JPS6220883B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プラスチツク射出成形機であつて、
二面対称的な機械基部の互いに平行に延びるレー
ル上で支承されている二面対称的で水平な型締め
ユニツトを有しており、該型締めユニツトの定置
の型支持体が液圧式の駆動装置のための支持体プ
レートにビームを介して固く結合されており、該
ビームが可動な型支持体を貫通しており、しかも
前記支持体プレート又は定置の型支持体が、周期
的に引張り負荷にさらされる前記ビームの周期的
な長さの伸びを補償するために前記レール上で運
動可能であつて、前記可動な型支持体が、レール
上で互いに角度を成している脚部によつて案内さ
れて支えられている形式のものに関する。

従来の技術 このような形式の公知のプラスチツク射出成形
機（ドイツ連邦共和国実用新案登録第8101313号
明細書参照）では機械基部上に載せられた型締め
ユニツトがもつぱら可動な型支持体の支持機構を
介して機械基部のレールの鉛直の案内面に接して
いる。これによつて得られる、可動な型支持体の
ための側方ガイド、つまり側方の負荷衝撃を受け
止めるための側方ガイドは、組立時に型締めユニ
ツトが正確に測定されていることを前提としてい
る。この場合、型締めユニツトは時間のかかる調
整過程によつてその左右対称平面が機械基部の左
右対称平面と高精度に一致する位置へもたらされ
る。しかしながら前記のような測定の正確さは組
立てる作業員の能力及び注意深さに依存してい
る。人間的な不完全さを取り除くためには、調整
を再チエツクする必要があり、経験によればほん
の僅かな測定誤差も可動な型支持体のガイドに対
して著しく不利に作用するからなおさらのことで
ある。このことはこのガイドの性能に関してもガ
イド機構の摩耗に関してもあてはまる。殊に可動
な型支持体の脚部が、これらの脚部のエンドレス
な案内路で互いにルーズに並べられた、それぞれ
同時に負荷される複数の走行ローラを介してレー
ルの案内面に接している場合、前記ガイドの性能
は損われることがある。他方では優良な射出成形
のために必要な、成形型半部の面平行性は、ビー
ムのあらゆるたわみを妨げる程度に高い精度のガ
イドを前提としている。

発明の課題 本発明は、型支持体の前記のようなガイドがそ
の支持機構を介してだけでは達成不可能であり、
むしろ別の手段を必要とするという認識から出発
している。ここから出発する本発明の課題は、可
動な型支持体の最適なガイド性能が、機械基部上
に型締めユニツトを載せる際の組立て作業員の専
門的な能力及び注意深さとは無関係に別の手段に
よつて自動的に保証されるように、冒頭で述べた
形式のプラスチツク射出成形機を改良することで
ある。

課題を解決するための手段 前記課題を解決した本発明によれば、機械基部
と型締めユニツトとの左右対称平面を一致させる
ために、定置の型支持体及び支持体プレートがレ
ールに形状接続していて、該レールが、定置の型
支持体及び支持体プレートの脚部によつて部分的
に取り囲まれており、前記レールのガイド面に当
接する前記脚部が、可動な型支持体とレールとの
間に受容された支持機構の脚部、それも走行ロー
ラを介してレールのガイド面で支えられた脚部と
同じ角度を互いに成している。

作 用 以上のような本発明の構成によれば、一方では
定置の型支持体の脚部、他方では定置の型支持体
から大きい間隔を保つて配置された支持プレート
の脚部によつて、機械基部と型締めユニツトとの
左右対称平面を確実に一致させることができる。
これによつて、時間のかかる測定過程が省略され
るだけではなく、むしろこの構成によつて、目的
地に当該射出成形機を搬送する際に、殊に特定の
輸出国における管理できない搬送条件下で型締め
ユニツトの正しく調整された位置が機械的な作用
によつて再び失われることはなくなる。

本発明は比較の対象になりうる公知のプラスチ
ツク射出成形機（ドイツ連邦共和国特許第
2137284号＝特願昭47−73913号＝特開昭48−
22148号明細書参照）には抵触しない。この公知
の射出成形機では、可動な型支持体の側方ガイド
および定置の型支持体の実際の定心がレールの側
方の案内面への当接によつて実現されているが、
このような当接はもちろん定置の型支持体を、軸
方向で段階的に調整して固定するために軸方向の
種種異なつた位置で案内することによつて得られ
る。従つてこの場合型締めユニツトおよび機械基
部の対称平面の所望の強制的一致は保証されな
い。このことは特に、型締めユニツトの各コーナ
ー部、即ち可動な型支持体の支持機構から両側で
間隔を保つた各コーナー部で型締めユニツトの定
心がなくなつているからである。しかもこの公知
の装置における可動な型支持体の側方ガイドは各
支持機構においてただ唯一の走行ローラのフラン
ジによつて形成されており、該走行ローラは、自
由支持されていてそれ故振動にさらされる組立ア
ームのレールに当接している。このような構成の
公知の装置は本発明の枠内で保護されることはな
い。

実施例 次に図面に示した実施例について本発明の構成
を具体的に説明する。

鋼板から製作されている機械基部は深絞り加工
された打抜片１０〜１３から組み立てられてい
る。底壁１０ｙおよび縦壁１０ｘはＵ字形の打抜
片１０によつて形成されている。この打抜片１０
は端面Ｒを除いてそれぞれ90゜だけ２回曲げられ
た縁１０ａ，１０ｂを有している。打抜片１０に
溶接された補強部１１ｃ，１１ｄを有している端
壁１１はもつぱらその上部でそれぞれ90゜だけ２
回曲げられた縁１１ａ，１１ｂを備えている。端
壁１１はこれらの縁１１ａ，１１ｂの第１の縁１
１ａの幅だけ打抜片１０の端縁に対して引つ込め
られている。機械基部の開いた端面Ｓでは縦壁１
０ｘが、縁曲げされた縦縁１３ａを有している結
合ウエブ１３を介して互いに結合されており、該
結合ウエブ１３は機械基部の上面と同一平面を成
している。打抜片１０と溶接されている隔壁１２
はもつぱらその上部でそれぞれ90゜だけ２回曲げ
られた縁１２ａ，１２ｂを有している。この縁は
打抜片１０の第２の縁１０ｂと溶接されている。
打抜片１０の第１の縁１０ａは端面Ｓと隔壁１２
との間の区分で横断面や方形のレール１４で補強
されている。上方に向かつて及び端壁Ｓに向かつ
て開いた、機械基部の直方体状の内室は隔壁１２
によつてタンク室Ｔと別の室ARとに分割されて
いる。この室ARはレール１４上に載せられる型
締めユニツトの下方に位置している。

互いに間隔をおいて配置されている２つの設置
部材１６は隔壁１２の範囲内に配置されていてか
つ第３の設置部材１７が室ARを制限している端
面Ｓに配置されている。これらの設置部材１６，
１７は設置面１８上に降ろされた機械基部の左右
対称平面ａ−ａに対して左右対称に作用してい
る。

各レール１４の、ベルト１９を張られたそれぞ
れの案内面には、型支持体２０の斜めの支持リブ
２０ｂの脚部２０ｃもしくは２０ｄと、支持体プ
レート２２の斜めの支持リブ２２ｂのそれぞれ１
つの脚部２２ｃもしくは２２ｄとが形状接続的に
接している。支持体プレート２２は複数の液圧シ
リンダを有している液圧式の駆動装置３７を支持
しており、該液圧シリンダのピストン棒２５，２
７は一部は直接また他の一部はプレート２６を介
して間接的に、可動な型支持体２１に当接してい
る。この型支持体２１は締付壁２１ａ、受圧壁２
１ｂおよび圧力伝達リブ２１ｃを有している。型
支持体２１はビーム２３によつて貫通されてお
り、このビーム２３は一端部で型支持体２０によ
つて支持されていて、他端部で支持体プレート２
２によつて支持されている。脚部２０ｃ，２０
ｄ，２２ｃ，２２ｄは型支持体２０および支持体
プレート２２の補強シールド２０ａおよび２２ａ
に一体に成形されている。これらの該脚部は型支
持体２０および支持体プレート２２の広幅面と同
一平面を成している。型支持体２０の水平の脚部
２０ｃはボルト２０ｅを介してレール１４と固く
結合されている。支持体プレート２２の水平の脚
部２２ｃはスペーサスリーブ３２により取り囲ま
れたそれぞれ１つのボルト２２ｇを遊びをおいて
取り囲んでいる（第１１図参照）。このボルト２
２ｇは、固定部材１５によつて固定された所属の
レール１４とねじ山で係合している。スペーサス
リーブ３２は軸方向でボルト２２ｇのねじ山より
上方へ突出している。このスペーサスリーブ３２
の上端縁にはボルト２２ｇの頭部が接している。
スペーサスリーブ３２とこのスペーサスリーブ３
２を取り囲む、脚部２２ｃの内周面との間には環
状室３３が形成されている。この環状室３３の半
径方向の直径によつて、型締めユニツトの閉鎖方
向で支持体プレート２２とレール１４との間の相
対運動の可能性が生じる。これによつて圧力およ
び張力で周期的に負荷されるビーム２３の周期的
な長さ変動が考慮される。支持体プレート２２の
水平の脚部２２ｃの接触面はレール１４に対して
直角に延びている区分を有する潤滑溝３１をそれ
ぞれ備えている。潤滑媒体は潤滑ニツプル３０を
介して取り入れられる。

可動な型支持体２１の脚部２４ａ，２４ｂはそ
れぞれ同時に負荷される複数の走行ローラを介し
て所属のレール１４に支えられて案内されてい
る。これらの走行ローラは走行ローラカセツト３
４内に配置されており、該走行ローラカセツト３
４の下面から走行ローラは負荷伝達のために僅か
ながら突出している（走行ローラカセツト３４内
で走行ローラはそれぞれエンドレスな案内路で互
いにルーズに並べられている）。可動な型支持体
２１のそれぞれ１つの水平の脚部２４ａおよび鉛
直の脚部２４ｂは支持機構２４を形成している。
各支持機構２４は型支持体２１の支承部２１ｄと
隣接のレール１４との間で受け止められている。
この場合各支持機構２４は所属の支承部２１ｄ
の、互いに直角に位置している２つの調節ねじ２
８，２９に接していてかつ型支持体２１が運動す
る際に支承部２１ｄの連行ピン３５によつて連行
される。この連行ピン３５は支持機構２４内に沈
下ししかもこの場合一種の玉継手を形成してい
る。調節ねじ２８，２９および連行ピン３５はそ
れぞれナツト２８ａ，１９ａ，３６によつてそれ
らの位置で固定されている。支持機構２４の左右
対称平面ｂ−ｂは、互いに直角に位置している脚
部２１ｅおよび２１ｆを有する所属の支承部２１
ｄの左右対称平面とほぼあるいは完全に重なつて
いる。

レール１４はそれぞれ設置圧力を吸収する焼入
れされた２つのベルト１９又はアングルベルトで
補強されており、該アングルベルトの脚部は両方
のベルト１９によつて形成されている。

効 果 以上のように本発明によれば、組み立て作業員
の技量とは無関係に機械基部と型締めユニツトと
の左右対称平面を高い精度で自動的に確実に一致
させることができ、ひいては可動な型支持体の最
適なガイド性能を保証することのできるプラスチ
ツク射出成形機が得られた。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明によるプラスチツク射出成形機の
１実施例を示したものであつて、第１図は機械基
部の斜視図、第２図は第１図の機械基部の側面
図、第３図は第１図の機械基部の平面図、第４図
はプラスチツク射出成形機の側面図、第５図は第
４図の−線に沿つた断面図、第６図は第４図
の−線に沿つた断面図、第７図は第４図の
−線に沿つた断面図、第８図は第５図の一部を
拡大した部分的な破断図、第９図は第８図の平面
図、第１０図は第１１図の−線に沿つた断面
図、第１１図は第７図の一部を拡大した部分的鉛
直断面図である。 １０……打抜片、１０ａ，１０ｂ……縁、１０
ｘ……縦壁、１０ｙ……底壁、１１……端壁、１
１ａ，１１ｂ……縁、１１ｃ，１１ｄ……補強
部、１２……隔壁、１２ａ，１２ｂ……縁、１３
……結合ウエブ、１３ａ……縦縁、１４……レー
ル、１５……固定部材、１６，１７……設置部
材、１８……設置面、１９……ベルト、２０……
定置の型支持体、２０ａ……補強シールド、２０
ｂ……支持リブ、２０ｃ……脚部、２０ｄ……脚
部、２０ｅ……ボルト、２２１……可動な型支持
体、２１ａ……締付壁、２１ｂ……受圧壁、２１
ｃ……圧力伝達リブ、２１ｄ……支承部、２１
ｅ，２１ｆ……脚部、２２……支持体プレート、
２２ａ……補強シールド、２２ｂ……支持リブ、
２２ｃ，２２ｄ……脚部、２２ｇ……ボルト、２
３……ビーム、２４……支持機構、２４ａ，２４
ｂ……脚部、２５，２７……ピストン棒、２６…
…プレート、２８，２９……調節ねじ、２８ａ，
２９ａ……ナツト、３０……潤滑ニツプル、３１
……潤滑溝、３２……スペーサスリーブ、３３…
…環状室、３４……ローラカセツト、３５……連
行ピン、３６……ナツト、３７……液圧式駆動装
置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラスチツク射出成形機であつて、二面対称
   的な機械基部の互いに平行に延びるレール１４上
   で支承されている二面対称的で水平な型締めユニ
   ツトを有しており、該型締めユニツトの定置の型
   支持体２０が液圧式の駆動装置のための支持体プ
   レートにビーム２３を介して固く結合されてお
   り、該ビーム２３が可動な型支持体２１を貫通し
   ており、しかも前記支持体プレート２２又は定置
   の型支持体２０が、周期的に引張り負荷にさらさ
   れる前記ビーム２３の周期的な長さの伸びを補償
   するために前記レール１４上で運動可能であつ
   て、前記可動な型支持体２１が、レール１４上で
   互いに角度を成している脚部によつて案内されて
   支えられている形式のものにおいて、前記機械基
   部と型締めユニツトとの左右対称平面ａ−ａを一
   致させるために、前記定置の型支持体２０及び支
   持体プレート２２が前記レール１４に形状接続し
   ていて、該レール１４が、定置の型支持体２０及
   び支持体プレート２２の脚部２０ｃ，２０ｄ；２
   ２ｃ，２２ｄによつて部分的に取り囲まれてお
   り、前記レール１４のガイド面に当接する前記脚
   部２０ｃ，２０ｄ；２２ｃ，２２ｄが、可動な型
   支持体２１とレール１４との間に受容された支持
   機構２４の脚部２４ａ，２４ｂそれも走行ローラ
   を介してレール１４のガイド面で支えられた脚部
   ２４ａ，２４ｂと同じ角度を互いに成しているこ
   とを特徴とする、プラスチツク射出成形機。 ２ 前記レール１４の水平なガイド面と鉛直なガ
   イド面とに当接する脚部２０ｃ，２０ｄ；２２
   ｃ，２２ｄが、定置の型支持体２０及び支持体プ
   レート２２の互いに向き合つて配置された支持リ
   ブ２０ｂ；２２ｂの分岐部である、特許請求の範
   囲第１項記載のプラスチツク射出成形機。 ３ 前記脚部２０ｃ，２０ｄ，２２ｃ，２２ｄが
   型支持体２０および支持体プレート２２の補強シ
   ールド２０ａ，２２ａに一体成形されていてかつ
   型支持体２０および支持体プレート２２の広幅面
   と同一平面を成している特許請求の範囲第１項又
   は第２項記載のプラスチツク射出成形機。 ４ 前記型支持体２０の水平な脚部２０ｃがボル
   ト２０ｅを介してレール１４と堅く結合されてい
   る特許請求の範囲第１項から第３項までのいずれ
   か１項記載のプラスチツク射出成形機。 ５ 前記支持体プレート２２の水平の脚部２２ｃ
   がスペーサスリーブ３２によつて取り囲まれてい
   るそれぞれ１つのボルト２２ｇを遊びをおいて取
   り囲んでおり、該ボルト２２ｇが所属のレール１
   ４とねじ係合している特許請求の範囲第１項から
   第４項までのいずれか１項記載のプラスチツク射
   出成形機。 ６ 所属のレール１４に支えられているスペーサ
   スリーブ３２が軸方向でボルト２２ｇのねじ山よ
   り上方へ突出していてかつ該スペーサスリーブの
   端縁でボルト２２ｇの頭部に接している特許請求
   の範囲第５項記載のプラスチツク射出成形機。 ７ 前記支持体プレート２２の水平の脚部２２ｃ
   の接触面がそれぞれ、レール１４に対して直角に
   延びる区分を有する潤滑溝３１を備えている特許
   請求の範囲第１項から第６項までのいずれか１項
   記載のプラスチツク射出成形機。 ８ 前記可動な型支持体２１の脚部２４ａ，２４
   ｂがそれぞれ同時に負荷される複数の走行ローラ
   を介して所属のレール１４に支えられて案内され
   ている特許請求の範囲第１項から第７項までのい
   ずれか１項記載のプラスチツク射出成形機。 ９ 前記機械基部の底壁１０ｙおよび縦壁１０ｘ
   がＵ字形の打抜片１０によつて形成されておりか
   つこの打抜片１０が端面Ｒを除いてそれぞれ90゜
   だけ二回曲げられた縁１０ａ，１０ｂを有してい
   る特許請求の範囲第１項から第８項までのいずれ
   か１項記載のプラスチツク射出成形機。 １０ 前記レール１４がそれぞれ当接圧力を吸収
   する焼入れされた２つのベルト１９又はアングル
   ベルトで補強されており、該アングルベルトの脚
   部が両方のベルト１９によつて形成されている特
   許請求の範囲第１項から第９項までのいずれか１
   項記載のプラスチツク射出成形機。