JPS62207692A - 平版印刷版用支持体およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、平版印刷版用支持体およびその製造方法に関
する。

〔従来の技術〕

従来、平版印刷版として広（用いられているものは、粗
面化処理、親水化処理などの表面処理を施したアルミニ
ウム板上に感光性物質を塗布した、いわゆるＰＳ版に、
画像露光・現像等の製版処理を施して得られた刷版であ
る。この現像処理により未溶解の感光層は画像部を形成
し、感脂性を有する為インキ受容部となり、一方現像処
理で感光層が除去された部分は水受容部となり非画像部
を形成する。現在かかる平版印刷用支持体としては、−
ＪＱにアルミニウム板が使われているが、寸度安定性な
どの機械的強度を確保する必要上比較的厚いアルミニウ
ム板を使用せざるを得すこれが平版印刷版の製造原価を
高くする主因となっている。

この様な価格上の欠点を改良する安価な支持体について
これまで種々の検討がなされ提案がなされてきた。技術
的にみるとこれらは大きく２つに分類される。

第１は、コストダウンのために出来るだけ薄いアルミニ
ウム（アルミニウム箔）を使用するものである。すなわ
ち、安価でかつ機械的強度に溌れる材料を担体としてこ
れにアルミニウム箔を貼り合わせた積層支持体である。

例えば、特開昭５３−２１０４号公報には、アルミニウ
ムと鉄のクラツド材による積層支持体、特公昭５１−４
１３６２号公報にはアルミニウムとプラスチックを積層
した支持体、持分ｎ３３９−２２２６を号公報には、ア
ルミニウムと紙を貼り合わせた支持体がそれぞれ開示さ
れている。

第２は、アルミニウム以外の安価な材料を印刷版の支持
体として利用するものである。たとえば、特公昭５０−
３４９６９号公報には、熱可塑性合成樹脂フィルムを用
い表面を親水化して印刷版表面とした支持体、特公昭５
２−４９６１号公報には、プラスチックを用い表面にク
ロム等の金属層を設は印刷版表面とした支持体、特開昭
５６−３７１９２号公報には、鋼板の表面に粒状クロム
層を設け、印刷版表面とした支持体が開示されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし乍ら、これら２種類の方式は現時点ではいずれも
、安価であり、かつ機械的強度に優れた支持体を与える
ものではない。たとえば、薄いアルミニウム板を紙、プ
ラスチック、鉄などの金属に貼合した積層板は、アルミ
ニウム表面の加工の自由度が制約される。すなわちこれ
らの複合支持体は接着層を有していたり、アルミニウム
自体の厚みが薄いため、印刷版として高品位の性能を付
与するための粗面化、エツチング、電解酸化等のプロセ
スの適用が困難となる。その結果、ごく少数部の印刷に
耐える低品位の印刷版しか製造出来ないという問題があ
る。またアルミニウム以外の材料を印刷版表面に適用し
た場合には、アルミニウムに匹敵する汚れにくさおよび
高い耐刷性能かえられないという大きな問題がある。具
体的な例としては、トリアセチルセルロースを親水化処
理した表面はごく少数部の印刷に際しては良好な汚れに
くさを示すが、印刷の進行に伴い親木層が摩耗し、イン
キ受容性となり印刷物に汚れを生じる。

また強い印圧条件下での印刷や取扱い時にもスクラッチ
を発生しやすい。この点はアルミニウムがそれ自体親水
性を示す金属である事と比較すると著しく見劣りする欠
点となる。

本発明の目的はこの様な従来の支持体の欠点を解消して
、廉価な平版印刷版用支持体およびその製造方法を提供
することである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の目的は、アルミニウム以外の基板上に接着層を
介し、アルミニウムの陽極酸化皮膜を積層してなる平版
印刷版用支持体により達成される。

本発明の平版印刷版用支持体は、たとえば、次のように
製造することができる。まず、アルミニウム基板を陽極
酸化して陽極酸化皮膜を形成する。

この陽極酸化皮膜の表面に、接着層を介して、適当なア
ルミニウム以外の基板、たとえばプラスチック基板を重
ね合せて接着し、次いでアルミニウム基板を剥離すると
、陽極酸化皮膜のみがアルミニウム以外の基板表面に転
写される。陽極酸化皮膜を剥離したアルミニウム基板は
、再度エツチングしてその表面に陽極酸化皮膜を形成す
ることにより繰り返し使用する事が出来る。

本発明に用いられる陽極酸化皮膜は、アルミニウム基板
から容易に剥離する事が必要である。このような陽極酸
化皮膜を作成するには、通常、平版印刷版用支持体の製
造に用いられる陽極酸化浴、すなわち、硫酸、リン酸、
クロム酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸等の酸性浴お
よび苛性ソーダ等のアルカリ性浴を使用することができ
るが、これらの浴の中で、苛性ソーダ等のアルカリ性浴
が最も好ましい。

また、アルミニウムの陽極酸化皮膜のみを直接アルミニ
ウム基板から剥離し、接着剤層を介してアルミニウム以
外の基板に貼りつけてもよい。

このような目的には、例えば過塩素酸−メタノール法が
用いられる。これは７０％過塩累酸水溶液１０００ｃｃ
、メタノール５００ｃｃの混合溶液中−１温度２１±１
℃でアルミニウム基板を陽極とし、１〜２秒間、５０〜
６５Ｖで電解し、温水洗浄後、３０分程で皮膜を剥離す
るものである。また他の方法としては、陽極酸化皮膜の
反対側のアルミニウム基板のみを５０％ＨＣβ＋０．１
　ＭＣｕα２溶液でエツチングしアルミニウム層を溶解
除去する方法により陽極酸化皮膜のみを得ることができ
るが、大面積のものをｇ）るには適さない。

ところでアルカリ外温による陽極酸化は、特殊な用途を
除き、工業化されているものは、ごく稀である。この原
因は、アルミニウム及びアルミニウム合金はアルカリ性
浴中では溶解されやすい為に陽極酸化皮膜の生成が難し
く不安定な為である。

しかし、アルカリ外温を用いて得られる陽極酸化皮膜は
、酸性浴中で生成する皮膜に比べて比較的軟質で、セル
の大きさは比較的大き（、その形状も異なったものにな
っている。このようなアルカリ性浴中で生成する陽極酸
化皮膜は、アルミニウム基板から比較的容易に剥離し、
他の基板上に転写することができる。このような剥離現
象は酸性浴における陽極酸化皮膜にはほとんど認められ
ない。

接着層に転写する為の陽極酸化皮膜を形成するには、ま
ずアルミニウム基板の表面を洗浄する為、エツチングを
行なう。このエツチングは、アルカリ剤、またはアルミ
ニウムを侵食する溶液（例えばフッ酸、リン酸、硫酸等
の酸）で行うことができる。好ましいアルカリ剤はカセ
イソーダ、カセイカリ、メタ珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、
アルミンＭ’／−ダ、グルコン酸ソーダ等である。濃度
１〜５０重１％、温度は常温〜９０℃、時間は５秒間〜
５分間の範囲から選択されるのが適当であり、アルミニ
ウムのエツチング量が０．１〜１０ｇ／ｍ’の範囲にな
るように選択されることが好ましい。

このようにアルカリエツチングしたアルミニウム板の表
面には、アルカリに不溶な物質（スマット）が残存する
ので、酸性溶液（ＩＩ　Ｎ　Ｏ，、ＩＩ　、Ｓ　（］、
溶液等）により、デスマット処理を行なう。

このように処理したアルミニウム板をアルカリ外温、好
ましくはＮａ口口臭炭酸ナトリウムリン酸三す）ＩＪウ
ムあるいはＮａ叶に酸化皮膜の生成効率をあげる為に過
酸化水素水を加えた電解洛中で、直流電源を用い、アル
ミニウム板を陽極とし、１〜１０Ａ／ｄｍ’　の電流密
度で電解を行う。電解質濃度は０．１〜５ｗｔ、、％、
好ましくは０゜１〜２Ｉ１１ｔ０％、最も好ましくは０
，１〜１，５ｗｔ、　　％であり、１８〜３０℃で１〜
５分間７１を解を行い、アルミニウム板表面に１〜３．
５　ｇ　／　ｍ’の陽極酸化皮膜を形成することが望ま
しい。

この様にしてアルミニウム基板上に生成した陽極酸化皮
膜を別の系で作った接着層を設けた金属、紙あるいはプ
ラスチック等、アルミニウム以外の基板と重ね合わせ、
圧着したのち、両基板を剥離すると、陽極酸化皮膜はア
ルミニウム以外の基板の表面に転写される。

本発明において使用されるアルミニウム以外の基板材料
としては鉄などの金属、プラスチックあるいは紙があげ
られる。プラスチックとしてはポリエステル、セルロー
スアセテート、ポリエチレン１，１′リプロピレン、ポ
リカーボネート、ポリイミドアミド、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン等のフィルムがある。

これらプラスチック表面は接着剤層の接着効果を上げる
為に粗面化しておくことが好ましい。プラスチック表面
の粗面化はフィルム成膜時あるいは成膜後いずれにも実
施出来る。セルロースアセテート、ポリ塩化ビニル、ポ
リカーボネートはキャスティング法によって成膜する際
、表面加工したエンドレスメタルバンドを使用すること
により粗面化する事が出来る。ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィンフィルムは適当な形状と粒径
の研磨剤を使用して表面をブラシグレインあるいはプラ
ストホーニング加工法により粗面化する事が出来る。ポ
リ塩化ビニルの如く比較的低温で軟化するフィルムは加
熱下で彫刻ロールでエンボスして粗面化する。またこれ
ら以外にもプラズマ処理法、ガス炎処理法によっても粗
面化する事が可能である。

また、鉄板も、サンドブラスト等の方法により粗面化す
る事が可能であるが、粗面化しなくても十分に接着する
。次にこのように粗面化した基板上に接着剤層を設ける
。

接着剤は、本発明においては、溶液型、エマルジョン型
、ホットメルト型等いずれの接着剤も使用できる。例え
ば、（１）ゴム系接着剤、例えばブタジェン−アクリロ
ニトリルゴム、ポリブタジェンゴム、ブチルゴム及びシ
リコーンゴム系の接着剤、（２）アクリル酸２−エチル
ヘキシルを主モノマーとする酢酸ビニル及び不飽和酸の
コポリマーよりなる１２着剤、（３）メチロールジアセ
トンアクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、
メタクリル酸ブチルアミノエステルなどの架橋性モノマ
ーを共重合し、さらに水溶性又は水分散性のエポキシ化
合物を添加してなる接着剤、（４）ポリビニルピロリド
ン、無水マレイン酸メチルビニルエーテルのコポリマー
よりなる接着剤、（５）ポリオキシエチレンのメタクリ
ル酸モノエステルとアクリル酸アルキルエステルのコポ
リマーエマルジョンよりなる接ン゛ｉ　Ｊ’ｌ’ｌ、（
６）ポリ酢酸ビニルエマルジョンにデキストリンあるい
はポリビニルアルコール等を添加してなる接着剤等が好
ましい。

このような接着剤のうち、市販されているものとしては
コニシ■製ボンドペーパータックワンコート、３Ｍ社製
スプレー糊５５などがある。接着剤層の厚みは特に限定
されないが一般に２０ミクロン以下で十分である。

さらにエポキシ、ポリウレタン系の樹脂層をａ機溶剤に
溶解した溶液も使用できる。

同上組成の粘着剤のキャストフィルム、あるいは布、紙
、セロハン、プラスチックフィルム、プラスチックフオ
ームを基材としてその両面に接着剤が塗布された粘着デ
ーゾによっても接着面を形成させることができる。

こうして転写されたアルミニウムの陽極酸化皮膜表面に
、必要に応じて親水性層を設ける。親水性層としては、
米国特許第２７１４０６６号及び同第３１８１４６１号
の各明１１１１書に記されている様なアルカリ金属シリ
ケート、例えば珪酸ナトリウムに浸漬することにより１
尋られるシリケート層、あるいは、ＣＭＣ，ＰＶＡ等の
親木層がある。

次に、このように処理したアルミニウム支持体上に感光
性塗膜を設け、画像露光、現像して製版した後に、印刷
機にセットし、印刷を行う。

〔発明の効果〕

本発明により１５られる平版印刷版用支持体はアルミニ
ウムを用いていない為に安価であり、またアルミニウム
以外の金属、紙、プラスチックが最表面（いわゆる印刷
版の非画像部）にある支持体に比べ汚れにくい。このた
め、これを用いた印刷版を使用すると汚れのない印刷物
を得ることができる。

〔実施例〕

以下本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。

巾１０ｃ＋ｎ、厚味２４０μのアルミニウム基板を準備
した。まずアルミニウム基板表面を洗浄する為、２０　
？４水酸化す）　ＩＪウム水溶液を７０℃に温めた溶液
中に浸漬してアルミニウムの溶解量が２、５　ｇ　／　
ｍ’になる様エツチングした。水洗後３０％硝酸水７み
液に１分間浸漬して中和し十分水洗した。次に１％水酸
化す）　ＩＪウム水溶液中で、直流電源を用い、アルミ
ニウム基板を陽極とし、３０Δ／ｄｍ２　の電流密度で
電解を行い、アルミニウム基板上に２ｇ／ｍ″の陽極酸
化皮膜を生成した。

次に厚味２４０μのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを準備し、次のように表面を機械的に粗面化した。ま
ず研分村にパミス懸濁液を用い、直径３４０ｍｍ、　＋
画幅４００ｍｍの金属製ロールに太さ０．４８ｍｍのナ
イロン製ブラシを高さ４６ｍｍになる様に均一に植毛し
たブラシロールを使用し、このブラシを連続回転させな
がら粗面化した。

次に該基板上に２液組成のポリウレタン系接着剤を５０
ｍ１！／ｍ’となるよう塗布し、陽極酸化皮膜層と重ね
合せ、圧着したのち剥離した。プラスチック基板−接着
層−陽極酸化皮膜層より成る・ｉ１版印刷版用支持体が
得られた。

しかる後に、この基板を３号珪酸ソーダ２，５％水溶液
（７０℃に温めたもの）に２０秒間浸漬し、親水化処理
を施し、次いで下記組成物を乾燥後の塗布重量が２．５
　ｇ　／ｍ２となるように塗布して感光層を設けた。

このようにして作られた感光性平版印刷版を、真空焼枠
中で、透明ポジティブフィルムを通して１ｍの距離から
３ｋｗのメタルハライドランプにより、５０秒間露光を
行なったのち、Ｓｌ○２／Ｎａ２Ｏのモル比がり、７４
の珪酸ナトリウムの５．２６％水溶液（ｐＨ＝　Ｉ　２
．７　）で現像した。

このように現像した後、十分水洗し、ガム引きしたのち
、大日本スクリーン社製半自動校正機にて印刷４行った
。地汚れのない印刷物が？１られた。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）アルミニウム以外の基板上に接着層を介し、アル
   ミニウムの陽極酸化皮膜を積層してなる平版印刷版用支
   持体。
2. （２）酸化皮膜が、アルミニウム基板をアルカリ性浴中
   で電解して得られる陽極酸化皮膜であることを特徴とす
   る特許請求の範囲第（１）項記載の平版印刷版用支持体
   。
3. （３）アルミニウム基板をアルカリ性浴中で電解してそ
   の表面に陽極酸化皮膜を形成し、この陽極酸化皮膜表面
   に、接着層を介してアルミニウム以外の基板を重ね合せ
   、接着したのちアルミニウム基板を剥離し、陽極酸化皮
   膜をアルミニウム以外の基板表面に転写することを特徴
   とする平版印刷版用支持体の製造方法。