JPS62205523A

JPS62205523A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPS62205523A
Application number: JP61047614A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Saida; 才田　正宏; Kunio Sato; 邦夫佐藤; Yoshio Enoki; 榎　芳雄
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1986-03-05
Filing date: 1986-03-05
Publication date: 1987-09-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、オーディオ・ビデオ機器或いはコンピュータ
等に用いる磁気テープ、磁気シート等に用いられる磁気
記録媒体に関し、特に耐久性と走行性の改良された磁気
記録媒体に関するものである。

従来の技術磁気記録媒体は、記録再生時に磁気ヘッドとはげしく摺
接するため磁性層の摩耗が少なく耐久性に優れたもので
、しかも摩擦係数が低く走行性に優れたものが要求され
る。

このため、磁性層中に添加される潤滑剤の選択が極めて
重要となる。従来から用いられている潤滑剤としては、
ステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸ブチル、ジオ
レイルアジペート、ステアリン酸アミド、シリコーンオ
イル、流動パラフィン、パーフロロアルキルポリエーテ
ルナト様々であシ、例えば特開昭５５−２８５５３号公
報、特開昭５８−１４１４３９号公報などが知られてい
る。

発明が解決しようとする問題点しかしながら上記のような構成では、耐久性および走行
性を十分には満たされていない。

たとえば、すでに高級脂肪酸とジオレイルアジペートを
併用して、磁性層中に含有させると従来のものよシ耐久
性が改善されるという提案がなされたが、耐摩耗性は確
かに改善されるものの摩擦係数が十分に改善されず、特
に走行性に対して十分に満足するものではない。

また、従来から極圧性の潤滑剤として使用されてきた高
級アルコールリン酸エステル系のトリラウリルホスフェ
ート（融点３０°Ｃ以下）やトリオレイルホスフェート
（液体）などは何れも常温で液状を呈しているため磁性
層に含有されると、磁性層表面に存在する液状潤滑層が
ヘッドと接着し始動トルクを高めるため走行性全十分に
改善することができなかった。

本発明は、磁性層の表面に潤滑剤の浮きだしがなく、し
かも磁気ヘッドやパッドの汚染がなく、史に摩擦係数を
低くして耐久性および走行性を大きく改善した磁気記録
媒体を提供するものである。

問題点全解決するための手段上記の問題を解決するために、本発明の磁気記録媒体は
、トリステアリルホスフェートを主成分とし、炭素数が
１２〜１８の高級脂肪酸と流動パラフィンとが含まれて
なる磁性層を支持体上に形成したものである。

本発明において使用される高級脂肪酸は、炭素数が１２
〜１８の飽和脂肪酸、および炭素数が１８の不飽和脂肪
酸で、その具体列としてはラウリン酸、ミリスチン酸、
バルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などが挙げら
れる。

また、本発明の主成分として高級脂肪酸と併用される高
級アルコールリン酸エステル系のトリステアリルホスフ
ェートは、融点４３°Ｃで室温において白色固体状を呈
するものである。

次に本発明において使用する流動パラフィンは、無色無
臭で揮発性が低く、炭素数が２０〜３８の常温で液体を
呈するパラフィン系炭化水素である。

本発明において使用するトリステアリルホスフェートと
高級脂肪酸および流動パラフィンの配合割合は、重量比
（トリステアリルホスフェート対高級脂肪酸対流動パラ
フィン）で１０対８０対１０〜３０対４０対３ｏの範囲
内にするのが好ましい。

上記のような配合割合で配合したトリステアリルホスフ
ェートと高級脂肪酸および流動パラフィンの使用量は、
３種合わせて磁性粉末に対し１〜１５部の範囲内にする
ことが望ましい。

作用本発明において使用される高級脂肪酸は、磁性塗料の分
散時に磁性粉に吸着されるため、磁性粉の分散剤あるい
は潤滑剤としての働きがある。さらにポリエステルフィ
ルム支持体と磁性層との接着性を改善するのに効果を有
する。

次に、本発明において使用するトリステアリルホスフェ
ートは、室温で固体状であるため磁性層中に含有させる
と摩擦係数が低くなシ磁性層が磁気ヘッドと摺接する際
にはその効果が十分に発揮され、磁気ヘッドの共振音が
なくなるとともに磁気ヘッドの吸着と始動トルクの上昇
を著しく抑制することができるため磁性層の耐摩耗性お
よび走行性を大きく向上することができる。

また、本発明において使用する流動パラフィンは、併用
されるトリステアリルホスフェートと高級脂肪酸とのな
じみが良く、シかも結合剤の機械的強度を著しく劣化さ
せることがないため潤滑持続効果を十分に発揮して耐摩
耗性を大幅に改善する。

しかしながら、トリステアリルホスフェートの配合割合
が少なすぎると磁性層の摩擦係数が十分に改善されず、
流動パラフィンの配合割合も少なすぎると潤滑持続効果
を十分に発揮されない。また、逆に両者の配合割合が多
すぎると磁性層表面に浮き出しを生じ磁気ヘッドを汚染
して出力を低下させミッシングパルスやエキストラパル
スを発生させる恐れがある。また、高級脂肪酸の配合割
合が少なすぎると分散剤の働きが小さく磁性塗料の分散
がむずかしくなシ、支持体と磁性層との接着性の改善も
十分になされないが、逆に多すぎると結合剤の適度な粘
弾性が損なわれ磁性層の機械的強度が劣化して耐摩耗性
の改善がなされない。

したがって、高級脂肪酸とトリステアリルホスフェート
および流動パラフィンの３種が必要であシ、その配合割
合の範囲が重要である。

このように本発明は、上記の構成によって摩擦係数を低
くして耐久性および走行性が確保された磁気記録媒体を
提供するものである。

実施列本発明の磁気記録媒体について、その実施列を磁気シー
１４例として説明する。尚、実施列中、部とあるのはす
べてＭ置部を示すものである。

（実施例１）コバルト被着磁性酸化鉄　　　　　１００部硝化綿（旭
化成工業社製：商品名５Ｌ−１）１２部ポリウレタン樹脂　　　　　　　　　１６部（日本ポリ
ウレタン社製：商品名Ｎ　−２３０４）アルミナ粉末　
　　　　　　　　　　　４部レシチン　　　　　　　　
　　　　　　２部ステアリン酸　　　　　　　　　　　
０．８部トリステアリルホスフェート　　　　　　　ｏ
・６部（竹本油脂社製：商品名ＭＴＬ−１３６Ｐ）流動
パラフィン　　　　　　　　　　０．６部（エッソ石油
社製：商品名クリストール１７２）カーボンブラック粉
末　　　　　　　　５部ポリインシアネート化合物　　
　　　　３部（日本ポリウレタン社製：商品名コロネー
トＬ）トルエン　　　　　　　　　　　　　８０部メチ
ルエチルケトン　　　　　　　　８０部シクロヘキサノ
ン　　　　　　　　　８０部上記組成物をボールミルで
良く混合分散して作つた磁性塗料を、厚さ７５μｍのポ
リエステルフィルムの両面に、乾燥塗膜の厚さが１．３
μｍとなるように塗布、乾燥した後、スーパーカレンダ
ロールによシ表面加工処理して、さらに６０°Ｃ２４時
間加熱硬化して円板状に打ち抜いて磁気シー）ｆ作製し
た。

（実施［＠Ｊ２）実施例１の組成において、使用するステアリン酸１．２
部、トリステアリルホスフェ−８０，４部、流動パラフ
ィン０．４部とし、他は実施列１と同様にして、磁気シ
ートを作製した。

（実施列３）実施列１の組成において、使用するステアリン酸１．６
部、トリステアリルホスフェート０．２部、流動パラフ
ィン０．２部とし、他は実施列１と同様にして、磁気シ
ートを作製した。

（比較例１）実施ｇＡＪ１の組成において、トリステアリルホスフェ
ートを省き、ステアリン酸１．１部、流動パラフィン０
．９部とした以外はすべて実施列１と同様にして、磁気
シートラ作製した。

（比較列２）実施例１の組成において、流動パラフィンを省き、ステ
アリン酸１．１部、トリステアリルホスフェート０．９
部とした以外はすべて実施列１と同様にして、磁気シー
）ｆ作製した。

（比較例３）実施列１の組成において、ステアリン酸を省き、トリス
テアリルホスフェート１部、流動パラフィン１部とした
以外はすべて実施例１と同様にして、磁気シートを作製
した。

（比較列４）実施例１の組成において、トリステアリルホスフェート
のかわシにトリラウリルホスフェート（竹本油脂社製：
商品名ＭＴＬ−１３７）を使用した以外はすべて実施列
１と同様にして、磁気シートを作製した。

（比較例５）実施列１の組成において、トリステアリルホスフェート
のかわりにトリオレイルホスフェート（竹本油脂社製：
商品名ＭＴＬ−１３８）を使用した以外はすべて実施列
１と同様にして、磁気シートを作製した。

以上の各試料の磁気シー１４表面研摩したのちケースに
挿入してフロッピーディスクとした。このディスクを記
録再生装置に装填し、常温（２３°Ｃ６５％ＲＨ）にお
いて磁気ヘッドをパッド圧ｅ６ｆ／ｄで接触させて周速
約２ｍ／秒で摺接させながら再生出力が初期値の７０％
になるまでの走行時間全測定した。

また、磁性層の摩擦係数はカーソル式動摩擦係数測定装
置（協和科学社製）で測定を行ない、磁性層表面の潤滑
剤浮き出しについては、磁気ディスク１３０日間放置し
た後、顕微鏡による目視観察を行なった。

第１表にそれらの結果をまとめて示す。

（以下余白）第１表第１表よシ明らかなように、本実施列で得られた磁気デ
ィスクは、比較し１に比べ走行時間が長く、摩擦係数が
低い、しかも磁性層の表面に潤滑剤の浮き出しがなく耐
摩耗性と走行性のバランスがとれている。

なお、上記実施例では磁気ディスクについて説明したが
本発明は磁気ディスクのみならず、磁気テープ等の他の
磁気記録媒体にも適用できることは言うまでもない。

発明の効果以上詳述したように、本発明によれば、トリステアリル
ホスフェートを主成分とし、炭素数が１２〜１８の高級
脂肪酸と流動パラフィンとが含まれてなる磁性層を支持
体上に形成することによシ、耐摩耗性に優れ、かつ摩擦
係数が低く走行の安定した磁気記録媒体が得られる。し
たがって実用上の価値は大なるものがある。

Claims

【特許請求の範囲】

トリステアリルホスフェートを主成分とし、炭素数が１
２〜１８の高級脂肪酸と流動パラフィンとが含まれてな
る磁性層を支持体上に形成することを特徴とする磁気記
録媒体。