JPS622407Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は温水循環ポンプの制御装置に関し、特
に貯湯槽と複数の給湯器とを連結する循環管路内
に温水を循環させるための温水循環ポンプの制御
装置に関する。

従来から、ビルデイング、集合住宅および個人
住宅などにおいて、複数の給湯器と貯湯槽とを循
環管路で連結して成る集中給湯システムが実現さ
れている。このような集中給湯システムでは、貯
湯槽から離れた位置にある給湯器でも即時給湯を
可能とするために、循環管路に備えられた温水循
環ポンプを常時駆動するか、あるいは必要なとき
だけスイツチによつて発停していた。温水循環ポ
ンプは一般的に小容量であるが常時運転しつぱな
しでは、その電力消費量は無視できず、しかも循
環管路では流通温水量に対して表面積が大きく、
放熱量が大である。したがつてランニングコスト
が大となつていた。一方、スイツチによつて温水
循環ポンプを発停させる方式は、給湯器の数が多
いときには不便であり、事実上実施することは不
可能である。

本考案は上述の技術的課題を解決し、即時給湯
の利便性を保持しつつ、電力消費量を低減した温
水循環ポンプの制御装置を提供することを目的と
する。

以下、図面によつて本考案の実施例を説明す
る。図面は本考案の一実施例の系統図である。貯
湯槽１には、矢符２で示すように加熱すべき水が
供給される。貯湯槽１内の水はポンプ３を備える
管路４を介して熱源機５に供給され、この熱源機
５で加熱された温水は管路６を介して貯湯槽１に
戻される。この貯湯槽１内には貯留された温水
は、温水循環管路７を介して複数の給湯器８たと
えば蛇口にそれぞれ供給される。

温水循環管路７は、供給管路部分９と、戻り管
路部分１０とからなり、各給湯器８は供給管路部
分９と戻り管路部分１０と接続部に共通に接続さ
れる。温水循環ポンプ１１は、たとえば戻り管路
部分１０の途中に備えられる。

本考案に従えば、貯湯槽１の出湯温度を検出す
るための第１温度検出器12が、たとえば貯湯槽１
の上部に設けられる。また温水戻り温度を検出す
るための第２温度検出器１３が、貯湯槽１に近接
した位置における戻り管路部分１０の途中に設け
られる。第１および第２温度検出器１２，１３の
検出温度は制御手段１４に与えられる。

制御手段１４は、両温度検出器１２，１３の検
出値の差を演算し、その温度差が予め定めた温度
差レベルたとえば10℃以上となつたときのみ、温
水循環ポンプ１１を起動する。

温水循環ポンプ１１が起動すると、温水循環管
路７内を温水が循環するので、前記温度差が減小
する。それによつて温度差が温度差レベルよりも
小となり、制御手段１４は温水循環ポンプ１１を
停止する。

このようにして、制御手段１４は、出湯温度と
温水戻り温度との温度差に応じて、温水循環ポン
プ１１をオン、オフ制御し、それに応じて温水循
環管路７における温水の流通がオンオフ制御され
る。

上述のごとく温水循環ポンプ１１がオンオフ制
御されることにより、電力消費量が低減される。
しかも温水循環管路７内を温水が常時流通しない
ので、たとえば貯湯槽１内の温水温度を60℃と
し、温度差レベルを10℃としたときに、温水循環
管路７からの放熱量は約11％低減される。しかも
各給湯器８における即時給湯の利便性は保持され
る。

なお、出湯温度の安定性が要求される場合に
は、温度差レベルを小さく設定すればよい。

本考案の他の実施例として、24時間運転が要求
される集合住宅などでは、温水の使用量が少ない
夜間だけタイマなどにより制御手段１４を作動さ
せるようにし、昼間は温水循環ポンプ１１を運転
し続けるようにしてもよい。また、夜間と昼間と
で制御手段１４における設定温度差レベルを変更
するようにしてもよい。

上述のごとく本考案によれば、電力消費量が低
減されるとともに放熱量が低減され、しかも即時
給湯の利便性は維持される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例の系統図である。 １…貯湯槽、７…温水循環管路、８…給湯器、
１１…温水循環ポンプ、１２…第１温度検出器、
１３…第２温度検出器、１４…制御手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 貯湯槽と複数の給湯器とを連結する温水循環管
   路内に温水を循環させるための温水循環ポンプの
   制御装置において、 貯湯槽からの出湯温度を検出する第１温度検出
   器と、温水戻り温度を検出する第２温度検出器と
   が設けられ、両温度検出器の検出値の差が予め定
   めたレベル以上であるときのみ温水循環ポンプを
   駆動する制御手段が設けられることを特徴とする
   温水循環ポンプの制御装置。