JPS6010228Y2 - ブレ−キマスタシリンダ装置 - Google Patents

ブレ−キマスタシリンダ装置

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JPS6010228Y2
JPS6010228Y2 JP1705080U JP1705080U JPS6010228Y2 JP S6010228 Y2 JPS6010228 Y2 JP S6010228Y2 JP 1705080 U JP1705080 U JP 1705080U JP 1705080 U JP1705080 U JP 1705080U JP S6010228 Y2 JPS6010228 Y2 JP S6010228Y2
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piston
chamber
accumulator
fluid
diameter cylinder
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裕 川口
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トヨタ自動車株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車等の車輛に組込まれる液圧ブレーキ系に
於いて、ブレーキペダルに加えられた力を液圧に変換す
るマスクシリンダ装置に係る。
ブレーキペダルに加えられた力、いわゆる踏力をマスク
シリンダ装置によって液圧に変換し、その液圧をブレー
キ装置の液圧アクチュエータに伝達し、それによってブ
レーキシュー、ブレーキパッドの如き摩擦部材をブレー
キドラム、ブレーキディスクの如き回転部材に押付けて
ブレーキ作用を行なうように構成された、いわゆる液圧
式ブレーキ系は多くの自動車等に採用されている。
上述の如き液圧式ブレーキ系に於いては、マスクシリン
ダ装置のピストン径が大きいと、ピストンの移動量に対
するフルード吐出量が多いことから所定のブレーキ作用
を得るために必要なブレーキペダルのストロークは短く
なるが、しかし特に高圧発生域に於いて大きな踏力を必
要とする。
これに対し、マスクシリンダ装置のピストン径が小さい
と、高圧発生域に於いてもさほど大きい踏力を必要とし
ないが、しかしピストンの移動量に対するフルード吐出
量が少ないことから所定のブレーキ作用を得るのに必要
なブレーキペダルのストロークは長くなる。
ところで、マスクシリンダ装置の必要吐出フルード量は
、摩擦部材が回転部材より引き離された位置より回転部
材に係合する位置まで移動する初期段階に於いては大き
く、摩擦部材が回転部材に係合した後の後期段階ではさ
ほど大きくなく、この後期段階では液圧アクチュエータ
に供給されるフルード圧力の上昇が要求される。
特に最近、低燃費化の必要性からブレーキの引き摺り現
象を防止、或は減少するために摩擦部材と回転部材との
間のクリアランスを大きく設定する傾向があるが、この
場合、従来に比して初期段階に於けるマスクシリンダ装
置からのブレーキフルードの吐出量は大きくなければな
らない。
ブレーキペダルの踏込みストロークを操作フィーリング
の観点から一定として、マスクシリンダ装置からのフル
ード吐出量の増大を図るにはピストン径を拡大する必要
がある。
しかし、ピストン径が大きいと、上述の如く高圧発生域
に於ける必要踏力が大きくなり、ブレーキペダルの操作
フィーリングを悪くし、また大きいブレーキブースタを
必要とする欠点を生じる。
本考案はブレーキ操作の初期段階ではピストンの移動量
に対するフルード吐出量が多く、後期段階ではピストン
の移動量に対するフルード吐出量が少なくなり、ブレー
キペダルのストロークをさほど大きくすることがなく、
且つ特に高圧発生域に於いてさほど大きい踏力を必要と
しない可変吐出量型の新しいブレーキマスクシリンダ装
置を提供することを目的としている。
かかる目的は、本考案によれば、ブレーキフルードを貯
容するフルードリザーバと、大径シリンダボアと小径シ
リンダボアとを有するシリンダ部材と、前記大径シリン
ダボア及び前記小径シリンダボアに各々係合する大径ピ
ストンランドと小径ピストンランドとを有し前記シリン
ダ部材と共働して大径シリンダ室と小径シリンダ室とを
郭定するピストン部材と、前記ピストン部材をその大径
シリンダ室側の復帰位置へ可撓的に付勢するばねとを有
し、前記シリンダ部材は前記小径シリンダ室に常時開口
したフルード取出口と、前記ピストン部材が前記大径シ
リンダ室側の復帰位置より前進した位置にある時には前
記フルードリザーバより前記大径シリンダ室へ向かう流
体の流れを許すがこれと逆の方向の流体の流れを阻止し
前記ピストン部材が前記大径シリンダ室側の復帰位置に
ある時には前記フルードリザーバと前記大径シリンダ室
とを両者間のいずれの方向の流体の流れに対しても連通
ずる弁装置を含むフルード通路とを有し、前記ピストン
部材にはその内部に形成された筒状孔とこれに係合した
アキュームレータピストンと該アキュームレータピスト
ンを前記筒状孔より押出す方向に付勢するアキュームレ
ータ用ばねとを含み前記筒状孔内に前記アキュームレー
タピストンによって一端を限られ他方の開口端にて前記
大径室と通じ前記アキュームレータ用ばねの作用に抗し
て前記アキュームレータピストンが移動するとき容積が
増大するアキュームレータ室を郭定するアキュームレー
タ装置と、前記大径シリンダ室内の圧力に応じた前記ア
キュームレータピストンの移動に伴なって開閉され前記
大径シリンダ室内の圧力が所定の値以下のとき前記大径
シリンダ室と前記小径シリンダ室の間を連通ずる通路を
開き前記大径シリンダ室内の圧力が前記所定値以上のと
き前記通路を閉じる弁装置と、前記大径シリンダ室より
前記小径シリンダ室へ向かう方向にのみ流体の流れを自
由に許す一方向弁装置とが組込まれていることを特徴と
するブレーキマスクシリンダ装置によって遠戚される。
上述の如き構成によれば、大径シリンダ室のフルード圧
力が所定値以上になるまでは、即ちブレーキ作動時の初
期段階ではピストン部材の移動に伴って大径シリンダ室
のブレーキフルードが小径シリンダ室へ流れ、これより
小径シリンダ室のブレーキフルードと共にフルード取出
口より取り出されるので、この初期段階ではピストン部
材の移動量に対するフルード吐出量は大きいものになる
大径シリンダ室のフルード圧力が所定値以上になると、
前記大径シリンダ室のフルード圧力の上昇が前記アキュ
ームレータ装置の作動によって抑制され、この時にはフ
ルード取出口からは小径シリンダ室内のブレーキフルー
ドのみが取り出されるようになる。
従ってこの時には、マスタシリンダについてのみ見れば
、小径シリンダ室内のフルード圧力のみが実質的に上昇
するようになり、この結果、さほど大きい踏力を要する
ことなくマスクシリンダ装置はその小径シリンダ室に高
圧のフルード圧力を発生するようになる。
以下に添付の図を用いて本考案を実施例について詳細に
説明する。
図は本考案によるマスクシリンダ装置をタンデム式マス
クシリンダ装置に実施した場合の一つの実施例を示す縦
断面図である。
図に於いて、1はシリンダ部材を示しており、このシリ
ンダ部材1はその一端部近くに取付用フランジ2を有し
ている。
前記シリンダ部材1はその一方の側に大径シリンダボア
3を、また他方の側に大径シリンダボア3より小径で且
つ一端にて前記大径シリンダボア3に連通ずる小径シリ
ンダボア4を互いに同一軸線上に有している。
シリンダ部材1内には、大径シリンダボア3に係合する
大径ピストンランド5と小径シリンダボア4に係合する
小径ピストンランド6とを軸線方向に隔置して有してい
る第一のピストン部材7と、小径シリンダボア4に係合
する小径ピストンランド9′を有する第二のピストン部
材9とが各々その軸線方向に移動可能に設けられている
第一のピストン部材7はシリンダ部材1の一端部近くに
取付けられたスナップリング8により図にて右方への移
動を制限され、大径ピストンランド5と小径ピストンラ
ンド6との間にシリンダ部材1と共働して大径シリンダ
ボア3と前記小径シリンダボア4とにまたがる第一の室
10を郭定している。
また第一のピストン部材7の前記小径ピストンランド6
と第二のピストン部材9の小径ピストンランド9′とは
その間にシリンダ部材1と共働して第二の室11を、ま
た第二のピストン部材9は第二の室11とは反対の側に
シリンダ部材1と共働して第三の室12を郭定している
第一のピストン部材7の小径ピストンランド6の側の端
部に取付けられたカップ状部材14と第二のピストン部
材9の小径ピストンランド9′との間、及び小径シリン
ダボア4内の端部に設けられたカップ状部材15と第二
のピストン部材9の小径ピストンランド9′との間には
各々圧縮コイルばね13,16が設けられている。
第一のピストン部材7にこれが図にて右方へ向かう力を
与えられていない時には、第一のピストン部材7は、図
示されている如く、その大径ピストンランド5にてスナ
ップリング8に当接する位置にあり、また第二のピスト
ン部材9は小径シリンダボア4の中間位置にあり、各々
復帰位置にある。
シリンダ部材1は、常に第一の室10に連通ずる第一の
ポート17.18と、第一のピストン部材7が上述の如
き復帰位置付近にある時のみ第二の室11に連通ずる第
二のポート19とを有している。
尚、この第二のポート19は必すしも必要ではない。
またシリンダ部材1にはカップ状のナツト部材20によ
ってフルードリザーバ21が取付けられている。
フルードリザーバ21内に貯容されたブレーキフルード
はナツト部材20の底部に形成されたフルード通路23
及びナツト部材20とシリンダ部材1との間に設けられ
た室24を経て第−及び第二のポート17〜19へ導か
れるようになっている。
室24内には弁25が設けられている。
この弁25は第一のポート17を貫通し小径シリンダボ
ア4内に突出して小径ピストンランド6の一側部に選択
的に係合するロッド26を有しており、第一のピストン
部材7がその復帰位置にある時には、図示されている如
くロッド26にて前記小径ピストンランド6に当接する
ことにより円錐コイルばね27の作用に抗して傾斜し、
フルード通路23を開き、これに対し第一のピストン部
材7が復帰位置より図にて左方へ移動した時には、小径
ピストンランド6との係合より離脱することにより円錐
コイルばね27の作用によってそのロッド26が垂直な
状態になり、シール部材25′にてナツト部材の下底面
に密に接触して前記フルード通路23を閉じるようにな
っている。
また弁25は第一のピストン部材7が前記復帰位置に位
置していない時でも第一の室10のフルード圧力が負圧
になったときにはその負圧によって図にて下方に引き下
げられ、フルード通路23を開くようになっている。
またシリンダ部材1には第−及び第二のピストン部材7
,9の移動にかかわらず常に第二の室11内に向けて開
いた第一のフルード取出口28が設けられている。
この第一のフルード取出口28は図示されていない導管
を経てブレーキ装置、例えば自動車のリヤブレーキの液
圧アクチュエータに接続されるようになっている。
第−のピストン部材7の大径ピストンランド5にはゴム
状弾性体よりなる環状シール部材29が取付けられてい
る。
また第一のピストン部材7の小径ピストンランド6には
ゴム状弾性体によって構成され且つ環状リップ部30を
有する環状シール部材31が設けられている。
環状シール部材31はワッシャ32と共に小径ピストン
ランド6とカップ状部材14とによって挾まれた態様に
て第一のピストン部材7に固定されている。
環状シール部材31は第一の室10より小径ピストンラ
ンド6に設けられた孔33、ワッシャ32と小径ピスト
ンランド6及びシリンダ部材1との間の間隙を経て第二
の室11へ向けて流れる流体の流れのみを許す一方向弁
作用を行なうようになっている。
第一のピストン部材7の筒状部内にはアキュームレータ
ピストン34がその軸線方向に移動可能に設けられてい
る。
アキュームレータピストン34は第一のピストン部材7
と共働してアキュームレータ室35を郭定しており、こ
のアキュームレータ室35は筒状部に設けられた孔36
を経て第一の室10に連通している。
アキュームレータピストン34はこれと第一のピストン
部材7に取付けられたねじ栓37との間に設けられた圧
縮コイルばね38によってアキュームレータ室35の容
積を減少する方向に可撓的に付勢されている。
アキュームレータピストン34は、第2図によく示され
ている如く、その先端面に十字状の溝39を有しており
、この溝39には常に第一の室10内のブレーキフルー
ドが前記孔36を経て与えられるようになっている。
またアキュームレータピストン34にはOリング40が
取付けられている。
ねじ栓37はその端面に半球状の係合孔42を有してお
り、この係合孔42に前記第一のピストン部材7を駆動
するプランジャ43が係合している。
又、前記第一のピストン部材9は前記アキュームレータ
室35と前記第二の室11とを連通ずる孔44を有して
いる。
カップ状部材14内には孔44を選択的に開閉する弁4
6が設けられている。
弁46は弁ロッド47を有しており、この弁ロッド47
は孔44を貫通し、先端にてアキュームレータピストン
34の先端面に当接するようになっている。
弁46は、アキュームレータピストン34が図示されて
いる如き位置にある時には、ばね48のばね力に抗して
第一のピストン部材7の端面より引き離されて孔44を
開き、これに対しアキュームレータピストン34が圧縮
コイルばね38のばね力に抗して図にて右方に移動した
時にはそれに追随してばね48のばね力によりシール部
材49にて前記第一のピストン部材7の端面に押し付け
られ、孔44を閉じるようになっている。
尚、カップ状部材14には孔45が設けられており、孔
44が開かれた時には第一の室10と第二の室11とは
孔36、溝39、孔44、孔45を経て互いに連通ずる
ようになっている。
また、シリンダ部材1は第三の室12の端部に開いた第
三のポート55を有しており、この第三のポート55に
はシリンダ部材1にナツト部材56によって取り付けら
れたフルードリザーバ57よりブレーキフルードが供給
されるようになっている。
第三のポート55はカップ状部材15内に設けられた弁
58によって選択的に開閉されるようになっている。
弁58は先端部にフランジ部60を有する弁aラド59
を有しており、フランジ部60にて第二のピストン部材
9に取り付けられたカバー61によって第二のピストン
部材9に係合し、第二のピストン部材9が図示されてい
る如き復帰位置にある時にばばね62のばね力に抗して
小径シリンダボア4の端面より引ぎ離されて第三のポー
ト55を開き、これ以外の時にばばね62の作用によっ
て小径シリンダボア4の端面に押し付けられ、第三のポ
ート55を閉じるようになっている。
尚、弁58にはゴム状弾性体よりなるシール部材63が
取り付けられており、また第二のピストン部材9にはO
リング64が取り付けられている。
またシリンダ部材1は第三の室12内に向けて開いた第
二のフルード取出口65を有している。
この第二のフルード取出口65は図には示されていない
導管を経てブレーキ装置、自動車のフロントブレーキの
液圧アクチュエータに接続されるようになっている。
図示されている如く、第−及び第二のピストン部材7,
9が各々復帰位置にある時には、第−及び第二の室10
.11が各々フルードリザーバ21に連通し、フルード
リザーバ21よりブレーキフルードを与えられ、また第
三の室12はもう−つのフルードリザーバ57に連通し
、これよりブレーキフルードを与えられ、各室に於ける
ブレーキフルードの圧力はほぼ大気圧になっている。
上述の如き状態からプランジャ43が図にて左方に駆動
されると、第−及び第二のピストン部材7゜9が各々圧
縮コイルばね13,16のばね力に抗して図にて左方へ
移動する。
すると、第一のピストン部材7の小径ピストンランド6
が弁25のロッド26との係合より離れ、弁25が円錐
コイルばね27のばね力によりナツト部材20の下底面
に押付けられ、フルード通路23を閉じ、また弁58が
ばね62のばね力により小径シリンダボア4の端面に押
付けられ、第三のポート55を閉じるようになる。
これにより第一〜第三の室10゜11.12は各々フル
ードリザーバ21,57との連通より遮断される。
第一の室10内のブレーキフルードは前記第一のピスト
ン部材7の移動に伴い孔36、溝39、孔44.45を
経て、又孔33、ワッシャ32と前記小径ピストンラン
ド6及びシリンダ部材1との間の間隙を経て更に環状シ
ール部材31の環状リップ部30をその縮径方向に弾性
変形させながらそれを乗り越えて第二の室11内へ流れ
、第二の室11内のブレーキフルードと共に第一のフル
ード取出口28より図示されていない液圧アクチュエー
タへ向けて送り出される。
従って、この時には第一のピストン部材7の移動量に対
して比較的多量のブレーキフルードが第一のフルード取
出口28より吐出される。
また第三の室12内のブレーキフルードは前記第二のピ
ストン部材9の移動に伴って第二のフルード取出口65
より図示されていないもう一つの液圧アクチュエータへ
向けて送り出される。
尚、この実施例の場合、第二のフルード取出口65より
吐出されるブレーキフルードのピストン部材の移動量に
対する吐出量は前記第二のピストン部材9の全ストロー
ク中、実質的に一定である。
第一のピストン部材7が上述の如く図にて左方に移動す
ると、それに伴い第一のフルード取出口28よりブレー
キフルードが吐出され、また第−及び第二の室10.1
1内に於けるフルード圧力も上昇し始める。
前記第一の室10のフルード圧力が所定値に達すると、
アキュームレータピストン34が圧縮コイルばね38の
ばね力に抗して図にて右方に移動するようになり、これ
に伴い第一の室10内のブレーキフルードは孔36より
アキュームレータ室35内に受入れられるようになる。
又、アキュームレータピストン34の図にて右方に移動
することに伴なって弁46がばね48のばね力によって
図にて右方に移動し、孔44を閉じるようになる。
これにより第一の室10と第二の室11との連通が遮断
される。
このため、引き続き第一ののピストン部材7が左方に移
動しても第一の室10のフルード圧力はさほど上昇せず
、第二の室11のフルード圧力のみが引き続き上昇する
ようになる。
従って、この時、第一のピストン部材7はさほど大きい
力を要することなく移動する。
今、第一のピストン部材7を図にて左方に移動させるの
に必要な力をF1第一のピストン部材7の大径ピストン
ランド5の受圧面積をA1、第一のピストン部材7の小
径ピストンランド6の受圧面積をA2、第一の室10の
フルード圧力をPl、第二の室11のフルード圧力をP
2、圧縮コイルばね16,13のばね力をfとすると、
前記力Fは下式によって与えられる。
F=P1 (AニーA2) + P2A2 + f従っ
て、前記第一の室10のフルード圧力P1の上昇が第二
の室11のそれに比して抑制されれば、前記第一の室1
0内の圧力が前記第二の室11内のフルード圧力と同様
に上昇する時に比して力Fは小さくなる。
この結果として、上述の如く第一のピストン部材7の移
動が進んでも第一のピストン部材7はさほど大きい力を
要することなく移動する。
前記第二の室11には所定のフルード圧力が発生し、そ
のフルード圧力が図には示されていないブレーキ装置の
液圧アクチュエータに伝達されて所定のブレーキ作用が
行なわれ、その後ブレーキ作用を解除すべくプランジャ
43が図にて右方に後退すると、それに伴い第−及び第
二のピストン部材7,9が各々圧縮コイルばね16,1
3のばね力によって各復帰位置へ向けて移動し、これに
伴いブレーキ装置の液圧アクチュエータに与えられてい
たブレーキフルードが第二及び第三の室11.12内に
戻されるようになる。
アキュームレータ室35内に受入れられていたブレーキ
フルードの全てが第一の室10内に戻ると、アキューム
レータピストン34が元の位置に復帰し、これによって
弁46が駆動されて孔44を開くようになる。
これより更に第一のピストン部材7が右方へ移動する過
程に於て、先のブレーキの踏込み時に第一のピストン部
材7が図にて左方へ移動された時第−の室10より第二
の室11へ押し出された流量のブレーキフルードは上記
の開かれた孔44を通って第二の室11より第一の室1
0へ戻されなければならない筈であるが、この第一のピ
ストン部材7の右方への移動に伴なって第一の室10の
容積が増大し、該室内の圧力が負圧になると、弁25が
開きフルードリザーバ21より直ちにブレーキフルード
が第一の室10へ向けて補給されるので、ブレーキフル
ードが第二の室11より孔44を経て第一の室10へ戻
されるに先立って第一のピストン部材7は復帰位置へ向
けて速やかに移動することができる。
そして第一のピストン部材7が復帰位置へ戻ったところ
で、弁25が第1図に示す如く傾動されて持続的に開か
れるので、それ以後ブレーキフルード取出口28を経て
第二の室11へ戻されてきたブレーキフルードの一部は
ゆっくりと孔44を経て第一の室10へ戻り、又これに
伴なって先にフルードリザーバ21より第一の室10へ
補給された分のブレーキフルードは開かれた弁25を経
てフルードリザーバ21へ戻される。
尚第1図に示す実施例に於ける如くポート19が設けら
れている場合には(このポートは前述の如く必ずしも必
要ではない)、第一のピストン部材7がその復帰位置へ
戻った後ではその後ブレーキフルード取出口2Bを経て
第二の室11へ戻されてくるブレーキフルードはポート
19をへて直接フルードリザーバ21へ戻ることができ
る。
このように第一のピストン部材7がその復帰位置に戻さ
れたとき第一の室10とフルードリザーバ21とを連通
させる弁25がフルードリザーバ21より第一の室10
へ向けてはいつでもブレーキフルードを流すことを許す
逆止弁として構成されていることにより、ブレーキの解
除に際して第一のピストン部材7が速やかに復帰位置へ
戻ることができる。
第一のピストン部材7が図示されている如き復帰位置近
くまで戻ると、フルード通路23が開かれ、第−及び第
二の室10.11は再びフルードリザーバ21と連通ず
る。
第3図は本考案によるマスクシリンダ装置の他の一つの
実施例を示している。
尚、第3図に於いて第1図に対応する部分は第1図に付
した符号と同一の符号により示されている。
かかる実施例に於いては、アキュームレータ室35の容
積を増大すべく、第一のピストン部材7の筒状部7′が
小径シリンダボア4の内径にほぼ等しい直径を有してい
る。
この場合、第一のピストン部材7は小径ピストンランド
6を有しておらず、直接に小径シリンダボア4に係合し
て第−及び第二の室10゜11を郭定している。
また第一のピストン部材7はその筒状部7′の外周部に
突起49を有しており、この突起49は弁25の弁ロッ
ド26と係合し、数置を第一のピストン7の移動に応じ
て駆動するようになっている。
第3図に示された実施例の装置は、上述した構成以外、
第1図に示された実施例のそれと同一に構成されており
、第1図に示されたそれと実質的に同一の作用を行なう
からそれの説明は省略する。
第4図は本考案によるマスクシリンダ装置の更に他の一
つの実施例を示している。
尚、第4図に於いて第1図に対応する部分は第1図に付
した符号と同一の符号により示されている。
かかる実施例に於いては、ナツト部材20にフルード通
路23以外にもう一つのフルード通路50が設けられて
いる。
またナツト部材20内には弁51が設けられている。
弁51は第一の室10のフルード圧力が所定値以下の時
にはこれとナツト部材20に取付けられたスナップリン
グ52との間に設けられたばね53のばね力によってナ
ツト部材20の底部に押付けられシール部材54にてフ
ルード通路50を閉じ、これに対し第一の室10の圧力
が所定値以上の時にはそのフルード圧力によりばね53
の作用に抗して図にて上方に押上げられフルード通路5
0を開くようになっている。
尚、弁51はその中央部に孔51′を有しており、この
孔51′はフルード通路に連通ずるようになっている。
弁51が開弁する開弁圧はアキュームレータピストン3
4が作動し始める圧力より高い圧力であってよく、アキ
ュームレータが飽和状態近くになったとき開弁するよう
設定されていてよい。
この場合には、第一の室10のフルード圧力が所定値に
達すると、アキュームレータピストン34が図にて右方
に移動し始めアキュームレータ作用が行なわれ、また孔
44が弁46によって閉じられる。
第一のピストン部材7の図にて左方への移動に伴いアキ
ュームレータピストン34は図にて右方に移動する。
アキュームレータピストン34の後端がねじ栓37に当
接する位置近くまでこれが移動すると、この時の第一の
室10のフルード圧力によって弁51が押開かれ、第一
の室10のフルード圧力は第一のポート17、室24、
フルード通路50、孔51′を経てフルードリザーバ2
1へ流れ、この時の圧力以上に第一の室10のフルード
圧力が上昇することを防止する。
尚、ブレーキの解除に伴う第一のピストン部材7の復帰
行程時、弁51は第一の室10のフルード圧力の低下に
より閉弁するため第一の室10のブレーキフルードはブ
レーキ作動行程時にフルードリザーバへ流出した分だけ
不足し、この室内のフルード圧力は負圧状態になる。
このため、この負圧により弁25が引き下げられ、フル
ード通路23が開かれ、この通路を経てフルードリザー
バ21より第一の室10ヘブレーキフルードの補給が行
なわれる。
尚、第4図に示された実施例に於いても上述のこと以外
は第1図に示されたそれと実質的に同一に作用するので
それの説明は省略する。
以上の如く、本考案によるマスクシリンダ装置によれば
、第一の室のフルード圧力が所定値に達するまでは孔4
4を経て第一の室より第二の室へブレーキフルードが円
滑に送り込まれるので、ブレーキペダルのフィーリング
がよくなる。
また、第一の室とフルードリザーバとの連通と遮断が弁
によって行なわれるので、第一の室とフルードリザーバ
との連通を行なうポートをピストンに設けられている環
状シール部材の通過領域に設ける必要がなくなり、この
ためその環状シール部材がポート部分を通過する際にか
じりを生じることが回避される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるマスクシリンダ装置の一つの実施
例を示す縦断面図、第2図は第1図に示されたマスクシ
リンダ装置に組込まれたアキュームレータピストンの先
端部を断片的に示す斜視図、第3図及び第4図は本考案
によるマスクシリンダ装置の他の実施例を示す縦断面図
である。 1〜シリンダ部材、2〜取付用フランジ、3〜大径シリ
ンダボア、4〜小径シリンダボア、5〜大径ピストンラ
ンド、6〜小径ピストンランド、7〜第一のピストン部
材、7′〜筒状部、8〜スナツプリング、9〜第二のピ
ストン部材、9′〜小径ピストンランド、10〜第一の
室、11〜第二の室、12〜第三の室、13〜圧縮コイ
ルばね、14〜力ツプ状部材、15〜力ツプ状部材、1
6〜圧縮コイルばね、17.18〜第一のポート、19
〜第二のポート、20〜ナツト部材、21〜フルードリ
ザーバ、23〜フル一ド通路、24〜室、25〜弁、2
6〜ロツド、27〜フル円錐コイル、28〜第一のフル
ード取出口、29〜環状シ一ル部材、30〜環状リップ
部、31〜環状シ一ル部材、32〜ワツシヤ、33〜L
34〜アキユームレータピストン、35〜アキユームレ
ータ室、36〜孔、37〜ねじ栓、38〜圧縮コイルば
ね、39〜溝、40〜Oリング、42〜保合孔、43〜
プランジヤ、44.45〜孔、46〜弁、47〜弁ロツ
ド、48〜ばね、49〜突起、50〜フル一ド通路、5
1〜弁、52〜スナツプリング、53〜ばね、54〜シ
一ル部材、55〜第三のポート、56〜ナツト部材、5
7〜フルードリザーバ、58〜弁、59〜弁ロツド、6
0〜フランジ部、61〜カバー、62〜ばね、63〜シ
一ル部材、64〜Oリング、65〜第二のフルード取出
口。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ブレーキフルードを貯容するフルードリザーバと、大径
    シリンダボアと小径シリンダボアとを有するシリンダ部
    材と、前記大径シリンダボア及び前記小径シリンダボア
    に各々係合する大径ピストンランドと小径ピストンラン
    ドとを有し前記シリンダ部材と共働して大径シリンダ室
    と小径シリンダ室とを郭定するピストン部材と、前記ピ
    ストン部材をその大径シリンダ室側の復帰位置へ可撓的
    に付勢するばねとを有し、前記シリンダ部材は前記小径
    シリンダ室に常時開口したフルード取出口と、前記ピス
    トン部材が前記大径シリンダ室側の復帰位置より前進し
    た位置にある時には前記フルードリザーバより前記大径
    シリンダ室へ向かう流体の流れを許すがこれと逆の方向
    の流体の流れを阻止し前記ピストン部材が前記大径シリ
    ンダ室側の復帰位置にある時には前記フルードリザーバ
    と前記大径シリンダ室とを両者間のいずれの方向の流体
    の流れに対しても連通ずる弁装置を含むフルード通路と
    を有し、前記ピストン部材にはその内部に形成された筒
    状孔とこれに係合したアキュームレータピストンと該ア
    キュームレータピストンを前記筒状孔より押出す方向に
    付勢するアキュームレータ用ばねとを含み前記筒状孔内
    に前記アキュームレータピストンによって一端を限られ
    他方の開口端にて前記大径室と通じ前記アキュームレー
    タ用ばねの作用に抗して前記アキュームレータピストン
    が移動するとき容積が増大するアキュームレータ室を郭
    定するアキュームレータ装置と、前記大径シリンダ室内
    の圧力に応じた前記アキュームレータピストンの移動に
    伴なって開閉され前記大径シリンダ室内の圧力が所定の
    値以下のとき前記大径シリンダ室と前記小径シリンダ室
    の間を連通ずる通路を開き前記大径シリンダ室内の圧力
    が前記所定値以上のとき前記通路を閉じる弁装置と、前
    記大径シリンダ室より前記小径シリンダ室へ向かう方向
    にのみ流体の流れを自由に許す一方向弁装置とが組込ま
    れていることを特徴とするブレーキマスクシリンダ装置
JP1705080U 1979-10-03 1980-02-12 ブレ−キマスタシリンダ装置 Expired JPS6010228Y2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1705080U JPS6010228Y2 (ja) 1980-02-12 1980-02-12 ブレ−キマスタシリンダ装置
US06/190,747 US4384458A (en) 1979-10-03 1980-09-25 Variable ratio brake master cylinder with relief accumulator
GB8031490A GB2062785B (en) 1979-10-03 1980-09-30 Variable ratio brake master cylinder with relief accumulator
DE19803037473 DE3037473A1 (de) 1979-10-03 1980-10-03 Hauptbremszylinder

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1705080U JPS6010228Y2 (ja) 1980-02-12 1980-02-12 ブレ−キマスタシリンダ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56118163U JPS56118163U (ja) 1981-09-09
JPS6010228Y2 true JPS6010228Y2 (ja) 1985-04-08

Family

ID=29613440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1705080U Expired JPS6010228Y2 (ja) 1979-10-03 1980-02-12 ブレ−キマスタシリンダ装置

Country Status (1)

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JP (1) JPS6010228Y2 (ja)

Also Published As

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JPS56118163U (ja) 1981-09-09

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