ
ニツト群の方へ搬入するには、前記左右のサイド
フレーム２，３及び４，５間に形成されたウエブ
Ｗの巾より広い長さをもつた空間における前方各
所定の高さに併設したウエブ導入用のガイドロー
ル２８，２９及び３０と、該各ガイドロールによ
つて搬入された各ウエブW₁，W₂及びW₃を第１図
において左側の前記片面印刷ユニツト群の方へそ
れぞれ90゜方向変換して導入するために前記空間
内の対角線上に設けた３本のウエブ導入用ターニ
ングバー３１，３２及び３３を経由して行われ
る。

第１図において左側の片面印刷ユニツトに供給
された各ウエブW₁，W₂及びW₃は、それぞれそこ
で片面１色乃至２色を印刷された後、右側の片面
印刷ユニツト群に供給され、それぞれそこで他の
片面１色乃至２色を印刷される。

印刷を完了したウエブW₁，W₂及びW₃を機外へ
搬出するには、右側の片面印刷ユニツト群から左
方へ向う各ウエブW₁，W₂及びW₃をそれぞれ後方
へ90゜方向変換させるため前記空間内の対角線上
に設けたウエブ搬出用ターニングバー３４，３５
及び３６と、該各バーによつてそれぞれ後方に向
きを換えた各ウエブを機外へ搬出するため左右後
方の各サイドフレーム３及び５間に架設したウエ
ブ搬出用ガイドロール３７，３８及び３９を経由
して行われる。

以上が全胴正回転型のウエブ搬入出経路であつ
て、各種の印刷態様に対応し得ること前述の通り
であり、その一例を第８図で示せば、ウエブW₁
に表裏両面単色刷、W₂に表裏両面２色刷、W₃に
表裏両面単色刷を行なうことができ、その他、表
裏両面２色刷乃至片面２色他面１色刷は所望によ
り３枚のウエブの何れにも実行することができ
る。尚、ウエブＷの側面に添付された△記号は色
刷り重ね数とその印刷面とを表示するものであ
る。

しかしながら、前記全胴正回転型を使用して、
第１１図及び第１２図で示すように、表面４色裏
面１色刷（第１１図）または表面１色裏面４色刷
（第１２図）の印刷を行なうと、印刷可能なウエ
ブは１本のウエブW₁のみに限定され、もう１本
のウエブW₂を他の遊休胴（斜線表示）に供給し
て印刷することができない。これは、例えば新聞
印刷の場合、４頁分の新聞しか印刷できないこと
になり、もし仮に、上記の場合にもう１本のウエ
ブW₂への表裏両面印刷が可能であれば、新聞８
頁分の印刷能力を維持することができ、頁数にし
て２倍の効率をあげることができる。

そこで、上記の不都合を解消して印刷能力を倍
増するために、前記各片面印刷ユニツトの全部ま
たは一部の組に胴の逆方向回転切換手段を付設す
ると共に、胴の逆方向回転に伴なつて生じるウエ
ブの逆方向の進行に対応した取付高さと角度にタ
ーニングバーを設置する。胴の逆方向回転切換機
構は従来周知の手段の使用で充分であり、ターニ
ングバーの取付高さと角度の変更は取付ねじの着
脱により容易に実行可能である。

第８図を除いた第５乃至９図は胴の正逆両方向
回転切換可能型の使用例を示す。

第５図の使用例では、ウエブW₁に表裏両面１
色刷、ウエブW₂に表面５色裏面１色刷を行なう
ことができる。一方のウエブW₁は、先ず前方か
らターニングバー３１に入り該バー３１によりそ
の進路を90゜変換して左側の版胴１０と圧胴１４
から成る片面印刷ユニツトに導入されてウエブの
表面１色刷を行ない、次に右方に進行して右側の
版胴２１と圧胴２５から成る片面印刷ユニツトに
導入されてウエブの裏面１色刷を行ない、かくし
て表裏両面１色刷を完了したウエブW₁は再び左
方へ進路を換えてターニングバー３４に至り、該
バー３４によつてその進路を90゜変換して後方へ
排出される。他方のウエブW₂は、先ず前方から
ターニングバー３２に入り該バー３２によりその
進路を90゜変換して左側の版胴１１と圧胴１５か
ら成る片面印刷ユニツトに導入されてウエブの表
面１色刷を行ない、次に右方に進行して右側の版
胴２２と圧胴２６から成る片面印刷ユニツトに導
入されてウエブの裏面１色刷を行ない、その後更
に左方に進行して左側の版胴１２，１３と圧胴１
６から成る片面印刷ユニツトに導入されてそこで
表面２色刷が追加され、進路を再び右方へ転じ
て、右側の逆転版胴２３，２４と逆転圧胴２７か
ら成る片面印刷ユニツトに導入されて、そこで更
に表面２色刷が追加され、かくして、ウエブW₂
は表面５色裏面１色すなわち（表裏両面１色刷＋
表面４色刷）を完了して再び進路を右方へ換えて
ターニングバー３６ａに至り、該バー３６ａによ
つてその進路を90゜変換して後方へ排出される。
尚、ウエブW₂の排出直前の圧胴２７を逆回転駆
動にしたため、ウエブW₂の排出高さが正回転時
よりも圧胴の直径の分だけ低くなるので、搬出用
ターニングバー３６の取付高さもそれに対応して
低くなり３６ａの高さで取付使用され、それに伴
なつて、搬出用ガイドロールは第２図において３
９ａが使用される。

第６図の使用例では、ウエブW₁に表面５色裏
面１色刷、ウエブW₂に表裏両面１色刷を行なう
ことができる。この場合、３段目の版胴１２及び
２３が何れも下方へ変位して直下の圧胴１５及び
２６にそれぞれ接触し、かつ、ウエブW₁の排出
直前の片面印刷ユニツトすなわち版胴２２，２３
と圧胴２６の３胴が逆回転駆動されている。従つ
て、ウエブW₂の搬出高さが圧胴２６の正転時よ
りも圧胴の直径の分だけ低くなるので、搬出用タ
ーニングバー３５の取付高さもそれに対応して低
くなり３５ａの高さで取付使用され、それに伴な
つて搬出用ガイドロールもまた第２図における３
８ａが使用される。

第７図の使用例では、ウエブW₁に表裏両面１
色刷、ウエブW₂に表面１色裏面５色刷を行なう
ことができる。この場合、ウエブW₂の排出直前
の片面印刷ユニツトすなわち版胴１２，１３と圧
胴１６が逆回転駆動されている。従つて、ウエブ
W₂の搬出高さが圧胴１６の正転時よりも圧胴の
直径の分だけ低くなるばかりでなく、正転時搬入
の位置でウエブW₂の搬出を行なうことになるの
で、搬入用ターニングバー３３の取付角度を水平
方向に90゜変換して３３ａの位置に取り付けて使
用する。

一方のウエブの片面５色印刷のうちその１色を
少なくしてそれを片面４色刷にし、その代りに、
他のウエブの表裏両面１色刷の何れかの面に１色
多くした印刷が望ましい場合がある。そこで、そ
の要望を実現した使用例が第９図である。

第９図の使用例では、ウエブW₁に表面２色裏
面１色、ウエブW₂に表面１色裏面４色の印刷を
行なうことができる。この場合、圧胴１５が休止
し、ウエブW₂の排出直前の片面印刷ユニツトす
なわち版胴２３，２４と圧胴２７が逆回転駆動さ
れている。従つて、ウエブW₂の搬出高さが圧胴
２７の正転時よりも圧胴の直径の分だけ低くなる
ので、搬出用ターニングバー３６の取付高さもそ
れに対応して低くなり３６ａの高さで取付使用さ
れ、それに伴なつて搬出用ガイドロールもまた第
３図における３９ａが使用される。更にウエブ
W₂の搬入が右側の片面印刷ユニツトすなわち版
胴２２と圧胴２６との間に行われる関係上、搬出
用ターニングバー３５ａを水平方向に90゜変換し
て３５ｂの位置に取付けそれを搬入に使用する
（第１０図、第１図参照）。

第１５図は本発明の他の実施例を示し、この場
合は両面印刷ユニツトが２段積層されているので
ウエブ１枚乃至２枚の両面に対して各種多様な組
み合わせの印刷を行なうことができる。第１６図
は、第１５図に示す実施例と略同等の印刷能力を
従来型両面印刷機の組合わせによつて実現させた
一例を示し、両者の対比によつて判るように、従
来型では２つのマシンベツドＢ，Ba上にそれぞ
れ独立したサイドフレームＦ，Faを有し、５つ
の片面印刷ユニツトが散在し、多数のガイドロー
ラが各ユニツトから放射方向に突出しているの
で、占有空間が著しく多いのに対して、本発明で
は特殊な積層配置によつて最少の空間を合理的に
最大限に有効に活用し、多色刷印刷の重合精度を
も向上させることができる。

本発明は上記の構成と作用の項で詳述したよう
に、単一のマシンベツド１上の左端にウエブの一
方の片面印刷ユニツト群を積層し、その右端にウ
エブの他の片面印刷ユニツト群を積層し、その前
端にウエブ搬入用ガイドロールを併設し、その後
端にウエブ搬出用ガイドロールを併設し、前記両
面印刷ユニツト群と搬出入用ガイドロール群とで
囲まれた４角筒形空間の対角線上にウエブの進行
90゜変換用のターニングバーを列設配置したの
で、機構全体がボツクス型となり、その中にきわ
めて合理的に機構が密集し、その中で密度の高い
ウエブのやりとりが至近距離間で実行されるか
ら、従来型の僅か1/2程度の占有空間で印刷重合
精度の高い複数枚のウエブの単色から多色にわた
る多様な印刷を両面に施すことが可能になつた。

更に、本発明では、中段の版胴を直上の圧胴と
直下の圧胴の双方に選別的に接触し得るように上
下動変位切換手段を付設したので、供給される複
数のウエブのどのウエブに対してもその表面及び
または裏面に更にもう一色の色刷を容易に追加す
ることができ、色刷数の多様性を一層向上させる
ことに成功した。

更に、本発明では、片面印刷ユニツトの全部ま
たは一部の組の胴の可逆回転切換手段を設けると
共に、該胴の逆回転に伴なつて生じるウエブの逆
方向の進行に対応してターニングバーを取り付け
るようにしたので、印刷重合の多様な応用範囲が
更に一段と拡大し、あらゆる印刷態様に応需し得
るばかりでなく、一方のウエブに極端に多数の多
色印刷を行なう際においても、他方のウエブに対
して両面印刷を行なうことができるので印刷頁数
が倍増するなど、情報伝達量の豊富かつ多彩な現
代の印刷業界で本発明による両面印刷輪転機は絶
大な威力を発揮する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の具体的一実施例を示す。第１図
は第２図１−１線に沿つた縦断正面図、第２図は
第１図の平面図、ただし、ターンバー取付部及び
インキ供給部の図示が省略されている。尚、ター
ンバーの配置例として実線のそれは第５図２−２
線に沿つた平面図を示し、２点鎖線のそれは第７
図２−２線に沿つた平面図を示す。第３図は第１
図の右側面図、第４図は本発明における印刷部の
拡大説明図、第５図から第９図は、第１図の実施
例で可能な各種印刷態様のうちからその５種類を
例示した説明図であつて、そのうち、第５図は、
ウエブ２本を使用し、一方のウエブW₁に両面１
色刷、他方のウエブW₂に表面５色裏面１色刷を
行なう印刷例、第６図は、ウエブ２本を使用し、
一方のウエブW₁に表面５色裏面１色刷、他方の
ウエブW₂に両面１色刷を行なう印刷例、第７図
は、ウエブ２本を使用し、一方のウエブW₁に両
面１色刷、他方のウエブW₂に表面１色裏面５色
刷を行なう印刷例、第８図は、ウエブ３本を使用
し、第１のウエブW₁に両面１色刷、第２のウエ
ブW₂に両面２色刷、第３のウエブW₃に両面１色
刷を行なう印刷例、第９図は、ウエブ２本を使用
し、一方のウエブW₁に表面２色裏面色刷、他方
のウエブW₂に表面１色裏面４色刷を行なう印刷
例を示す。１０図は第９図１０−１０線に沿つた
横断平面図、第１１図は本発明の要部を具備しな
い場合の両面印刷輪転機でウエブW₁に表面４色
裏面１色刷を行なうときの限界を第５及び６図と
の対比で示す説明図、第１２図は本発明の要部を
具備しない場合の両面印刷輪転機でウエブW₁に
表面１色裏面４色刷を行なうときの限界を第７及
び９図との対比で示す説明図、第１３図及び第１
４図は、第１図に示す本発明の実施例と略同等の
機能をひき出せるように連動配置した従来型両面
印刷機群の組合わせ例を示す対比説明図、第１５
図は本発明の他の実施例を示す正面図、第１６図
は第１５図に示す本発明の実施例と略同等の機能
をひき出せるように連動配置した従来型両面印刷
機群の組合わせ例を示す対比説明図である。Ｗ，W₁，W₂，W₃……ウエブ、△……色刷り重
ね数とウエブの印刷側面表示記号、Ｂ，Ba，
Bb，１……マシンベツド、Ｆ，Fa，Fb，２，
３，４，５……サイドフレーム、６，７，８，
９，１７，１８，１９，２０……インキ供給機
構、Ｐ，Pa，１０，１１，１２，１３，２１，
２２，２３，２４……版胴、Ｉ，Ia，１４，１
５，１６，２５，２６，２７……圧胴、２８，２
９，３０……ウエブ搬入用ガイドロール、３１，
３２，３３，３５ｂ……ウエブ搬入用ターニング
バー、３４，３５，３５ａ，３６，３６ａ……ウ
エブ搬出用ターニングバー、３７，３８，３８
ａ，３９，３９ａ……ウエブ搬出用ガイドロー
ル。

Claims

【特許請求の範囲】１ウエブの片面印刷ユニツトを左右に対設する
と共に、ウエブ搬出入用のガイドロールを前後に
対設し、前記左右の片面印刷ユニツトと前後のガ
イドロールとにより形成される空間の対角線上に
一対のターニングバーを併設し、前記左右の片面
印刷ユニツトと前後のガイドロールと一対のター
ニングバーとにより形成される１組の両面印刷ユ
ニツトを複数段積層し、更に前記片面印刷ユニツ
トにおける版胴と圧胴の逆方向回転切換手段を設
け、前記空間の前記ターニングバーと交叉する対
角線上に逆回転時対応のターニングバーを追加設
置してなる両面印刷輪転機。２ウエブの片面印刷ユニツトを左右に対設する
と共に、ウエブ搬出入用のガイドロールを前後に
対設し、前記左右の片面印刷ユニツトと前後のガ
イドロールとにより形成される空間の対角線上に
一対のターニングバーを併設し、前記左右の片面
印刷ユニツトと前後のガイドロールと一対のター
ニングバーとにより形成される１組の両面印刷ユ
ニツトを複数段積層し、更に前記片面印刷ユニツ
トにおける版胴と圧胴の逆方向回転切換手段を設
け、前記空間の前記ターニングバーと交叉する対
角線上に逆回転時対応用のターニングバーを追加
設置し、他方において、前記片面印刷ユニツトに
おける圧胴に追加の版胴を接触させてなる両面印
刷輪転機。３逆方向回転切換手段がすべての片面印刷ユニ
ツトにおける版胴と圧胴に設けられている特許請
求の範囲第１項または第２項記載の輪転機。４逆方向回転切換手段が一部の片面印刷ユニツ
トにおける版胴と圧胴に設けられている特許請求
の範囲第１項または第２項記載の輪転機。５中段に設けられている版胴のすべてをそれぞ
れその直近の他段の圧胴へ切換接触可能に取り付
けた特許請求の範囲第２項記載の輪転機。６中段に設けられている版胴のうちの一部の版
胴のみをその直近の他段の圧胴へ切換接触可能に
取り付けた特許請求の範囲第２項記載の輪転機。７最上段の圧胴に対して追加の版胴を増設して
接触させる特許請求の範囲第２項記載の輪転機。