JPH0612864Y2 - 傾倒式噴射弁装置 - Google Patents

傾倒式噴射弁装置

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JPH0612864Y2
JPH0612864Y2 JP8806189U JP8806189U JPH0612864Y2 JP H0612864 Y2 JPH0612864 Y2 JP H0612864Y2 JP 8806189 U JP8806189 U JP 8806189U JP 8806189 U JP8806189 U JP 8806189U JP H0612864 Y2 JPH0612864 Y2 JP H0612864Y2
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JP
Japan
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valve
valve stem
sealing ring
diameter
elastic gasket
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JP8806189U
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Inventor
誠一 北林
秀夫 遠藤
健夫 松本
Original Assignee
誠一 北林
株式会社丸一製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 (考案の目的) この考案は、押ボタンを操作してバルブステムを傾倒す
ることにより、その基部を形成する弁袴の一部と弁体で
ある弾性ガスケットとの係合点がテコの支点となり、そ
の弁袴の他の部分と弾性ガスケットとの間が開く開弁作
用により、容器内の液がバルブステムを通じて噴射され
る傾倒式噴射弁装置に関するもので、押ボタンの操作に
対する開弁の対応性が鋭敏であり、しかも弁の開閉作用
が確実であるような噴射弁の手段を提供するのがその目
的である。
押ボタンを斜めないし横から押圧することによりバルブ
ステムが傾倒することにより噴射弁が開く傾倒式噴射弁
装置はたとえば実公昭63−149261号公報に開示
されているようなもので古くからよく知られている。そ
して、これらの傾倒式噴射弁装置においては、バルブス
テムの弁袴の環状の頂面には封止リングが凸設されてい
る。この封止リングはバルブステムを弾支する弁バネに
より弾性ガスケットに圧接され、従って、封止リングと
弾性ガスケットとの圧接面により弁室とバルブステムの
弁茎における噴射通路との封止部が形成されているので
ある。
そして、押ボタンの操作によりバルブステムがたとえば
前方に傾倒される際は、前記封止リングの後端部と弾性
ガスケットとの係合部がテコの支点となって傾倒するた
め、封止リングの前端部が弾性ガスケットから離脱し、
かくして弁室と前記噴射通路間の封止が解除されること
により開弁し、噴射が行われるのである。
従来の傾倒式噴射弁装置においては前掲の実公昭63−
149261号公報からもわかるように封止リングの径
を弁筐の内径に対応しできるだけ大径に設定するととも
に、封止リングの峯が鈍頭状であるように設計されてい
る。その理由は前記したテコの支点が形成される際にお
いて、封止リングが弁筐の口縁部に近接していれば、そ
の口縁により強圧固定されている弾性ガスケットが封止
リングに押圧されても押圧力による凹みが少なく、従っ
て傾倒の際のテコ支点が比較的強固であり、そのため、
弾性ガスケットに対する封止リングの離脱作用が鋭敏で
あり、従って開弁操作に対する開弁の応答性を良好に保
持できるからである。もしも封止リングの径を小径に設
定したとすれば、弾性ガスケットの封止リングに対応す
る部分は弁筐の口縁により強圧固定されている外周部よ
りもはるかに柔軟であり、そのため傾倒の進行に伴いテ
コの支点位置が次第に変動し、開弁動作が著しく鈍化す
る。すなわち、開弁の操作に対する開弁動作の応答性が
甚だしく不良化する。
一方、封止リングの峯の形状を鈍頭状にしないで鋭角に
した場合は、傾倒による封止リングの圧力によりリング
の峯が弾性ガスケットに食い込むので、封止リングを小
径に設定したときと同様に応答性が不良化する。
このような理由から従来の傾倒式噴射弁装置においては
封止リングの径をほぼ弁筐の内径に対応させるととも
に、その峯の形状も鈍頭状にしてあるのである。
このようにして、前記のような従来の傾倒式噴射弁装置
は押ボタン操作に対する開弁の良好な応答性を保つ一
方、閉弁時においては、しばしば噴射口から漏液があっ
たり、不使用時における微量のガス漏れにより、噴射能
力が低下しやすい等、閉弁作用の不確実性がしばしば指
摘されるのである。閉弁作用が不確実である原因は、封
止リングを大径に設定したことにより封止部の周長が必
然的に大きくなる一方、封止リングの峯を鈍頭状にした
ことにより、局部的圧接力の弱小化することが避けられ
ないからである。
すなわち、従来の傾倒式噴射弁装置にあっては、噴射操
作に対する開弁の応答性の良否と、開弁時の弁の封止力
の良否とが二律背反の関係にあるのである。
従って、この考案は従来の傾倒式噴射弁装置における前
記のような二律背反の関係を打破し、確実な弁の封止性
と、操作に対する良好な開弁の応答性をもとに満足でき
る手段を提供しようとするものである。
(考案の構成) 以下、図示の実施例により、この考案を説明すれば、こ
の考案にかかる傾倒式噴射弁装置は従来と同様、マウン
テンキャップ1のタレット部11により支持される筒状
の弁筐2と、タレット部の環状の頂壁12と弁筐2の口
縁間に介挿固定された環状の弾性ガスケット3と、下記
するバルブステムとを有している。前記バルブステム
は、下部に取入口を形成する噴射通路53を設けた小径
の弁茎51の基部に大径の弁袴52を張り出すととも
に、弁袴52の環状の頂面に弁茎51と同心の封止リン
グ55を凸設したものである。そして、従来と同様、弁
茎51を弾性ガスケット3に密に挿通して弁袴52を弾
支することにより封止リング55を弾性ガスケットに圧
接するとともに、弁茎51に開設した下向き棚面54に
弾性ガスケット3の内周部を係合させてある。
さらに、この考案によれば、支点形成用リング56が弁
袴52の頂面において封止リング55の外周に凸設され
ている。そして、封止リング55の径はほぼ弁茎51の
外径に対応するものであり、支点形成用リング56の径
はほぼ弁筐2の内径に対応して設定されている。
この考案は前記のようにしてなっているが、以下、図示
の実施例につき説明する。すなわち、第1図に示す第1
実施例において、弁茎51は押ボタン4への嵌挿により
接続されている中空の円筒で、この円筒に嵌挿した弁袴
52の円柱状中心ピン59に穿たれている縦溝53a
(第3図参照)により噴射通路53が形成されている。
なお、弁茎51の基部の筒周面と弁袴52の凹部の底お
よび周面間には隙間が設けられており、この隙間が噴射
通路53を弁室に開口させるための誘導路57を形成し
ている。このような中心ピン59と弁茎51との組み合
わせの態様は種々の変形が可能であり、たとえば第4図
に示す弁茎51は軸孔の断面が六角形であり、このよう
な弁茎51に対しては前記した中心ピン59は単なる円
柱でよく、その場合六角形の各角部と円柱との隙間が噴
射通路53を形成する。第5図には六角柱の中心ピン5
9をもつ弁袴52が示されている。このような六角柱の
中心ピン59に対しては、弁茎51は第1図の場合と同
様、単なる円柱でよい。
第6図に示す第2実施例によれば、弁茎51は押ボタン
4と一体に成型された短筒であって、成型作業の便宜上
押ボタン4および弁茎51を通じて貫通させた軸孔に対
しては盲蓋42が施されている。この場合、その軸孔が
噴射通路53を形成するのはいうまでもない。この第2
実施例によれば、弁袴52はコップ状であって、その凹
部の筒周面および底面を通じて十字溝57a(第7図参
照)が穿たれており、この溝は第6図からわかるよう
に、弁茎51を弁袴52に嵌挿したとき、前記噴射通路
53を弁室に開口させるための誘導路57を形成する。
なお、第1図および第6図からわかるように、第1実施
例、第2実施例を通じ、弁袴52に形成されている封止
リング55の茎は弾性ガスケットによく食い込むように
鋭角に形成されている。一方、支点形成用リング56の
茎は、バルブステムの傾倒時においてテコの支点の位置
の変動を抑えるため鈍頭状または頂面が平坦であるよう
に形成されている。
この考案は前記のようにしてなるので、噴射装置の不使
用時においてはバルブステムの弁袴52の頂面に設けた
封止リング55が弾性ガスケット3に圧接され、それら
の間に弁室と弁茎の噴射通路53間の封止部が形成され
る。この考案によれば、封止リング55の径は小径であ
る弁茎51の外径にほぼ対応するため封止リング55の
峯の周長がきわめて短く、従って、バルブステムに対す
る同一の弾支力に対しては封止リング55と弾性ガスケ
ット3との単位接触面積当たりの圧接力が非常に強大で
あり、その結果、封止部における液もれやガスもれは発
生し難い。そのうえ、下記するようにこの封止リング5
5は、バルブステムの傾倒の際においてテコの支点形成
に関与する必要がないので、前記実施例に示すようにリ
ングの峯を鋭角状に形成することが可能で、それにより
リングを弾性ガスケットに食い込ませ、封止部の封止力
を一層強化することができる。
また、この考案によれば、封止リング55とは別にこれ
と同心の支点形成用リング56が弁袴52の頂面に設け
てあり、この支点形成用リング56の径は弁筐2の内径
にほぼ対応しているので、押ボタンの操作によりバルブ
ステムが傾倒する際、支点形成用リング56の峯は弾性
ガスケット3の剛性が最も高い周縁部の直近において弾
性ガスケットに係合して前記したテコの支点を形成す
る。従って、バルブステムの傾倒によりテコとなった弁
袴52の一端に支点が形成された後は、この支点の位置
はバルブステムの傾倒の進行に応じて変化することがほ
とんどない。このようにテコの支点の位置がほとんど変
化しないので、テコの荷重点に相当する封止リング55
の部分、すなわち、支点形成用リング56の支点形成点
を通る直径線上において弁袴52の中心(テコの力点に
相当する)からみて前記支点形成点の反対側に位置する
封止リング55の部分が弾性ガスケット3から離脱する
動作は、バルブステムの傾倒に対しほとんど正確に対応
する。その結果、押ボタン4の操作に対する開弁の応答
性はきわめて良好である。
(考案の効果) かくして、この考案によれば、噴射弁の開弁時における
弁閉鎖の確実性と噴射操作に対する開弁の迅速確実な応
答性をともに満足する傾倒式噴射弁装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1実施例の閉弁時における縦断面
図、第2図は同実施例の弁茎の平面図、第3図は同じく
弁袴の平面図、第4図は同実施例における弁茎の一変形
態様を示す弁茎の底面図、第5図は同実施例における弁
袴の一変形態様を示す平面図、第6図は第2実施例の閉
弁時における縦断面図、第7図は同実施例の弁袴の平面
図である。 1はマウンテンキャップ、11はタレット部、12は頂
壁、2は弁筐、3は弾性ガスケット、4は押ボタン、4
1は噴射口、42は盲蓋、51は弁茎、52は弁袴、5
3は噴射通路、53aは縦溝、54は下向き棚面、55
は封止リング、56は支点形成用リング、57は誘導
溝、57aは十字溝、58は噴射液の絞り穴、59は中
心ピン、6は弁バネである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】マウンテンキャップ1のタレット部11に
    より支持される筒状の弁筐2と、タレット部11の環状
    の頂壁12と弁筐2の口縁間に介挿固定された環状の弾
    性ガスケット3と、下部に取入口を形成する噴射通路5
    3を設けた小径の弁茎51の基部に大径の弁袴52を張
    り出すとともに弁袴52の環状の頂面に弁茎51と同心
    の封止リング55を突設したバルブステムとを有し、弁
    茎51を弾性ガスケット3に密に挿通して弁袴52を弾
    支することにより封止リング55を弾性ガスケット3に
    圧接するとともに弁茎51に開設した下向き棚面54に
    弾性ガスケット3の内周部を係合させた装置において、
    支点形成用リング56を弁袴52の頂面において封止リ
    ング55の外周に凸設し、封止リング55の径を弁茎5
    1の外径にほぼ対応させるとともに支点形成用リング5
    6の径を弁筐2の内径にほぼ対応させてなる傾倒式噴射
    弁装置。
JP8806189U 1989-07-28 1989-07-28 傾倒式噴射弁装置 Expired - Lifetime JPH0612864Y2 (ja)

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JP8806189U JPH0612864Y2 (ja) 1989-07-28 1989-07-28 傾倒式噴射弁装置

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JPH0332955U JPH0332955U (ja) 1991-03-29
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JP2010129179A (ja) * 2008-11-25 2010-06-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 扉付コンセント装置

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JPH0332955U (ja) 1991-03-29

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