JPS6219421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大型構造物の製作時における反転作
業に係り、特に大型構造物に内部作業がある場合
に好適な反転装置に関するものである。

従来の大型構造物の溶接施工時における反転方
法の一例を第１図に示す。大型構造物１を主巻と
補巻を持つクレーンのフツク２で２台吊りし、反
転作業を行う。しかし、この場合玉掛け作業とク
レーン待ちが多いため、工数が増大するという欠
点があつた。

一方、第２図に示すようにポジシヨナ３を用い
て反転する場合があるが、この場合は大型構造物
の内部作業ができないことと、ポジシヨナ３の移
動をクレーンで行わなければならないという欠点
があつた。

本考案の目的とするところは、大型構造物の長
手方向両端部を回転可能に保持する大型構造物の
反転装置において、大型構造物の反転作業をクレ
ーンを用いずに行なえるとともに、反転可能な状
態で作業者が自由に大型構造物内部に入ることが
できる大型構造物の反転装置を提供することにあ
る。

本考案は、大型構造物の長手方向両端部を回転
可能に保持し、該大型構造物を回転させる駆動手
段を有した大型構造物の反転装置において、大型
構造物の長手方向端部を保持し中央部に開口部を
形成した面板と、大型構造物の長手方向端部に対
向して配置された軸受と、外径を作業者が通過可
能な大きさとし、外周部に出入口をするとともに
中央部にマンホールを有し、かつ、前記面板が取
付けられ前記軸受に回転可能に保持される回転胴
とから構成したことを特徴とするものである。

以下、本考案の一実施例を第３図および第４図
により説明する。

大型構造物１は面板４にブラケツト１３を介し
て取付ける。面板４は中央部に開口部を有し、か
つ、軸受８に回転できるように支持された回転胴
５に取付けられている。また、該回転胴５は回転
ローラ７を介して台車１４上に支持されている。
なお、前記台車１４に設けた反転モータ１２によ
りチエン６を駆動することによつて前記回転胴５
が回転し、大型構造物１は軸受８および回転ロー
ラ７によつて支持されており、前述の反転モータ
１２の駆動力により回転し、所望の状態に反転さ
せる。

大型構造物１への出入は、回転胴５に設けた出
入口９から行ない、回転胴５内部においてははし
ご１５を利用して中央部のマンホール１６から内
部に入り、それにより内部作業が可能となる。

作業の準備のためおよび作業完了後の本考案装
置の移動は、台車１４に設けた走行モータ１１に
より車輪１０を駆動し、例えばレール１７上を移
動せしめるものである。なお、大型構造物１の長
さが異なる場合の取付けは、一方の台車１４を移
動することで容易に対応できる。

本考案によれば、大型構造物を面板によつて保
持し、回転胴により軸受に対して回転可能に支持
することにより、主巻と補巻を持つクレーン２台
を必要とせずに反転作業が行なえるため、設備費
を低減できるとともにクレーンの玉掛け作業の廃
止とクレーン待ちがなくなることによつて、工数
低減を図ることができる。また、回転胴には外周
部に出入口、中央部分にマンホールが形成される
ことにより、大型構造物の内部に作業者が容易に
出入して内部作業ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はクレーンによる大型構造物の反転作業
中の斜視図、第２図はポジシヨナによる反転作業
中の側面図、第３図は本考案による装置の一実施
例の側面図、第４図は装置内部の斜視図である。 １……大型構造物、４……面板、５……回転
胴、６……チエン、７……回転ローラ、８……軸
受、９……出入口、１０……車輪、１１……走行
モータ、１２……反転モータ、１６……マンホー
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大型構造物の長手方向両端部を回転可能に保持
   し、該大型構造物を回転させる回転駆動手段を有
   した大型構造物の反転装置において、大型構造物
   の長手方向端部を保持し中央部に開口部を形成し
   た面板と、大型構造物の長手方向端部に対向して
   配置された軸受と、外径を作業者が通過可能な大
   きさとし、外周部に出入口を有するとともに中央
   部にマンホールを有し、かつ、前記面板が取付け
   られ前記軸受に回転可能に保持される回転胴とか
   ら構成したことを特徴とする大型構造物の反転装
   置。