JPS62216495A - スピ−カ用エツジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 炎丘且１ 本発明は、動電型スピーカに用いられる振動板を支持す
るスピーカ用エツジに関する。

毘旦且蓑 一般にスピーカ用エツジはスピーカ用振動板の周縁を支
持しかつ該振動板前後の空気の流通を遮断する構成部品
として重廿であり、その性能は振動系と共に撮動するた
めに軽量であること、適度な内部損失があること、機密
性が高く通気性の無いこと、経時変化が少ないこと、伸
縮に対する方向性が少ないこと、振動板の中心を支持す
る能力が大きいこと及び剛性がありかつ直線性が良いこ
と等が必要とされている。

また、近年、かかるスピーカの用途が拡大され、特に車
載用スピーカに用いるエツジの場合、日光、温度及び湿
気等に多く曝されるなど苛酷な使用条件に置かれるため
に上記要求される特性に加えて更に耐熱性、耐湿性、耐
水性及び耐候性の良いことも要求されてきている。

従来のスピーカ用エツジには、綿、絹、ポリエステル等
の織布に成形剤としてフェノール、メラミン等の熱硬化
性樹脂で塗布又は浸漬によりその織布上を均一に被覆し
、乾燥後、その織布上に目止め剤としてＮＢＲ，ＳＢＲ
等のゴム系樹脂を均一に塗布し乾燥することによって得
られるものが広く用いられている。これらエツジに関し
ては適度な内部損失を有すること、軽量であること、耐
熱性が高いこと、及び中心支持性が高いことに関しては
比較的良好であったが、方向性、機密性、経時変化、耐
水耐湿性に関して充分ではなかった。

また、従来の他のスピーカ用エツジとしては、発泡ウレ
タン製エツジが用いられているが、発泡体の大きさが０
．５〜１．０ｍｍ程度の形を有するため、機密性を保つ
ためには上記発泡体の直径の３倍程度の厚みが必要にな
るゆえにスピーカ用エツジのｆｌｆｉｉ増加をまねき、
感度が低下し直線性が保てないという欠点があった。

そこで、最近では、特に振幅の小さい中高客用スピーカ
においては、ポリエステルフィルム熱可塑性樹脂を所定
形状に成形したエツジが耐熱性を除く上記要求項目を満
足するものとして実用化されている。

しかしながら、ポリエステルフィルムを成形したエツジ
は熱変形温度が、７０℃程度であるために８０℃以上の
温度では、変形が生じ、振動板の支持機能が低下するだ
けでなく、熱変形温度付近になるとヤング率が急激に低
下し、振動板を支持する機能に変化を及ぼし、音質にも
影響を与えるというの欠点があった。

そこで、ポリエステルフィルムの欠点である熱変形温度
が低いこと、つまり耐熱性の低い点を改良したものとし
てすでにポリエーテルサルフォンを使用したスピーカ用
エツジが特開昭５９−６３８９７号公報に記載されてい
る。

しかしながら、かかるエツジは耐熱性に関しては改善さ
れているが、ヤング率（剛性）の面で満足のいくもので
はなかった。

１肚立且１ 本発明の目的は、内部損失、ヤング率、密度等のスピー
カ用エツジとしての諸物性を維持しつつ、耐熱性を向上
させたスピーカ用エツジを提供することにある。

本発明のスピーカ用エツジは、ポリエーテルサルフォン
と鱗片状黒鉛又は鱗片状７母との混合物を混練したのち
加圧成形又は圧空真空成形してなることを特徴とする。

支−１−１ 以下に本発明の実施例を添附図面及び以下の表に基づい
て説明する。

本実施例では、先ず、ポリエーテルザルフオンに無機質
充填剤を添加、攪拌して混練りし、その均一な混合物を
３３０℃程度のシート化温度により連続平板のシートに
成形し、カレンダ等で所定膜厚のＷＩ膜シートを得る。

次に、得られたｔａｌｌａートを２２０℃程度の金型温
度下で、所定の成形金型を用いて真空、圧空又は、加熱
、加圧、冷却プレス等の加圧成形によりスピーカ用エツ
ジの環状形状に形成する。尚、ポリエーテルサルフォン
は英国のＩＣ１社が開発した熱可塑性耐熱樹脂であって
、次式の分子構造を有している。

このポリエーテルサルフＡンは熱変形温度が２２０℃で
あり、連続使用温度は２００℃である。

温度インデックス（ＵＬ規格）については１８０℃が認
定されている。

第１実施例として、ポリエーテルザルフＡンに対して５
ｗｔ％の無機質充填材である鱗片状＠母を加え混練りし
て７５μｍの厚さの′ａ膜膜フィルタシート形成した後
、２２０℃程度の金型温度下で、所定環状形状の成形金
型を用いて加熱加圧プレスを行ないスピーカ用エツジを
成形した。

第２実施例として、ポリエーテルザルフオンに対して５
ｗｔ％の無機質充填材である鱗片状黒鉛を加え混練りし
て７５μｍの厚さの薄膜フィルムシートを形成した模、
２２０℃程度の金型温度下で、所定環状形状の成形金型
を用いて加熱加圧プレスを行ない第１実施例と同様のス
ピーカ用エツジを成形した。

本実施例に用いた雲母は男同性を有しておりその男開片
すなわち鱗片状のものは適度な弾性と可撓性を有してお
り、同様に黒鉛（グラファイト）の鱗片状のものも適度
な弾性と可撓性を有している。

このように第１及び第２実施例により成形されたエツジ
の一部を試験片として切り取り、密度、内部損失、熱変
形温度、ヤング率を測定した。尚、比較例１としてポリ
エーテルサルフォンのみからなるエツジ、比較例２とし
てポリエステルエツジのみからなるエツジからの試験片
の物性値も上記測定項目に基づき測定し、下記表に各々
の測定結果を示す。

（但し、熱変形温度はＡＳＴＭ−０６４８による）表か
ら、第１及び第２実施例のエツジは、密度、内部損失の
各物性については、従来がらのエツジとほぼ同様な物性
値を館持し、変形温度及びヤング率に関しては向上して
いることが分る。

第１図は、第１実施例のエツジ及び比較例１のポリエー
テルサルフォンのみのエツジを用いた各々のドーム型ス
ピーカの音圧周波数特性を示すグラフであり、実１１Ａ
は第１実施例のエツジによるものを示し破１ＩＪＢは比
較例１によるものを示している。本実施例によるスピー
カ用エツジは、従来のものに比して同等の特性を有して
いることが分る。

更に、本発明のスピーカ用エツジを耐湿試験（４０℃、
９５％、９６時間）、及び耐熱試験（１２０℃、９６時
間）においても何ら形状変化が起こらず、耐湿性及び耐
熱性に問題のないことがわかった。

そのため、本発明のスピーカ用エツジは、車載用スピー
カのエツジに優れた効果を有するものである。

ｌ囲五ｌ】 叙述の如く、本発明によれば、ポリエーテルサルフォン
に鱗片状黒鉛、鱗片状雲母等の無機質を充填剤とした混
合物をシート状に成形した後、成形金型を用いて、スピ
ーカ用エツジに成形加工している故に、温度変化に対し
ての性能劣化や高温下での長期使用においても、性能劣
化が極めて少なく、ヤング率の大きいスピーカ用エツジ
を得ることが出来る。

また、本発明のスピーカ用エツジは熱変形温度が極めて
高い利点とヤング率、内部損失が大きい利点がある。そ
のため、高湿下で使用される車載用スピーカのエツジと
して最も適しており、また、ポリエーテルサルフォン自
体は温度変化に対して線膨張係数、ヤング率の変化が極
めて安定しているため、高温下での長期使用においても
温度変化に対しての性能劣化が極めて少ないものである
。

また、内部損失が大きいことから振動板から伝播する振
動エネルギーの吸収作用が良好で反共振等の有害な共振
の抑制にも効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本実施例及び従来例を各々を用いたスピーカ
の音圧周波数特性のグラフである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリエーテルサルフォンと鱗片状黒鉛又は鱗片状
   雲母との混合物を混練したのち加圧成形又は圧空真空成
   形してなることを特徴とするスピーカ用エッジ。
2. （２）前記鱗片状黒鉛又は鱗片状雲母を５ｗｔ％の割合
   で混合することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   のスピーカ用エッジ。