JPH0112130Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は集熱器併用の給湯装置における配管箇
所の凍結防止機構に関し、一層詳細には、給湯装
置内の差温制御機構を用いて給湯装置に付随して
設ける配管箇所の周囲を覆う凍結防止用の電熱ヒ
ータへの電流の流入停止を制御するようにした集
熱器併用の給湯装置における配管箇所の凍結防止
機構に関するものである。

近年、省エネ化を図る目的から集熱器併用の給
湯装置が多く使用され、該給湯装置は、例えば第
１図に示されるように、給湯用の湯を貯え保温す
る貯湯タンク１０と、このタンク１０内の湯を加
熱する加熱装置１２と、太陽熱を吸収して貯える
ことのできる液状の熱媒１４を貯蔵した太陽熱を
効率良く集めることの可能な集熱器１６と、貯湯
タンク１０内に設けた内部に集熱器１６中の太陽
熱で熱せられた熱媒１４を流して貯湯タンク１０
内の湯を間接的に暖める熱交換器１８と、この熱
交換器１８内に集熱器１６内の熱媒１４を強制循
環させるパイプ２０と循環ポンプ２２とからなる
循環機構２４と、集熱器１６内の熱媒と貯湯タン
ク１０内の湯の温度差が例えば18℃以上のときに
前記の循環機構の循環ポンプ２２を作動させて熱
交換器１８中へ集熱器１６内の熱媒を強制循環さ
せ、また、集熱器１６内の熱媒と貯湯タンク１０
内の湯の温度差が例えば３℃以下のときに循環ポ
ンプ２２を停止させて熱交換器１８中への集熱器
１６からの熱媒の循環を停止させる差温制御機構
２８とからなり、その使用に際しては、天候が良
く集熱器１６内の熱媒１４の温度が貯湯タンク１
０内の湯の温度に比べて18℃以上高い場合は、差
温制御機構２８により循環機構２４を作動させて
熱交換器１８内を集熱器１６中の熱せられた熱媒
１４を強制循環させて貯湯タンク１０内の湯を熱
交換器１８を介して熱媒１４で間接的に暖め、ま
た、天候が悪く集熱器１６内の熱媒１４の温度と
貯湯タンク１０内の湯の温度差が３℃以下と低い
場合は、差温制御機構２８で循環機構２４を停止
させて集熱器１６からの熱媒１４の循環を停止さ
せるようにして貯湯タンク１０内の湯を太陽熱を
有効利用して暖めると共に、太陽熱不足で貯湯タ
ンク１０内の湯が充分暖まらぬ場合は、加熱装置
１２を適宜作動させて貯湯タンク１０内の湯を補
助的に加熱して暖め、建物各所へと貯湯タンク１
０内の湯を給湯管３０を通して供給している。

しかして、寒冷地等においては、冬期中にこの
給湯装置を夜間中など長期に使用しないまま放置
しておいたとすると、給湯管３０内等に残留して
いる湯が寒さのために冷えて凍ることがあり、翌
朝給湯装置を作動させても給湯管３０中を湯が通
らず出ない現象が多々生ずる。

そこで、従来、寒冷地等においては、如上の給
湯装置に付随して設ける給湯管３０等の配管箇所
周囲にサーモスタツト付きの電熱ヒータ３２を巻
き付け、厳寒時にサーモスタツトを作動させて電
熱ヒータ３２中に電流を流し、該電熱ヒータ３２
で配管箇所周囲を暖め、その内部に溜つている湯
水の凍結を防いでいる。

しかしながら、従来の電熱ヒータ３２に付設さ
れているサーモスタツトは、精度が悪く、サーモ
スタツト周辺の温度がかなり上昇せぬと電流が切
れず冬期等においては、サーモスタツトが常時作
動状態となり、天候が良く気温の高い凍結の必配
の無い場合でもサーモスタツトを介して電熱ヒー
タ３２中へと電源部より電流が流れ続け、電力が
無駄に消費される場合が多い。

本考案は、上述の課題に鑑み為されたもので、
その目的は、如上の給湯装置中の精度の良い差温
制御装置をその配管箇所周囲を覆う電熱ヒータの
制御機構に併用することにより給湯装置に付随し
て設ける給湯管等の配管箇所周囲を覆う電熱ヒー
タの電流の流入停止制御を無駄なく効率良く行え
るようにした、給湯用の湯を貯え保温する貯湯タ
ンクと、このタンク内の湯を加熱する加熱装置
と、太陽熱を吸収して貯える液状の熱媒を貯蔵し
た集熱器と、貯湯タンク内に設けた内部に集熱器
中の熱媒を流して貯湯タンク内の湯を太陽熱で間
接的に暖める熱交換器と、この熱交換器内に集熱
器中の熱媒を強制循環させる循環機構と、集熱器
内の熱媒と貯湯タンク内の湯の温度差が所定値以
上のときに前記の循環機構を作動させて熱交換器
中へ集熱器内の熱媒を強制循環させ、また、集熱
器内の熱媒と貯湯タンク内の湯の温度差が所定値
以下のときに循環機構を停止させて熱交換器中へ
の集熱器からの熱媒の循環を停止させる差温制御
機構を備えた給湯装置において、給湯装置に付随
して設ける配管箇所周囲を凍結防止用の電熱ヒー
タで覆うと共に、この電熱ヒータ中への電流の流
入停止制御を前記給湯装置の差温制御機構を用い
て給湯装置の強制循環装置が停止状態にあるとき
にのみ電源部から電熱ヒータ中へ差温制御機構を
介して電流を流すようにしたことを特徴とする給
湯装置における配管箇所の凍結防止機構を提供す
ることにある。

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
ると、第１図中に示された集熱器併用の給湯装置
において、給湯装置に付随して設ける給湯管３０
等の配管箇所周囲を電熱ヒータ３２で覆い、給湯
装置内に備えた差温制御機構２８の第２図中に示
されたスイツチング機構３４部分を用いて集熱器
１６中の熱媒１４が暖まらず、循環ポンプ２２が
作動を停止する熱媒と貯湯タンク１０内の湯の温
度差が３℃以下等となる厳寒時にのみ該スイツチ
ング機構３４を介して電源部から上記の配管箇所
周囲の電熱ヒータ３２に電流を流し、配管箇所周
囲を暖めて給湯管３０内等の凍結を防ぐようにす
る。すると、給湯装置中の差温制御機構２８は精
度良く構成されているので、電熱ヒータ３２への
電流の流入停止を無駄なく効率良く行える。

なお、上述実施例において、給湯装置用の配管
箇所近傍に給水用の管がある場合は、該管周囲に
も上記の給湯装置中の差温制御される電熱ヒータ
３２を巻付ければ、該給水管の凍結も併せて効率
良く無駄なく防止できて良い。

以上のように、本考案に係る凍結防止機構は、
給湯装置中の精度の良い差温制御機構のスイツチ
ング機構を用いて配管箇所周囲を覆つている電熱
ヒータ３２への電流の流入・停止をコントロール
するので、従来の電熱ヒータ３２に付設されてい
るサーモスタツトを用いて制御する場合に比べ
て、電熱ヒータ３２への電流の流入・停止を状況
に応じて無駄なくきめ細かに効率良く行うことが
可能となる。

また、電熱ヒータを制御するサーモスタツト等
の制御機構が不要となり、その分設備費等を節約
できる等の効果がある。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本考案はこの実施例に限定されるもの
ではなく、考案の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は集熱器併用の給湯装置の概略構成図、
第２図は本考案に係る凍結防止機構の回路図であ
る。 １０……給湯タンク、１２……加熱装置、１４
……熱媒、１６……集熱器、１８……熱交換器、
２０……パイプ、２２……循環ポンプ、２４……
循環機構、２８……差温制御機構、３０……給湯
管、３２……電熱ヒータ、３４……スイツチング
機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯用の湯を貯え保温する貯湯タンクと、この
   タンク内の湯を加熱する加熱装置と、太陽熱を吸
   収して貯える液状の熱媒を貯蔵した集熱器と、貯
   湯タンク内に設けた内部に集熱器中の熱媒を流し
   て貯湯タンク内の湯を太陽熱で間接的に暖める熱
   交換器と、この熱交換器内に集熱器中の熱媒を強
   制循環させる循環機構と、集熱器内の熱媒と貯湯
   タンク内の湯の温度差が所定値以上のときに前記
   の循環機構を作動させて熱交換器中へ集熱器内の
   熱媒を強制循環させ、また、集熱器内の熱媒と貯
   湯タンク内の湯の温度差が所定値以下のときに循
   環機構を停止させて熱交換器中への集熱器からの
   熱媒の循環を停止させる差温制御機構を備えた給
   湯装置において、給湯装置に付随して設ける配管
   箇所周囲を凍結防止用の電熱ヒータで覆うと共
   に、この電熱ヒータ中への電流の流入停止制御を
   前記給湯装置の差温制御機構を用いて給湯装置の
   強制循環装置が停止状態にあるときにのみ電源部
   から電熱ヒータ中へ差温制御機構を介して電流を
   流すようにしたことを特徴とする給湯装置におけ
   る配管箇所の凍結防止機構。