JP2929601B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2929601B2 JP7337789A JP7337789A JP2929601B2 JP 2929601 B2 JP2929601 B2 JP 2929601B2 JP 7337789 A JP7337789 A JP 7337789A JP 7337789 A JP7337789 A JP 7337789A JP 2929601 B2 JP2929601 B2 JP 2929601B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パーソナルコンピュータ,ワードプロセッ
サ等において情報記録に用いられるフロッピーディスク
等の磁気記録媒体に関するものであり、特にその耐久性
の改善に関するものである。
〔発明の概要〕 本発明は、記録層である磁性塗膜に脂肪族アルコール
のエチレンオキサイド付加物と脂肪酸とのエステル化合
物を添加することで、多様な使用環境において高耐久性
を発揮する磁気記録媒体を提供しようとするものであ
る。
〔従来の技術〕
フロッピーディスクや磁気テープ等の磁気記録媒体と
しては、ポリエステルフィルム等の非磁性支持体上に強
磁性体の微粉末である磁性粉末や結合剤,分散剤等を有
機溶剤と共に分散混練することで調製される磁性塗料を
塗布することで記録層として働く磁性塗膜が形成され
た,いわゆる塗布型の磁気記録媒体が広く用いられてい
る。
かかる磁気記録媒体においては、一般に磁気ヘッドと
摺接されることで記録あるいは再生が行われ、したがっ
て優れた電磁変換特性を維持するという観点から、磁性
塗膜の表面が十分に平滑に形成され、磁気ヘッドとの接
触性が良好に保たれていることが必要である。このよう
な状況から、磁性塗膜の表面の平滑化,鏡面化が進めら
れている。
しかしながら、磁性塗膜の表面の平滑化が進むにつ
れ、磁気ヘッドやガイドピン等の摺接部材に対する実質
的な接触面積が大きくなり、これに起因して発生する凝
着現象(いわゆる貼付き)等による耐久性の低下が問題
となってきている。
このため、塗布型の磁気記録媒体においても、各方面
で塗膜表面の摩擦係数を下げ耐久性を改善する試みがな
されており、磁性塗膜に添加する潤滑剤として脂肪酸,
脂肪酸エステル,シリコーンオイル,パラフィン系ワッ
クス等、種々の化合物を使用することが検討されてい
る。事実、これらを磁性塗膜に内添したり表面に塗布す
ることである程度の摩擦低減が見られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これまで提案されている潤滑剤は、多
様な使用環境を想定した場合にはいずれも一長一短があ
り、例えば低温時から高温時、さらには低湿時から高湿
時といった全ての環境下において要求される耐久性を満
足せしめるものは殆どないのが実情である。
そこで本発明は、前述の従来の実情に鑑みて提案され
たものであって、広い温度範囲,湿度範囲で優れた走行
性,耐久性を発揮する磁気記録媒体を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、種々の化合物について鋭意検討を重ね
た結果、エステル分子内にエーテル結合が導入された化
合物とイソセチルステアレートとを組み合わせたときに
前記目的にかなう特性を発揮することを見出した。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたもの
で、非磁性支持体の少なくとも一方の面に磁性塗膜が形
成されてなる磁気記録媒体であって、前記磁性塗膜が一
般式R1(OC2H4mOH(ただし、R1は炭素数4〜18のアル
キル基を表し、mは3〜7の整数である。)で表される
化合物と炭素数10〜18の脂肪酸とのエステル化合物及び
イソセチルステアレートを含有することを特徴とするも
のである。
潤滑剤として使用されるエステル化合物は、前記一般
式を見ても明らかな通り、脂肪族アルコールにエチレン
オキサイドを付加した化合物と脂肪酸とから合成される
もので、したがって当該エステル化合物分子中にはエー
テル結合が導入されることになる。
ここで、脂肪族アルコールには、直鎖状,分枝状のも
のがいずれも使用できるが、特に分枝しているものの方
が良好な特性を発揮する。より好ましくは、なるべく水
酸基の近くに分枝を有することである。
また、脂肪酸側にある程度の分子量があれば、アルコ
ールは比較的低分子のものを用いた場合でも潤滑効果が
期待でき、したがって前記脂肪族アルコールの炭素数は
4〜18の範囲であればよい。具体的には、イソブチルア
ルコール(2−ブチルアルコール),イソオクチルアル
コール(2−エチルヘキシルアルコール),イソトリデ
シルアルコール(2−トリデシルアルコール),イソセ
チルアルコール(2−ヘキシルデシルアルコール),イ
ソステアリルアルコール(2,2,4,8,10,10−ヘキサメチ
ル−5−メチロールウンデカン)等が挙げられる。
前記脂肪族アルコールへ付加するエチレンオキサイド
のモル数は、3〜7モルの範囲とすることが好ましく、
当該モル数が7モルを越えると極性が高くなりすぎて例
えばライナーへの移行が問題となる。逆に前記モル数が
3モル未満であると、所定の効果が期待できない。
一方、脂肪酸にはこれまで工業的に広く用いられてい
るものがいずれも使用でき、例示するならばカプリン酸
(デカン酸),ラウリン酸(ドデカン酸),ミリスチン
酸(テトラデカン酸),パルミチン酸(ヘキサデカン
酸),ステアリン酸(オクタデカン酸),オレイン酸
(cis−9−オクタデセン酸)等である。
前記エステル化合物は、磁性塗膜に内添するか、磁性
塗膜の表面に塗布することで潤滑剤として機能させる。
さらには、必要に応じて例えばライナー等に含有させて
もよい。磁性塗膜に前記エステル化合物を内添させる場
合、添加量は結合剤100重量部に対して0.2〜20重量部の
範囲とすることが好ましい。表面に塗布する場合には、
塗布量は0.5〜100mg/m2、より好ましくは1〜20mg/m2
する。
また、これらエステル化合物は、従来用いられている
潤滑剤と併用してもよく、特に融点が10℃以下の分枝脂
肪族エステルと組み合わせることで非常に良好な特性を
発揮する。最も好適な分枝脂肪族エステルは、イソセチ
ルステアレートである。この場合、前記エステル化合物
と分枝脂肪族エステルとの配合比(エステル化合物/分
枝脂肪族エステル)は、100/0〜30/70(重量比)とする
ことが望ましい。
さらに、より厳しい使用条件に対処し、かつ潤滑性を
持続させるために、潤滑剤の10%以下の範囲で極圧剤を
併用してもよい。
上記極圧剤は、境界潤滑領域において部分的に金属接
触を生じたとき、これに伴う摩擦熱によって金属面と反
応し、反応生成物被膜を形成することにより摩擦・摩耗
防止作用を行うもので、リン酸エステル,亜リン酸エス
テル,リン酸エステルアミン塩等のリン系極圧剤や、硫
化油脂類,ジサルファイド類,モノサルファイド類,ポ
リサルファイド類,チオカーボネート類,元素硫黄等の
イオウ系極圧剤、さらにはハロゲン系極圧剤、有機金属
系極圧剤、複合型極圧剤等が知られている。
なお、磁性塗料に配合される磁性粉末,結合剤,有機
溶剤,各種添加剤には、この種の媒体の分野において通
常使用されているものがいずれも使用でき、その配合比
も通常の範囲とすればよい。また、非磁性支持体の材
質,厚さ等も何ら限定されるものでなく、やはり磁気記
録媒体の分野において通常使用されているものがいずれ
も使用できる。
〔作用〕
本発明において潤滑剤として使用されるエステル化合
物がいかなる機構でこのような優れた潤滑性を発揮する
のかは明らかでないが、エステル分子内に導入された3
〜7個のエーテル結合が理想的な極性を与え、塗料系と
の親和性を損なうことなく界面における油膜強度を向上
させるものと推定している。
いずれにしても、前記エステル化合物を磁性塗膜に含
有せしめることで、特に高温高湿下における耐久性に関
し著しい改善が認められ、保存特性も大幅に改善され
る。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
先ず、以下の組成を有する原料混合物をボールミルポ
ットに仕込み、およそ48時間分散した後、濾過,脱泡し
た。
原料混合物の組成 Co被着γ−Fe2O3 …100重量部 (チタン工業社製) ニトロセルロース(旭化成社製) …13重量部 (固形分) ポリウレタン樹脂 … 9重量部 (日本ポリウレタン工業社製) (固形分) カーボンブラック … 4重量部 (ライオンアクゾ社製) α−Al2O3 …20重量部 (住友化学工業社製) メチルエチルケトン …110重量部 シクロヘキサノン …110重量部 次いで、硬化剤(ポリイソシアネート)7重量部及び
第1表に示す潤滑剤を添加して約30分間撹拌し、均一に
混合した。
これを75μm厚のポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に塗布厚1.5μmとなるように塗布し、約80℃で乾
燥した後、裏面にも同様の塗工を施した。
さらにこれをカレンダーにて鏡面処理し、続いて60℃
の恒温槽で約20時間熱処理を行った。得られたシートを
直径3.5インチに打ち抜き、表面研磨を行い、ハードケ
ースに組み込んでフロッピーディスクを作成した。
なお、潤滑剤として用いたPOE(5)イソトリデシル
ラウレートは下記の一般式で表される化合物である。
これら各フロッピーディスクについて、耐久性並びに
保存特性を調べた。耐久性は、45℃,30%R.H.での耐久
性(耐久性Aとする。)、45℃,80%R.H.での耐久性
(耐久性Bとする。)及び5℃での耐久性(耐久性Cと
する。)について評価し、フロッピーディスクドライブ
で1トラック連続走行させ、初期出力の80%以下になっ
た時点,またはドライブが停止した時点のパス回数で示
した。保存特性は、フロッピーディスクを50℃,90%R.
H.の環境で1週間保存し、保存前後で耐久性に差がない
ものを○,保存後に劣化が見られたものを×で表した。
これら評価結果を第2表に示す。
この第2表を見てもわかる通り、エーテル結合が導入
された化合物を潤滑剤として用いた場合にのみ,すなわ
ち本発明を適用した各実施例でのみ、全ての環境下で優
れた耐久性を発揮する磁気記録媒体が得られる。これに
対して、通常の脂肪酸エステルのみを用いた比較例で
は、特に高温低湿下での耐久性が悪く、一週間保存した
場合に耐久性の劣化が見られる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、潤滑剤として脂肪族アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物と脂肪酸とのエステル化合物を用いているの
で、広い温度範囲,湿度範囲において優れた耐久性を発
揮する磁気記録媒体を提供することが可能である。
特に、高温低湿の環境における耐久性の改善に著しい
改善が見られ、また保存特性も大幅に改善することがで
きる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/62 - 5/72 C10M 105/34 C10N 40:18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体の少なくとも一方の面に磁性
    塗膜が形成されてなる磁気記録体であって、 前記磁性塗膜が一般式R1(OC2H4mOH(ただし、R1は炭
    素数4〜18のアルキル基を表し、mは3〜7の整数であ
    る。)で表される化合物と炭素数10〜18の脂肪酸とのエ
    ステル化合物及びイソセチルステアレートを含有するこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
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