JPS6221902Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は減圧貯蔵装置に係り、特に、生鮮物を
低圧下で冷蔵貯蔵するのに好適な減圧貯蔵装置に
関する。

果物、野菜、肉類等の生鮮物を貯蔵する場合従
来から減圧貯蔵法がとられていた。この減圧貯蔵
方法は大気圧より低い圧力下でしかも低温度で生
鮮物を貯蔵するものである。この方法によつて生
鮮物を貯蔵すると低温貯蔵する場合よりも酸素分
圧が低いため生鮮物の呼吸作用が抑制されて一定
の品質を長期間維持することができる。

ところで、この減圧貯蔵法における圧力は
100Torr程度であり、貯蔵容器は耐真空構造が必
要とされている。そのため従来の減圧貯蔵装置に
おいてはその貯蔵容器は鉄製やアルミ合金製の円
筒状又はコンテナ状の構造体となつていた。従つ
てこのような貯蔵容器では耐真空構造とするため
に多大な費用を要するとともに高価な割に貯蔵物
を収納する容積が少ないなどの欠点があつた。
又、一般に真空ポンプは常時稼動されずにON／
OFF制御されるため、このような従来の定容容
器では真空ポンプのON／OFF切換え時に圧力の
変動が大きくなる不具合がある。

本考案は前記課題に鑑みなされたものであり、
その目的は貯蔵容器を簡単な構造としコストダウ
ンが図れる減圧貯蔵装置を提供することにある。

前記目的を達成するために本考案は、貯蔵容器
の構造体を枠組構造とし構造体周面を軟質シート
で覆つたことを特徴とする。

以下、図面に基づいて本考案の好適な実施例を
説明する。

第１図には本考案の好適な実施例としての構成
図が示されている。図において、冷蔵庫２内に収
納され生鮮物を低圧下で貯蔵する貯蔵容器４の構
造体は、第２図に示される如く、枠組構造となつ
ており、その枠組６によつて収納棚８が取り付け
られるようになつている。又、第３図に示される
如く構造体の周面が軟質ゴムシート等の軟質シー
ト１０によつて覆われ、気密状態が保たれるよう
になつている。

又貯蔵容器４内を所定の低圧下にするために貯
蔵容器４の上部にはノズル１２，１４，１６が設
けられており、ノズル１２は装置外の電磁弁１８
を介して真空ポンプ２０に接続され、ノズル１４
は装置外の圧力制御器２２を介して圧力指示器２
４に接続される。さらにノズル１６は空気流量調
節器２６に接続される。ノズル１２を介して真空
ポンプ２０によつて貯蔵容器４内が過剰に吸引さ
れた場合に、調節器２６は冷蔵庫内の低温エアを
貯蔵容器４内に所定量調節して供給するようにな
つている。又、調節器２６は、貯蔵容器４内のエ
アの置換にも利用される。電磁弁１８は圧力指示
器２４に接続されている圧力検出器２８によつて
その作動が制御されるようになつている。又、冷
蔵庫２内はクーラー３０によつて所定の温度に制
御される。

このように本実施例における減圧貯蔵装置は貯
蔵容器の構造体が枠組構造となつており、構造体
周面が軟質シートで覆われているので、円筒状の
貯蔵容器と同様内部を減圧しても収納棚と軟質シ
ートの強度により外圧（大気圧）に対しても耐圧
気密性を有する。真空ポンプをON／OFF制御し
た場合、貯蔵容器４内の圧力に対して軟質シート
は緩衝作用を示す為、ポンプのON／OFF切換え
時、圧力の変動が少なくてすむ。更に真空ポンプ
２４によ000剰に減圧された場合でも調節器２６
によつて冷蔵庫内の冷気が貯蔵容器４内に導入さ
れ、貯蔵容器内の生鮮物の鮮度低下を来すことが
ない。

又本実施例の減圧貯蔵装置は同一の冷蔵庫内で
通常の常圧貯蔵と減圧貯蔵を同時に行なうような
場合でも適用できる。

以上説明したように本考案によれば減圧貯蔵装
置を安価なものとすることができるという優れた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す構成図、第
２図は第１図に示されている装置の枠組構造体を
示す斜視図、第３図は第１図に示されている装置
の周面部の構成を説明するための図である。 ２……冷蔵庫、４……貯蔵容器、６……枠組、
８……収納棚、１０……軟質シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 生鮮物を低圧下で冷蔵貯蔵する減圧貯蔵装置に
   於いて、冷蔵庫内に配せられ枠組構造体に軟質シ
   ートを覆つて形成された生鮮物の貯蔵容器と、枠
   組構造体に所定間隔に複数段取付けられた生鮮物
   の収納棚と、貯蔵容器内を吸引して減圧する吸引
   ノズルと、冷蔵庫内のエアを導入して貯蔵容器内
   の過剰な減圧を調節する調節器とから構成したこ
   とを特徴とする減圧貯蔵装置。