JPH07129950A - 塗布型磁気記録媒体 - Google Patents
塗布型磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH07129950A JPH07129950A JP27831093A JP27831093A JPH07129950A JP H07129950 A JPH07129950 A JP H07129950A JP 27831093 A JP27831093 A JP 27831093A JP 27831093 A JP27831093 A JP 27831093A JP H07129950 A JPH07129950 A JP H07129950A
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- JP
- Japan
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- recording medium
- magnetic
- magnetic recording
- perfluoropolyether
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Abstract
(57)【要約】
【目的】各種使用条件下において優れた走行性、耐磨耗
性、耐久性を発揮する磁気記録媒体を提供しようとする
もので、特に、炭化水素系の潤滑材と比較して経時劣化
のない塗布型磁気記録媒体を提供するものである。 【構成】本発明は、非磁性支持上に少なくとも磁性層を
有してなる磁気記録媒体において、磁性層中あるいは磁
性層上に末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテル
と長鎖カルボン酸のエステル化合物を添加した、あるい
は塗布したことを特徴とする。
性、耐久性を発揮する磁気記録媒体を提供しようとする
もので、特に、炭化水素系の潤滑材と比較して経時劣化
のない塗布型磁気記録媒体を提供するものである。 【構成】本発明は、非磁性支持上に少なくとも磁性層を
有してなる磁気記録媒体において、磁性層中あるいは磁
性層上に末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテル
と長鎖カルボン酸のエステル化合物を添加した、あるい
は塗布したことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布型磁気テープある
いは磁気ディスク等の磁気記録媒体に関するものであ
り、特に末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテル
の長鎖カルボン酸エステルを保有する塗布型磁気記録媒
体に関するものである。
いは磁気ディスク等の磁気記録媒体に関するものであ
り、特に末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテル
の長鎖カルボン酸エステルを保有する塗布型磁気記録媒
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の高記録密度の要求に対して、非常
に微細な磁性粒子と樹脂結合剤とを含む磁性塗料を非磁
性支持体上に塗布し、これを磁性層としたいわゆる塗布
型の磁気記録媒体では、スペーシングロスを減少させる
ために磁性層表面の平滑性が極めて良好となる。そのた
めに、磁気ヘッドやガイドローラー等の摺動部材に対す
る実質的な接触面積が大きくなり、従って摩擦係数が大
きくなる凝着現象(いわゆる張り付き)が起き易く、走
行性や耐久性に欠ける等問題点が多い。
に微細な磁性粒子と樹脂結合剤とを含む磁性塗料を非磁
性支持体上に塗布し、これを磁性層としたいわゆる塗布
型の磁気記録媒体では、スペーシングロスを減少させる
ために磁性層表面の平滑性が極めて良好となる。そのた
めに、磁気ヘッドやガイドローラー等の摺動部材に対す
る実質的な接触面積が大きくなり、従って摩擦係数が大
きくなる凝着現象(いわゆる張り付き)が起き易く、走
行性や耐久性に欠ける等問題点が多い。
【0003】そこで、これら問題点を解決するために潤
滑剤が内添されるわけであるが、それだけでは不十分で
あり、更に磁性層上にトップコートされる場合もある。
通常は走行性や耐摩耗性を改善するために脂肪酸や脂肪
酸エステルが内添あるいはトップコートされている。
滑剤が内添されるわけであるが、それだけでは不十分で
あり、更に磁性層上にトップコートされる場合もある。
通常は走行性や耐摩耗性を改善するために脂肪酸や脂肪
酸エステルが内添あるいはトップコートされている。
【0004】しかしこれらの脂肪酸では内添した場合の
磁性粉と吸着して、表面にしみだしてこなくなり、摩擦
係数が上昇する問題がある。また、トップコートした後
においても磁性層中に拡散して表面潤滑剤濃度が減少す
る。特にエージング後において潤滑剤が枯渇してくる問
題がある。それゆえ、高湿条件下での摩擦特性が悪化し
問題となる。
磁性粉と吸着して、表面にしみだしてこなくなり、摩擦
係数が上昇する問題がある。また、トップコートした後
においても磁性層中に拡散して表面潤滑剤濃度が減少す
る。特にエージング後において潤滑剤が枯渇してくる問
題がある。それゆえ、高湿条件下での摩擦特性が悪化し
問題となる。
【0005】そこで比較的枯渇しにくい、つまり蒸気圧
の小さいパーフルオロポリエーテル等の潤滑剤がある
が、これらの含フッ素化合物は塗料中に溶解しない。そ
こで磁性層上にトップコートされる場合もあるが、パー
フルオロポリエーテルはフロン等の特定溶媒にしか溶解
しないために環境上、あるいは製造上問題がある。
の小さいパーフルオロポリエーテル等の潤滑剤がある
が、これらの含フッ素化合物は塗料中に溶解しない。そ
こで磁性層上にトップコートされる場合もあるが、パー
フルオロポリエーテルはフロン等の特定溶媒にしか溶解
しないために環境上、あるいは製造上問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、磁気録
媒体の分野においては、使用される添加剤、特に潤滑剤
の能力不足に起因して耐久性が劣化し、摩擦特性を含め
た実用特性に不満を残している。そこで本発明は、走行
性、耐摩耗性、耐久性、耐候性等が向上するとともに、
長時間にわたりそれが持続された磁気記録媒体を提供す
ることを目的とするものである。
媒体の分野においては、使用される添加剤、特に潤滑剤
の能力不足に起因して耐久性が劣化し、摩擦特性を含め
た実用特性に不満を残している。そこで本発明は、走行
性、耐摩耗性、耐久性、耐候性等が向上するとともに、
長時間にわたりそれが持続された磁気記録媒体を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の目的
を達成せんものと鋭意研究を重ねた結果、磁性塗料製造
行程において、末端に水酸基を持つパーフルオロポリエ
ーテルの長鎖カルボン酸エステルを添加すること、ある
いは上記潤滑剤を炭化水素系溶媒等に溶解させてトップ
コートすることによってこの目的に適合する塗布型磁気
記録媒体とすることを見いだし、本発明を完成するに至
ったものである。
を達成せんものと鋭意研究を重ねた結果、磁性塗料製造
行程において、末端に水酸基を持つパーフルオロポリエ
ーテルの長鎖カルボン酸エステルを添加すること、ある
いは上記潤滑剤を炭化水素系溶媒等に溶解させてトップ
コートすることによってこの目的に適合する塗布型磁気
記録媒体とすることを見いだし、本発明を完成するに至
ったものである。
【0008】即ち、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支
持体上にメタル磁性粉を含有する磁気記録媒体であっ
て、(一般式2)
持体上にメタル磁性粉を含有する磁気記録媒体であっ
て、(一般式2)
【化2】 で表される、末端に水酸基を持つパーフルオロポリエー
テルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物を磁性層中あ
るいは磁性層上に保有することを特徴とするものであ
る。
テルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物を磁性層中あ
るいは磁性層上に保有することを特徴とするものであ
る。
【0009】本発明の末端に水酸基を持つパーフルオロ
ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物は、
次の方法に従って容易に合成されるものである。つまり
末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと3級ア
ミンを分散させたヘキサン溶液中に長鎖カルボン酸クロ
リドを添加した後、生成する塩酸塩を除去することによ
って容易に得られる。更に必要であればカラムクロマト
等の精製を行ってもよい。
ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物は、
次の方法に従って容易に合成されるものである。つまり
末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと3級ア
ミンを分散させたヘキサン溶液中に長鎖カルボン酸クロ
リドを添加した後、生成する塩酸塩を除去することによ
って容易に得られる。更に必要であればカラムクロマト
等の精製を行ってもよい。
【0010】ここで長鎖カルボン酸を構成するカルボン
酸中のアルキル鎖の数は10個以上が望ましく、それ以
下では潤滑あるいは溶解性に支障をきたす恐れがある。
つまり、カルボン酸の炭素数を長くすることによって、
炭化水素分率を高めパーフルオロポリエーテルを炭化水
素系溶媒に溶解させることが可能となる。炭化水素鎖に
ついては分岐していても良いし、あるいは二重結合を含
んでいてもよい。また分子鎖中に芳香族環を含んでいて
も良い。
酸中のアルキル鎖の数は10個以上が望ましく、それ以
下では潤滑あるいは溶解性に支障をきたす恐れがある。
つまり、カルボン酸の炭素数を長くすることによって、
炭化水素分率を高めパーフルオロポリエーテルを炭化水
素系溶媒に溶解させることが可能となる。炭化水素鎖に
ついては分岐していても良いし、あるいは二重結合を含
んでいてもよい。また分子鎖中に芳香族環を含んでいて
も良い。
【0011】本発明の末端に水酸基を持つパーフルオロ
ポリエーテルの主鎖の構造(Rf )を(構造式1)及び
(構造式2)に示すが何等これに限ったものではない。
単官能のパーフルオロポリエーテルの主鎖としては下記
(構造式1)に示される。
ポリエーテルの主鎖の構造(Rf )を(構造式1)及び
(構造式2)に示すが何等これに限ったものではない。
単官能のパーフルオロポリエーテルの主鎖としては下記
(構造式1)に示される。
【化3】 等があり、
【0012】多官能のパーフルオロポリエーテルとして
は下記(構造式2)に示される。
は下記(構造式2)に示される。
【化4】 等があるが、この構造に限ったことでないのは言うまで
もない。
もない。
【0013】ここで、上記パーフルオロポリエーテルの
化学構造式中のl、m、n、k、p、qは1以上の整数
を示す。また、その分子量としては特に限定はしないが
600から5000程度が好ましい。分子量が大きくな
りすぎる末端基の効果が小さくなり、小さいとパーフル
オロポリエーテル基の効果が薄れる。
化学構造式中のl、m、n、k、p、qは1以上の整数
を示す。また、その分子量としては特に限定はしないが
600から5000程度が好ましい。分子量が大きくな
りすぎる末端基の効果が小さくなり、小さいとパーフル
オロポリエーテル基の効果が薄れる。
【0014】本発明の磁気記録媒体は、上記末端に水酸
基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸と
のエステル化合物を保有してなるものである。過去にこ
の末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖
カルボン酸とのエステル化合物を蒸着テープ等の薄膜型
磁気記録媒体に応用した報告はあるが(例えば本出願人
の出願、特願平03−198052)、塗布型媒体への
応用はない。
基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸と
のエステル化合物を保有してなるものである。過去にこ
の末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖
カルボン酸とのエステル化合物を蒸着テープ等の薄膜型
磁気記録媒体に応用した報告はあるが(例えば本出願人
の出願、特願平03−198052)、塗布型媒体への
応用はない。
【0015】薄膜型媒体に潤滑剤を保有させるにはトッ
プコートしかないのに比較して、塗布型媒体は勿論トッ
プコートも可能であるが磁性層への内添も可能となる。
実に製造的にはこの内添の方法が好ましい。内添した場
合には、潤滑剤は磁性層表面にしみだしてこなければそ
の潤滑性は改善されない。その場合には樹脂結合剤とし
て一般的には炭化水素系のポリマーを使用しているため
に、炭化水素系の潤滑剤では相溶性がよいために、その
しみだし速度が小さくなり、潤滑特性に欠ける。また潤
滑剤の蒸気圧が大きいために、長時間保存に適しない。
ところがフッ素系潤滑剤を使用した場合には、樹脂結合
剤との相溶性が悪いためにしみだし速度が大きく摩擦特
性に優れることが予想される。
プコートしかないのに比較して、塗布型媒体は勿論トッ
プコートも可能であるが磁性層への内添も可能となる。
実に製造的にはこの内添の方法が好ましい。内添した場
合には、潤滑剤は磁性層表面にしみだしてこなければそ
の潤滑性は改善されない。その場合には樹脂結合剤とし
て一般的には炭化水素系のポリマーを使用しているため
に、炭化水素系の潤滑剤では相溶性がよいために、その
しみだし速度が小さくなり、潤滑特性に欠ける。また潤
滑剤の蒸気圧が大きいために、長時間保存に適しない。
ところがフッ素系潤滑剤を使用した場合には、樹脂結合
剤との相溶性が悪いためにしみだし速度が大きく摩擦特
性に優れることが予想される。
【0016】ここで、本発明が適用される磁気録媒体と
しては、先ず磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布するこ
とにより磁性塗膜が磁性層として形成される、いわゆる
塗布型の磁気記録媒体が挙げられる。塗布型の、磁気記
録媒体において、非磁性支持体や磁性塗膜を構成する磁
性粉末、樹脂結合剤等は従来公知のものがいずれも使用
可能で、何等限定されるものではない。また潤滑剤の塗
布方法においても内添あるいはトップコートとも可能で
ありそれになんら制限されることはない。
しては、先ず磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布するこ
とにより磁性塗膜が磁性層として形成される、いわゆる
塗布型の磁気記録媒体が挙げられる。塗布型の、磁気記
録媒体において、非磁性支持体や磁性塗膜を構成する磁
性粉末、樹脂結合剤等は従来公知のものがいずれも使用
可能で、何等限定されるものではない。また潤滑剤の塗
布方法においても内添あるいはトップコートとも可能で
ありそれになんら制限されることはない。
【0017】例示するならば、非磁性支持体としては、
ポリエステル類、ポリオレフィン類、セルロース類、ビ
ニル系樹脂、ポリイミド類、ポリカーボネート類に代表
されるような高分子材料により形成される高分子支持体
や、アルミニウム合金、チタン合金等からなる金属基
板、アルミガラス等からなるセラミックス基板、ガラス
基板等である。その形状も何等限定されるものではな
く、テープ状、シート状、ドラム状等、如何なる形態で
あってもよい。
ポリエステル類、ポリオレフィン類、セルロース類、ビ
ニル系樹脂、ポリイミド類、ポリカーボネート類に代表
されるような高分子材料により形成される高分子支持体
や、アルミニウム合金、チタン合金等からなる金属基
板、アルミガラス等からなるセラミックス基板、ガラス
基板等である。その形状も何等限定されるものではな
く、テープ状、シート状、ドラム状等、如何なる形態で
あってもよい。
【0018】磁性粉末としては、Fe、Co、Ni等の
金属やこれらを含んだ合金からなる強磁性金属系粒子の
磁性粉が考えられる。樹脂結合剤としては、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレ
ン、ブタジエン、アクリロニトリル等の重合体、あるい
はこれら二種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示され
る。これら結合剤には、磁性粉末の分散性を改善するた
めに、スルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等の親
水性極性基が導入されてもよい。
金属やこれらを含んだ合金からなる強磁性金属系粒子の
磁性粉が考えられる。樹脂結合剤としては、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレ
ン、ブタジエン、アクリロニトリル等の重合体、あるい
はこれら二種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示され
る。これら結合剤には、磁性粉末の分散性を改善するた
めに、スルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等の親
水性極性基が導入されてもよい。
【0019】かかる塗布型の磁気記録媒体に前記、末端
に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボ
ン酸とのエステル化合物を保有せしめる方法としては、
磁性塗膜中に内添する方法がある。末端に水酸基を持つ
パーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステ
ル化合物を磁性塗膜中に内添する場合には、樹脂結合剤
100重量に対して、0.2−20重量部の範囲で添加
される。
に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボ
ン酸とのエステル化合物を保有せしめる方法としては、
磁性塗膜中に内添する方法がある。末端に水酸基を持つ
パーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステ
ル化合物を磁性塗膜中に内添する場合には、樹脂結合剤
100重量に対して、0.2−20重量部の範囲で添加
される。
【0020】他の方法としては、潤滑剤を炭化水素系溶
媒等で溶解させた溶液を磁性層上にトップコートさせる
方法がある。その際の濃度としては限定はされないが、
0.1から10wt%程度が好ましい。あまり高濃度で
は張り付きあるいはドロップアウトの原因となりやす
く、少ないと潤滑剤の効果がなくなる。
媒等で溶解させた溶液を磁性層上にトップコートさせる
方法がある。その際の濃度としては限定はされないが、
0.1から10wt%程度が好ましい。あまり高濃度で
は張り付きあるいはドロップアウトの原因となりやす
く、少ないと潤滑剤の効果がなくなる。
【0021】
【作用】末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテル
と長鎖カルボン酸とのエステル化合物は、良好な潤滑作
用及び分散作用を発揮して摩擦係数を低減し、かつ分散
性を向上し磁気特性を向上する。また、この潤滑作用は
低温下等の厳しい条件下においても損なわれることはな
い。従って、この末端に水酸基を持つパーフルオロポリ
エーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物を内添す
る磁気記録媒体は走行性の改善が図られ、耐久性が向上
し、分散効果により磁気特性および表面性も向上する。
と長鎖カルボン酸とのエステル化合物は、良好な潤滑作
用及び分散作用を発揮して摩擦係数を低減し、かつ分散
性を向上し磁気特性を向上する。また、この潤滑作用は
低温下等の厳しい条件下においても損なわれることはな
い。従って、この末端に水酸基を持つパーフルオロポリ
エーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物を内添す
る磁気記録媒体は走行性の改善が図られ、耐久性が向上
し、分散効果により磁気特性および表面性も向上する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない
ことはいうまでもない。表1に示す合成物を使用して以
下に示す塗布型磁気記録媒体に適用して実施例をおこな
った。
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない
ことはいうまでもない。表1に示す合成物を使用して以
下に示す塗布型磁気記録媒体に適用して実施例をおこな
った。
【0023】−実施例1− 金属粉末磁性粉 100重量部 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 10.5重量部 ポリウレタン樹脂 10.5重量部 カーボン(帯電防止剤) 5重量部 メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部 シクロヘキサノン 100重量部
【0024】上記組成物を基本組成物とし、それに添加
剤として表1中の合成物1を1.5重量部添加しボール
ミルにて24時間混合してからフィルターを通して取り
出し、更に硬化剤を4重量部添加して30分間攪拌し
た。この磁性塗料を12μ厚のポリエチレンテレフタレ
ートベース上に乾燥後の厚みが5μとなるように塗布
し、磁場配向を行った後乾燥し巻き取った。これをカレ
ンダー処理した後1/2インチ幅に裁断し、サンプルテ
ープを作製した。
剤として表1中の合成物1を1.5重量部添加しボール
ミルにて24時間混合してからフィルターを通して取り
出し、更に硬化剤を4重量部添加して30分間攪拌し
た。この磁性塗料を12μ厚のポリエチレンテレフタレ
ートベース上に乾燥後の厚みが5μとなるように塗布
し、磁場配向を行った後乾燥し巻き取った。これをカレ
ンダー処理した後1/2インチ幅に裁断し、サンプルテ
ープを作製した。
【0025】−実施例2〜実施例14− 実施例1において、合成物1の代わりに表1中の合成物
2〜14を添加して、他は実施例1と同様の方法により
サンプルテープを作製した。
2〜14を添加して、他は実施例1と同様の方法により
サンプルテープを作製した。
【0026】−比較例1− 実施例1において、合成物1の代わりにミリスチン酸及
びステアリン酸ブチルを添加剤として同重量加え、他は
実施例1と同様の方法によりサンプルテープを作製し
た。
びステアリン酸ブチルを添加剤として同重量加え、他は
実施例1と同様の方法によりサンプルテープを作製し
た。
【0027】−比較例2− 実施例1において、合成物1の代わりに添加剤として何
も加えず、他は実施例1と同様の方法によりサンプルテ
ープを作製した。上述のようにして作製した各サンプル
テープについて、温度25℃、相対湿度60%及び温度
40℃、相対湿度80%の場合についてエージング前後
にわたり、その摩擦係数及びスティックスリップについ
て測定を行った。エージングは温度40℃、相対湿度8
0%の条件下において1週間行った。
も加えず、他は実施例1と同様の方法によりサンプルテ
ープを作製した。上述のようにして作製した各サンプル
テープについて、温度25℃、相対湿度60%及び温度
40℃、相対湿度80%の場合についてエージング前後
にわたり、その摩擦係数及びスティックスリップについ
て測定を行った。エージングは温度40℃、相対湿度8
0%の条件下において1週間行った。
【0028】表2の結果から明らかなように、添加剤と
して末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長
鎖カルボン酸とのエステル化合物を使用することによ
り、摩擦係数、スティックスリップは、各種条件でも特
に高温高湿条件下で、劣化することなく非常に良好な結
果が得られた。また磁気特性の劣化も少なくかつ表面状
態も良好であった。
して末端に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長
鎖カルボン酸とのエステル化合物を使用することによ
り、摩擦係数、スティックスリップは、各種条件でも特
に高温高湿条件下で、劣化することなく非常に良好な結
果が得られた。また磁気特性の劣化も少なくかつ表面状
態も良好であった。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体は、非常に優れた潤滑性を有する末端
に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボ
ン酸とのエステル化合物を潤滑剤として保有しているの
で、如何なる使用条件下でも潤滑性を保つことができ、
また長期にわたりその潤滑性を保つことができる。した
がって、本発明の磁気記録媒体は走行性、耐摩耗性、耐
久性に優れたものである。
明の磁気記録媒体は、非常に優れた潤滑性を有する末端
に水酸基を持つパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボ
ン酸とのエステル化合物を潤滑剤として保有しているの
で、如何なる使用条件下でも潤滑性を保つことができ、
また長期にわたりその潤滑性を保つことができる。した
がって、本発明の磁気記録媒体は走行性、耐摩耗性、耐
久性に優れたものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも磁性粉及び
樹脂結合剤を含有する磁性層を有してなる塗布型磁気記
録媒体において、該磁性層中あるいは磁性層上に下記
(一般式1) 【化1】 で表される、末端に水酸基を持つパーフルオロポリエー
テルの長鎖カルボン酸エステルを保有する塗布型磁気記
録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27831093A JPH07129950A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 塗布型磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27831093A JPH07129950A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 塗布型磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07129950A true JPH07129950A (ja) | 1995-05-19 |
Family
ID=17595560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27831093A Pending JPH07129950A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 塗布型磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07129950A (ja) |
-
1993
- 1993-11-08 JP JP27831093A patent/JPH07129950A/ja active Pending
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