JPS6220216Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、医薬瓶等の蓋、特に瓶口部を密閉し
注射針の挿通を自在としたゴム栓の外面を保護す
る蓋に関するものであつて開封容易な蓋を提供す
ることを目的としている。

従来よりアルミキヤツプと合成樹脂製の外蓋と
を組合せて構成し、使用に際して外蓋の外周の一
部を持ち上って開封しゴム栓の外面を露出せしめ
る蓋が知られているが、本考案は従来の方法ばか
りでなく外蓋の周方向の回転によつても容易に開
封可能な医薬瓶等の蓋を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明する
と第１図は口部がゴム栓２で密封された医薬瓶３
に装着された医薬瓶等の蓋１を示し、第２図でよ
り容易に理解できるように該蓋１はアルミニウム
等の金属薄板製の逆有底円筒状のキヤツプ４と合
成樹脂製の外蓋５との組合せで構成され、該キヤ
ツプ４の天面中央に設けられた円形透孔６に該外
蓋５の底部中央に設けられた脚部７が挿通されキ
ヤツプ４の内面外方に拡大して係止フランジ部８
が構成され該脚部７と係止フランジ部８との接続
部あるいはその近くに破断可能な環状薄肉部９が
設けられており、係止フランジ部８の外表面には
１個あるいは複数の滑り止め突起１０が等間隔あ
るいは千鳥状等の適宜の状態で配置されている。

本考案の医薬瓶の蓋は上記のごとく構成されて
いるので開封に際して従来のごとく外蓋５の周辺
の一部を指先で持ち上げて環状薄肉部９を破断せ
しめればよく、また外蓋５の周辺の一部を指先で
周方向に回転せしめることによつても同様にして
開封することができる。

すなわち係止フランジ部８とゴム栓２とがキヤ
ツプ４の瓶３に対する固定によつて圧着されてお
り係止フランジ部８の外表面に配置された滑り止
め突起１０がゴム栓２の外面に喰い込んで係止フ
ランジ部８の回転が防止されるので外蓋１の周方
向の回転によつて環状薄肉部９が破断されて容易
に開封することができる。

外蓋１の周方向の指先による回転を確実とする
ために外蓋１の外周にローレツトを付しておくこ
とが好ましく、滑り止め突起１０を係止フランジ
部８の内面にも配置して滑り止めの効果を増大せ
しめたり、あるいは内面のみに設けることも可能
であり、突起１０は半球状あるいはリブ状等の適
宜の形状を採用することができる。

本考案の医薬瓶等の蓋を製造するには外蓋１を
点線で示す位置で２分割して環状薄肉部９を具え
た係止フランジ部８を別部品として用意しておい
て、両部品間にキヤツプ４を間挿せしめ該分割面
を超音波等の手段を用いて融着せしめたり、キヤ
ツプ４の透孔６に挿通された外蓋５の脚部７をキ
ヤツプ内面から必要形状のプレス面をもつ治具を
用いて加熱軟化プレスすればよいので安価に提供
しうるものである。

以上説明したように本考案は外蓋の周辺の一部
の指先による持ち上げあるいは周方向の回転によ
つて容易に開封しうる医薬瓶等の蓋を安価に提供
するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであつて第１
図は医薬瓶等に装着された蓋の縦断面図、第２図
は第１図の拡大図であり、１は医薬瓶等の蓋、４
はキヤツプ、５は外蓋、６は円形透孔、７は脚
部、８は係止フランジ部、９は環状薄肉部、１０
は滑り止め突起である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 底部中央に円形透孔を有する逆有底円筒状の
   金属薄板製のキヤツプの天面を覆う合成樹脂製
   の外蓋の底部下面に設けられ前記透孔内に挿通
   された脚部が該キヤツプの内面外方に拡大して
   係止フランジ部を構成し該脚部と該係止フラン
   ジ部との接続部に環状薄肉部が設けられ、係止
   フランジ部の表面に滑り止め突起が設けられて
   いることを特徴とする医薬瓶等の蓋。 滑り止め突起が係止フランジ部の外表面に設
   けられていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の医薬瓶等の蓋。