JPS6220965B2 - - Google Patents

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JPS6220965B2
JPS6220965B2 JP7673479A JP7673479A JPS6220965B2 JP S6220965 B2 JPS6220965 B2 JP S6220965B2 JP 7673479 A JP7673479 A JP 7673479A JP 7673479 A JP7673479 A JP 7673479A JP S6220965 B2 JPS6220965 B2 JP S6220965B2
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JP
Japan
Prior art keywords
immunoglobulin
sulfonated
weight
solution
serum albumin
Prior art date
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Expired
Application number
JP7673479A
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English (en)
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JPS562917A (en
Inventor
Tsunemasa Yoshida
Shoji Ono
Juji Fukumoto
Yoshio Ishimoto
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPS562917A publication Critical patent/JPS562917A/ja
Publication of JPS6220965B2 publication Critical patent/JPS6220965B2/ja
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はスルホン化免疫グロブリンの安定化法
に関する。更に詳しくは、スルホン化免疫グロブ
リン製剤を調製するにあたり、安定剤として血清
アルブミンを添加することからなるスルホン化免
疫グロブリンの安定化法に関する。 免疫グロブリンは体液性免疫の担い手として医
学的に重要な意義を有し、種々の病原微生物に対
する免疫活性を有する。従つてこの免疫グロブリ
ンの投与により麻疹、ウイルス性肝炎等のウイル
ス感染症をはじめ黄色ブドウ球菌の如き抗生物質
耐性細菌による感染症等も予防並びに治療するこ
とが出来る。しかしながらヒト血漿から分画、調
製された免疫グロブリンを静脈注射により投与し
た場合には、血圧降下、発熱、失神等を伴なうア
ナフイラキシー様副作用を生じるため、従来、投
与は筋肉注射に限定されていた。しかしながら、
筋肉注射ではその一部しか体内に浸透せず、速効
性も得られない上、大量投与も困難であるという
欠点があるため、前記副作用のない静脈注射が可
能な免疫グロブリンの開発が進められてきた。 このような静脈注射が可能な免疫グロブリンの
製法の一つとして、免疫グロブリンにテトラチオ
ン酸イオン等の酸化剤の共存下に亜硫酸イオンを
反応せしめ、免疫グロブリンの鎖間ジスルフイド
結合を切断しスルホン化してスルホン化免疫グロ
ブリンを製造する方法が知られている(例えば、
特開昭50―121421及び51―1630号公報参照)。こ
の方法によると、抗体活性は保持されたまま、抗
補体価が減少した安全性の高い静脈注射が可能な
スルホン化免疫グロブリンが得られる。しかもこ
のスルホン化免疫グロブリンは、投与後生体内で
速やかに元の免疫グロブリンに復元するので、そ
の抗体活性の持続時間が長いという特徴を有して
いる。 スルホン化免疫グロブリンは前述のごとき優れ
た特徴を有しているが、これを工業的規模で注射
剤として製造する場合には、製造工程、特に透
析、輸送、凍結乾燥工程中においてスルホン化免
疫グロブリンが機械的あるいは熱的な変性を受
け、凝集物の増加あるいは溶液の白濁化が起こ
り、その結果最終製品の抗補体価がスルホン化直
後に比べて高くなるという問題がある。したがつ
て、製造工程中におけるスルホン化免疫グロブリ
ンの変性を防止するための安定剤の開発が強く望
まれていた。 本発明者らは、スルホン化免疫グロブリンの安
定剤について鋭意研究した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、スルホン化免疫グロブリン
1重量部に対し、血清アルブミン(安定剤)を
0.01〜1.0重量部添加することを特徴とするスル
ホン化免疫グロブリンの安定化法である。 本発明で使用されるスルホン化免疫グロブリン
は、ヒト血漿から、例えばコーンの低温エタノー
ル法等で得られた免疫グロブリンを特開昭50―
121421や51―1630号公報等の記載の方法に従つて
得られる、抗補体価を減じた免疫グロブリンの1
個以上の鎖間ジスルフイド結合が切断されスルホ
ン化されたスルホン化免疫グロブリンである。ス
ルホン化免疫グロブリンは、通常、食塩等の中性
塩水溶液に溶解して用いられる。その濃度は1〜
15重量%、好ましくは5〜10重量%であり、溶液
のPHは5〜8、好ましくは6.5〜7.5に調節して用
いられる。 安定剤として添加される血清アルブミンは、ス
ルホン化免疫グロブリン1重量部に対し0.01〜
1.0重量部、好ましくは0.02〜0.15重量部添加され
る。血清アルブミンの添加量が0.01重量部未満の
場合には、本発明の目的が達せられず、また1.0
重量部を越える場合には、経済的に不利となるだ
けでなく、ヒト血清に由来するアルブミンは安定
性の面からも少ない方が好ましい。血清アルブミ
ンの他に、グリシン0.2〜1.0重量部、好ましくは
0.3〜0.6重量部及び/又はマンニトール0.04〜0.4
重量部、好ましくは0.1〜0.4重量部添加すると本
発明の目的がより有利に達成される。グリシンや
マンニトールは添加量が少ないとその効果が不十
分であり、一方グリシンの添加量が多過ぎると、
浸透圧が上昇し静脈注射剤として不適当となり、
またマンニトールの添加量が多過ぎると注射剤の
粘度が増加するので、好ましくない。これら安定
剤の添加方法は、安定剤を食塩等の適当な中性塩
溶液に溶解して添加するか、或いは必要量の安定
剤を含む中性塩溶液にスルホン化免疫グロブリン
を溶解してもよい。このようにして調製されたス
ルホン化免疫グロブリンは製造工程中に於ける変
性が充分抑えられ、抗補体価の低い静脈注射用と
して安全なスルホン化免疫グロブリン製剤が得ら
れる。 血清アルブミン、グリシン、マンニトール等
は、通常の免疫グロブリンの凍結乾燥時の安定剤
として使用できることは公知である。しかしなが
ら、スルホン化免疫グロブリンは、鎖間ジスルフ
イド結合が切断され分子中に2個以上のS―スル
ホン基(―S―SO3 -)が導入されているため、高
次構造的には元の免疫グロブリンと同じであつて
も、電気的性質、親水性およびペプチド鎖の鎖間
結合力等は異なつている。また免疫グロブリンの
補体結合性はスルホン化することによつて大きく
減少していることから、元の免疫グロブリンとス
ルホン化免疫グロブリンのいわゆるFc部の補体
結合部位の構造も異なつている。したがつて、通
常の免疫グロブリンの凍結乾燥時の安定剤として
使用できる血清アルブミン、グリシン、マンニト
ール等が、そのままスルホン化免疫グロブリンの
変性防止のための安定剤として使用できるか否か
は不明であつた。事実、以下の参考例で示すごと
く血清アルブミン、グリシン、マンニトールは免
疫グロブリンやペプシン処理免疫グロブリンの機
械的変性にはほとんど安定化効果がない。一方、
スルホン化免疫グロブリンの機械的変性には顕著
な効果があることが明らかである。 参考例:免疫グロブリン、ペプシン処理免疫グ
ロブリンおよびスルホン化免疫グロブリンの振と
う安定性(機械的安定性)。 免疫グロブリン、ペプシン処理免疫グロブリン
およびスルホン化免疫グロブリンの5重量%濃度
の生理食塩液(2.25重量%のグリシンと1重量%
のマンニトールを含む)をそれぞれ調製し、所定
量の血清アルブミンを添加後、それぞれの溶液を
20ml容量のバイアルビンに10mlずつ入れ、振とう
機を使用して室温で180サイクル/分で2時間横
振とうを与え、振とう前後の溶液の濁度を測定し
た。濁度は分光光度計を用いて測定した450ミリ
ミクロンの吸光度の値で示した(値が小さい程濁
度が少ないことを示す)。結果は第1表に示した
通りであり、血清アルブミンとグリシンとマンニ
トールを添加することにより、スルホン化免疫グ
ロブリンは振とう安定性(機械的安定性)が非常
に向上するが、通常の免疫グロブリンとペプシン
処理免疫グロブリンでは、その程度が少ないか全
く効果がないことがわかる。
【表】 以上の参考例から明らかなごとく、血清アルブ
ミンあるいは血清アルブミンとグリシン及び/又
はマンニトールは、スルホン化免疫グロブリンに
対し特に顕著な安定化効果を発揮するのである。 以下、実施例により本発明を詳述する。なお実
施例中の%はすべて重量%である。 実施例 1 ヒト免疫グロブリン50gを含む2.25%グリシン
溶液500mlに、亜硫酸ナトリウム12.5gを溶かし
たPH7.6のリン酸緩衝生理食塩液100mlとテトラチ
オン酸ナトリウム7.7gを液かしたPH7.6のリン酸
緩衝生理食塩液100mlを順次添加し、37℃で4.5時
間反応を行つた。反応終了後、生理食塩液で反応
試薬が0.1mmol/以下の濃度になるまで透析
し、濃度7%のスルホン化免疫グロブリン水溶液
700mlを得た。このものの5%溶液の抗補体価
(KabatとMayer著、Experimental
Immunochemistry,225頁(1961年)記載の測定
法による)CH50は13で濁度(OD450)は0.050であ
つた。 次にこのものに安定剤をそれぞれ第2表に示す
量添加し、かつスルホン化免疫グロブリンの濃度
を5%に調整して、無菌過を行い、1部を溶液
保存テスト用に分け、残りは20mlずつバイアルビ
ンに分注して凍結乾燥を行つた。得られた凍結乾
燥品をスルホン化免疫グロブリン濃度が5%にな
るよう無菌蒸留水に溶解し、凍結乾燥後の外観、
濁度及び抗補体価の測定に用いた。結果は第2表
に示した。
【表】
【表】 第2表から明らかな如く、グリシン及び/又は
マンニトールの非存在下に於ても所定量のアルブ
ミン単独で凍結乾燥および溶液保存に対する安定
化効果が認められ、安定剤が全く存在しないもの
に比し、濁度(OD450)と抗補体価がより小さ
い。グリシンとマンニトールの所定量存在下に於
ては、濁度と抗補体価が更に小さくなり、安全性
の向上したより望ましいスルホン化免疫グロブリ
ンが得られる。 実施例 2 ヒト免疫グロブリン100gを含む2.25%グリシ
ン溶液1000mlに、亜硫酸ナトリウム25.0gを溶か
したPH7.6のリン酸緩衝生理食塩液150mlとテトラ
チオン酸ナトリウム16.0gを溶かしたPH7.6のリ
ン酸緩衝生理食塩液50mlを順次添加し、45℃で3
時間反応を行つた。反応終了後、生理食塩液で反
応試薬が0.05mmol/以下の濃度になるまで透
析し、濃度8.5%のスルホン化免疫グロブリン水
溶液1.2を得た。このものの5%溶液の抗補体
価CH50は14で、濁度(OD450)は0.053であつた。 この溶液600mlにヒト血清アルブミン3gを溶
かした水溶液を添加し、更にグリシン22.5gをマ
ンニトール10gを加えて最終的にスルホン化免疫
グロブリン濃度5%の溶液を調製した。この溶液
を無菌過し、20mlずつバイアルビンに分注して
通常の方法で凍結乾燥を行つた。得られた凍結乾
燥品の抗補体価CH50は15であり、濁度
(OD450)は0.054でジフテリア抗毒素価は出発物質
の免疫グロブリンと差はなかつた。 実施例 3 実施例2で得たスルホン化免疫グロブリンの溶
液を300mlとり、安定剤としてヒト血清アルブミ
ン1.5gとグリシン11.25gを添加し、スルホン化
グロブリン濃度5%の溶液500mlを得た。このも
のを無菌過し、バイアルビンに分注凍結乾燥を
行つた。得られたものの抗補体価は17であり濁度
(OD450)は0.057であつた。このものの溶液は無色
澄明で、浮遊物は認められなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スルホン化免疫グロブリン1重量部に対し、
    血清アルブミンを0.01〜1.0重量部添加すること
    を特徴とするスルホン化免疫グロブリンの安定化
    法。 2 血清アルブミンの外に、スルホン化免疫グロ
    ブリン1重量部当りグリシンを0.2〜1.0重量部添
    加する、特許請求の範囲第1項記載のスルホン化
    免疫グロブリンの安定化法。 3 血清アルブミンの外に、スルホン化免疫グロ
    ブリン1重量部当りマンニトールを0.04〜0.4重
    量部添加する、特許請求の範囲第1項記載のスル
    ホン化免疫グロブリンの安定化法。 4 血清アルブミンの外に、スルホン化免疫グロ
    ブリン1重量部当りグリシンを0.2〜1.0重量部と
    マンニトールを0.04〜0.4重量部添加する、特許
    請求の範囲第1項記載のスルホン化免疫グロブリ
    ンの安定化法。
JP7673479A 1979-06-20 1979-06-20 Stabilization of sulfonated immunoglobulin Granted JPS562917A (en)

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JP7673479A JPS562917A (en) 1979-06-20 1979-06-20 Stabilization of sulfonated immunoglobulin

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JPS562917A JPS562917A (en) 1981-01-13
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JPS58192830A (ja) * 1982-05-04 1983-11-10 Teijin Ltd 血小板減少症治療剤
US6165467A (en) * 1991-07-20 2000-12-26 Yoshihide Hagiwara Stabilized human monoclonal antibody preparation

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JPS562917A (en) 1981-01-13

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