JPS622326Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば自動車のフロントグリル等の
部品を合成樹脂製クリツプを介して自動車本体等
へ取付ける部品取付構造に関する。

従来、フロントグリル等の装飾部品を自動車本
体に取付けるに際し、グロメツトを本体に装着し
グリルをねじ等で締付け固定していたが、ねじの
錆等の問題があり、また部品点数が多く、また作
業性も悪かつた。このため、合成樹脂製クリツプ
を用いて取付けることが行なわれている。しかし
ながら、取付作業において、工数が多くまたグリ
ルの取外し作業性も良くなかつた。

それ故、本考案の目的は、取付けは取付け部品
を本体に挿入するだけで済み、その取付け強度は
高く、しかもその取外し作業の容易な部品取付構
造を提供するにある。

かかる目的を達成するため、本考案は、本体に合
成樹脂製クリツプを介して部品を取付けるに際
し、クリツプの一方の側には、本体開口部に挿通
され挿通後クリツプを本体に係止して固定する脚
部が設けられ、クリツプの他方の側には、取付部
品から突出するリブの係止部に係合して該リブ係
止部との協働により部品を保持する保持部が設け
られ、これにより部品を本体に取付けるようにな
つた部品取付構造であつて、取付部品の前記リブ
は、該部品の取付面から突出する細長い横板部分
と、この横板部分のほぼ中央に、長手方向に直立
して延びる細長い縦板部分とから成り、該縦板部
分の先端に前記係止部が設けられており、クリツ
プの前記保持部は、前記リブの係止部に係合する
係止部と、前記リブの横板部分を上下両側から挾
持する細長く延びた保持アームとを有しているこ
とを特徴としている。

本考案によれば、部品とクリツプと本体との取
付けは単に押込むだけの作業で行なわれ、また、
取付部品の取付部となるリブが細長い突出部材で
成りクリツプが該リブを強固に支持するためその
保持力は強く、また取外し作業も容易である。

本考案の実施態様においては、前記リブを、縦
板部分が横板部分に対し上下に延びて断面十字型
に交差させ、リブ係止部を上部縦板部分に設けて
もよく、また、前記リブを、横板部分に対し上面
にのみ延びる断面逆Ｔ字型に形成してもよい。後
者の場合、クリツプの保持部を、リブの横板部分
の下面を支持するアーム部分を広い平板状に形成
するのが好ましい。

以下、本考案の実施例について図面を用いて説
明する。

第１図ａ，ｂに本考案の合成樹脂製クリツプ１
が示される。クリツプ１はフランジ２の一方の側
に、これから一体的に延びる軸部３とこの軸部３
の先端からフランジ２に向けて斜め外方に折返し
た１対の係止アーム４とから成る脚部５が設けら
れている。この脚部５は、第３図に示すように、
例えば自動車の本体Ｂに設けられた開口部Ｈに挿
入されるようになつており、挿通後は係止アーム
４によつてクリツプ１が本体Ｂに固定される。

クリツプ１のフランジ２の反対側には、第１図
ａ，ｂに明らかなように４つのアーム６が脚部５
と反対方向に長く延びて保持部７を形成してい
る。相互に対向する２つのアーム６，６（第１図
ａ）は、その内側に係止部８が形成され、その先
端は挿入容易なように末広がり形状になつてい
る。上下に並ぶアーム６，６（第１図ｂ）はスリ
ツト９によつて分離され、このスリツト９は挿通
容易なように先端に向けて広がつている。

フロントグリル等の取付部品Ｇの取付面（第２
図では省略）からは、本考案に従つて、取付部と
なる突出リブ１０が設けられている。この突出リ
ブ１０は、取付面から突出する細長い横板部分１
１と、この横板部分１１のほぼ中心線上をその長
手方向に直立して延びる細長い縦板部分１２とか
ら成り、この縦板部分１２は、横板部分１１に対
して上下に延びて断面十字型に交差している。上
側の縦板部分１２には先端に向けて矢型に形成さ
れた係止部１３が設けられ、この係止部１３は、
クリツプ１の係止部８と係合して、第３図ａ，ｂ
に示すように、取付部品Ｇをクリツプに係止す
る。

第３図ａ及びｂは、取付部品Ｇを本体Ｂに取付
けた様子を示している。本考案における部品取付
構造は、クリツプ１の保持部７が取付部品Ｇの突
出リブに係止するだけでなく、横方向に張出した
横板部分１１をクリツプの上下アーム６，６が上
下両側から支持していることに特徴がある。この
ような保持構造によつて、取付部品はクリツプに
対して強固に取付けられ、取付部品がその重みで
クリツプから外れることがない。また、クリツプ
の脚部は、この上下方向における強度を増すため
に、第１図ｂ及び第３図ｂに示す通り軸部３と係
止アーム４を板状部材で形成するのが好ましい。

取付部品の突出リブは第４図に示すように、下
部縦板部分をなくして、断面逆Ｔ字型に形成して
もよい。この場合、第１図ａ，ｂに示すクリツプ
を用いてもよいが、第５図に示すように、下部の
アーム対を一体的に形成した平板アーム１５に形
成してもよく、この場合アーム１５の下面には補
強リブ１６を設けるのが好ましい。

本考案によれば、取付けは、取付部品をクリツ
プの保持部へ、クリツプを本体へ単に挿入するだ
けで行なうことができ、クリツプの保持アームは
取付部品を強固に支持しており、取外し作業も、
クリツプの保持アームをドライバ等で拡げること
をによつて取付部品が簡単に外れ、クリツプ脚部
の係止アームを押圧するだけでクリツプが外れる
など、極めて簡単である。従つて、作業工数が減
り、しかも保持力は高いという効果を得る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ及びｂは、それぞれ、クリツプの平面
図及び側面図であり、第２図は取付部品の突出リ
ブの部分斜視図であり、第３図ａ及びｂは、それ
ぞれ、部品を本体に取付けた様子を示す、平面図
及び側面図であり、第４図は、取付部品の突出リ
ブの他の実施例を示す部分斜視図であり、第５図
は第４図の突出リブに適合したクリツプを用いて
部品を本体に取付けた様子を示す側面図である。 １……クリツプ、２……フランジ、３……軸
部、４……係止アーム、５……脚部、６……係止
アーム、７……保持部、８……係止部、９……ス
リツト、１０……突出リブ、１１……横板部分、
１２……縦板部分、１３……リブ係止部、１５…
…平板状支持アーム、Ｂ……本体、Ｇ……取付部
品。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 本体に合成樹脂製クリツプを介して部品を取
   付けるに際し、クリツプの一方の側には、本体
   開口部に挿通され挿通後クリツプを本体に係止
   して固定する脚部が設けられ、クリツプの他方
   の側には、取付部品から突出するリブの係止部
   に係合して該リブ係止部との協働により部品を
   保持する保持部が設けられ、これにより部品を
   本体に取付けるようになつた部品取付構造にお
   いて、取付部品の前記リブは、該部品の取付面
   から突出する細長い横板部分と、この横板部分
   のほぼ中央に、長手方向に直立して延びる細長
   い縦板部分とから成り、該縦板部分の先端には
   前記係止部が設けられており、クリツプの前記
   保持部は、前記リブ係止部に係合する係止部
   と、前記リブの横板部分を上下両側から挾持す
   る細長く延びた保持アームとを有していること
   を特徴とする部品取付構造。 ２ 前記リブは、縦板部分が横板部分に対し断面
   十字型に交差しており、リブ係止部が上部縦板
   部分に設けられていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の部品取付構造。 ３ 前記リブは、縦板部分が横板部分に対し上面
   にのみ延びる断面逆Ｔ字型に形成されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の部品取付構造。 ４ 前記クリツプの保持部は、リブの横板部分の
   下面を支持する支持アームが広い平板状に形成
   されている実用新案登録請求の範囲第３項記載
   の部品取付構造。