JPS6220935B2 - - Google Patents

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JPS6220935B2
JPS6220935B2 JP13380279A JP13380279A JPS6220935B2 JP S6220935 B2 JPS6220935 B2 JP S6220935B2 JP 13380279 A JP13380279 A JP 13380279A JP 13380279 A JP13380279 A JP 13380279A JP S6220935 B2 JPS6220935 B2 JP S6220935B2
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JP
Japan
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chamber
diameter cylinder
fluid
valve
piston
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JP13380279A
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Yutaka Kawaguchi
Takahiro Nogami
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPS5657559A publication Critical patent/JPS5657559A/ja
Publication of JPS6220935B2 publication Critical patent/JPS6220935B2/ja
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車等の車輛に組込まれる液圧ブレ
ーキ系に於いて、ブレーキペダルに加えられた力
を液圧に変換するマスタシリンダ装置に係る。
ブレーキペダルに加えられた力、いわゆる踏力
をマスタシリンダ装置によつて液圧に変換し、そ
の液圧をブレーキ装置の液圧アクチユエータに伝
達し、それによつてブレーキシユー、ブレーキパ
ツドの如き摩擦部材をブレーキドラム、ブレーキ
デイスクの如き回転部材に押付けてブレーキ作用
を行うように構成された、いわゆる液圧式ブレー
キ系は多くの自動車等に採用されている。
上述の如き液圧式ブレーキ系に於ては、マスタ
シリンダ装置のピストン径が大きいと、ピストン
の移動量に対するフルード吐出量が多いことから
所定のブレーキ作用を得るために必要なブレーキ
ペダルのストロークは短くなるが、しかし特に高
圧発生域に於て大きい踏力を必要とする。これに
対し、マスタシリンダ装置のピストン径が小さい
と、高圧発生域に於てもさほど大きい踏力を必要
としないが、しかしピストンの移動量に対する対
するフルード吐出量が少ないことから所定のブレ
ーキ作用を得るのに必要なブレーキペダルのスト
ロークは長くなる。ところで、マスタシリンダ装
置の必要吐出フルード量は、摩擦部材が回転部材
より引離された位置より回転部材に係合する位置
まで移動する初期段階に於ては大きく、摩擦部材
が回転部材に係合した後の後期段階ではさほど大
きくなく、この後期段階では液圧アクチユエータ
に供給されるフルード圧力の上昇が要求される。
特に最近、低燃費の必要性からブレーキの引摺り
現象を防止、或いは減少するために摩擦部材と回
転部材との間のクリアランスを大きく設定する傾
向があるが、この場合、従来に比して初期段階に
於けるマスタシリンダ装置からのブレーキフルー
ドの吐出量は大きくなければならない。ブレーキ
ペダルの踏込みストロークを操作フイーリングの
観点から一定として、マスタシリンダ装置からの
フルード吐出量の増大を図るにはピストン径を拡
大する必要がある。しかし、ピストン径が大きい
と、上述の如く高圧発生域に於ける必要踏力が大
きくなり、ブレーキペダルの操作フイーリングを
悪くし、また大きいブレーキブースタを必要とす
る欠点が生じる。
上述の如き欠点に鑑み、ブレーキ操作の初期段
階ではピストンの移動量に対するフルード吐出量
が多く、後期段階ではピストンの移動量に対する
フルード吐出量が少なくなり、ブレーキペダルの
ストロークをさほど大きくすることがなく且つ特
に高圧発生域に於てさほど大きい踏力を必要とし
てない、所謂クイツクテイクアツプ型のブレーキ
マスタシリンダ装置が提案されており、これは、
例えば米国特許第4133178号明細書に示されてい
る。
上述の如きクイツクテイクアツプ型のブレーキ
マスタシリンダ装置は、大径シリンダ室と小径シ
リンダ室とを有していて前記大径シリンダ室と小
径シリンダ室とに各々係合する一つの径違いピス
トンが設けられ、大径シリンダ室のフルード圧力
が所定値になるまでは大径シリンダ室からフルー
ドを小径シリンダ室へ送り出してブレーキペダル
のストロークの短縮を図り、大径シリンダ室のフ
ルード圧力が所定値に達した時にはそれ以上大径
シリンダ室のフルード圧力が上昇することを抑止
するために、そのフルード圧力によりリリーフ弁
を開弁させて大径シリンダ室のブレーキフルード
をリザーバタンクへ流出させるようになつてい
る。
上述の如き構造のブレーキマスタシリンダ装置
に於ては、リリーフ弁が開弁した後は大径シリン
ダ室のフルード圧が全く上昇せず、このことは踏
力の低減にはよいが、しかしリリーフ弁が開弁す
る以前と以後とではブレーキペダルの踏込み反力
が急激に大きく変化し、良好なブレーキペダル踏
込みフイーリングが得られない。
また上述のブレーキマスタシリンダ装置に於て
は、大径シリンダ室のブレーキフルードをフルー
ドリザーバへ比較的多量に流すから、フルードリ
ザーバを大型化する必要が生じるばかりでなく、
フルードリザーバの液位変化が大きくなり、これ
に伴いフルードリザーバの上部空間に対する空気
の出入量が増大し、フルードリザーバへの塵埃侵
入量が増大する虞れがあり、またブレーキペダル
の踏込み解除時にはそのほぼ全行程に亘つて大径
シリンダ室が負圧状態になることによりピストン
の戻りに遅れが生じ易くなり、ブレーキの解除が
ブレーキペダルの踏込み解除に対して応答性よく
行われない。
本発明は、ブレーキ操作の初期段階ではピスト
ンの移動量に対するフルード吐出量が多く、後期
段階ではピストンの移動量に対するフルード吐出
量が少なくなり、ブレーキペダルのストロークを
さほど大きくすることがなく且つ特に高圧発生域
に於てさほど大きい踏力を必要とせず、しかも良
好なブレーキペダルフイーリングが得られる可変
吐出量型の新しいブレーキマスタシリンダ装置を
提供することを目的としている。
かかる目的は、本発明によれば、ブレーキフル
ードを貯容するフルードリザーバと、小径シリン
ダボアと大径シリンダボアとを有するシリンダ部
材と、前記小径シリンダボアに係合する小径ピス
トンランドと前記大径シリンダボアに係合する大
径ピストンランドとを有し前記シリンダ部材と共
働して小径シリンダ室及び大径シリンダ室を郭定
するピストン部材と、前記ピストン部材をその大
径シリンダ室側の復帰位置へ可撓的に付勢するば
ねとを有し、前記シリンダ部材は、前記フルード
リザーバと連通した弁室と、前記弁室と前記大径
シリンダ室とを連通接続する第一のポートと、前
記ピストン部材が復帰位置近くにある時に前記弁
室と前記小径シリンダ室とを連通接続する第二の
ポートと、前記小径シリンダ室に連通するフルー
ド取出し口とを含んでおり、更に前記大径シリン
ダ室より前記小径シリンダ室へ向う流体の流れの
みを許す一方向弁と、前記大径シリンダ室と連通
し前記大径シリンダ室のフルード圧力が第一の所
定値以上の時前記大径シリンダ室よりブレーキフ
ルードを受け入れ前記大径シリンダ室のフルード
圧力の上昇を抑制するアキユームレータと、前記
大径シリンダ室のフルード圧力が前記第一の所定
値より大きい第二の所定値以上の時のみ前記大径
シリンダ室と前記フルードリザーバとを連通する
リリーフ弁と、前記ピストン部材の移動及び前記
大径シリンダ室のフルード圧力に応動し前記ピス
トン部材が前記復帰位置にある時或いは前記大径
シリンダ室のフルード圧力が負圧である時のいず
れかである時には開弁して前記フルードリザーバ
と前記弁室とを連通しそれ以外の時には前記フル
ードリザーバと前記弁室との連通を遮断する弁と
を有していることを特徴とするブレーキマスタシ
リンダ装置によつて達成される。
前記アキユームレータは前記ピストン部材の内
部に組込まれていてもよい。
上述の如き構成によれば、大径シリンダ室のフ
ルード圧力が所定値以上になるまでは、即ちブレ
ーキ作動時の初期段階ではピストン部材の移動に
伴つて大径シリンダ室のブレーキフルードが一方
向弁を経て小径シリンダ室へ流れ、これより小径
シリンダ室のブレーキフルードと共にフルード取
出し口より取出されるので、この初期段階ではピ
ストン部材の移動量に対するフルード吐出量は大
きいものになる。大径シリンダ室のフルード圧力
が第一の所定値以上になると、前記大径シリンダ
室内のブレーキフルードはアキユームレータ内に
取入れられ、これによつて前記大径シリンダ室の
フルード圧力の上昇が抑制され、そして前記フル
ード圧力が第二の所定値以上になると、リリーフ
弁が開弁し前記大径シリンダ室はフルードリザー
バと連通状態になり、これによつて前記大径シリ
ンダ室のフルード圧力の上昇が抑止され、この時
にはフルード取出し口からは小径シリンダ室内の
ブレーキフルードのみが吐出されるようになる。
従つてこの時にはマスタシリンダについてのみ見
れば、小径シリンダ室内のフルード圧力のみが実
質的に上昇するようになり、この結果、さほど大
きい踏力を要することなくマスタシリンダ装置は
その小径シリンダ室に高圧のフルード圧力を発生
するようになる。
上述の如く、本発明によるブレーキマスタシリ
ンダ装置に於ては、大径シリンダ室のフルード圧
力が第一の所定値に達した時にはアキユームレー
タによつてそれ以上大径シリンダ室のフルード圧
力が上昇することがアキユームレータのばねのば
ね定数によつて決まる適宜の抑制度合をもつて抑
制され、更に大径シリンダ室のフルード圧力が第
二の所定値に達した時に、はじめてリリーフ弁が
開弁してブレーキフルードがフルードリザーバへ
流出し、第二の所定値以上大径シリンダ室のフル
ード圧力が上昇することが抑止されるから、踏力
に対する出力圧の上昇率が三段階に変化し、大径
シリンダ室のフルード圧力が所定値以上に達した
時に大径シリンダ室のブレーキフルードをいきな
りフルードリザーバへ流すものに比してブレーキ
ペダルの踏込み過程の途中でブレーキペダルの踏
込み反力が急激に変化する度合が小さくなり、こ
れにより所期の目的、即ちブレーキペダルのスト
ロークをさほど大きくすることなく且つ特に高圧
発生域に於てさほど大きい踏力を必要としないと
云うことと、好ましいブレーキペダル踏込みフイ
ーリングを得ることとが両立するようになる。
大径シリンダ室のフルード圧力上昇抑制中、即
ちアキユームレータ作動中はブレーキフルードを
フルードリザーバへはフルード圧力が第二の所定
値以上であるリリーフ弁開弁時にのみブレーキフ
ルードが流れるから、その流量は前述の従来のも
のに比して少なく、これにより従来のものに比し
てフルードリザーバを大型化する必要がなく、ま
たフルードリザーバ液位変化が大きく増大するこ
とがないから、フルードリザーバの上部空間に対
する空気の流出量が大きく増大することがなく、
これに伴なうフルードリザーバへの塵埃侵入量の
増加を回避することができる。
また本発明によるブレーキマスタシリンダ装置
に於ては、アキユームレータに加えてリリーフ弁
が設けられているから、アキユームレータ容積が
全体のブレーキ作動で見て不足することなく、ま
た万一アキユームレータがステツク現象等を起し
て作動不能になつても大径シリンダ室のフルード
圧力が第二の所定値になると、リリーフ弁が開い
て大径シリンダ室のブレーキフルードがフルード
リザーバへ逃げることにより、高圧発生域に於て
必要踏力が著しく大きくなることが回避され、所
謂フエールセーフが図られる。
アキユームレータがピストン部材の内部に組込
まれていると、ピストン部材内部が有効に利用さ
れてアキユームレータの設置によるブレーキマス
タシリンダ装置の大型化が回避される。
以下に添付の図を用いて本発明を実施例につい
て詳細に説明する。
第1図は本発明によるマスタシリンダ装置をタ
ンデム式マスタシリンダ装置に実施した場合の一
つの実施例を示す縦断面図である。図に於て、1
はシリンダ部材を示しており、このシリンダ部材
1はその一端部近くに取付用フランジ2を有して
いる。前記シリンダ部材1はその一方の側に大径
シリンダボア3を、また他方の側に前記大径シリ
ンダボア3より小径で且つ一端にて前記大径シリ
ンダボア3に連通する小径シリンダボア4を互い
に同一直線上に有している。前記シリンダ部材1
内には、前記小径シリンダボア4に嵌合する小径
ピストンランドとしての筒状部8と前記筒状部8
の一端部に係合し前記大径シリンダボア3に嵌合
するピストンランド(大径ピストンランド)5と
を有している第一のピストン部材7と、前記小径
シリンダボア4に嵌合するピストンランド9′を
有する第二のピストン部材9とが各々その軸線方
向に移動可能に設けられている。前記第一のピス
トン部材7は、前記シリンダ部材1の一端部近く
に取付けられたスナツプリング13により図にて
右方への移動を制限され、前記ピストンランド5
と前記筒状部8とで前記シリンダ部材1と共働し
て前記大径シリンダボア3の部分に第一の室10
を郭定している。また、前記第一のピストン部材
7の前記筒状部8と前記第二のピストン部材9の
小径ピストンランド9′とはその間に前記シリン
ダボア4の一部に第二の室11を、また前記第二
のピストン部材9は前記第二の室11とは反対の
側に前記シリンダ部材1と共働して前記小径シリ
ンダボア4の他の一部に第三の室12を各々郭定
している。
前記第一のピストン部材7の先端部に取付けら
れた取付部材14と前記第二のピストン部材9の
ピストンランド9′との間及び前記小径シリンダ
ボア4内の端部に設けられたカツプ状部材15と
前記第二のピストン部材9の前記小径ピストンラ
ンド9′との間には各々圧縮コイルばね17,1
8が設けられている。前記第一のピストン部材7
にこれが図にて右方へ向かう力を与えられていな
い時は、前記第一のピストン部材7は、図示され
ている如く、その前記ピストンランド5にて前記
スナツプリング13に当接する位置にあり、また
前記第二のピストン部材9は前記小径シリンダボ
ア4の中間位置にあり、各々復帰位置にある。
前記シリンダ部材1には弁室24が設けられて
おり、弁室24の部分に円筒状のナツト部材21
によつてフルードリザーバ22が取付けられてお
り、弁室24はナツト部材21の内側を経てフル
ードリザーバ22に連通している。前記シリンダ
部材1には、常に弁室24と前記第一の室10と
を連通接続する第一のポート19と、前記第一の
ピストン部材7が上述の如き復帰位置近くにある
時のみ前記弁室24と前記第二の室11とを通路
20′を介して連通接続する第二のポート20と
が設けられている。
また前記シリンダ部材1には前記第一及び第二
のピストン部材7,9の移動に拘らず常に前記第
二の室11内へ向けて開いた第一のフルード取出
口28が設けられている。この第一のフルード取
出口28は図示されていない導管を経てブレーキ
装置、例えば自動車のリヤブレーキの液圧アクチ
ユエータに接続されるようになつている。
前記第一のピストン部材7の前記ピストンラン
ド5にはゴム状弾性体よりなる環状シール部材2
9が取付けられている。また前記第一のピストン
部材7の前記筒状部8の先端部にはゴム状弾性体
によつて構成され且つ環状リツプ部30を有する
環状シール部材31が設けられている。前記環状
シール部材31はワツシヤ32と共に前記筒状部
8の先端部と前記取付部材14とによつて挾まれ
た態様にて前記第一のピストン部材7に固定され
ている。前記環状シール部材31は、前記第一の
室10より後述する孔36、アキユームレータ室
35、前記第一のピストン部材7に設けられた孔
33、前記ワツシヤ32と前記第一のピストン部
材7及びシリンダ部材1との間の間隔を経て前記
第二の室11へ向けて流れる流体の流れのみを許
す一方向弁作用を行うようになつている。
前記第一のピストン部材7の前記筒状部8内に
はアキユームレータピストン34がその軸線方向
に移動可能に設けられている。前記アキユームレ
ータピストン34は前記第一のピストン部材7と
共働してアキユームレータ室35を郭定してお
り、このアキユームレータ室35は前記筒状部8
に設けられた孔36を経て前記第一の室10に連
通している。前記アキユームレータピストン34
はこれと前記第一のピストン部材7に設けられた
ねじ栓37との間に設けられた圧縮コイルばね3
8によつて前記アキユームレータ室35の容積を
減少する方向へ、即ち図にて左方へ可撓的に付勢
されている。アキユームレータピストン34は、
第2図によく示されている如く、その先端面に十
字状の溝39を有しており、この溝39には常に
前記第一の室10内のブレーキフルードが前記孔
36を経て与えられるようになつている。これに
よりアキユームレータピストン34は第一の室1
0のブレーキフルード圧力を及ぼされ、該ブレー
キフルード圧力が第一の所定値以上に達した時に
は圧縮コイルばね38のばね力に抗して図にて右
方で移動するようになつている。
また前記アキユームレータピストン34にはO
リング40が取付けられている。前記ねじ栓37
は空気抜き孔41を有しており、またその端面に
半球状の係合孔42を有しており、この係合孔4
2に前記第一のピストン部材7を駆動するプラン
ジヤ43が係合している。
弁室24内には弁座55と共働して弁ポート5
6を開閉して弁室24を選択的に閉塞するリリー
フ弁57が設けられている。リリーフ弁57は、
これと前記ナツト部材21に取付けられたスナツ
プリング58との間に設けられた圧縮コイルばね
59によつて図にて下方へ付勢され、環状シール
部材60にて前記弁座55に当接し、前記弁ポー
ト56を閉じるようになつている。前記圧縮コイ
ルばね59は前記アキユームレータの圧縮コイル
ばね38より大きいばね力を有している。これに
よりリリーフ弁57は第一の室10のフルード圧
力が前記第一の所定値より大きい第二の所定値以
上である時に開弁する。
また弁室24内には弁25が設けられている。
この弁25は、前記第一のポート19を貫通し前
記大径シリンダボア3内に突出して前記筒状部8
の外周に形成されているフランジ部8′に選択的
に係合するロツド26を有しており、前記第一の
ピストン部材7がその復帰位置にある時には、図
示されている如く、前記ロツド26にて前記フラ
ンジ部8′に当接することにより円錐コイルばね
27のばね作用に抗して傾斜し、前記リリーフ弁
57に設けられているフルード通路23を開き、
これに対し前記第一のピストン部材7が前記復帰
位置より図にて左方へ移動した時には、前記フラ
ンジ部8′との係合より離脱することにより前記
円錐コイルばね27のばね作用によつてそのロツ
ド26が垂直な状態になり、シール部材25′に
て前記リリーフ弁57の下底面に密に接触して前
記フルード通路23を閉じるようになつている。
また前記弁25は前記第一のピストン部材7が前
記復帰位置に位置していない時でも前記第一の室
10のフルード圧力が負圧になつた時にはその負
圧によつて図にて下方へ引下げられ、前記フルー
ド通路23を開くようになつている。
また、シリンダ部材1は前記第三の室13の端
部に開いた第三のポート44を有しており、この
第三のポート44には前記シリンダ部材1にナツ
ト部材45によつて取付けられたフルードリザー
バ46よりブレーキフルードが供給されるように
なつている。前記第三のポート44は前記カツプ
状部材15内に設けられた弁47によつて選択的
に開閉されるようになつている。前記弁47は、
先端部にフランジ部49を有する弁ロツド48を
有しており、前記フランジ部49にて前記第二の
ピストン部材9に取付けられたカバー50によつ
て前記第二のピストン部材9に係合し、前記第二
のピストン部材9が図示されている如き復帰位置
にあるときにはばね51のばね力に抗して前記小
径シリンダボア4の端面より引離されて前記第三
のポート44を開き、これ以外の時には前記ばね
51の作用によつて前記小径シリンダボア4の端
面に押付けられ、前記第三のポート44を閉じる
ようになつている。尚、前記弁47にはゴム状弾
性体よりなるシール部材52が取付けられてお
り、また前記第二のピストン部材9にはOリング
53が取付けられている。また前記シリンダ部材
1は前記第三の室12内へ向けて開いた第二のフ
ルード取出口54を有している。この第二のフル
ード取出口54は図には示されていない導管を経
てブレーキ装置、例えば自動車のフロントブレー
キのアキユームレータに接続されるようになつて
いる。
図示されている如く、第一及び第二のピストン
部材7,9が各々復帰位置にある時には、弁25
がロツド26にて第一のピストン部材7のフラン
ジ部8′に当接して傾斜して開弁位置にあり、こ
れにより第一及び第二の室10,11が各々フル
ードリザーバ22に連通し、フルードリザーバ2
2よりブレーキフルードを与えられ、また第三の
室12はもう一つのフルードリザーバ46に連通
し、これよりブレーキフルードを与えられ、各室
に於けるブレーキフルードの圧力はほぼ大気圧に
なつている。上述の如き状態からブレーキペダル
が踏込まれてプランジヤ43が図にて左方へ駆動
されると、第一及び第二のピストン部材7,9が
各々圧縮コイルばね17,18のばね力に抗して
図にて左方へ移動する。すると、前記第一のピス
トン部材7のフランジ部8′が弁25のロツド2
6との係合より離れ、弁25が円錘コイルばね2
7のばね力によりナツト部材21の下底面に押付
けられ、フルード通路23を閉じ、また弁47が
ばね51のばね力により小径シリンダボア4の端
面に押付けられ、前記第三のポート44を閉じる
ようになる。これにより第一〜第三の室10,1
1,12は各々フルードリザーバ22,46との
連通より遮断され、前記第一の室10内のブレー
キフルードは前記第一のピストン部材7の移動に
伴い孔33、ワツシヤ32と前記小径ピストンラ
ンド6及びシリンダ部材1との間の間〓を経て、
更に環状シール部材31の環状リツプ部30をそ
の縮径方向に弾性変形させながらそれを乗越え、
前記第二の室11内へ流れ、第二の室11内のブ
レーキフルードと共に第一のフルード取出口28
より図示されていない液圧アクチユエータへ向け
て送り出される。従つて、この時には第一のピス
トン部材7の移動量に対して比較的多量のブレー
キフルードが第一のフルード取出口28より吐出
される。また第三の室12内のブレーキフルード
は前記第二のピストン部材9の移動に伴つて第二
のフルード取出口54より図示されていないもう
一つの液圧アクチユエータへ向けて送り出され
る。尚、この実施例の場合、第二のフルード取出
口54より吐出されるブレーキフルードのピスト
ン部材の移動量に対する吐出量は前記第二のピス
トン部材9の全ストローク中、実質的に一定であ
る。
第一のピストン部材7が、上述の如く、図にて
左方に移動すると、それに伴い第一のフルード取
出口28よりブレーキフルードが吐出され、また
第一及び第二の室10,11内に於けるフルード
圧力我第一の所定値に達すると、アキユームレー
タピストン34が圧縮コイルばね38のばね力に
抗して図にて右方へ移動するようになり、これに
伴い第一の室10内のブレーキフルードは孔36
よりアキユームレータ室35内に受入れられるよ
うになる。このため引続き第一のピストン部材7
が左方へ移動しても第一の室10のフルード圧力
はさほど上昇せず、第二の室11のフルード圧力
のみが引続き上昇するようになる。従つて、この
時、第一のピストン部材7はさほど大きい力を要
することなく移動する。
第一のピストン部材9の移動に伴い第一の室1
0内のブレーキフルードがアキユームレータ室3
5内に受入れられると、アキユームレータ作用に
より前記第一の室10のフルード圧力の上昇が抑
制されるが、しかし前記アキユームレータピスト
ン34の移動に伴い圧縮コイルばね38のばね荷
重が増大することにより前記第一の室10のフル
ード圧力はアキユームレータ作用開始前に比して
その上昇率を低減しながらも徐々に上昇し、第二
の所定値まで上昇する。すると、リリーフ弁57
が圧縮コイルばね59のばね力に抗して図にて上
方へ変位し、弁ポート56を開くようになる。こ
のため前記第一の室13は、第一のポート19、
弁ポート56、弁室24を経てフルードリザーバ
22に連通し、それ以後、前記第一の室10内の
ブレーキフルードは前記フルードリザーバ22へ
向けて流れ、この結果、前記第一の室10内のフ
ルード圧力は、上昇せず、ほぼ前記第二の所定値
に保たれ、第二の室11のフルード圧力のみが引
続き上昇するようになる。従つて、この時には第
一のピストン部材9はより一層大きい力を要する
ことなく移動する。
今、第一のピストン部材7を図にて左方へ移動
させるのに必要な力をF、第一のピストン部材7
のピストンランド5の受圧面積をA1、第一のピ
ストン部材7の筒状部8の受圧面積をA2、第一
の室10のフルード圧力をP1、第二の室11のフ
ルード圧力をP2、圧縮コイルばね17,18のば
ね力をfとすると、前記力Fは下式によつて与え
られる。
F=P1A1+P2A2+f 従つて、前記第一の室10のフルード圧力P1
上昇が第二の室11のそれに比して抑制されれ
ば、前記第一の室10内の圧力が前記第二の室1
1内のフルード圧力と同様に上昇する時に比して
力Fは小さくなる。この結果として、上述の如く
第一のピストン部材7の移動が進んでも第一のピ
ストン部材7はさほど大きい力を要することなく
移動する。
上述の如く、第一の室10のフルード圧力P1
これが前記第一の所定値に達した後もアキユーム
レータピストン34の図にて右方への移動に伴い
圧縮コイルばね38のばね定数により決まる上昇
率をもつて徐々に上昇し、その後にフルード圧力
P1が前記第二の所定値に達した時に、はじめてリ
リーフ弁57が開弁してフルード圧力P1のそれ以
上の上昇が禁止されるから、ブレーキペダルの踏
込み途中にてブレーキペダルの踏込み反力が急激
に変化する度合が小さい値に保たれる。
前記第二の室11に所定のフルード圧力が発生
し、そのフルード圧力が図には示されていないブ
レーキ装置の液圧アクチユエータに伝達されて所
定のブレーキ作用が行われ、その後ブレーキ作用
を解除すべくブレーキペダルの踏込みが解除され
てプランジヤ43が図にて右方へ後退すると、そ
れに伴い第一及び第二のピストン部材7,9が
各々圧縮コイルばね17,18のばね力によつて
各復帰位置へ向けて移動し、これに伴いブレーキ
装置の液圧アクチユエータに与えられていたブレ
ーキフルードが第二及び第三の室11,12内に
戻されるようになる。またこの時には、リリーフ
弁57が閉弁し、アキユームレータ室35内に受
入れられていたブレーキフルードが第一の室10
内に戻る。アキユームレータ室35内に受入れら
れていたブレーキフルードの全てが第一の室10
内に戻つても第一の室10内のブレーキフルード
は第二の室11へ流出した分とリリーフ弁57を
開弁してフルードリザーバ22へ流れた分だけ不
足しているので、更に第一のピストン部材7が復
帰位置へ向けて移動すると、第一の室10のフル
ード圧力は負圧状態になる。この負圧は弁25に
作用し、弁25を円錐コイルばね27のばね力に
抗して引下げるようになる。このためフルード通
路23が開かれ、第一の室10にはその不足分に
相当する量のブレーキフルードがフルードリザー
バ22より補給される。そして前記第一のピスト
ン7が図示されている如き復帰位置近くにまで戻
ると、第二のポート20が再び第二の室11と連
通し、また弁25が傾斜してフルード通路23が
開かれることにより、前記第一の室10より前記
第二の室11へ流れた量に相当するブレーキフル
ードは前記第二のポート20、通路20′、フル
ード通路23及び弁室24を経て前記フルードリ
ザーバ22内に戻される。
尚、上述した実施例に於ては、タンデム型マス
タシリンダ装置の一方の系統にのみ本発明を実施
したが、本発明は必要に応じタンデム型マスタシ
リンダ装置の両系統に組込まれてもよく、また本
発明はシングル型のマスタシリンダ装置にも適用
できることは勿論のことである。
以上に於ては、本発明を特定の実施例について
詳細に説明したが、本発明は、これに限られるも
のではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が
可能であることは当業者にとつて明らかであろ
う。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるマスタシリンダ装置の一
つの実施例を示す縦断面図、第2図は第1図に示
されたマスタシリンダ装置に組込まれたアキユー
ムレータピストンの先端部を断片的に示す斜視図
である。 1……シリンダ部材、2……取付用フランジ、
3……大径シリンダボア、4…小径シリンダボ
ア、5……ピストンランド、7……第一のピスト
ン部材、8……筒状部、8′……フランジ部、9
……第二のピストン部材、9′……ピストンラン
ド、10……第一の室、11……第二の室、12
……第三の室、13……スナツプリング、14…
…取付部材、15……カツプ状部材、17,18
……圧縮コイルばね、19……第一のポート、2
0……第二のポート、20′……通路、21……
ナツト部材、22……フルードリザーバ、23…
…フルード通路、24……弁室、25……弁、2
5′……シール部材、26……ロツド、27……
円錘コイルばね、28……第一のフルード取出
口、29……環状シール部材、30……環状リツ
プ部、31……環状シール部材、32……ワツシ
ヤ、33……孔、34……アキユームレータピス
トン、35……アキユームレータ室、36……
孔、37……ねじ栓、38……圧縮コイルばね、
39……溝、40……Oリング、41……空気抜
き孔、42……係合孔、43……プランジヤ、4
4……第三のポート、45……ナツト部材、46
……フルードリザーバ、47……弁、48……弁
ロツド、49……フランジ、50……カバー、5
1……ばね、52……シール部材、53……Oリ
ング、54……第二のフルード取出口、55……
弁座、56……弁ポート、57……リリーフ弁、
58……スナツプリング、57……圧縮コイルば
ね、57……リリーフ弁、58……スナツプリン
グ、59……圧縮コイルばね、60……環状シー
ル部材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブレーキフルードを貯容するフルードリザー
    バと、小径シリンダボアと大径シリンダボアとを
    有するシリンダ部材と、前記小径シリンダボアに
    係合する小径ピストンランドと前記大径シリンダ
    ボアに係合する大径ピストンランドとを有し前記
    シリンダ部材と共働して小径シリンダ室及び大径
    シリンダ室を郭定するピストン部材と、前記ピス
    トン部材をその大径シリンダ室側の復帰位置へ可
    撓的に付勢するばねとを有し、前記シリンダ部材
    は、前記フルードリザーバと連通した弁室と、前
    記弁室と前記大径シリンダ室とを連通接続する第
    一のポートと、前記ピストン部材が復帰位置近く
    にある時に前記弁室と前記小径シリンダ室とを連
    通接続する第二のポートと、前記小径シリンダ室
    に連通するフルード取出し口とを含んでおり、更
    に前記大径シリンダ室より前記小径シリンダ室へ
    向う流体の流れのみを許す一方向弁と、前記大径
    シリンダ室と連通し前記大径シリンダ室のフルー
    ド圧力が第一の所定値以上の時前記大径シリンダ
    室よりブレーキフルードを受け入れ前記大径シリ
    ンダ室のフルード圧力の上昇を抑制するアキユー
    ムレータと、前記大径シリンダ室のフルード圧力
    が前記第一の所定値より大きい第二の所定値以上
    の時のみ前記大径シリンダ室と前記フルードリザ
    ーバとを連通するリリーフ弁と、前記ピストン部
    材の移動及び前記大径シリンダ室のフルード圧力
    に応動し前記ピストン部材が前記復帰位置にある
    時或いは前記大径シリンダ室のフルード圧力が負
    圧である時のいずれかである時には開弁して前記
    フルードリザーバと前記弁室とを連通しそれ以外
    の時には前記フルードリザーバと前記弁室との連
    通を遮断する弁とを有していることを特徴とする
    ブレーキマスタシリンダ装置。 2 特許請求の範囲第1項のブレーキマスタシリ
    ンダ装置に於て、前記アキユームレータは前記ピ
    ストン部材の内部に組込まれていることを特徴と
    するブレーキマスタシリンダ装置。
JP13380279A 1979-10-16 1979-10-16 Brake master cylinder device Granted JPS5657559A (en)

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JPS5657559A JPS5657559A (en) 1981-05-20
JPS6220935B2 true JPS6220935B2 (ja) 1987-05-09

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63174104U (ja) * 1987-02-19 1988-11-11

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JPS63174104U (ja) * 1987-02-19 1988-11-11

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