JPS6220820Y2 - - Google Patents

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JPS6220820Y2
JPS6220820Y2 JP915683U JP915683U JPS6220820Y2 JP S6220820 Y2 JPS6220820 Y2 JP S6220820Y2 JP 915683 U JP915683 U JP 915683U JP 915683 U JP915683 U JP 915683U JP S6220820 Y2 JPS6220820 Y2 JP S6220820Y2
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alloy
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JP915683U
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【考案の詳細な説明】 本考案はチタンを使用した眼鏡枠部品に関する
ものである。
チタン及びチタン合金(以下、両者を併せて単
にチタンと言う)は、密度が低く強靭貰であるの
でフレームを細く軽くすることができることか
ら、眼鏡枠の材料として好適なものである。
しかしながら、チタンの色調は、くすんだ灰白
色であり、そのまま眼鏡枠にするには、昨今のフ
アツシヨン性の重視という装用者の好みを考える
と、適当ではない。従つて、チタンの上に貴金属
メツキを施したいところであるが、チタンはメツ
キの密着性が悪く、眼鏡枠の如く苛酷な使用には
耐えがたく、実用化できなかつた。またチタンは
研磨による鏡面を得ることができないので仮に貴
金属メツキし得たとしても、メツキ表面は鏡面と
なり難い。
そこで、チタンのこうしたメツキの密着性不良
を改良するために、チタン単材に代えてチタン芯
材としてニツケルや銅をクラツド圧着したクラツ
ド材を使用することが提案されている(実開昭56
−50629)。しかしながら、クラツド材の製造は相
当に高度な技術を要し、コストが高くなり、ま
た、クラツド材は加工する前の線材や板材のうち
に作らねばならないので、眼鏡枠部品を作るには
クラツド材をプレス加工等の機械的加工にかける
必要があるが、クラツド材は本質的にプレス加工
等の機械的応力に弱く、クラツド層の変動や剥離
を生じる欠点があつた。
従つて、本考案の目的はチタンの持つ軽量、強
靭といつた特徴を保持しつつ、密着性の向上した
貴金属メツキを有するチタン製眼鏡枠部品を提供
することにある。
このため、本考案者らは研究を進めたところ、
チタンへのメツキは密着性が悪く、仮にメツキ層
が着いても、メツキ層を貫く傷がはいつた場合に
は、傷の部分を開く方向に折り曲げると傷のとこ
ろからメツキが剥離してしまうが、部品の一面で
はなく、ほぼ全体にメツキ層を施して包み込むよ
うにし、しかもメツキ層が比較的硬く、柔軟性を
有し、かつ通常の眼鏡枠の使用状態に於いては傷
がついても、その傷がメツキ層を貫通しない程度
の厚さを有するときには、傷がついた後、傷を開
く方向に折り曲げたりしてもメツキは剥離するこ
とがなく、十分に実用化し得ることを見い出し
た。
この知見に基づき、更に研究を進めた結果、本
考案者らは、ニツケル及びニツケル合金のメツキ
層はビツカース硬度が200〜500と比較的硬く、し
かも柔軟性を有しており、これらの金属を10〜
200ミクロン、好ましくは20〜50ミクロンの厚さ
にメツキすれば、眼鏡枠の調整のための曲げ加工
及び通常の使用に於ける傷及び曲げ応力を受けて
もメツキ層の剥離が生じないことを見い出し、本
考案を成すに至つた。
ところで眼鏡枠部品は、何種類かの基礎部品、
例えばテンプルと丁番、レンズ枠とブロー智、ブ
ロー智とヨロイ智等をろう付けすることにより製
作されるが、メツキ後にろう接すると、メツキ層
を変質させたり、ろう接部分はメツキされないこ
とになる等の不利な点が出てくるので、メツキは
ろう接後に行なうことが好ましい。
従つて、本考案は少なくとも一方がチタンまた
はチタン合金で形成された少なくとも2種の基礎
部品を互いに接合した後、該接合部品のほぼ全体
に厚さ10〜200ミクロンのニツケルまたはニツケ
ル合金メツキを施こし、必要に応じて該メツキ表
面を仕上げ加工し又は加工せずに、貴金属メツキ
を施してなることを特徴とする眼鏡枠部品を提供
する。
基礎部品を形成するチタンまたはチタン合金と
しては純チタンに限らず、Ti−6Al−4V合金、Ti
−3Al−2.5V合金などのチタンを主成分とした合
金も含まれる。そして、これらのチタンまたはチ
タン合金を機械加工することにより基礎部品例え
ばテンプル、レンズ枠、ブロー智、ヨロイ智、丁
番、ブリツジ、蝶足、蝶箱等が作られる。
これらの基礎部品の2種、例えばテンプルと丁
番、レンズ枠とブロー智、ブロー智とヨロイ智、
レンズ枠と蝶足、蝶足と蝶箱などは、次いで常法
に従つて互いに接合される。本考案では接合され
る2種の基礎部品の両方がチタンまたはチタン合
金で形成されている必要は必ずしもなく、一方は
他の金属例えば、銅、ニツケルまたはそれらの合
金で出来ていてもよい。
基礎部品の接合の方法は、特に問わず例えば、
ろう接、接着、拡散接合、溶接、ネジ止め、かし
め等々のいずれでもよいが、なかでも、ろう接が
好ましい。
ろう接は、常法に従つて非酸化性雰囲気例えば
アルゴンガス中または真空中でJIS−Z3261の銀
ろう、純銀ろう、銀−亜鉛合金ろう、チタン合金
ろうなどのろう材を用いて実施される。
接合後、本考案に従い接合部品のほゞ全体にわ
たつて包み込むようにニツケルまたはニツケル合
金の下地メツキを施こす。このメツキに使用され
るニツケルまたはニツケル合金としては、純ニツ
ケルの他にNi−(2〜15)P合金、Pd−(30〜
50)Ni合金などが使用される。Pd−Ni合金はPd
が増加する程耐食性は向上するが、高価となり、
また密度もNiの密度約9g/cm3からPdの密度約
12g/cm3に近づくので、部品の重量増加を招く。
下地メツキ層は、部品を包み込むようにほゞ全
体にわたつて10〜200ミクロン好ましくは20〜50
ミクロンの厚さに施こす。この場合、10ミクロン
より薄いと、傷がついた場合にその部分から剥離
し易くなり、またこの後、必要に応じて行なうバ
フ研磨、バレル研磨、梨地仕上げ、ヘアーライン
仕上げなどの機械的な仕上げ加工が難しくなる。
逆に200ミクロンを越えると、例えば直径1mmの
チタン丸線にメツキした場合を考えると、メツキ
後の全体の密度は、約6.7g/cm3となり、チタンの
密度約4.5g/cm3の1.5倍となるのでチタンの軽量
という特徴が損われてしまうことから適当ではな
く、また部品の繊細なデザインがメツキによつて
損なわれる恐れもでてくる。メツキ層の剥離防止
を考えても200ミクロンを越える下地メツキ層は
必要ない。
メツキの方法は、電解メツキ、化学メツキ、真
空蒸着、スパツタリングなどの湿式、乾式いずれ
の方法でも可能であるが、メツキ層が厚いので湿
式法が好ましい。
なお、下地メツキの前にチタン部品の表面を粗
面化し、亜鉛置換を行なうか、さもなければ下地
メツキの後、250〜300℃に加熱することはメツキ
層の密着性を向上させる上で有用である。従つ
て、下地メツキは、いわゆる光沢メツキよりも無
光沢メツキの方が密着性が優れているので好まし
い。無光沢メツキでも次の貴金属メツキの前に下
地メツキ層を鏡面仕上げすれば、光沢のある貴金
属メツキが得られる。
下地メツキは接合部品を包み込むようにほゞ全
体にわたつて施こされるので、密着性が悪くても
メツキ層が接合物品から離脱することがなく、ま
た接合がろう接で行なわれた場合に、ろう接強度
が余り高くならないときにも両部品が分離する危
険が軽減される効果がある。更に、ろう接面が電
蝕により強度が低下するのを防ぐ効果もある。
下地メツキの後、必要に応じてバフ研磨、バレ
ル研磨等による鏡面仕上げ、ブラスト加工による
梨地仕上げ、ヘアーライン加工等を行ない、表面
性状を整える。これらの機械的な仕上げ加工によ
る表面性状は、この後貴金属メツキの表面性状に
影響を与える点で重要である。
次いで貴金属メツキを行なう。貴金属メツキ
は、耐食性を向上させ、金属的光沢及び感触を保
持し、高級な外観を与える目的で施こされるが、
貴金属の種類としては金、白金、銀、パラジウ
ム、ロジウム、ルテニウム及びそれらの合金など
が挙げられる。貴金属メツキは高価であるので、
厚さは0.1〜6ミクロンもあれば十分である。な
お、貴金属メツキに代えてクロムメツキを施こせ
ば、クロム特有の美観と耐食性、耐擦傷性が得ら
れる。
下地メツキ及び貴金属メツキの好ましい態様を
挙げると、ニツケルを20〜50ミクロンの厚さにメ
ツキし、その上にパラジウムを主成分とするニツ
ケル−パラジウム合金を1〜10ミクロンの厚さに
メツキし、更にその上に貴金属を0.1〜3ミクロ
ンの厚さにメツキするものである。
こうして得られた貴金属メツキを有する本考案
にかかる眼鏡枠部品は、次いでレンズ枠締結用の
ネジやテンプル丁番用のネジ等により眼鏡枠へと
組み立てられる。しかしながら、場合によつて
は、基礎部品を接合後、下地メツキを施こす前に
眼鏡枠へと組み立ててしまつてもよい。従つて、
本考案に於いて眼鏡枠部品とは、部品単独のみな
らず、眼鏡枠全体を構成する部品の集合体(つま
り眼鏡枠)をも意味する。後者の場合、丁番の摺
動面やネジ面などメツキの欲しない部分があると
きには、その部分をマスキングしておけばよい。
次に本考案を実施例により具体的に説明する。
市販の純チタン材にて通常の加工法により所定
形状を有する各種眼鏡枠基礎部品、例えば左右レ
ンズ枠、ブリツジ、左右テンプル、左右ヨロイ
智、左右丁番、左右ブロー智、左右蝶足、左右蝶
箱等を作製する。次にこれらの基礎部品の必要な
ものについて、例えばレンズ枠とブロー智、ブロ
ー智とヨロイ智、テンプルと丁番、蝶足と蝶箱、
レンズ枠と蝶足レンズ枠とブリツジ等をアルゴン
ガス雰囲気中でチタン用ろう材(Ti−15Cu−
15Ni)を用いて高周波誘導加熱法により、ろう
接した。
得られた接合部品を弗酸硝酸混合液に浸潰して
チタン材の表面を粗面化し、その後亜鉛を含むエ
チレングリコール弗酸液に浸漬して亜鉛置換を行
なう。その後、通常の電解メツキ法によつて厚さ
40ミクロンの無光沢ニツケルメツキを施した。
メツキされた部品はバフ研磨とバレル研磨によ
つて鏡面仕上げを行なつた。
次いで、第1図(斜視図)に示すようにテンプ
ル1の盛り上がり部分1aとヨロイ智2の盛り上
がり部分2aを梨地にするために、1a及び2a
以外をセロハン粘着テープでマスキングし、
#300のガラスビーズを用いて3Kg/cm3の圧力で
ブラスト処理を行つた。バフ研磨とブラスト処理
によつて、ニツケルメツキ層は約0.5〜1ミクロ
ン削り取られたが、それ以上の損傷は全くなかつ
た。
マスキングテープを剥がした後、電解メツキ法
によりニツケル(30重量%)−パラジウム(70重
量%)合金を5ミクロンの厚さにメツキし、続い
て2ミクロンの厚さの金メツキを施した。
この後、レンズ締結用のネジ、丁番用ネジ等に
より眼鏡枠へと組み立てられる。
上記テンプル1の表面に鋼製レコード針で10Kg
の荷重をかけて引かき試験を試みたが、引かき傷
は深さ8ミクロンでメツキ層を貫通してはいなか
つた。更に、この傷を開く方向にテンプルを180
度に折り曲げたが、メツキ層には亀裂も剥離も認
められなかつた。
本実施例の眼鏡枠のメツキ前の総重量は11g
で、メツキ後の総重量は13gと重くなつたが、全
体の密度は約55g/cm3であり、従来の洋白やNi−
Cr合金製の眼鏡枠の密度約9g/cm3より、はるか
に軽い。
上記実施例のほかに、チタン部品の上に厚さ40
ミクロンのニツケル合金メツキあるいはニツケル
ーパラジウム合金メツキ及びその上に厚さ3ミク
ロンの金メツキを施こしたものについても同様に
傷をつけて試験してみたところ、メツキ層には剥
離や亀裂は全く見られなかつた。
以上の通り、本考案によれば厚い下地メツキで
全体を包み込むようにメツキするので、チタンへ
の密着性が悪くともメツキが剥離することはな
く、またろう接強度が低い場合でも、基礎部品同
士がろう接面から分離することがなく、ろう接面
が電蝕により強度低下を招くこともなく、更に下
地メツキ層は厚いので使用時に傷ついても傷の部
分から剥離や亀裂を生じる恐れがなく、下地メツ
キ層と貴金属メツキとの密着性は高いので貴金属
メツキも剥離する心配がない。
従つて、本考案によればチタンの軽量、強靭と
言つた特徴を保持しつつ、密着性の向上した貴金
属メツキを得ることができ、またチタン材では材
料の性質上研磨による鏡面を得ることはできない
が、本考案の眼鏡枠部品では、チタン材はニツケ
ルまたはニツケル合金の厚膜メツキで覆われてい
るので鏡面仕上げ、あるいは梨地仕上げ、ヘアー
ライン加工は容易であるなどの利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例にかかる眼鏡枠部品
で組み立てられた眼鏡枠の部分斜視図である。 符号の説明、1……テンプル、1a……盛り上
がり部分、2……ヨロイ智、2a……盛り上がり
部分、3……レンズ枠、4……ブロー智、5……
丁番、6……レンズ枠締結用ネジ、7……丁番用
ネジ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 少なくとも一方がチタンまたはチタン合金で形
    成された少なくとも2種の基礎部品を互いに接合
    した後、該接合部品のほぼ全体に厚さ10〜200ミ
    クロンのニツケルまたはニツケル合金メツキを施
    こし、必要に応じて該メツキ表面を仕上げ加工
    し、又は、加工せずに、貴金属メツキを施してな
    ることを特徴とする眼鏡枠部品。
JP915683U 1983-01-26 1983-01-26 眼鏡枠部品 Granted JPS59116925U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP915683U JPS59116925U (ja) 1983-01-26 1983-01-26 眼鏡枠部品

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JP915683U JPS59116925U (ja) 1983-01-26 1983-01-26 眼鏡枠部品

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Publication Number Publication Date
JPS59116925U JPS59116925U (ja) 1984-08-07
JPS6220820Y2 true JPS6220820Y2 (ja) 1987-05-27

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ID=30140628

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JP915683U Granted JPS59116925U (ja) 1983-01-26 1983-01-26 眼鏡枠部品

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