JPS62187157A

JPS62187157A - アルミナ製粉砕機用部材

Info

Publication number: JPS62187157A
Application number: JP61027592A
Authority: JP
Inventors: 宏司大西; 克己前田; 利夫河波
Original assignee: NIPPON KAGAKU TOGYO KK
Current assignee: NIPPON KAGAKU TOGYO KK
Priority date: 1986-02-10
Filing date: 1986-02-10
Publication date: 1987-08-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は粉砕機用部材に関し、更に詳しくは乾式又は湿
式の粉砕機における粉砕媒体、内張材等の部材に関する
。

従来、粉砕媒体を用いる粉砕機としては、ボールミル、
サンドニル、振動エル、アトリッジヨシミル、０ツドエ
ル等が広く使用されている。これらの粉砕機では、ボー
ル、ビーズ、０−ルなどと称される粉砕媒体に遅動を与
えて、その衝撃、圧壊、摩擦などの応力を利用して被砕
物の粉砕、分散を行なっている０またジェットミル等で
は被粉砕物に遅動エネル乎−を与えて、被粉砕物相互間
又は被粉砕物と内張材との衝突などによって粉砕が行わ
れている。とのような粉砕機では、内張材や粉砕媒体等
の摩耗し易い部材には、一般に天然石、アルミナ、ジル
コニア、カラス、ｊム、プラスチック、合金などが使用
されているが、これらの内張材や粉砕媒体は、粉砕工程
において摩耗することは阻けられず、このため摩耗粉が
被砕物中へ混入するという問題が生ずる。特に、ファイ
ンセラミックス、電子材料、半導体工業、コーテイング
材、粉体等の各分野においては、この摩耗粉が被砕物の
純度を低下させ、また電気的、磁気的、化学的性質等に
影響を及ぼし、破砕物粉体の品質管理上大きな問題とな
っている。

そこで、粉砕機用部材として、被砕物と同材料からなる
焼結体を用いて、摩耗粉の混入の影響を減少させる試み
がなされているが、耐摩耗性が悪い材料の場合には、粉
砕機用部材の損傷が大きく、また混入する摩耗粉の枡形
が被砕物と異なったものとなシ被砕物の品質の均一性が
低下するという欠点がある。

このため、一般に粉砕機用部材としては、アルミナ、ジ
ルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素等の耐摩耗性に優れ
た材料が使用されることが多い。

しかしながら、これらの材料のうち窒化ケイ素や炭化ケ
イ素は、耐摩耗性に優れ、被砕物がこれらの部材と同じ
材料の場合の粉砕には適するものの、色調が灰黒色であ
るために、白色粉体を被砕物とする際には摩耗粉の混入
による着色が生じ、また、被砕物を粉砕後大気下で焼成
するｔラミックス成形体の場合には混入した摩耗粉の影
響で発泡が生じ、焼成物に欠陥部が形成されるという欠
点があるＯまた、変態強化ジルコニアは、高比重であるため、粉砕
媒体として効率的であシ摩耗も少ないという利点がある
が、高価であシ、また高い衝撃力が加わった場合や温度
が上昇した場合に摩耗が増大するという欠点がある。更
にＵ、Ｔｋ等が混入し易く、その除去も困難であシ、被
粉砕物にこれらが混入して被砕物の品質の低下を生じる
という問題点もある。

一方、アルミナは、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ
素等に比べると摩耗が多いという欠点があるが、安価で
あることから、被砕物の品質にとって、摩耗粉の混入が
あｔシ問題とならない場合には、８５〜９７％程度の純
度の焼結体が使用されている。また、アルミナ中のＳｉ
Ｏ２やアルカリ分の被砕物中の混入が問題となる場合に
は、アルミナ量が９９．０〜９９．７％程度の焼結体を
用いることもある。しかしながら、このような純度の高
いアルミナ焼結体を用いる場合にも、やはシ摩耗量が多
いという問題点がある。

問題点を解決するための手段本発明者は、上記した如き従来技術の問題点に鑑みて、
優れた耐摩耗性を有する粉砕機用部材を見出すべく鋭意
研究を重ねてきた。その過程において、従来、摩耗が多
いＫもかかわらず安価であることから、粉砕機用部材と
して広く用いられているアルミナ焼結体に着目し、その
耐摩耗性の向上について種々研究を行なってきた。その
結果、アル；す焼結体におけるアルミナ純度、結晶粒径
及び密度を特定範囲の値となるように制御することによ
って、極めて優れた耐摩耗性を有する焼結体、が得られ
ることを見出し、ζζに本発明を完成した。

即ち本発明は、アルミナ含有率９９．９重量％以上、ア
ルミナ結晶の平均粒子径１５μｍ以下、相対密度９８％
以上の焼結体からなることを特徴とすゐアルミナ製粉砕
機用部材に係る。

本発明粉砕機用部材が満足すべき要件について、する。

本発明者の研究によれば、焼結体中のアルミナ含有量を
９９．９％以上とすることによシ、焼結体の耐摩耗性が
急激に向上することが判った。この関係は、後記実施側
型の結果を示す第１図から明らかである。

アルミナ量が９９．９％以上となることによる急激な耐
摩耗性の向上の理由は、明確ではないが、焼結体が高純
度化するに従って、粒界中が狭くな夛、その結果、アル
ミナ結晶粒の粒界が擾先約に破壊されて生じる摩耗、所
謂粒子脱離摩耗が生じ難くなることが理由であると推測
される。従って焼結体中のアルミナ量は、９９．９％以
上とし、好ましくは、９９．９５％以上とする。

（ｂ）　　焼結体中のアルミナ結晶の平均粒径を２．５
μ廓以下とする。

焼結体中のアルミナ結晶の粒径が大きい場合には、同一
アルミナ含有量の焼結体では、粒界が減少するので粒界
中が広くなる。その結果、前記した粒子脱離摩耗が生じ
易くなり、摩耗量が増加すると考えられる。本発明者の
研究によれば、平均結晶径を２．５μｍ以下とすること
によシ、急激な耐摩耗性の向上があることが判った。こ
の結果は、後記！ｌ！施例１の結果を示す第２図から明
らかである。従って、本発明粉砕機用部材では、アルミ
ナ結晶の平均粒径を２．５４＃１以下とし、好ましくは
２μｍ以下とする。

（ｅ）　　アルミナ焼結体の相対密度を９８％以上とす
る。

本発明において、相対密度とは、その焼結体の理論密度
に対する相対値を百分率で表わしたものである。ここで
理論密度とは、空孔の存在しない１００％緻密な焼結体
の密度をいう。

アルミナ焼結体の耐摩耗性は、その相対密度によって大
きく影響を受け、相対密度が低い程摩耗量が増大する。

これは、相対密度が低くなるに従って粒界に空孔の存在
が多くなシ、この空孔が摩耗の起点となって結晶粒離脱
摩耗が促進されるからであると考えられる。従って、本
発明では、焼結体の相対密度を９８％以上とし、好まし
くは９８．５≦以上とする。

上記した要件を満足する本発明粉砕機用部材は、優れた
耐摩耗性を有するものであるが、電子部品に使用される
材料を粉砕する場合には、更に以下に示す要件を満足す
る部材が好ましい。

即ち、電子部品に使用される材料を粉砕する場合には、
従来の粉砕機用部材のように部材中にウラン、トリウム
等の放射性元素が含まれると、これらの元素が被砕物中
に混入して電子部品の品質を低下させる原因となる。従
って、本発明部材を、電子部品用材料の粉砕用として使
用する場合には、ウラン及びトリウム量を少なくするこ
とが適当であシ、夫々５０戸−一（放射化分析法による
）以下とすることが好ましく、３０戸戸す以下とするこ
とがよシ好ましい。このようなウラン及びトリウム量の
少ない粉砕機用部材では、部材自体の摩耗量が非常に少
ないこともあって、被砕物中へのウラン及びトリウムの
混入量が極めて少なく、電子部品の品質を低下させるこ
とはほとんどない。

本発明粉砕機用部材は、例えば以下に示す方法平均結晶
径０．５μｍ以下のアルミナ原料を使用する。アルミナ
原料としては、アルコ牛シト法、明バシ法等のバイヤー
法以外の方法で製造されたものが好ましい。

まず、アルミナ原料を振動ミルなどの粉砕機を用いて乾
式又は湿式で、粉砕・分散を行ない、乾燥して原料粉体
を得る。次いでこの粉体を用いて、ｔラエックスの製造
における常法に従って鋳込み成形、射出成形、押出し成
形、プレス成形などの方法で所定の形状に成形した後、
１２５０〜１６００℃程度の温度で焼成し、アルミナ焼
結体とする。更に、粉砕機用部材に仕上げ加工し、必要
に応じて接着などの方法で施工を行なうことによシ粉砕
機用部材が得られる。

上記製造方法においては、成形助剤、焼結助剤、水等の
種類や品質の選定、また、粉砕工程、焼成道具等の選定
を適宜性なうことによシ、焼成などによシ飛散除去でき
ない成分の混入をできるだけ防ぎ、アルミナ°含有量を
所定範囲内とすることが必要である。また、粒径、焼結
体密度を所定の範囲内にするためには、焼結過程で粒成
長を促進する成分例えばＴｉ　等の混入を避けると共に
、粉砕等の処理で原料を微粉化し、易焼結性とするとと
が望ましく、また、焼成前の成形体の相対密度を４０％
以上とすることが望ましい。

本発明粉砕機用部材では、前記（ａ）〜（Ｃ）の要件を
満足するために、高純度アルミナ原料を使用することが
必要である。アルミナ原料の高純度化は、アルコ牛シト
法や明パン法では一般に原料の合成工程での酸処理、熱
処理、Ａｌの誘導化合物の精製処理等において行なわれ
る。ウラン及びトリウム量は、これらの工程で低減させ
ればよく、これらの処理工程では、ウラン及びトリウム
凰を比較的容易に低減させることができる。このような
ウラン及びトリウムを低減させたアルミナ原料を用い、
かつ粉砕機用部材の製造工程でウラン及びトリウムの混
入を防止するととくよシ、ウラン及びトリウム量が少な
い部材、例えばウラン及びトリウムが夫々５０戸戸す以
下の粉砕機用部材を製造できる。

本発明粉砕機用部材は、以下に示す如き優れた特性を有
するものであって、ボール三ル、振動ミル、アトリッシ
ョンミルなどの粉砕媒体（ボール。

メディア等）、粉砕機における被粉砕物が接触する部分
の内張材、部材等、特に摩耗しやすい部分の材料として
極めて有用である。

（１）　　耐摩耗性に優れたものであって、被砕物中へ
の摩耗粉の混入が少ない。

（２）　　原料として安価なアルミナを用いる。

（３）　　粉砕機用部材の摩耗粉が微細であシ、被砕物
中に混入する場合にも被砕物の均一性を害することが少
ない。

（４）　　ウラン及びトリウム量が非常に少ない粉砕機
用部材は、該部材自体が非常に耐摩耗性に優れているこ
ともあって、被砕物中へのウラン及びトリウムの混入量
を極めて少なくすることができ、それ放電子部品用材料
の粉砕用として好適である。

以下実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。

実施例１アルミナ含有量９９．９９９％の原料を用い、第１表に
示す組成となるようにＳｉＯ２等の成分を液状でアルミ
ナ原料中に均一に加えたのち、焙焼して原料を調製した
。尚、試料Ａ５のものＫついては、アルミナ含有ｆｆ１
９９．９９９％原料をそのまま用いた。

まず、原料を振動ミルで比表面積５１４７ｆ以上となる
よう゛に湿式粉砕を行ない、次いでポリビニルアルコー
ルを加えた後、スプレードライヤーで乾燥し、成形用粉
体を得た。続いて、この粉体をＣＩＰ　２）ンＬで球状
に成形し、璽２５０〜１６００℃で焼成して、１０鱈φ
のボールとし、次いでこのボールの表面をバレル研磨し
て粉砕用ボールとした。焼結体の化学組成は第１表に示
す通シである。

第　　１　　表これらの粉砕機用のボールを容量２１０ボール！ル中に
半分まで入れ、更に水０．８ｊとシリカ粉２００ｆを加
えた後、ボールニルを１０Ｏｒ、／、ｍ。

で５０時間運転して、ボールの摩耗量を求めた。

粉砕機用ボール中のアルミナ量とボールの１時間当シの
摩耗量との関係を第１図に示す。尚、ボールの相対密度
は、９９±０．３％であシ、平均結晶粒径は２±０．２
μ肩であった。

第１図から、アルミナ含有風が９９．９％未満では、摩
耗量はアルミナ成分量に大きく関係しないが、９９．９
％以上となると耐摩耗性が急激に向上し、摩耗量はアル
ミナ成分量が９９．９％未満の場合の　ン以下に減少す
ることが判る。

また、アルミナ成分子ｆ１９９．９９％で相対密度が９
９±０．３％の焼結体について、上記方法と同様にして
摩耗試験を行ない、アルミナの平均結晶粒径と１時間当
シのボールの摩耗量との関係を求めた結果を第２図に示
す。第２図から、アルミナの平均結晶粒径が２．５μｍ
以下となることによシ摩耗量の急激な減少があることが
判る。

更に、アルミナ成分率９９．９９５％、平均結晶粒径型
、２±０．２μｍの焼結体について、上記と同様にして
、焼結体の相対密度と摩耗量との関係を求めた結果を第
３図に示す。第３図から焼結体の相対密度が９８％以上
となることによシ耐摩耗性の向上が認められる。

実施例２アルミナ含有率９９．９９％、相対密度９９±０．３％
、アルミナ結晶の平均粒径０．８μｍのアルミナ焼結体
で内容積が２１の振動ミル用の容器を製造し、鋼球をナ
イロンでコーティングしたボールを用いてシリカ粉２０
０ｆ、水４００ｆを入れて１０時間運転した後、シリカ
粉中に混入したアルミナ量を化学分析によシ求めた。そ
の結果アルミナ量は８０戸戸ｍであった。

これに対して、アルミナ含有率９９．９９％、相対密度
９９±０．３％、アルミナ結晶の平均粒径４μｍのアル
ミナ焼結体で同様の試験を行なったところ、シリカ粉中
へのアルミナの混入社は６００００戸戸ｍった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、アルミナ含有率と摩耗量との関係のグラフ、
第２図はアルミナ結晶の平均粒径と摩耗量との関係のグ
ラフ、第３図は焼結体の相対密度と摩耗量との関係のグ
ラフである。（以　上）代理人　弁理士　三　　枝　　英　　二　　　ゝ・第１
図アルミナ含眉宇　（１量２）ｔ　　　　　第２図第３図

Claims

【特許請求の範囲】１　アルミナ含有率９９．９重量％以上、アルミナ結晶
の平均粒子径２．５μｍ以下、相対密度９８％以上の焼
結体からなることを特徴とするアルミナ製粉砕機用部材
。２　ウラン５０ｐｐｂ以下及びトリウム５０ｐｐｂ以下
を含有する特許請求の範囲第１項に記載のアルミナ製粉
砕機用部材。