JPS6218800B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ 発明の技術分野 本発明は、気相又は液相或はこれ等の両方の相
のガスを閉じ込め抽出弁を自体に設けてないカー
トリツジからそのようなガスを取出す取出し装置
に関するものである。この種の装置は、カートリ
ツジの壁を構成しカートリツジを密封している板
材に穴をあける部材を備えている。

Ｂ 従来技術 仏国特許第1133075号明細書には、カートリツ
ジに入れたガスの利用装置の一部として前記した
ような取出し装置が記載されている。この取出し
装置は、穴を持ち利用装置に連結する固定のソケ
ツトと、この固定ソケツトに沿いその穴の内部で
滑動しこのソケツトの先端の方向にその前記穴の
底部との間に圧縮したばねにより弾性荷重を受け
ピストン内部との中央連通穴を持つカートリツジ
に対する密封ガスケツトを端部に設けた中空のピ
ストンと、前記固定ソケツトに取付けられ前記穴
の底部から延び前記中空ピストンの内部に少くと
も主要部分が位置する穴あけ針と、前記中空ピス
トンの弾性荷重のもとでの縦動を制限するように
設けたたとえば止めピンのような阻止部材とを備
えている。

仏国特許第1133075号明細書によれば、ガスの
カートリツジを利用装置の支持体を形成する容器
の内部に位置させて保持するときは、この利用装
置従つて前記した取出し装置を前記支持体にねじ
込むのに伴い、先ずカートリツジに接触する密封
ガスケツトを圧縮し、次で弾性荷重に逆つてピス
トンが後退し従つて回転時にこのピストンから出
る針の作用によりカートリツジに穴をあける。こ
うしてガスを漏らさずにカートリツジに穴を開け
ることができる。

しかしこのような従来の取出し装置には、カー
トリツジに連結した装置の使用の安全性に影響を
及ぼし解決を要する次のような欠点がある。実際
上穴をあけたカートリツジを利用装置に極めて長
い時間にわたり保持したままにしておくと、取出
し装置のピストンはソケツトの内部で高い位置に
不動の状態でいるのでこのソケツトの穴の実質的
な部分は、ピストンの中央部分が前記穴より小さ
い横断面を持つので、外気に露出したままとな
る。このため穴のこの部分の表面の酸化、変質又
はほこりの付着を助長し、穴の側面にピストンが
焼付く。その後でからになつたカートリツジを抜
出すと、ピストンは高い位置に留まり、従つて穴
あけ針の先端がピストンの端部に設けた密封ガス
ケツトの外部に出たままとなる。このような状態
で新しいカートリツジを挿入すると、密封ガスケ
ツトと接触する前に穴をあけられてしまい、利用
装置の使用の安全性に損う一時的なガス漏れが生
ずる。

ピストンの中央部分の横断面をソケツトの穴の
横断面と同じにするとこの欠点を除くことができ
る。しかしこの場合穴の外部に向うピストンの行
程を制御する部材を設けるのにさらに大きい障害
がある。

Ｃ 発明の目的 本発明の目的は、前記した欠点を解決すると同
時に軸線方向寸法をさらに小さくできる取出し装
置を提供することにある。

Ｄ 発明の概要および構成 本発明によればピストンは、ソケツトの本体を
穴内に連関させたブシユの形に形成してある。そ
してとくに本発明取出し装置をカートリツジと組
合わせるときは、ソケツトの本体の側面の大部分
がブシユの穴によりおおわれるようにしてある。

即ち、本発明は、 軸線方向に延びた外表面とガスを取出すための
軸線方向に貫通したみぞ穴とを持つソケツト本体
と、このソケツト本体の軸線方向みぞ穴内に固定
し、このソケツト本体を使い捨てのガスカートリ
ツジに向つて軸線方向に押付けるとこのカートリ
ツジに穴をあける作用をさせる穴あけ針と、ソケ
ツト本体上をこれと相対的に軸線方向に滑動可能
であり、ソケツト本体をカートリツジに軸線方向
に押付けるとカートリツジに当接して穴あけ針の
周囲を密封する環状密封装置を一端に持つ軸線方
向に延びたスリーブ形ピストンと、このスリーブ
形ピストンとソケツト本体との間で作用し、スリ
ーブ形ピストンを穴あけ針の先端を越える位置ま
で弾性的に付勢するばね手段とを備え、 ソケツト本体をカートリツジから遠去けるとき
に互いに滑動するスリーブ形ピストン内表面とソ
ケツト本体外表面とは、スリーブ形ピストンがソ
ケツト本体とカートリツジとを密封する位置にあ
るときは、互いに重なり合うように、スリーブ形
ピストンによりソケツト本体を取囲んで成る、穴
あけ可能な使い捨てガスカートリツジ用のガス取
出し装置、 を提供する。

Ｅ 発明の効果 本発明の上記構成により、カートリツジを利用
装置に保持した状態では、カートリツジを後に取
外すときに滑動するソケツト本体の外表面とピス
トンの内表面とは互いに重なり合い従つて外気に
露出しない状態にある。

こうして滑動表面は酸化、変質、ほこりの付着
から保護され、その結果利用装置の安全性が高ま
る。

また、ピストンをソケツト本体の外側にそして
穴あけ針をソケツト本体の内側に位置させたこと
により、ピストンの行程を制御する部材の設置が
容易になり、同時に取出し装置の軸線方向寸法を
さらに小さくすることが可能となる。

Ｆ 実施例の説明 以下本発明ガス取出し装置の実施例を添付図面
について詳細に説明する。

第１図に示すようにふた２により閉じたケーシ
ング１は気相又は液相或はこれらの両方の相の加
圧ガスのカートリツジ３を納めてある。ふた２は
ケーシング１に対してふた上面２ａが後述のよう
にこの場合ケーシング１の底部に近接する方向に
ねじ込んで取付ける。ふた２には、加熱、照明、
暖房等のガス装置の一部を取付ける。コツク４は
とくに第２図に示した本発明によるガス取出し装
置を介してカートリツジ３に連結してある。

ふた２の上面２ａの中央部分には、ケーシング
１の内方に向けたボス５を備え、そして段を持つ
穴６、すなわちこの段が上方に向いた肩部８を仕
切る細くした直径を持つ端部部分７を備えてい
る。

ふた２の上面２ａは穴６に同心の室９を備えて
いる。室９内には固定のソケツト１１の周辺フラ
ンジ１０を配置してある。フランジ１０はふた２
の上面２ａにねじ１３（第１図）で固定した継ぎ
輪１２により閉じ込めて保持してある。ソケツト
１１の頭部１４の周辺にはフランジ１０の下方に
スプラインみぞ１４ａを形成し穴６に形成した歯
形突起６ａと協力するようにしてある。このよう
にしてソケツト１１はふた２に対して軸線方向及
び角度方向に動かないようにしてある。

ソケツト１１は、フランジ１０が突出する頭部
１４と頭部１４の直径より小さい直径を持つ本体
１５とを備え、本体１５が頭部１４と共に肩部１
６を形成するようにしてある。本体１５はその端
部の付近に円環状ガスケツト１７を納めたみぞ１
５ａを形成してある。

ボス５とソケツト１１の本体１５との間で穴１
９内にブシユ１８すなわち中空のピストンを位置
させてある。穴１９にはソケツト１１の本体１５
が適当な機能的遊びをおいてはまつている。可動
ブシユ１８は、それぞれボス５の穴６及び端部部
分７より小さく選定した２つの直径を持つ外面を
備えている。このようにしてブシユ１８の周辺に
は肩部２０を形成してある。肩部２０は、ソケツ
ト１１の本体１５を囲む圧縮ばね２１の弾性荷重
によつてボス５の肩部８に当てがつてある。ばね
２１は、ソケツト１１の肩部１６とブシユ１８の
上部環状面２２とにそれぞれ当てがつてある。こ
のようにしてブシユ１８の揺動はばね２１の弾性
荷重を受けた状態で肩部８により阻止される。ブ
シユ１８の下端にはくぼみ２３を形成してある。
くぼみ２３内にはブシユ１８の横方向底部に形成
した穴２５に連通する円心穴２４ａを持つ密封ガ
スケツト２４をはめ込んである。

第３図に示すようにソケツト１１の突出本体１
５は、直径に沿い互に対向する２つの切込み２６
ａ，２６ｂを含む円筒形の端部穴２６を形成して
ある。各切込み２６ａ，２６ｂ内には平担な貫通
針２７の頭部２７ａを圧力ばめしてある。第２図
及び第３図に明らかなように針２７は薄い厚みを
持ち（後述の理由により）、そしてブシユ１８の
内部の少くとも一部に押込んである。しかし加熱
装置、照明装置等をカートリツジ３に連結してな
いときは、針２７のとがつた先端２７ｂの末端は
第２図に示すように密封ガスケツト２４の下面２
４ｂに対して或る距離ｄだけ引込んでいる。穴２
６から軸線方向のみぞ穴２８が延びている。みぞ
穴２８は、コツク４のねじ口４ａを受け入れるの
に適当なねじ穴２９内に開口している。第４図に
示すように密封ガスケツト３０は穴２９の肩部２
９ａとねじ口４ａの底部に設けた別の肩部４ｂと
の間に配置してある。

このガス取出し装置は次のように作用する。即
ち、コツク４とこれをケーシング１内に入れたカ
ートリツジ３に連結する装置とを組合せようとす
るときは、ケーシング１にふた２をねじ込みカー
トリツジ３の上方に本ガス取出し装置を近接させ
る。

このねじ込みに伴つて密封ガスケツト２４はカ
ートリツジ３に近づき最終的にカートリツジ３に
当たり穴の区域のまわりに密封継手を形成する。
ねじ込み操作を続けると、この場合ボス５の穴６
の内部でソケツト１１に対してブシユ１８の上方
への軸線方向の滑動が生ずる。このためにソケツ
ト１１の本体１５はブシユ１８の穴１９内にさら
に押込まれ、従つて針２７のとがつた先端２７ｂ
はねじ込み操作の間にカートリツジ３の上部を貫
きカートリツジ３に穴３ａを形成する。穴３ａを
横切つてこの場合中心穴２４ａと穴２５と端部穴
２６内の針２７の頭部板２７ａの両側に位置する
各空間と、みぞ穴２８とを次々に経てガスが漏出
しコツク４内にその導きみぞ穴４ｃにより入込
む。

このガス取出し装置は次のような特有の効果を
有する。即ち、コツク４に連結した装置をカート
リツジ３に極めて長い時間だけ組合せたままにし
ておかなければならない場合には、ブシユ１８の
穴１９は本体１５の側面の大部分をおおい保護
し、従つて本体１５は酸化又はほこりの付着或は
これ等の両方により劣化されることがない。この
ようにしてカートリツジ３がからになりケーシン
グ１のふた２をはずすときは、ブシユ１８はばね
２１の反力により第２図に示した初めの位置にも
どる。本発明による前記のガス取出し装置に対し
述べた焼付きのおそれは従つて実質的に減少す
る。

同じ性質の部材すなわちAU12と称するアルミ
ニウム合金で作つたソケツトと黄銅で作つたブシ
ユとで塩分を含む大気で行う実験によりこの事実
を確認した。このような条件下で本発明によるガ
ス取出し装置は焼付きが従来の装置の２倍ないし
３倍も遅くなることが認められた。

ソケツト１１には他の全種類の閉鎖装置、たと
えば仏国特許第1508285号明細書に記載してある
ような軸線方向コツクを組合わせることができる
ことは云うまでもない。

以上本発明をその実施例について詳細に説明し
たが本発明はその精神を逸脱することなく種々の
変化変型を行ない得ることは云うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明ガス取出し装置の１実施例を備
えた利用装置の部分縦断面図、第２図は第１図の
ケーシングのふたに取付けた本取出し装置の拡大
軸断面図、第３図は第２図の―線に沿う断面
図、第４図は第２図の取出し装置をコツクに取付
けた部分とカートリツジに穴をあけた後の他の部
分と共に示す第２図と同様な軸断面図である。 ３…カートリツジ、８…肩部、１１…ソケツ
ト、１８…ブシユ（ピストン）、２０…肩部、２
４…密封ガスケツト、２７…針。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軸線方向に延びた外表面とガスを取出すため
   の軸線方向に貫通したみぞ穴とを持つソケツト本
   体１５と、このソケツト本体の軸線方向みぞ穴内
   に固定し、このソケツト本体を使い捨てのガスカ
   ートリツジ３に向つて軸線方向に押付けるとこの
   カートリツジに穴をあける作用をさせる穴あけ針
   ２７と、ソケツト本体上をこれと相対的に軸線方
   向に滑動可能であり、ソケツト本体をカートリツ
   ジに軸線方向に押付けるとカートリツジに当接し
   て穴あけ針の周囲を密封する環状密封装置２４を
   一端に持つ軸線方向に延びたスリーブ形ピストン
   １８と、このスリーブ形ピストンとソケツト本体
   との間で作用し、スリーブ形ピストンを穴あけ針
   の先端を越える位置まで弾性的に付勢するばね手
   段２１とを備え、ソケツト本体をカートリツジか
   ら遠去けるときに互いに滑動するスリーブ形ピス
   トン内表面とソケツト本体外表面とは、スリーブ
   形ピストンがソケツト本体とカートリツジとを密
   封する位置にあるときは、互いに重なり合うよう
   にスリーブ形ピストンによりソケツト本体を取囲
   んで成る、穴あけ可能な使い捨てガスカートリツ
   ジ用のガス取出し装置。 ２ 密封材をピストンとソケツト本体との間に設
   けた特許請求の範囲１に記載の装置。 ３ 密封材として、ソケツト本体に、円環形ガス
   ケツト１７を配置したみぞ１５ａを形成した特許
   請求の範囲２に記載の装置。 ４ ピストンをふた２の穴６内に納めた特許請求
   の範囲１に記載の装置。 ５ ふたの穴に細くした直径を持つ端部部分７を
   設けばねによる付勢のもとでのピストンの移動を
   制限する阻止肩部８を形成した特許請求の範囲４
   に記載の装置。 ６ ソケツト本体の頭部に、ふた内に捕捉保持さ
   れる周辺フランジ１０を設けた特許請求の範囲１
   に記載の装置。 ７ ソケツト本体の頭部に、ふたの穴内に形成し
   た歯形突起６ａと組合う周辺スプラインみぞ１４
   ａを設けた特許請求の範囲１に記載の装置。