JP3011137U - 蓄熱装置を備えた太陽熱温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】放熱損失を低減させ、燃料を節約しさらには温
水を増量させることが可能な蓄熱装置を備えた太陽熱温
水器に関する。 【構成】太陽熱温水器本体と、太陽熱温水器本体より下
方に設置された蓄熱槽と、太陽熱温水器本体と蓄熱槽と
の間に設置して温水を循環させる電動ポンプと、電動ポ
ンプを制御するために太陽熱温水器本体に付設した温度
センサとを有するようにしたことを特徴とする。 【効果】構造が簡単でコストがかからず、しかも屋外に
設置してもほとんど故障することがなく、かつ長期間の
使用に耐えることができる太陽熱温水器を提供すること
ができるようになった。また、予め設定した太陽が照射
して高温となったときにのみ蓄熱槽に温水が給湯され、
また太陽が照射していないときの放熱損失を軽減するこ
とができるので非常に熱効率がよく、燃料の節約を図る
ことができるのみならず、太陽熱温水器本体内の貯水タ
ンクの容量以上の容量の温水を蓄えることができるよう
になった。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は放熱損失を低減させ、燃料を節約しさらには温水を増量させること が可能な蓄熱装置を備えた太陽熱温水器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来図２に示したように、浴槽１１や台所等に給湯栓１２を設置し、太陽熱温 水器本体１４とこの給湯栓１２を温水パイプ１３で連結するこことにより、太陽 熱温水器１４から給湯栓１２を介して浴槽１１や台所等に温水等を供給するよう にした太陽熱温水器が知られている。１５は太陽熱温水器１４の貯水タンク、１ ６は満水になったら給水を停止するためのフロートバルブである。

【０００３】 そのため、種々の機構や複雑な回路を使用して、放熱損失を低減させたり、燃 料を節約したり、さらには温水を増量させるようにした太陽熱温水器がすでに知 られている。

【０００４】 また実開平２−４４６４４号公報のように、太陽熱温水器本体と浴槽に投入し た熱交換器との間でポンプを用いて温水等を循環させ、浴槽を一種の蓄熱装置と して利用するようにした太陽熱温水器も知られている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来例においては、最初のものは、単に給湯栓１２の開閉に 応じて温水が供給されるにすぎず、温水を最適の条件で取得し、これを常時温か いままで供給することはできなかった。

【０００６】 また第２の種々の機構や複雑な回路を使用するものはコストがかかり過ぎたり 、屋外に設置されているため故障しやすく、かつ長期間の使用に耐え得なくなっ たりするという欠点があった。

【０００７】 また第３のものは、循環ポンプを適宜稼働して太陽熱温水器本体と、浴槽に投 入した熱交換器との間でポンプを用いて温水等を循環させ、浴槽内の水を常時太 陽熱温水器本体の温水を利用して暖めておくものであるが、太陽熱温水器本体内 で暖められた温水が浴槽内で低下して非常に熱効率が悪く、しかも他の用途に給 湯することができないという欠点があった。

【０００８】 この考案は従来例の以上の欠点を解消しようとするもので、コストがかからず 、屋外に設置してもほとんど故障することがなく、かつ長期間の使用に耐えるこ とができる上、非常に熱効率がよく、しかも他の用途に簡単に給湯することがで きるようにした蓄熱装置を備えた太陽熱温水器を提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

すなわちこの考案の蓄熱装置を備えた太陽熱温水器は、太陽熱温水器本体と、 太陽熱温水器本体より下方に設置された蓄熱槽と、太陽熱温水器本体と蓄熱槽と の間に設置して温水を循環させる電動ポンプと、電動ポンプを制御するために太 陽熱温水器本体に付設した温度センサとを有するようにしたことを特徴とするも のである。

【００１０】

【作用】

この考案の蓄熱装置を備えた太陽熱温水器は以上のように構成したので、構造 が簡単でコストがかからず、しかも屋外に設置してもほとんど故障することがな く、かつ長期間の使用に耐えることができる太陽熱温水器を提供することができ るようになった。

【００１１】 また、予め設定した太陽が照射して高温となったときにのみ蓄熱槽に温水が給 湯され、また太陽が照射していないときの放熱損失を軽減することができるので 非常に熱効率がよく、燃料の節約を図ることができるのみならず、太陽熱温水器 本体内の貯水タンクの容量以上の容量の温水を蓄えることができるようになった 。

【００１２】 しかも種々の用途に簡単に給湯可能な蓄熱装置を備えた太陽熱温水器を提供す ることができるようになった。

【００１３】

【実施例】

以下、この考案の蓄熱装置を備えた太陽熱温水器の一実施例を図面に基いて詳 細に説明する。

【００１４】 図１において、１は貯水タンク１０を備えた太陽熱温水器本体で、黒色のパイ プや赤外線等を選択的に吸収することができるようにした吸熱材を備えた、市販 の太陽熱温水器を使用することができる。

【００１５】 太陽熱温水器本体１より下方には蓄熱槽２が設置されており、太陽熱温水器本 体１の貯水タンク１０と蓄熱槽２との間には温水パイプ３および返送パイプ４か らなる一対の配管が設置されており、温水パイプ３の適所には温水を循環させる 電動ポンプ５が配置されている。

【００１６】 なお、上記温水パイプ３および返送パイプ４からなる一対の配管は、太陽熱温 水器の本体１の適宜位置に連結することができる。

【００１７】 電動ポンプ５は好ましくはスクリュー式の圧送ポンプである。そして、太陽熱 温水器本体１の適所に設置した温度センサ６が太陽熱温水器本体１内の温水温度 を検知し、電動ポンプ５を作動させて最適条件の温水を蓄熱槽２に送り込むよう になっている。７は電動ポンプ５および温度センサ６のためのＡＣ電源である。

【００１８】 すなわち、温水が所定の温度以上になった時点で、温度センサ６が制御部（図 示せず）に信号を送って電動ポンプ５を作動させ、太陽熱温水器本体１の貯水タ ンク１０内上部の高温の温水を蓄熱槽２の上部に送り込む。その際、蓄熱槽２内 下部の低温水は返送パイプ４から太陽熱温水器本体１内の下部に送り返される。

【００１９】 ８は温水パイプ３の適所から引き出された給湯栓で、浴槽９や台所等に設置さ れており、適宜必要に応じて開閉して使用される。

【００２０】 この考案の蓄熱装置を備えた太陽熱温水器の使用に際しては、予め太陽熱温水 器本体１および蓄熱槽２の双方に給水して水を充満させておく。日中、太陽熱を 吸収して太陽熱温水器本体１内で水が昇温し、所定の温度の高温の温水が得られ たら温度センサ６がそれをキャッチして電動ポンプ５を作動させ、最適条件の温 水を貯水タンク１０から温水パイプ３を介して蓄熱槽２の上部に送り込む。温水 が供給されるにしたがって蓄熱槽２内の水は蓄熱槽２の下部から返送パイプ４を 介して太陽熱温水器本体１の下部へ送られる。

【００２１】 そして温度センサ６が高温の温水がなくなったことを検知したら、電動ポンプ ５の作動を停止する。

【００２２】 得た温水は、浴槽９や台所等に設置された給湯栓８を開くことにより、適宜必 要に応じて使用される。その際、使用によって減少した太陽熱温水器本体１およ び蓄熱槽２の双方には、別途給水パイプ（図示せず）から給水して常時水を充満 させておくことはもちろんである。

【００２３】

【考案の効果】

この考案の蓄熱装置を備えた太陽熱温水器は以上のように構成したので、構造 が簡単でコストがかからず、しかも屋外に設置してもほとんど故障することがな く、かつ長期間の使用に耐えることができる太陽熱温水器を提供することができ るようになった。

【００２４】 また、予め設定した太陽が照射して高温となったときにのみ蓄熱槽に温水が給 湯され、また太陽が照射していないときの放熱損失を軽減することができるので 非常に熱効率がよく、燃料の節約を図ることができるのみならず、太陽熱温水器 本体内の貯水タンクの容量以上の容量の温水を蓄えることができるようになった 。

【００２５】 しかも種々の用途に簡単に給湯可能な蓄熱装置を備えた太陽熱温水器を提供す ることができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の蓄熱装置を備えた太陽熱温水器の１
実施例を示す概略図である。

【図２】従来の太陽熱温水器の概略図である。

【符号の説明】

１ 太陽熱温水器本体 ２ 蓄熱槽 ３ 温水パイプ ４ 返送パイプ ５ 電動ポンプ ６ 温度センサ ７ ＡＣ電源 ８ 給湯栓 ９ 浴槽 １０ 貯水タンク １１ 浴槽 １２ 給湯栓 １３ 温水パイプ １４ 太陽熱温水器本体 １５ 貯水タンク １６ フロートバルブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 太陽熱温水器本体と、太陽熱温水器本体
   より下方に設置された蓄熱槽と、太陽熱温水器本体と蓄
   熱槽との間に設置して温水を循環させる電動ポンプと、
   電動ポンプを制御するために太陽熱温水器本体に付設し
   た温度センサとを有するようにしたことを特徴とする蓄
   熱装置を備えた太陽熱温水器。