JPS6220064B2 - - Google Patents

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JPS6220064B2
JPS6220064B2 JP12813579A JP12813579A JPS6220064B2 JP S6220064 B2 JPS6220064 B2 JP S6220064B2 JP 12813579 A JP12813579 A JP 12813579A JP 12813579 A JP12813579 A JP 12813579A JP S6220064 B2 JPS6220064 B2 JP S6220064B2
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JP
Japan
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chamber
fluid
piston
diameter cylinder
brake
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Yutaka Kawaguchi
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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Priority to DE19803037473 priority patent/DE3037473A1/de
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Publication of JPS6220064B2 publication Critical patent/JPS6220064B2/ja
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車等の車輛に組込まれる液圧ブレ
ーキ系に於いて、ブレーキペダルに加えられた力
を液圧に変換するマスタシリンダ装置に係る。
ブレーキペダルに加えられた力、いわゆる踏力
をマスタシリンダ装置によつて液圧に変換し、そ
の液圧をブレーキ装置の液圧アクチユエータに伝
達し、それによつてブレーキシユー、ブレーキパ
ツドの如き摩擦部材をブレーキドラム、ブレーキ
デイスクの如き回転部材に押付けてブレーキ作用
を行なうように構成された、いわゆる液圧式ブレ
ーキ系は多くの自動車等に採用されている。
上述の如き液圧式ブレーキ系に於いては、マス
タシリンダ装置のピストン径が大きいと、ピスト
ンの移動量に対するフルード吐出量が多いことか
ら所定のブレーキ作用を得るために必要なブレー
キペダルのストロークは短くなるが、しかし特に
高圧発生域に於いて大きい踏力を必要とする。こ
れに対し、マスタシリンダ装置のピストン径が小
さいと、高圧発生域に於いてもさほど大きい踏力
を必要としないが、しかしピストンの移動量に対
するフルード吐出量が少ないことから所定のブレ
ーキ作用を得るのに必要なブレーキペダルのスト
ロークは長くなる。ところで、マスタシリンダ装
置の必要吐出フルード量は、摩擦部材が回転部材
より引き離された位置より回転部材に係合する位
置まで移動する初期段階に於いては大きく、摩擦
部材が回転部材に係合した後の後期段階ではさほ
ど大きくなく、この後期段階では液圧アクチユエ
ータに供給されるフルード圧力の上昇が要求され
る。特に最近、低燃費化の必要性からブレーキの
引き摺り現象を防止、或は減少するために摩擦部
材と回転部材との間のクリアランスを大きく設定
する傾向があるが、この場合、従来に比して初期
段階に於けるマスタシリンダ装置からのブレーキ
フルードの吐出量は大きくなければならない。ブ
レーキペダルの踏込みストロークを操作フイーリ
ングの観点から一定として、マスタシリンダ装置
からのフルード吐出量の増大を図るにはピストン
径を拡大する必要がある。しかし、ピストン径が
大きいと、上述の如く高圧発生域に於ける必要踏
力が大きくなり、ブレーキペダルの操作フイーリ
ングを悪くし、また大きいブレーキブースタを必
要とする欠点を生じる。
上述の如き欠点に鑑み、ブレーキ操作の初期段
階ではピストンの移動量に対するフルード吐出量
が多く、後期段階ではピストンの移動量に対する
フルード吐出量が少なくなり、ブレーキペダルの
ストロークをさほど大きくすることがなく且つ特
に高圧発生域に於てさほど大きい踏力を必要とし
ない、所謂クイツクテイクアツプ型のブレーキマ
スタシリンダ装置が提案されており、これは例え
ば米国特許第4133178号明細書に示されている。
上述の如きクイツクテイクアツプ型のブレーキ
マスタシリンダ装置は、大径シリンダ室と小径シ
リンダ室とを有していて前記大径シリンダ室と小
径シリンダ室とに各々係合する一つの径違いピス
トンが設けられ、大径シリンダ室のフルード圧力
が所定値になるまでは大径シリンダ室からフルー
ドを小径シリンダ室へ送り出してブレーキペダル
のストロークの短縮を図り、大径シリンダ室のフ
ルード圧力が所定値に達した時にはそれ以上大径
シリンダ室のフルード圧力が上昇することを抑止
するためにそのフルード圧力によりリリーフ弁を
開弁させて大径シリンダ室のブレーキフルードを
リザーバタンクへ流出させるようになつている。
上述の如き構造のブレーキマスタシリンダ装置
に於ては、リリーフ弁が開弁した後は大径シリン
ダ室のフルード圧が全く上昇せず、このことは踏
力の低減にはよいが、しかしリリーフ弁が開弁す
る以前と以後とではブレーキペダルの踏込み反力
が急激に大きく変化し、良好なブレーキペダル踏
込みフイーリングが得られない。
また上述のブレーキマスタシリンダ装置に於て
は、大径シリンダ室のブレーキフルードをフルー
ドドリザーバへ流すから、フルードリザーバを大
型化する必要が生じるばかりでなく、フルードリ
ザーバの液位変化が大きくなり、これに伴いフル
ードリザーバの上部空間に対する空気の出入量が
増大し、フルードリザーバへの塵埃侵入量が増大
する虞れがあり、またブレーキペダルの踏込み解
除時にはそのほぼ全行程に亘つて大径シリンダ室
が負圧状態になることによりピストンの戻りに遅
れが生じ易くなり、ブレーキの解除がブレーキペ
ダルの踏込み解除に対して応答性よく行われな
い。また上述のブレーキマスタシリンダ装置に於
ては、大径シリンダ室のフルード圧が所定値に達
すると、ブレーキフルードがリリーフ弁を押し開
いてフルードリザーバへ流れるため、リリーフ弁
の弁要素が振動して異音が生じる虞れがある。
本発明はブレーキ操作の初期段階ではピストン
の移動量に対するフルード吐出量が多く、後期段
階ではピストンの移動量に対するフルード吐出量
が少なくなり、ブレーキペダルのストロークをさ
ほど大きくすることがなく且つ特に高圧発生域に
於いてさほど大きい踏力を必要とせず、しかも良
好なブレーキペダルフイーリングが得られる可変
吐出量型の新しいブレーキマスタシリンダ装置を
提供することを目的としている。
上述の如き目的は、本発明によれば、ブレーキ
フルードを許容するフルードリザーバと、大径シ
リンダボアと小径シリンダボアとを有するシリン
ダ部材と、前記大径シリンダボア及び前記小径シ
リンダボアに各々係合する大径ピストンランドと
小径ピストンランドとを有し前記シリンダ部材と
共働して大径シリンダ室と小径シリンダ室とを郭
定するピストン部材と、前記ピストン部材をその
大径シリンダ室側の復帰位置へ可撓的に付勢する
ばねとを有し、前記シリンダ部材は、前記ピスト
ン部材が前記復帰位置にある時のみ前記フルード
リザーバと前記大径シリンダ室とを連通するフル
ード通路と、前記小径シリンダ室内に向けて開い
たフルード取出口とを有しており、更に前記大径
シリンダ室のフルード圧力が所定値以下の時のみ
前記大径シリンダ室と前記小径シリンダ室とを連
通する弁と、前記大径シリンダ室に連通し前記大
径シリンダ室のフルード圧力が所定値以上の時前
記大径シリダ室よりブレーキフルードを受け入れ
前記大径シリンダ室のフルード圧力の上昇を抑制
するアキユームレータとを有していることを特徴
とするブレーキマスタシリンダ装置によつて達成
される。
前記アキユームレータは前記ピストン部材の内
部に組込まれていてもよい。
上述の如き構成によれば、大径シリンダ室のフ
ルード圧力が所定値以上になるまでは、即ちブレ
ーキ作動時の初期段階ではピストン部材の移動に
伴つて大径シリンダ室のブレーキフルードが小径
シリンダ室へ流れ、これより小径シリンダ室のブ
レーキフルードと共にフルード取出口より取り出
されるので、この初期段階ではピストン部材の移
動量に対するフルード吐出量は大きいものにな
る。大径シリンダ室のフルード圧力が所定値以上
になると、前記大径シリンダ室内のブレーキフル
ードはアキユームレータ内に取り入れられ、これ
によつて前記大径シリンダ室のフルード圧力の上
昇が抑制され、この時にはフルード取出口からは
小径シリンダ室内のブレーキフルードのみが取り
出されるようになる。従つてこの時には、マスタ
シリンダについてのみ見れば、小径シリンダ室内
のフルード圧力のみが実質的に上昇するようにな
り、この結果、さほど大きい踏力を要することな
くマスタシリンダ装置はその小径シリンダ室に高
圧にフルード圧力を発生するようになる。
上述の如く、本発明によるブレーキマスタシリ
ンダ装置に於ては、大径シリンダ室のフルード圧
力が所定値に達した時にはそれ以上大径シリンダ
室のフルード圧力が上昇することがアキユームレ
ータによつて抑制されるから、その抑制度合がア
キユームレータのばねのばね定数の如何によつて
任意に設定され、その設計の自由度が高く、大径
シリンダ室のフルード圧力が所定値に達した時に
大径シリンダ室のフルードをフルードリザーバへ
流すものに比してブレーキペダルの踏込み過程の
途中でブレーキペダルの踏込み反力が急激に変化
する度合が小さくなり、これにより所期の目的、
即ちブレーキペダルのストロークをさほど大きく
することがなく且つ特に高圧発生域に於てさほど
大きい踏力を必要としないと云うことと、好まし
いブレーキペダル踏込みフイーリングを得ること
とが両立するようになる。
またブレーキペダルの踏込み解除時には大径シ
リンダ室にはまずアキユームレータよりフルード
が速かに押し戻され、しかもその後に大径シリン
ダ室と小径シリンダ室との間の弁が開弁して小径
シリンダ室より大径シリンダ室にフルードが直接
的に戻るから、大径シリンダ室が全く負圧状態に
なることがなく、ピストン部材の戻りが遅れを生
じることなく円滑に行われ、これによりブレーキ
の解除がブレーキペダルの踏込み解除に対して応
答性よく行われ、ブレーキペダルの踏込みと解除
とが繰返し行われるポンピングブレーキ時にもブ
レーキ作動が応答性よく行われるようになる。
また大径シリンダ室が負圧にならないことによ
りピストン部材のシール部分より大径シリンダ室
に空気が混入することが回避され、更にキヤビテ
ーシヨンの発生も回避されるようになる。
また本発明によるブレーキマスタシリンダ装置
に於ては、大径シリンダ室のフルード圧力上昇抑
止のためにブレーキフルードをフルードリザーバ
へ流すものではないから、フルードリザーバを大
型化する必要がなく、またフルードリザーバの液
位変化が増大することがないから、フルードリザ
ーバの上部空間に対する空気の出入量が増大する
ことがなく、これに伴うフルードリザーバへの塵
埃侵入量の増加を回避することができる。また大
径シリンダ室とフルードリザーバとの間にリリー
フ弁を設ける必要がないから、リリーフ弁の開弁
時にその弁要素が振動することによつて異音が生
じる如き問題を生じることがない。
アキユームレータがピストン部材の内部に組込
まれていると、ピストン部材内部が有効に利用さ
れてアキユームレータの設置によるブレーキマス
タシリンダ装置の大型化が回避される。
以下に添付の図を用いて本発明を実施例につい
て詳細に説明する。
第1図は本発明によるマスタシリンダ装置をタ
ンデム式マスタシリンダ装置に実施した場合の一
つの実施例を示す縦断面図である。図に於いて、
1はシリンダ部材を示しており、このシリンダ部
材1はその一端部近くに取付用フランジ2を有し
ている。前記シリンダ部材1は、その一方の側に
大径シリンダボア3を、また他方の側に前記大径
シリンダボア3より小径で且つ一端にて前記大径
シリンダボア3に連通する小径シリンダボア4を
互いに同一軸線上に有している。前記シリンダ部
材1内には、前記大径シリンダボア3に係合する
第一及び第二の大径ピストンランド5,6と前記
小径シリンダボア4に係合する小径ピストンラン
ド7とを各々軸線方向に互いに隔置して有し且つ
その間に筒状部8を有している第一のピストン部
材9と、前記小径シリンダボア4に係合する小径
ピストンランド11を有する第二のピストン部材
10とがその軸線方向に移動可能に設けられてい
る。前記第一のピストン部材9は前記シリンダ部
材1の一端部近くに取り付けられたスナツプリン
グ16により図にて右方への移動を制限され、前
記第一及び第二の大径ピストンランド5,6間に
第一の室12を、また前記第一の大径ピストンラ
ンド5と前記小径ピストンランド7との間に第二
の室13を各々前記シリンダ部材1と共働して郭
定している。また前記第一のピストン部材9の前
記小径ピストンランド7と前記第二のピストン部
材10の小径ピストンランド11とはその間に前
記シリンダ部材1と共働して第三の室14を、ま
た前記第二のピストン部材10は前記第三の室1
4とは反対の側には前記シリンダ部材1と共働し
て第四の室15を各々郭定している。
前記第一のピストン部材9の前記小径ピストン
ランド7の側の端部に取り付けられたカツプ状部
材17と前記第二のピストン部材10の小径ピス
トンランド11との間及び前記小径シリンダボア
4内の端部に設けられたカツプ状部材18と前記
第二のピストン部材10の前記小径ピストンラン
ド11との間には各々圧縮コイルばね19,20
が設けられている。前記第一のピストン部材9に
これが図にて左方に向かう力を与えられていない
時は、前記第一のピストン部材9は、図示されて
いる如く、その前記第二の大径ピストンランド6
にて前記スナツプリング16に当接する位置にあ
り、また前記第二のピストン部材10は前記小径
シリンダボア4の中間位置にあり、各々復帰位置
にある。
前記シリンダ部材1は、常に前記第一の室12
に対し連通する第一のポート21と、前記第一の
ピストン部材7が上述の如き復帰位置付近にある
時のみ前記第二の室13に対し連通する第二のポ
ート22とを有している。また、前記シリンダ部
材1にはナツト部材23によつてフルードリザー
バ24が取り付けられており、このフルードリザ
ーバ24は前記ナツト23に設けられた孔25を
経て前記第一及び第二のポート21,22に各々
連通している。また前記シリンダ部材1には前記
第一及び第二のピストン部材9,10の移動に拘
らず常に前記第二の室14内に向けて開いた第一
のフルード取出口26が設けられている。この第
一のフルード取出口26は図示されていない導管
を経てブレーキ装置、例えば自動車のリアブレー
キの液圧アクチユエータに接続されるようになつ
ている。
前記第一のピストン部材9の前記第二の大径ピ
ストンランド6にはゴム状弾性体よりなる環状シ
ール部材27が取り付けられている。また前記第
一のピストン部材9の前記第一の大径ピストンラ
ンド5にはゴム状弾性体によつて構成され且つ環
状リツプ部28を有する環状シール部材29が設
けられている。前記環状シール部材29は前記第
一の室12より大径ピストンランド5に設けられ
た孔30、ワツシヤ31と前記第一の大径ピスト
ンランド5及びシリンダ部材1との間の間隙を経
て前記第二の室13へ向けて流れる流体の流れの
みを許す一方向弁作用を行なうようになつてい
る。また前記第一のピストン部材9の前記小径ピ
ストンランド7にはゴム状弾性体によつて構成さ
れ且つ環状リツプ部32を有する環状シール部材
33が設けられている。前記環状シール部材33
は前記第二の室13より前記小径ピストンランド
7に設けられた孔34、ワツシヤ35と前記小径
ピストンランド7及びシリンダ部材1との間の間
隙を経て前記第三の室14へ向けて流れる流体の
流れのみを許す一方向弁作用を行なうようになつ
ている。
前記第一のピストン部材9の前記筒状部8内に
はアキユームレータピストン36がその軸線方向
に移動可能に設けられている。前記アキユームレ
ータピストン36は前記第一のピストン部材9と
共働してアキユームレータ室37を郭定してお
り、このアキユームレータ室37は前記筒状部8
に設けられた孔38を経て前記第二の室13に連
通している。前記アキユームレータピストン36
はこれと前記第一のピストン部材9に取付けられ
たねじ栓39との間に設けられた圧縮コイルばね
40によつて前記アキユームレータ室37の容積
を減少する方向に可撓的に付勢されている。アキ
ユームレータピストン36は、第2図によく示さ
れている如く、その先端面に十字状の溝41を有
しており、この溝41には常に前記第二の室13
内のブレーキフルードが前記孔38を経て与えら
れるようになつている。また前記アキユームレー
タピストン36にはOリング42が取付けられて
いる。前記ねじ栓39は空気抜き孔43を有して
おり、またその端面に半球状の係合孔44を有し
ており、この係合孔44に前記第一のピストン部
材9を駆動するプランジヤ45が係合している。
又、前記第一のピストン部材9は前記アキユー
ムレータ室37と前記第三の室14とを連通する
孔9′を有している。
前記カツプ状部材17内には前記孔9′を選択
的に開閉する弁46が設けられている。弁46は
弁ロツド47を有しており、この弁ロツド47は
前記孔9′を貫通し、先端にて前記アキユームレ
ータピストン36の先端面に当接するようになつ
ている。弁46は、前記アキユームレータピスト
ン36が図示されている如き位置にある時には、
ばね48のばね力に抗して前記第一のピストン部
材9の端面より引き離されて前記孔9′を開き、
これに対し前記アキユームレータピストン36が
前記圧縮コイルばね40のばね力に抗して図にて
右方に移動した時にはそれに追随して前記ばね4
8のばね力によりシール部材49にて前記第一の
ピストン部材9の端面に押し付けられ、前記孔
9′を閉じるようになつている。尚、前記カツプ
状部材17には孔17′が設けられており、前記
孔9′が開かれた時には前記第二の室13と前記
第三の室14とは孔38、溝41、孔9′、孔1
7′を経て互いに連通するようになつている。
また、前記シリンダ部材1は前記第四の室15
の端部に開いた第三のポート55を有しており、
この第三のポート55には前記シリンダ部材1に
ナツト部材56によつて取り付けられたフルード
リザーバ57よりブレーキフルードが供給される
ようになつている。前記第三のポート55は前記
カツプ状部材18内に設けられた弁58によつて
選択的に開閉されるようになつている。前記弁5
8は先端部にフランジ部60を有する弁ロツド5
9を有しており、前記フランジ部60にて前記第
二のピストン部材10に取り付けられたカバー6
1によつて前記第二のピストン部材10に係合
し、前記第二のピストン部材10が図示されてい
る如き復帰位置にある時にはばね62のばね力に
抗して前記小径シリンダボア4の端面より引き離
されて前記第三のポート55を開き、これ以外の
時には前記ばね62の作用によつて前記小径シリ
ンダボア4の端面に押し付けられ、前記第三のポ
ート55を閉じるようになつている。尚、前記弁
58にはゴム状弾性体よりなるシール部材63が
取り付けられており、また前記第二のピストン部
材10にはOリング64が取り付けられている。
また前記シリンダ部材1は前記第四の室15内に
向けて開いた第二のフルード取出口65を有して
いる。この第二のフルード取出口65は図には示
されていない導管を経てブレーキ装置、自動車の
フロントブレーキの液圧アクチユエータに接続さ
れるようになつている。
図示されている如く、第一及び第二のピストン
部材9,10が各々復帰位置にある時には弁46
が開弁位置にあつて第一〜第三の室12,13,
14が各々フルードリザーバ24に連通し、フル
ードリザーバ24よりブレーキフルードを与えら
れ、また第四の室15はもう一つのフルードリザ
ーバ57に連通し、これよりブレーキフルードを
与えられ、各室に於けるブレーキフルードの圧力
はほぼ大気圧になつている。上述の如き状態から
ブレーキペダルが踏込まれてプランジヤ45が図
にて左方に駆動されると、第一及び第二のピスト
ン部材9,10が各々圧縮コイルばね19,20
のばね力に抗して図にて左方へ移動する。する
と、第一のピストン部材9に取り付けられている
環状シール部材29が第二のポート22を通り越
すことにより前記第二の室13と第三の室14と
はフルードリザーバ24との連通より遮断され、
また弁58が第三のポート55を閉じることによ
り前記第四の室15は前記フルードリザーバ57
との連通より遮断される。これより後、前記第二
〜第四の室13,14,15内のブレーキフルー
ドは、前記第一及び第二のピストン部材9,10
の図にて左方への移動に伴い圧縮される。前記第
二の室13内のブレーキフルードは前記第一のピ
ストン部材9の移動に伴い孔38、溝41、孔
9′,17′を経て第三の室14内へ流れ、前記第
三の室14内のブレーキフルードと共に第一のフ
ルード取出口26より図示されていない液圧アク
チユエータへ向けて送り出される。従つて、この
時には第一のピストン部材9の移動量に対して比
較的多量のブレーキフルードが第一のフルード取
出口26より吐出される。また第四の室15内の
ブレーキフルードは前記第二のピストン部材10
の移動に伴つて第二のフルード取出口65より図
示されていないもう一つの液圧アクチユエータへ
向けて送り出される。尚、この実施例の場合、前
記第二のフルード取出口65より吐出されるブレ
ーキフルードのピストン部材の移動量に対する吐
出量は前記第二のピストン部材10の全ストロー
ク中、実質的に一定である。
第一のピストン部材9が上述の如く図にて左方
に移動すると、それに伴い上述の如く第一のフル
ード取出口26よりブレーキフルードが吐出さ
れ、また第二及び第三の室13,14内に於ける
フルード圧力も上昇し始める。前記第二の室13
のフルード圧力が所定値に達すると、アキユーム
レータピストン36が圧縮コイルばね40のばね
力に抗して図にて右方に移動するようになり、こ
れに伴い第二の室内のブレーキフルードは孔38
よりアキユームレータ室37内に受入れられるよ
うになる。
又、アキユームレータピストン36の移動によ
り弁46が図にて右方に移動し、孔9′が閉じら
れるようになる。これにより第二の室13と第三
の室14との連通が遮断される。このため引き続
き第一のピストン部材9が左方に移動しても第二
の室13のフルード圧力はさほど上昇せず、その
上昇抑制度は圧縮コイルばね40のばね定数によ
り決まり、第三の室14のフルード圧力のみが引
き続き上昇するようになる。従つて、この時、第
一のピストン部材9はさほど大きい力を要するこ
となく移動する。
今、第一のピストン部材9を図にて左方に移動
させるのに必要な力をF、第一のピストン部材9
の第一の大径ピストンランド5の受圧面積を
A1、第一のピストン部材9の小径ピストンラン
ド7の受圧面積をA2、第二の室13のフルード
圧力をP1、第三の室14のフルード圧力をP2、圧
縮コイルばね19,20のばね力をfとすると、
前記力Fは下式によつて与えられる。
F=P1(A1−A2)+P2A2+f 従つて、前記第二の室13のフルード圧力P1
上昇が第三の室14のそれに比して抑制されれ
ば、前記第二の室13内の圧力が前記第三の室1
4内のフルード圧力と同様に上昇する時に比して
力Fは小さくなる。この結果として、上述の如く
第一のピストン部材9の移動が進んでも第一のピ
ストン部材9はさほど大きい力を要することなく
移動する。
第二の室13のフルード圧力P1はこれが前記所
定値に達した後もアキユームレータピストン36
の図にて右方への移動に伴い圧縮コイルばね40
のばね定数により決まる上昇率をもつて徐々に上
昇するから、ブレーキペダルの踏込み途中にてブ
レーキペダルの踏込み反力が急激に変化する度合
が小さい値に保たれる。
前記第三の室14に所定のフルード圧力が発生
し、そのフルード圧力が図には示されていないブ
レーキ装置の液圧アクチユエータに伝達されて所
定のブレーキ作用が行なわれ、その後ブレーキ作
用を解除すべくブレーキペダルの踏込みが解除さ
れてプランジヤ45が図にて右方に後退すると、
それに伴い第一及び第二のピストン部材9,10
が各々圧縮コイルばね19,20のばね力によつ
て各復帰位置へ向けて移動し、これに伴いブレー
キ装置の液圧アクチユエータに与えられていたブ
レーキフルードが第三及び第四の室14,15内
に戻されるようになる。またこのときアキユーム
レータ室37内に受入れられていたブレーキフル
ードが第二の室13内に戻る。アキユームレータ
室37内に受入れられていたブレーキフルードの
全てが第二の室13内に戻ると、アキユームレー
タピストン36が元の位置に復帰し、これによつ
て弁46が駆動されて孔9′が開くようになる。
従つて、これにより更に第一のピストン部材9が
図にて右方へ移動すると、前記第三の室14内に
戻されたブレーキフルードの一部は前記孔9′を
経て前記第二の室13に戻り、これにより第二の
室13内にはブレーキ作動時に第二の室13より
第三の室14へ流出した流量に相当する流量のブ
レーキフルードが戻される。従つて、第二の室1
3が全く負圧になることがなく、ブレーキの解除
も円滑に行なわれる。
第3図は本発明によるマスタシリンダ装置の他
の一つの実施例を示している。尚第3図に於いて
第1図に対応する部分は第1図に付した符号と同
一の符号により示されている。かかる実施例に於
いて、第1図に示された実施例と異なつている所
は、シリンダ部材1の外部にもう一つのアキユー
ムレータ66が設けられていることだけである。
アキユームレータ66は前記シリンダ部材1に取
付けられたケーシング67と、前記ケーシング6
7と、前記ケーシング67内に設けられたアキユ
ームレータピストン68とを含み、前記アキユー
ムレータピストン68の上部にアキユームレータ
室69を郭定している。アキユームレータ室69
は孔70を経て前記第二の室13に連通してお
り、又前記アキユームレータピストン68は圧縮
コイルばね71によつて前記アキユームレータ室
69の容積を減少する方向に可撓的に付勢されて
いる。このアキユームレータは前記第一のピスト
ン部材9に組込まれたアキユームレータと同様
に、前記第二の室13のフルード圧力が所定値以
上のとき前記第二の室13内のブレーキフルード
を受入れ、その第二の室13内のフルード圧力の
上昇を抑制するようになつている。尚、前記アキ
ユームレータピストン68はOリング72を有し
ており、又ケーシング67は空気抜き孔73を有
している。
この実施例の場合には第1図に示された実施例
に比してアキユームレータの容量が大きくなる。
また、アキユームレータは第3図に示された実
施例に於けるアキユームレータ66の如く、シリ
ンダ部材1の外部にのみ設けられていてもよい。
尚、上述した実施例に於いては、タンデム型マ
スタシリンダ装置の一方の系統にのみ本発明を実
施したが、本発明は必要に応じタンデム型マスタ
シリンダ装置の両系統に組込まれてもよく、また
本発明はシングル型のマスタシリンダ装置にも適
用できることは勿論のことである。
以上に於いては、本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はこれらに限られる
ものではなく本発明の範囲内にて種々の実施例が
可能であることは当業者にとつて明らかであろ
う。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるマスタシリンダ装置の一
つの実施例を示す縦断面図、第2図は第1図に示
されたマスタシリンダ装置に組込まれたアキユー
ムレータピストンの先端部を断片的に示す斜視
図、第3図は本発明によるマスタシリンダ装置の
他の実施例を示す縦断面図である。 1…シリンダ部材、2…取付用フランジ、3…
大径シリンダボア、4…小径シリダボア、5…第
一の大径ピストンランド、6…第二の大径ピスト
ンランド、7…小径ピストンランド、8…筒状
部、9…第一のピストン部材、9′…孔、10…
第二のピストン部材、11…小径ピストンラン
ド、12…第一の室、13…第二の室、14…第
三の室、15…第四の室、16…スナツプリン
グ、17,18…カツプ状部材、19,20…圧
縮コイルばね、21…第一のポート、22…第二
のポート、23…ナツト部材、24…フルードリ
ザーバ、25…孔、26…第一のフルード取出
口、27…環状シール部材、28…環状リツプ
部、29…環状シール部材、30…孔、31…ワ
ツシヤ、32…環状リツプ部、33…環状シール
部材、34…孔、35…ワツシヤ、36…アキユ
ームレータピストン、37…アキユームレータ
室、38…孔、39…ねじ栓、40…圧縮コイル
ばね、41…溝、42…Oリング、43…空気抜
き孔、44…係合孔、45…プランジヤ、46…
弁、47…弁ロツド、48…ばね、49…シール
部材、55…第三のポート、56…ナツト部材、
57…フルードリザーバ、58…弁、59…弁ロ
ツド、60…フランジ部、61…カバー、62…
ばね、63…シール部材、64…Oリング、65
…第二のフルード取出口、66…アキユームレー
タ、67…ケーシング、68…アキユームレータ
ピストン、69…アキユームレータ室、70…
孔、71…圧縮コイルばね、72…Oリング、7
3…空気抜き孔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブレーキフルードを貯容するフルードリザー
    バと、大径シリンダボアと小径シリンダボアとを
    有するシリンダ部材と、前記大径シリンダボア及
    び前記小径シリンダボアに各々係合する大径ピス
    トンランドと小径ピストンランドとを有し前記シ
    リンダ部材と共働して大径シリンダ室と小径シリ
    ンダ室とを郭定するピストン部材と、前記ピスト
    ン部材をその大径シリンダ室側の復帰位置へ可撓
    的に付勢するばねとを有し、前記シリンダ部材
    は、前記ピストン部材が前記復帰位置にある時の
    み前記フルードリザーバと前記大径シリンダ室と
    を連通するフルード通路と、前記小径シリンダ室
    内に向けて開いたフルード取出口とを有してお
    り、更に前記大径シリンダ室のフルード圧力が所
    定値以下の時のみ前記大径シリンダ室と前記小径
    シリンダ室とを連通する弁と、前記大径シリンダ
    室に連通し前記大径シリンダ室のフルード圧力が
    所定値以上の時前記大径シリンダ室よりブレーキ
    フルードを受け入れ前記大径シリンダ室のフルー
    ド圧力の上昇を抑制するアキユームレータとを有
    していることを特徴とするブレーキマスタシリン
    ダ装置。 2 特許請求の範囲第1項のブレーキマスタシリ
    ンダ装置に於て、前記アキユームレータは前記ピ
    ストン部材の内部に組込まれていることを特徴と
    するブレーキマスタシリンダ装置。
JP12813579A 1979-10-03 1979-10-03 Brake master cylinder device Granted JPS5650841A (en)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12813579A JPS5650841A (en) 1979-10-03 1979-10-03 Brake master cylinder device
US06/190,747 US4384458A (en) 1979-10-03 1980-09-25 Variable ratio brake master cylinder with relief accumulator
GB8031490A GB2062785B (en) 1979-10-03 1980-09-30 Variable ratio brake master cylinder with relief accumulator
DE19803037473 DE3037473A1 (de) 1979-10-03 1980-10-03 Hauptbremszylinder

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JPS5650841A JPS5650841A (en) 1981-05-08
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