JPS621847B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷房用エンジンの始動装置の改良に
関するものである。

自動車では、冷房用エンジンをサブエンジンと
して備えているものがある。この冷房用エンジン
の始動は、従来、その冷房用エンジンに専用の始
動キーで行なつており、冷房用エンジンを始動す
る始動キーおよびブロワーモータをオン・オフ制
御するブロワースイツチが設けられている。この
ために、その冷房を行なうに際しての操作が面倒
である。これらの冷房操作を行なうための始動装
置は運転席に設けられているが、始動キーとブロ
ワースイツチとが別ものであるために、その分そ
の始動装置が大型となるという欠点の他に、一般
に冷房用エンジンが運転席から遠く離れたところ
に設けられているために、冷房用エンジンがかか
つていることに気付かずに始動キーを操作して、
スタータモータのギヤ等を破損させるというおそ
れを有している。

本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑み
てなされたもので、その目的は、冷房を行なうに
際しての操作が容易であり、かつ、小型化を図る
ことができ、しかも、スタータモータの破損も極
力防止することができる冷房用エンジンの始動装
置を提供することにある。

本発明の特徴は、ブロワーモータをオン・オフ
制御するブロワースイツチを冷房用エンジンの始
動キーと兼用させたところにある。

以下に本発明に係る冷房用エンジンの始動装置
の構成をその実施例と共に図面に基づいて説明す
る。

第１図は本発明に係る冷房用エンジンの始動装
置の第１の実施例を示すもので、この図におい
て、１は電源、２は始動リレー、３はタイマー回
路駆動リレー、４はタイマー回路、５は後述する
冷房回路に電源電流を供給する冷房用電源電流供
給リレー、６は、スタータモータに駆動電流を供
給するスタータモータ駆動リレー、７はスタータ
モータであつて、始動リレー２は、コイル２ａと
端子２ｂ，２ｃと可動接点２ｄとを有しており、
タイマー回路駆動リレー３はコイル３ａと端子３
ｂ，３ｃと可動接点３ｄとを有しており、タイマ
ー回路４は入力端子４ａと出力端子４ｂ，４ｃと
を有しており、冷房用電源電流供給リレー５はコ
イル５ａと端子５ｂ，５ｃ，５ｄと可動接点５ｅ
とを有しており、スタータモータ駆動リレー６は
コイル６ａと端子６ｂ，６ｃと可動接点６ｄとを
有しており、スタータモータ７はＢ端子とＳ端子
とを有しており、８はIC製のオルタネータ、９
は冷房回路であつて、オルタネータ８はＳ端子と
Ｂ端子とＬ端子とＥ端子とを有し、そのＳ端子と
Ｂ端子とは電源１のプラス側に接続され、そのＥ
端子は電源１のマイナス側に接続され、そのＬ端
子はコイル５ａを介して端子３ｂと入力端子４ａ
とに接続されている。

冷房回路９は、冷房用負荷１０と、冷房用ブロ
ワーモータ１１と、ブロワースイツチ１２とを有
しており、ブロワースイツチ１２は、弱風接点１
２ａと中風接点１２ｂと強風接点１２ｃと、オ
ン・オフ接点１２ｄと、切換つまみ１２ｅとを有
しており、オン・オフ接点１２ｄはコイル２ａを
介して走行エンジンキーのACC回路（図示を略
す）に接続され、端子２ｂはコイル３ａを介して
電源１のプラス端子に接続され、端子２ｃは安全
用常閉スイツチ１４を介して電源１のマイナス側
に接続され、切換つまみ１２ｅをオンにするとコ
イル２ａに通電されて端子２ｂ，２ｃ間が接続さ
れ、コイル３ａに通電されるようになつている。
端子３ｃは電源１のプラス側に接続され、コイル
３ａに通電されると端子３ｃ，３ｂ間が閉成され
て、コイル５ａに通電され、タイマー回路４が所
定時間オンされると共に、冷房用エンジンのイグ
ニツシヨン回路（図示を略す。）がオンするよう
になつている。端子５ｃは端子３ｂに接続され、
端子５ｂは端子６ｃに接続され、端子５ｄは冷房
用負荷１０のプラス側と冷房用ブロワーモータ１
１のプラス側とに感温スイツチ１９を介して接続
され、冷房用負荷１０のマイナス側は電源１のマ
イナス側に接続され、冷房用ブロワーモータ１１
のマイナス側は、強・中・弱風接点１２ｃ，１２
ｂ，１２ａにそれぞれ接続され、切換えつまみ１
２ｅは電源１のマイナス側に接続され、コイル５
ａに通電されると、端子５ｂ，５ｃ間が閉成され
るようになつている。

タイマー回路４は、そのマイナス側が電源１の
マイナス側に接続され、その出力端子４ｂ，４ｃ
はコイル６ａに接続され、端子６ｂはスタータモ
ータ７のＳ端子に接続され、タイマー回路４がオ
ンするとコイル６ａに通電されて、端子６ｂ，６
ｃ間が閉成されて、スタータモータ７のセツト端
子Ｓに通電され、タイマー回路４がオンとなつて
いる間、スタータモータ７が起動されるようにな
つており、オルタネータ８は冷房用エンジン（図
示を略す。）と共に発電を開始し、そのＬ端子は
チヤージランプ端子であつて、コイル５ａには、
オルタネータ８に所定電圧がチヤージされている
間電源１の電圧と同電位となつて通電されないよ
うになつている。なお、安全用常閉スイツチ１４
は、冷房用エンジンルーム（図示を略す。）の点
検口近傍に設けられているもので、点検口が開成
しているときにオフとなるようにされており、点
検時の安全を保証する機能を有しており、感温ス
イツチ１９は冷房用エンジンの暖機のためのもの
で、冷房用エンジンの水温が60℃以上になると閉
成されるものである。

次に作用を説明する。

走行エンジンキーのACC回路がオン、したが
つて走行エンジンのイグニツシヨン回路がオンと
なつているときに、切換えつまみ１２ｅをオンに
して、弱・中・強風のいずれかに設定すると、コ
イル２ａに通電されて、コイル３ａが通電され、
端子３ｂ，３ｃ間が閉成され、冷房用エンジンの
イグニツシヨン回路がオンとなり、かつ、タイマ
ー回路４がオンとなると共にコイル５ａに通電さ
れて端子５ｂ，５ｃ間が閉成される。タイマー回
路４がオンすると、コイル６ａに通電され、端子
６ｂ，６ｃ間が閉成されてスタータモータ７が起
動され、冷房用エンジンが始動されてオルタネー
タ８が発電を開始する。スタータモータ７は所定
時間経過すると、タイマー回路４がオフとなるの
で起動停止され、オルタネータ８が、所定電圧以
上にチヤージされると、コイル５ａの通電は断た
れるので、端子５ｃ，５ｄ間が閉成され、冷房用
エンジンの水温が60℃以上になると感温スイツチ
１９が閉成され冷房用負荷１０と冷房用ブロワー
モータ１１とに通電されて、冷房が開始されるこ
ととなる。なお、タイマー回路４がオンとなつて
いる間に、冷房用エンジンが始動されないときに
は、一度ブロワースイツチをオフにして、今一度
オンとする操作を行なうものである。

第２図は本発明に係る冷房用エンジンの始動装
置の第２の実施例を示すもので、チリル式レギユ
レータを使用した場合の実施例を示すもので、こ
の図において第１の実施例と同一の構成要素に
は、その第１の実施例に付した番号と同一番号を
付してあり、１５は電圧レギユレータ、１６，１
７は整流用ダイオード、１８はチヤージランプで
あつて、電圧レギユレータを内蔵したIC製のオ
ルタネータの代わりに機械式のレギユレータを使
用した場合の一例を開示するものであつて、その
作用は第１の実施例と大略同一であるのでその説
明は省略することとする。

第３図は感温スイツチ１９を設けなくとも暖機
運転を行なうことができるようにした実施例を示
すものであつて、ブロワースイツチ１２にアイド
リングポジシヨン１２ｆを設け、切換つまみ１２
ｅをこのアイドリングポジシヨン１２ｆに設定す
ると、冷房用エンジンが始動される構成としたも
のである。

第４図は本発明に係る冷房用エンジンの始動装
置の変更例を示すもので、前記実施例と同一構成
要素については、前記実施例と同一構成要素に同
一符号を付してその説明は省略することとし、異
なる点についてのみ説明することとする。

２０は手動式の始動切換えスイツチであつて、
この始動切換えスイツチ２０は、接点２０ａと端
子２０ｂとを有しており、２１はタイマー回路駆
動リレーであつて、端子２１ａとコイル２１ｂと
接点２１ｃとを有しており、コイル２１ｂには走
行エンジンキーのACC回路がオンとなつている
ときに通電されるものであり、そのとき、接点２
１ｃは端子２１ａに接触して閉成されるものであ
り、ここで、接点２０ａを切換えて閉成すると、
冷房用エンジンのイグニツシヨン回路がオンとな
ると共に、コイル５ａに通電され、接点５ｅが閉
成されると同時にタイマー回路４がオンとなつて
コイル６ａに通電され、接点６ｄが閉成されてス
タータモータ７が起動され、冷房用エンジンが始
動され、オルタネータ８により発電が開始され、
オルタネータ８のＬ端子の電位が電源電圧と同電
位となつた時点でコイル５ａへの通電が断たれて
接点５ｅが切り換わり、そこで、切換えつまみ１
２ｅをオンにすると、冷房用負荷１０と冷房用ブ
ロワーモータ１１とが作動されるもので、始動切
換えスイツチ２０をここで開成すると冷房用エン
ジンのイグニツシヨン回路がオフとなつて冷房用
エンジンの作動停止がなされるものである。

本発明は、以上説明したように構成したので、
以下の効果を奏する。

(イ) ブロワーモータをオン・オフ制御するブロワ
ースイツチを操作することによつて冷房用エン
ジンの始動がなされるようになつているから、
その操作が簡便である。

(ロ) ブロワースイツチが冷房用エンジンの始動キ
ーを兼用する構成であるので、その分小型化を
図ることができる。

(ハ) ブロワーモータがオンされているときには、
オルタネータが発電中であることを意味し、こ
れは冷房用エンジンがかかつていることを意味
するから、冷房用エンジンがかかつていること
に気付かずにスタータモータを始動することが
防止される。

(ニ) ブロワースイツチがオンすると共にタイマー
回路がオンされて、スタータモータを所定時間
駆動する構成となつているから、冷房用エンジ
ンが始動しなかつた場合、その際のバツテリー
の上がりが防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る冷房用エンジンの始動装
置の第１の実施例を示す回路図、第２図は本発明
に係る冷房用エンジンの始動装置の第２の実施例
を示す回路構成図、第３図は本発明に係る冷房用
エンジンの始動装置の第３の実施例の要部を示す
回路図、第４図は本発明に係る冷房用エンジンの
始動装置の変更例を示す回路図である。 １……電源、２……始動リレー、３……タイマ
ー回路駆動リレー、４……タイマー回路、５……
冷房用電源電流供給リレー、６……スタータモー
タ駆動リレー、７……スタータモータ、８……オ
ルタネータ、９……冷房回路、１０……冷房用負
荷、１１……冷房用ブロワーモータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 冷房用エンジンが始動されることによつて発
   電され、冷房用負荷と冷房用ブロワーモータとに
   電源電流を供給するオルタネータと、 前記冷房用エンジンを始動するスタータモータ
   と、 前記冷房用ブロワーモータをオン・オフ制御す
   るブロワースイツチと、 該ブロワースイツチがオンとなつているときに
   オンとなつて、前記スタータモータを所定時間駆
   動するタイマー回路とを備えている冷房用エンジ
   ンの始動装置。