JPS6220265B2 - - Google Patents
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- JPS6220265B2 JPS6220265B2 JP14188884A JP14188884A JPS6220265B2 JP S6220265 B2 JPS6220265 B2 JP S6220265B2 JP 14188884 A JP14188884 A JP 14188884A JP 14188884 A JP14188884 A JP 14188884A JP S6220265 B2 JPS6220265 B2 JP S6220265B2
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- Expired
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Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、耐熱性及び導電性に優れた安価な銅
合金に関し、より詳しくは、例えば、抵抗器、コ
ンデンサー、シリコン又はゲルマニウム半導体等
の電子機器部品の端子リード線の素線、リードフ
レーム等に適した銅合金に関する。 従来技術 電子機器部品の端子リード線の素線としては、
従来純銅、銅―銀系合金、銅―カドミウム系合金
等が使用されている。 上記リード線は、電子機器部品の製造工程にお
いて、種々な熱処理と不可避的な曲げ応力を受け
るので、軟化され、曲げられやすい条件下におか
れる。例えば、抵抗器、コンデンサー等に使用さ
れるリード線は、ろう接、モールド、塗装、安定
化処理などの製造工程で約250℃の熱処理を受け
る。また、半導体素子にあつては、両端リード線
のろう接時に300〜400℃、約10分間の熱処理が施
された後、該ろう接部が合成樹脂でモールドされ
る。特に素線が純銅線である場合、高い導電率と
熱伝導性を有するが、200℃前後の熱処理で再結
晶化し、軟化して曲げ強さが低下するため、銅線
上にメツキする次のバレルメツキ工程で素線に曲
がりが生ずる。 これ等の電子機器部品は、自動化による大量生
産方式で製造されているので、端子リード線が軟
化して曲がりが生ずると、これ等の電子機器部品
のプリント基板への実装に際してのトラブルの原
因となる。又、この様に曲がりを生じたリード線
をいちいち人手で選別及び矯正する場合には、自
動化による利点は、完全に失われる。従つて、上
記リード線には、熱処理を受けても軟化し難い、
いわゆる耐熱性が要求されることとなる。 上記した耐熱性という電子機器部品の大量生産
方式での製造時に要求される特性に加えて、この
種リード線用の素線は、高い導電率を有し、熱伝
導性に優れていること、低価格であること等の要
件をも具備する必要がある。この様な観点からす
れば、銅―銀系合金は、主に価格及び耐熱性の点
で十分満足すべきものと言い難い。 発明の目的 本発明は、耐熱性、導電性、価格等において、
電子機器部品の端子リード線の素線やリードフレ
ーム等に対する要求を十分に満足する銅合金を提
供することを目的とする。 発明の構成 本発明者は、電子機器部品材料に求められる高
度の性能を具備する安価な銅合金を得るべく種々
研究を重ねた結果、スズとアンチモンの添加量を
調整することにより、その目的を達成し得ること
を見出し、本発明を完成するに至つた。即ち、本
発明は、スズとアンチモンの合計含有量が0.02〜
0.15重量%であつて且つ夫々の含有量が0.006重
量%以上、残部が実質的に銅からなることを特徴
とする耐熱性及び導電性に優れた銅合金に係るも
のである。 本発明においては、スズとアンチモンの含有量
を夫々0.006重量%(以下単に%とする)以上と
し、その合計量を0.02〜0.15の範囲内とする。こ
の両者の含有量が0.02%未満の場合には、耐熱性
の改善が十分に行なわれ得ず、一方0.15%を上回
る場合には、導電性が低下する。又、スズ及びア
ンチモンのいずれか一方の含有量が0.006%未満
の場合には、耐熱性が十分に改善されない。 本発明の効果 本発明の銅合金は、耐熱性、機械的強度、導電
性、導熱性等の性能に優れているのみならず、成
形加工性にも優れ、製造も容易で、安価なので、
電子機器部品の端子リード線の素線やリードフレ
ームとして有用である。尚、成形加工性につい
て、より優れた性能を得るためには、例えば酸素
含有量が0.0001〜0.005重量%程度の無酸素銅を
使用することが望ましい。 実施態様 以下、本発明の特徴とするところを一層明らか
にするため、実施例、比較例及び従来例を示す。 高周波溶解炉において銅に対して所定量のスズ
及びアンチモン、又は銀を投入し、均一な溶湯を
得た。次いで、溶湯をカーボン鋳型に鋳込んで、
直径130mm×長さ700mmのインゴツトを得た。鋳造
したインゴツトを切断し、表面仕上げし、熱間押
出することにより、直径11mmの荒引線を得た後、
直径0.8mmまで冷間伸線した。 上記で得た直径0.8mmの銅合金線を300℃で1時
間焼鈍した後、曲げ強度及び引張強度を測定し、
耐熱性を判定した。 更に、上記で得た直径0.8mmの銅合金線の導電
率を測定した。 これ等の結果は、第1表に示す通りである。
尚、第1表には、比較例として純銅及び本発明の
組成範囲外の銅―スズ―アンチモン合金について
の結果を示し、従来例として銅―銀合金について
の結果を示す。
合金に関し、より詳しくは、例えば、抵抗器、コ
ンデンサー、シリコン又はゲルマニウム半導体等
の電子機器部品の端子リード線の素線、リードフ
レーム等に適した銅合金に関する。 従来技術 電子機器部品の端子リード線の素線としては、
従来純銅、銅―銀系合金、銅―カドミウム系合金
等が使用されている。 上記リード線は、電子機器部品の製造工程にお
いて、種々な熱処理と不可避的な曲げ応力を受け
るので、軟化され、曲げられやすい条件下におか
れる。例えば、抵抗器、コンデンサー等に使用さ
れるリード線は、ろう接、モールド、塗装、安定
化処理などの製造工程で約250℃の熱処理を受け
る。また、半導体素子にあつては、両端リード線
のろう接時に300〜400℃、約10分間の熱処理が施
された後、該ろう接部が合成樹脂でモールドされ
る。特に素線が純銅線である場合、高い導電率と
熱伝導性を有するが、200℃前後の熱処理で再結
晶化し、軟化して曲げ強さが低下するため、銅線
上にメツキする次のバレルメツキ工程で素線に曲
がりが生ずる。 これ等の電子機器部品は、自動化による大量生
産方式で製造されているので、端子リード線が軟
化して曲がりが生ずると、これ等の電子機器部品
のプリント基板への実装に際してのトラブルの原
因となる。又、この様に曲がりを生じたリード線
をいちいち人手で選別及び矯正する場合には、自
動化による利点は、完全に失われる。従つて、上
記リード線には、熱処理を受けても軟化し難い、
いわゆる耐熱性が要求されることとなる。 上記した耐熱性という電子機器部品の大量生産
方式での製造時に要求される特性に加えて、この
種リード線用の素線は、高い導電率を有し、熱伝
導性に優れていること、低価格であること等の要
件をも具備する必要がある。この様な観点からす
れば、銅―銀系合金は、主に価格及び耐熱性の点
で十分満足すべきものと言い難い。 発明の目的 本発明は、耐熱性、導電性、価格等において、
電子機器部品の端子リード線の素線やリードフレ
ーム等に対する要求を十分に満足する銅合金を提
供することを目的とする。 発明の構成 本発明者は、電子機器部品材料に求められる高
度の性能を具備する安価な銅合金を得るべく種々
研究を重ねた結果、スズとアンチモンの添加量を
調整することにより、その目的を達成し得ること
を見出し、本発明を完成するに至つた。即ち、本
発明は、スズとアンチモンの合計含有量が0.02〜
0.15重量%であつて且つ夫々の含有量が0.006重
量%以上、残部が実質的に銅からなることを特徴
とする耐熱性及び導電性に優れた銅合金に係るも
のである。 本発明においては、スズとアンチモンの含有量
を夫々0.006重量%(以下単に%とする)以上と
し、その合計量を0.02〜0.15の範囲内とする。こ
の両者の含有量が0.02%未満の場合には、耐熱性
の改善が十分に行なわれ得ず、一方0.15%を上回
る場合には、導電性が低下する。又、スズ及びア
ンチモンのいずれか一方の含有量が0.006%未満
の場合には、耐熱性が十分に改善されない。 本発明の効果 本発明の銅合金は、耐熱性、機械的強度、導電
性、導熱性等の性能に優れているのみならず、成
形加工性にも優れ、製造も容易で、安価なので、
電子機器部品の端子リード線の素線やリードフレ
ームとして有用である。尚、成形加工性につい
て、より優れた性能を得るためには、例えば酸素
含有量が0.0001〜0.005重量%程度の無酸素銅を
使用することが望ましい。 実施態様 以下、本発明の特徴とするところを一層明らか
にするため、実施例、比較例及び従来例を示す。 高周波溶解炉において銅に対して所定量のスズ
及びアンチモン、又は銀を投入し、均一な溶湯を
得た。次いで、溶湯をカーボン鋳型に鋳込んで、
直径130mm×長さ700mmのインゴツトを得た。鋳造
したインゴツトを切断し、表面仕上げし、熱間押
出することにより、直径11mmの荒引線を得た後、
直径0.8mmまで冷間伸線した。 上記で得た直径0.8mmの銅合金線を300℃で1時
間焼鈍した後、曲げ強度及び引張強度を測定し、
耐熱性を判定した。 更に、上記で得た直径0.8mmの銅合金線の導電
率を測定した。 これ等の結果は、第1表に示す通りである。
尚、第1表には、比較例として純銅及び本発明の
組成範囲外の銅―スズ―アンチモン合金について
の結果を示し、従来例として銅―銀合金について
の結果を示す。
【表】
【表】
第1表に示す各実施例の結果から、本発明の銅
合金は、高温での熱処理後においても、十分な曲
げ強度及び引張強度を有し、しかも高い導電性を
も保持していることが明らかである。即ち、本発
明の銅合金は、銀に比して極めて安価なスズ及び
アンチモンを使用しながらも、耐熱性及び導電性
の総合特性において、銅―銀合金に優る性能を備
えていることが明らかである。
合金は、高温での熱処理後においても、十分な曲
げ強度及び引張強度を有し、しかも高い導電性を
も保持していることが明らかである。即ち、本発
明の銅合金は、銀に比して極めて安価なスズ及び
アンチモンを使用しながらも、耐熱性及び導電性
の総合特性において、銅―銀合金に優る性能を備
えていることが明らかである。
Claims (1)
- 1 スズとアンチモンの合計含有量が0.02〜0.15
重量%であつて且つ夫々の含有量が0.006重量%
以上、残部が実質的に銅からなることを特徴とす
る耐熱性及び導電性に優れた銅合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14188884A JPS6123737A (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 耐熱性及び導電性に優れた銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14188884A JPS6123737A (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 耐熱性及び導電性に優れた銅合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6123737A JPS6123737A (ja) | 1986-02-01 |
JPS6220265B2 true JPS6220265B2 (ja) | 1987-05-06 |
Family
ID=15302494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14188884A Granted JPS6123737A (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 耐熱性及び導電性に優れた銅合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6123737A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04267389A (ja) * | 1991-02-22 | 1992-09-22 | Tatsuta Electric Wire & Cable Co Ltd | フレキシブルプリント板 |
JPH04290288A (ja) * | 1991-03-19 | 1992-10-14 | Tatsuta Electric Wire & Cable Co Ltd | 電磁波遮蔽付きフレキシブルプリント板 |
JPH0547230A (ja) * | 1991-08-12 | 1993-02-26 | Tatsuta Electric Wire & Cable Co Ltd | 耐熱・耐屈曲・耐摩耗性絶縁電線 |
US6077364A (en) * | 1997-06-30 | 2000-06-20 | Phelps Dodge Industries, Inc. | Copper trolley wire and a method of manufacturing copper trolley wire |
ITMI20022672A1 (it) * | 2002-12-18 | 2004-06-19 | Paolo Agostinelli | Conduttori elettrici. |
JP2008294231A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Nichicon Corp | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
-
1984
- 1984-07-09 JP JP14188884A patent/JPS6123737A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6123737A (ja) | 1986-02-01 |
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