JPS62178906A - 酸化物−金属多層膜およびその製造方法 - Google Patents
酸化物−金属多層膜およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、光選択透過性または光透過性を有する酸化物
−金属多層膜およびその製造方法に関する。
−金属多層膜およびその製造方法に関する。
従来の光の選択透過膜としての光画像素子には。
特開昭60−103329号に示されているように、有
機物を光導電層が積層されてなる光画像素子が存在する
。
機物を光導電層が積層されてなる光画像素子が存在する
。
また、Ni、Go、Fe系酸化物が交互に積層された人
工格子(特開昭59−184799号)やFa−Fo3
04積層膜(特開昭58−1147号)が存在する。
工格子(特開昭59−184799号)やFa−Fo3
04積層膜(特開昭58−1147号)が存在する。
この酸化物に関する二つの従来例は、人工格子およびそ
の製造方法や、Fa−Fe60番の積層膜の製造方法に
関するものであり、これら人工格子や酸化物積層膜は磁
気記録材料として用いられている。
の製造方法や、Fa−Fe60番の積層膜の製造方法に
関するものであり、これら人工格子や酸化物積層膜は磁
気記録材料として用いられている。
しかし、上記特開昭60−103329号の光画像素子
では、有機物が用いられているために、熱安定性が低く
、問題となっていた。
では、有機物が用いられているために、熱安定性が低く
、問題となっていた。
また、上記人工格子やF e−FeaO4の積層膜の従
来例では、磁気記録材料としてのみ用いられているもの
であり、その人工格子や酸化物積層膜の光学物性に関す
る技術は全く提案されていない。
来例では、磁気記録材料としてのみ用いられているもの
であり、その人工格子や酸化物積層膜の光学物性に関す
る技術は全く提案されていない。
本発明は、係る問題点に鑑み、熱安定性が良好で、かつ
光選択透過性あるいは光透過性を有する酸化物−金属多
層膜を提供すること、およびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
光選択透過性あるいは光透過性を有する酸化物−金属多
層膜を提供すること、およびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための技術的手段〕本発明者らは、
光選択透過膜および光透過膜について種々の検討を行っ
た結果、光選択性を有する酸化物と、光を選択的に吸収
可能な3d、4d。
光選択透過膜および光透過膜について種々の検討を行っ
た結果、光選択性を有する酸化物と、光を選択的に吸収
可能な3d、4d。
5d遷移金属とを組み合わせることによって、光選択性
透過性および光透過膜を得ることができた。
透過性および光透過膜を得ることができた。
本発明は、かかる知見を基にしてなされたものであり1
本願第1の発明は、光透過性酸化物からなる酸化物薄膜
と、3d、4d、5d遷移金属の少なくとも一種の金属
からなる金属薄膜とが交互に積層されてなる酸化物−金
属多層膜である。
本願第1の発明は、光透過性酸化物からなる酸化物薄膜
と、3d、4d、5d遷移金属の少なくとも一種の金属
からなる金属薄膜とが交互に積層されてなる酸化物−金
属多層膜である。
また、本願第2の発明は、光透過性酸化物からなる酸化
物薄膜と、3d、4d、5d遷移金属の少なくとも一種
の金属からなる金属薄膜とが交互に積層されてなり、か
つ光透過性空洞部を有してる酸化物−金属多層膜である
。
物薄膜と、3d、4d、5d遷移金属の少なくとも一種
の金属からなる金属薄膜とが交互に積層されてなり、か
つ光透過性空洞部を有してる酸化物−金属多層膜である
。
また、本願第3の発明は、光透過性酸化物からなる酸化
物薄膜と、3d、4d、5d遷移金属の少なくとも一種
の金属からなる金属薄膜とが交互に積層して酸化物−金
属多層膜を形成し、当該酸化物−金属多層膜にレーザ光
を照射し、当該レーザ光照射金属薄膜部分に空洞を形成
することにより、光透過性空洞部を形成することを特徴
とする酸化物−金属多層膜の製造方法である。
物薄膜と、3d、4d、5d遷移金属の少なくとも一種
の金属からなる金属薄膜とが交互に積層して酸化物−金
属多層膜を形成し、当該酸化物−金属多層膜にレーザ光
を照射し、当該レーザ光照射金属薄膜部分に空洞を形成
することにより、光透過性空洞部を形成することを特徴
とする酸化物−金属多層膜の製造方法である。
上記光透過性酸化物としては、5iOz 、 AQzO
a。
a。
Zr0z、 ’IzOBなどを用いることができる。こ
の酸化物−金属多層膜中の酸化物の層厚は、500Å以
下であることが望ましい。これは、5insを除く酸化
物は1層厚が大きくなると、光透過性を有しなくなるた
めである。
の酸化物−金属多層膜中の酸化物の層厚は、500Å以
下であることが望ましい。これは、5insを除く酸化
物は1層厚が大きくなると、光透過性を有しなくなるた
めである。
上記遷移金属としては、Ti、V、Cr、Mn。
Go、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Ru。
Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os。
Ir、Au、Ptなどの3d、4d、5d遷移金属を用
いる。
いる。
上記酸化物−金属多層膜に光を透過させた場合に、かか
る多層膜端面から透過される光の波長は、遷移金属の種
類によって変ってくる。すなわち、d電子数が多くなる
と透過光の波長は短波長側になってくる。このことは、
d電子数が多い遷移金属では長波長側の光が吸収されて
いることを示している。
る多層膜端面から透過される光の波長は、遷移金属の種
類によって変ってくる。すなわち、d電子数が多くなる
と透過光の波長は短波長側になってくる。このことは、
d電子数が多い遷移金属では長波長側の光が吸収されて
いることを示している。
透過光の強度は、遷移金属層の厚さによって影響を受け
る。すなわち、遷移金属層が厚くなると光吸収量が大き
くなるために、透過光の強度が低下することになる。そ
のため、遷移金属層の厚さは通常100Å以下とするこ
とが望ましい。なお、透過光の波長および強度は、遷移
金属の種類および遷移金属の厚さを適当に調節すること
により適宜決定することが可能である。
る。すなわち、遷移金属層が厚くなると光吸収量が大き
くなるために、透過光の強度が低下することになる。そ
のため、遷移金属層の厚さは通常100Å以下とするこ
とが望ましい。なお、透過光の波長および強度は、遷移
金属の種類および遷移金属の厚さを適当に調節すること
により適宜決定することが可能である。
また、レーザ光を酸化物−金属多層膜に照射することに
より、金属層厚さを薄くでき、透過光の強度を大きなも
のとすることができる。これは、レーザ光の吸収率が酸
化物層より金属層の方が大きいことによる。
より、金属層厚さを薄くでき、透過光の強度を大きなも
のとすることができる。これは、レーザ光の吸収率が酸
化物層より金属層の方が大きいことによる。
レーザ光を長時間または強いレーザ光を酸化物−金属多
層膜に照射することにより、照射部位において空洞部を
形成することができる。この結果。
層膜に照射することにより、照射部位において空洞部を
形成することができる。この結果。
このような酸化物−金属多層膜は、光透過性を部分的に
有することになる。
有することになる。
光透過部は、酸化物−金属多層膜を貫通するように、ま
たは酸化物−金属多層膜の一部を限定するように形成可
能である。これは、レーザ光の焦点を適当に合わせるこ
とにより、酸化物−金属多層膜の一部分の金属層部分に
空洞部を形成することができるためである。
たは酸化物−金属多層膜の一部を限定するように形成可
能である。これは、レーザ光の焦点を適当に合わせるこ
とにより、酸化物−金属多層膜の一部分の金属層部分に
空洞部を形成することができるためである。
レーザ光を金属層に照射することにより、金属原子が酸
化物中に拡散することになる。レーザ光の強度が強いと
拡散が全金属層にわたって起こるため、かかる照射部位
の金属層が空洞となる。金属層が酸化物層に拡散するの
であるから、酸化物は金属原子が拡散しやすいよう多孔
質であることが望ましい。
化物中に拡散することになる。レーザ光の強度が強いと
拡散が全金属層にわたって起こるため、かかる照射部位
の金属層が空洞となる。金属層が酸化物層に拡散するの
であるから、酸化物は金属原子が拡散しやすいよう多孔
質であることが望ましい。
酸化物層および金属層は、スパッタリングや真空蒸着に
よって作ることができる。
よって作ることができる。
次に、本発明の一実施例について説明する。
ガラス基板上に5iOzをスパッタしたのち、3d遷移
金属のFe、Cu、4d遷移金属のM o 。
金属のFe、Cu、4d遷移金属のM o 。
Pd+ A g r 5 d遷移金属のTa、Auの各
々を各ガラス基板にスパッタして、酸化物層および金属
層を形成した。酸化物層と金属層の形成に際しては、交
互にスパッタリングを行った。一層当りの膜厚である層
間隔を100人、基板温度300℃、スパッタ速度を5
0〜100人/win とした。
々を各ガラス基板にスパッタして、酸化物層および金属
層を形成した。酸化物層と金属層の形成に際しては、交
互にスパッタリングを行った。一層当りの膜厚である層
間隔を100人、基板温度300℃、スパッタ速度を5
0〜100人/win とした。
酸化物層と金属層を交互にスパッタさせ、厚さ2000
人の酸化物−金属多層膜を得た。この酸化物−金属多層
膜の透過光の強度と透過光の波長を測定した結果を第1
図に示す。
人の酸化物−金属多層膜を得た。この酸化物−金属多層
膜の透過光の強度と透過光の波長を測定した結果を第1
図に示す。
Pd、Au、Age Cuを金属薄膜とする多層膜では
、4000〜5500人の透過光が観測された。これに
対してTa、Mo、Feを金属薄膜とする多層膜では、
5000〜7000人の長波長側の透過光を観測するこ
とができた。前者のPd等の貴金属薄膜−3iOz多層
膜では、透過光強度の半値幅でみた波長幅(以下、「波
長幅」という)は、200〜300人であるが、Fe、
Mo、Taの方では300〜600人となった。
、4000〜5500人の透過光が観測された。これに
対してTa、Mo、Feを金属薄膜とする多層膜では、
5000〜7000人の長波長側の透過光を観測するこ
とができた。前者のPd等の貴金属薄膜−3iOz多層
膜では、透過光強度の半値幅でみた波長幅(以下、「波
長幅」という)は、200〜300人であるが、Fe、
Mo、Taの方では300〜600人となった。
このような透過光の波長あるいは波長幅は、他の3d、
4d、5d遷移金属でもほぼ同様の傾向を示し、3d→
4d→5d遷移金属となるに従つて透過光の波長が短か
くなる傾向が観測された。
4d、5d遷移金属でもほぼ同様の傾向を示し、3d→
4d→5d遷移金属となるに従つて透過光の波長が短か
くなる傾向が観測された。
第1図のピーク波長をd電子数でまとめると、第2図の
ようになり、d電子数が少ないほど透過光は長波長側に
ずれることがわかる。これは、d電子数が増加すると、
酸化物との界面に混成軌道が形成され、電子が新たな軌
道を専有し、当該電子は5iOz側に局在する。その結
果、高エネルギーの軌道から低エネルギーの軌道へ下が
る電子数は少ないために、エネルギーの高い短波長側の
光を吸収することができなくなると考えられることによ
るものである。
ようになり、d電子数が少ないほど透過光は長波長側に
ずれることがわかる。これは、d電子数が増加すると、
酸化物との界面に混成軌道が形成され、電子が新たな軌
道を専有し、当該電子は5iOz側に局在する。その結
果、高エネルギーの軌道から低エネルギーの軌道へ下が
る電子数は少ないために、エネルギーの高い短波長側の
光を吸収することができなくなると考えられることによ
るものである。
このことから、透過光の波長を制御するためには、適当
なd電子数を持つ金属元素を酸化物でサンドイッチにし
た多層膜を提供すればよいことになる。
なd電子数を持つ金属元素を酸化物でサンドイッチにし
た多層膜を提供すればよいことになる。
スパッタリング条件を上記と同様に一定にして、酸化物
を前記5iftからAQ20sに変え、厚さ2000人
の多層膜を作成し、透過光の波長測定を行った。
を前記5iftからAQ20sに変え、厚さ2000人
の多層膜を作成し、透過光の波長測定を行った。
その結果を第3図に示す。A Q zOδ−Cu多層膜
やA Q won −F eは、5iOz−多層膜に比
べて、透過光強度が著しく減少し、かつ波長幅は増大し
ていることがわかる。これは、5iftがA Q 2L
ogよりも透明、すなわち光透過性を有することによる
ものである。
やA Q won −F eは、5iOz−多層膜に比
べて、透過光強度が著しく減少し、かつ波長幅は増大し
ていることがわかる。これは、5iftがA Q 2L
ogよりも透明、すなわち光透過性を有することによる
ものである。
なお、Zr0z 、 Y2O3を用いた場合でも、透過
光の強度が5iOzに比べて減少することがわかった。
光の強度が5iOzに比べて減少することがわかった。
厚さ2000人、層間隔100人の5iOz −Cu多
層膜の膜面に対して垂直方向からArレーザ(波長、4
700〜4800人)の短時間(約1 sec以下)照
射を行った。この結果、レーザ光が金属原子に吸収され
、金属原子が励起された結果、酸化物多孔質中を拡散し
、金属層厚さが薄くなる。この結果を第4図に示す。第
4図かられかるように、酸化物−金属多層膜にレーザ光
を照射することにより、レーザ照射部位での透過光の強
度を高め、かつ透過光の波長幅を大きくすることが可能
となる。
層膜の膜面に対して垂直方向からArレーザ(波長、4
700〜4800人)の短時間(約1 sec以下)照
射を行った。この結果、レーザ光が金属原子に吸収され
、金属原子が励起された結果、酸化物多孔質中を拡散し
、金属層厚さが薄くなる。この結果を第4図に示す。第
4図かられかるように、酸化物−金属多層膜にレーザ光
を照射することにより、レーザ照射部位での透過光の強
度を高め、かつ透過光の波長幅を大きくすることが可能
となる。
5i(h −Cu多層膜の層間隔を500Å以下に変化
させたときの透過光強度および波長幅を第5図、第6図
にそれぞれ示す。第5図、第6図かられかるように、透
過光の強度は層間隔を小さくす葛ことにより増大し、1
00人間隔の多層膜を透過した光の強度を100とした
場合、500人間縞間隔層膜を透過した光の強度は約1
0にまで減少する。これは、層間隔が厚くなることによ
り、金属原子量が増大し、その結果光吸収量が大きくな
ったことによるものである。
させたときの透過光強度および波長幅を第5図、第6図
にそれぞれ示す。第5図、第6図かられかるように、透
過光の強度は層間隔を小さくす葛ことにより増大し、1
00人間隔の多層膜を透過した光の強度を100とした
場合、500人間縞間隔層膜を透過した光の強度は約1
0にまで減少する。これは、層間隔が厚くなることによ
り、金属原子量が増大し、その結果光吸収量が大きくな
ったことによるものである。
また、波長幅は層間隔400Å以下では、層間隔が減少
するほど波長幅も小さくなるが、400Å以上の層間隔
では波長幅が急激に増加することがわかる。これは、透
過光の強度、波長幅に多層膜の界面が影響していること
を示しており、400Å以上の金属−酸化物多層膜の界
面は、スパッタ中の相互拡散によって乱れていることに
よるものと予想される。すなわち、界面の乱れ部分で屈
折率が変化することにより、透過光の波長幅が広くなっ
ているものと予想される。
するほど波長幅も小さくなるが、400Å以上の層間隔
では波長幅が急激に増加することがわかる。これは、透
過光の強度、波長幅に多層膜の界面が影響していること
を示しており、400Å以上の金属−酸化物多層膜の界
面は、スパッタ中の相互拡散によって乱れていることに
よるものと予想される。すなわち、界面の乱れ部分で屈
折率が変化することにより、透過光の波長幅が広くなっ
ているものと予想される。
5i(h −Cu多層膜の膜厚を変化させたとき(一層
当りの間隔は20人である)の透過光強度と膜厚の関係
を第7図に示す、厚膜2000人の透過光強度を10と
したとき、膜厚1000人の透過光では約40の透過光
強度をもち、150人の膜厚では約90の透過性強度を
有している。以上第6図および第7図かられかるように
、酸化物−金属多層膜の膜厚を薄くして層間隔を短かく
することにより。
当りの間隔は20人である)の透過光強度と膜厚の関係
を第7図に示す、厚膜2000人の透過光強度を10と
したとき、膜厚1000人の透過光では約40の透過光
強度をもち、150人の膜厚では約90の透過性強度を
有している。以上第6図および第7図かられかるように
、酸化物−金属多層膜の膜厚を薄くして層間隔を短かく
することにより。
透過光の強度を増大させることが可能となる。
次に、酸化物−金属多層膜中に光透過性空洞部を有する
場合の一実施例について説明する。
場合の一実施例について説明する。
5iOz −Cu多層膜に数秒間レーザ光を照射すると
、5iOzにサンドイッチされているCup子が昇華し
、第8図に示すように、レーザ光照射部位が光を透過す
る空洞部となる。これは、スパッタした5iOz膜が多
孔質であるため、Cu原子がレーザ光の加熱によって5
iOz中を移動して、レーザ照射部分のCu原子が昇華
するためである。この結果、レーザ照射部分が空洞部と
なり、かかる空洞部において光透過性を有するようにな
る。
、5iOzにサンドイッチされているCup子が昇華し
、第8図に示すように、レーザ光照射部位が光を透過す
る空洞部となる。これは、スパッタした5iOz膜が多
孔質であるため、Cu原子がレーザ光の加熱によって5
iOz中を移動して、レーザ照射部分のCu原子が昇華
するためである。この結果、レーザ照射部分が空洞部と
なり、かかる空洞部において光透過性を有するようにな
る。
酸化物−金属多層膜の膜厚を大きくシ1層間隔を大きく
することにより、透過光の強度を著しく減少させること
は、上述のとおりである。そこで、第8図に示すように
、レーザ光を照射することにより、所望箇所に光透過性
空洞部を形成することができる。この結果、所定部分に
光透過性を有する酸化物−金属多層膜を提供することが
できる。
することにより、透過光の強度を著しく減少させること
は、上述のとおりである。そこで、第8図に示すように
、レーザ光を照射することにより、所望箇所に光透過性
空洞部を形成することができる。この結果、所定部分に
光透過性を有する酸化物−金属多層膜を提供することが
できる。
レーザ光の焦点を酸化物−金属多層膜中のある金属層部
分に絞ることにより、かかる部分のみを空洞部とするこ
とができる。もつとも、レーザ光の強度を大きくするこ
とにより、酸化物−金属多層膜のレーザ光照射部分の全
てを空洞部とすることも可能である。
分に絞ることにより、かかる部分のみを空洞部とするこ
とができる。もつとも、レーザ光の強度を大きくするこ
とにより、酸化物−金属多層膜のレーザ光照射部分の全
てを空洞部とすることも可能である。
上記5iOz −Cu多層膜にレーザ光を照射し、レー
ザ出力と照射時間を制御することにより、多層膜中の特
定層1gMを昇華させ、空洞部を形成し、この空洞部を
有する多層膜を多層配線材料に応用することができる。
ザ出力と照射時間を制御することにより、多層膜中の特
定層1gMを昇華させ、空洞部を形成し、この空洞部を
有する多層膜を多層配線材料に応用することができる。
第9図に示すように、多層膜の顕部に垂直にレーザ光を
照射すると、照射部分の金属層が昇華するため絶縁部と
なり、導電性金属層部分を微細に分離することができる
。その結果、多層配線材料に応用することができる。ま
た、レーザ光出力と照射時間を所定のものに制御すれば
、第10図に示すように、特定層まで絶縁部とすること
が可能となり、多層配線を容易に行うことができる。
照射すると、照射部分の金属層が昇華するため絶縁部と
なり、導電性金属層部分を微細に分離することができる
。その結果、多層配線材料に応用することができる。ま
た、レーザ光出力と照射時間を所定のものに制御すれば
、第10図に示すように、特定層まで絶縁部とすること
が可能となり、多層配線を容易に行うことができる。
第10図に示す酸化物−金属多層膜において。
酸化物−金属多層膜の膜厚および層間隔を変えることに
より、透過光に対する選択透過特性を所定の値に制御す
ることができる。その結果、光フィルタとして用いるこ
とができる。また、金属層に種々の金属を用いることに
よって光波長を制御し、複数の多層膜で任意の色を表示
可能な多層光表示板に応用できる。また、多層膜の膜面
にレーザ光を照射して形成される透明微小孔を利用し、
金属層での光の屈折率を変化させる光導波路として利用
できる。またレーザ光照射により形成される微小孔の径
を、レーザ光出力と照射時間でコントロールして、さら
に微小孔の怪を小さくすることができ、その結果、濾過
フィルタや人工透析器のフィルタなど医療用フィルタに
応用することが可能である。
より、透過光に対する選択透過特性を所定の値に制御す
ることができる。その結果、光フィルタとして用いるこ
とができる。また、金属層に種々の金属を用いることに
よって光波長を制御し、複数の多層膜で任意の色を表示
可能な多層光表示板に応用できる。また、多層膜の膜面
にレーザ光を照射して形成される透明微小孔を利用し、
金属層での光の屈折率を変化させる光導波路として利用
できる。またレーザ光照射により形成される微小孔の径
を、レーザ光出力と照射時間でコントロールして、さら
に微小孔の怪を小さくすることができ、その結果、濾過
フィルタや人工透析器のフィルタなど医療用フィルタに
応用することが可能である。
また、レーザ光照射部である透明微小孔と照射してない
部分とでの光反射率の変化を読み取り、光ディスクや多
層高密度光ディスクに応用することができる。また、照
射部と未照射部との透過光の波長差を読み取る光ディス
クに用いることもできる。
部分とでの光反射率の変化を読み取り、光ディスクや多
層高密度光ディスクに応用することができる。また、照
射部と未照射部との透過光の波長差を読み取る光ディス
クに用いることもできる。
さらに、酸化物−金属多層膜中での透明微小孔(光透過
性空洞部)を、レーザ光を用いて簡易、迅速に形成する
ことができる。
性空洞部)を、レーザ光を用いて簡易、迅速に形成する
ことができる。
以上説明したように本発明にかかる酸化物−金属多層膜
によれば、金属薄膜中に存在する遷移金属原子により、
所定波長の光を吸収できるために、光選択透過性を有す
る。
によれば、金属薄膜中に存在する遷移金属原子により、
所定波長の光を吸収できるために、光選択透過性を有す
る。
また、金属薄膜中には光透性空洞部を有するために、か
かる部分で光の透過性を有する。
かる部分で光の透過性を有する。
このような本発明にかかる酸化物−金属多層膜では、熱
に安定な酸化物および金属を持ちいているために、熱安
定性を有する。
に安定な酸化物および金属を持ちいているために、熱安
定性を有する。
また、本発明に係る酸化物−金属多層膜の製造方法によ
れば、レーザ光によって容易かつ迅速に、多層膜の任意
の場所に光透過性空洞部を形成することができる。
れば、レーザ光によって容易かつ迅速に、多層膜の任意
の場所に光透過性空洞部を形成することができる。
第1図は透過性の波長と強度の関係を各遷移金属毎に示
したグラフ、第2図は透過光の波長と遷移金属のdi1
i子数との関係を示すグラフ、第3図は5iOz、 A
Q zOsを用いた場合の透過光の波長と強度の関係
を示すグラフ、第4図は酸化物−金属多層膜にレーザ光
が照射された場合の透過光の波長と強度の関係を示すグ
ラフ、第5図は酸化物−金属多層膜の層間隔と透過光強
度の関係を示すグラフ、第6図は酸化物−金属多層膜の
層間隔と透過光の波長幅の関係を示すグラフ、第7図は
酸化物−金属多層膜の膜厚と透過光強度の関係を示すグ
ラフ、第8図は酸化物−金属多層膜のレーザ光照射前と
照射後の関係を示す多層膜の断面構成図。 第9図は酸化物−金属多層膜にレーザ光を照射して形成
された多層配線材料の拡大図、第10図は第9図の多層
配線材料中に形成された光透過性空洞部を有する多層配
線材料の断面構成図である。
したグラフ、第2図は透過光の波長と遷移金属のdi1
i子数との関係を示すグラフ、第3図は5iOz、 A
Q zOsを用いた場合の透過光の波長と強度の関係
を示すグラフ、第4図は酸化物−金属多層膜にレーザ光
が照射された場合の透過光の波長と強度の関係を示すグ
ラフ、第5図は酸化物−金属多層膜の層間隔と透過光強
度の関係を示すグラフ、第6図は酸化物−金属多層膜の
層間隔と透過光の波長幅の関係を示すグラフ、第7図は
酸化物−金属多層膜の膜厚と透過光強度の関係を示すグ
ラフ、第8図は酸化物−金属多層膜のレーザ光照射前と
照射後の関係を示す多層膜の断面構成図。 第9図は酸化物−金属多層膜にレーザ光を照射して形成
された多層配線材料の拡大図、第10図は第9図の多層
配線材料中に形成された光透過性空洞部を有する多層配
線材料の断面構成図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、光透過性酸化物からなる酸化物薄膜と、3d、4d
、5d遷移金属の少なくとも一種の金属からなる金属薄
膜とが交互に積層されてなる酸化物−金属多層膜。 2、特許請求の範囲第1項において、上記酸化物薄膜は
、500Å以下の膜厚を有するものである酸化物−金属
多層膜。 3、光透過性酸化物からなる酸化物薄膜と、3d、4d
、5d遷移金属の少なくとも一種の金属からなる金属薄
膜とが交互に積層されてなり、かつ光透過性空洞部を有
してなることを特徴とする酸化物−金属多層膜。 4、特許請求の範囲第3項において、上記酸化物薄膜は
、500Å以下の膜厚を有するものである酸化物−金属
多層膜。 5、光透過性酸化物からなる酸化物薄膜と、3d、4d
、5d遷移金属の少なくとも一種の金属からなる金属薄
膜とを交互に積層して酸化物−金属多層膜を形成し、当
該酸化物−金属多層膜にレーザ光を照射し、当該レーザ
光照射金属薄膜部分に光透過性空洞部を形成することを
特徴とする酸化物−金属多層膜の製造方法。 6、特許請求の範囲第5項において、上記金属薄膜は、
500Å以下の膜厚を有するものであることを特徴とす
る酸化物−金属多層膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2161086A JPS62178906A (ja) | 1986-02-03 | 1986-02-03 | 酸化物−金属多層膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2161086A JPS62178906A (ja) | 1986-02-03 | 1986-02-03 | 酸化物−金属多層膜およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62178906A true JPS62178906A (ja) | 1987-08-06 |
Family
ID=12059805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2161086A Pending JPS62178906A (ja) | 1986-02-03 | 1986-02-03 | 酸化物−金属多層膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62178906A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0478621A1 (en) * | 1989-06-17 | 1992-04-08 | GLICK, William F. | Color display system using thin film color control |
DE4442045A1 (de) * | 1994-11-25 | 1996-05-30 | Fraunhofer Ges Forschung | Interferenzfilter |
EP1571467A3 (en) * | 2004-02-27 | 2005-11-23 | Bose Corporation | Selectively reflecting optical component, in particular reflection screen |
JP2008033341A (ja) * | 2007-08-21 | 2008-02-14 | Seiko Epson Corp | 多層膜カットフィルターの製造方法 |
-
1986
- 1986-02-03 JP JP2161086A patent/JPS62178906A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0478621A1 (en) * | 1989-06-17 | 1992-04-08 | GLICK, William F. | Color display system using thin film color control |
EP0478621A4 (en) * | 1989-06-17 | 1993-02-03 | William F. Glick | Color display system using thin film color control |
DE4442045A1 (de) * | 1994-11-25 | 1996-05-30 | Fraunhofer Ges Forschung | Interferenzfilter |
DE4442045C2 (de) * | 1994-11-25 | 1998-04-23 | Fraunhofer Ges Forschung | Interferenzfilter |
EP1571467A3 (en) * | 2004-02-27 | 2005-11-23 | Bose Corporation | Selectively reflecting optical component, in particular reflection screen |
JP2008033341A (ja) * | 2007-08-21 | 2008-02-14 | Seiko Epson Corp | 多層膜カットフィルターの製造方法 |
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