JPS622051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は揮散性芳香液体、消臭液、殺虫液剤等
の液体拡散器に関するもので、簡略且つ使い捨て
可能な構造ですぐれた揮散性能を有する拡散器を
提供することを目的とするものである。

従来の液体拡散器にあつては、広面の拡散用板
状体と容器内液体とを液絡する部材とは材質の異
なる別製のものを用意し、使用時に両者を接触さ
せて液絡させていたため異質な材質の拡散用板状
体と液絡用部材の製作及びその取付が面倒なだけ
でなく、使用の前又は途中で液絡用部材が脱落し
拡散用板状体との接触が断たれ拡散器そのものが
使いものにならなくなつたり、材質の相異から液
体の吸上げに異常を来たす所謂ドライスポツトが
発生するおそれがあるなどの難点があつた。

本考案は、上記の如き難点を解消せしめるもの
であり、そのために、液体容器と、液体容器に装
着すべき支持筒と、垂直かつ広面積の展開盤およ
び展開盤に一体で展開盤から延設された脚を備え
てなる拡散用部材と、によつて構成され、支持筒
の挿入口に拡散用部材の脚を挿嵌して拡散用部材
の展開盤を立設するようにした揮散性液体拡散器
を実現したもので、これによつて手間のいらない
しかも使用開始に際し特に操作も殆んど要求され
ずかつ使用中に拡散の中断や液体切れ以外の原因
による揮散の減弱化が生ずることなく円滑にして
適切な拡散を持続し得る拡散器を提供することを
特色とする。

添付図面に従つて以下本考案の実施例につき説
明する。

第１図及び第２図は、本考案における展開盤３
を備えた拡散用部材１を、第３図ａ，ｂは支持筒
２を、第４図は液体Ｓ容器Ｃの栓部に支持筒２を
装着しさらに拡散用部材１を挿定し蓋５を被せて
拡散使用状態を示す。拡散用部材１は全体が毛管
作用を呈するフエルト、不織布、厚手の紙等繊
維質材料製を好適とし、例えば紙をＴ字形に脚
４を連設したかたちで切抜いた展開盤部分３_１
と、適宜の切込みでこれに組付けられるもう一個
又はそれ以上の展開盤部分３_２を有しており、脚
４は支持筒２の挿入口７に挿嵌される一方拡散用
部材１の展開盤３は支持筒２のつば部８上方に位
置される。支持筒２は側部に適宜の切目９を設け
ると、装着状態にあつても容器Ｃ外部と内部の液
面とを常時連通する通気孔の働きをなす。

使用に際しては、液体容器Ｃの栓部に支持筒２
を装着し、その挿入口７に拡散用部材１の脚４を
挿嵌して脚４下方部分を収容液体Ｓに浸漬するだ
けで液体を吸上げ展開盤３に供与しこれを放散さ
せる。揮散気体は容器の蓋５の開口６より放散さ
れる。

第５図及び第６図に示す拡散用部材はいずれも
単葉で立設され得る。すなわち、第５図の部材１
０は扇形の展開盤１３を上部に有し、脚１４はこ
の展開盤１３下縁より垂設されている。第６図の
部材２０は展開盤２３の下縁が垂片２１として拡
大しており、容器Ｃの肩にこの垂片２１が入り込
むことにより展開盤の放散面積を不変か又は大き
くするとともに拡散器全体の高さを減らし小型化
し得るものである。

以上のように、本考案による揮散性液体拡散器
にあつては、拡散用部材が展開盤と脚とが同一素
材で一体形成されしかも両者間を折曲げ部位で結
ぶこともないので、液絡路に従来見られた異質材
による遮断が存在せず、組立てが極めて簡単、脚
と展開盤の液体吸上げ性能が高い、展開盤の揮散
が均一且つ持続的に行われるなど様々の利点がも
たらされる。従つて、本考案による拡散器は室
内、トイレツト、自動車内等での使用に広範に適
合しその実用的価値は顕著なものがある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案実施例を示し、第１図は拡散
用部材の側面図、第２図は第１図に示す拡散用部
材の上面図、第３図ａは支持筒の側面図、同ｂは
上面図、第４図は使用状態を説明するための拡散
器の側面図、第５図及び第６図は拡散用部材の異
型例を示す。 Ｃ……液体容器、Ｓ……液体、１……拡散用部
材、３……展開盤、４……脚、７……挿入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器と、該液体容器に装着すべき支持筒
   と、垂直かつ広面積の展開盤および該展開盤に一
   体で該展開盤から延設された脚を備えてなる拡散
   用部材と、によつて構成され、上記支持筒の挿入
   口に上記拡散用部材の脚を挿嵌して上記拡散用部
   材の展開盤を立設するように構成したことを特徴
   とする揮散性液体拡散器。