JPS62178305A - 象嵌状装飾面を備えた窯業品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 （産業上の利用分野） 本発明は、装飾面が象嵌状に表現された、例えばタイル
等の窯業品を製造する方法に関する。

（従来の技術） 第３図は象嵌状装飾面を備えたタイル（以下、装飾タイ
ルという）を概略して示す側断面図である。この装飾タ
イルは、タイル本体１の上面が装飾面１ａとなっており
、該装飾面１ａの一部に装飾チップ２が埋め込まれて成
るものである。該装飾チップ２は、前記タイル本体１の
形成材料とは異種の材料を用いて形成されており、該タ
イル本体１の装飾面１ａ全体に対して装飾チップ２の輪
郭が明瞭に判別できるようにして審美性を醸し出してい
る。なお、上記装飾タイルの下面に設けられた凹凸は、
裏足である。また、このような装飾タイルの中には、装
飾チップ２が、タイル本体１の装飾面１ａに複数個点在
するようなものもある。

ところで、従来、この装飾タイルは乾式法により製造す
るのが一般的とされており、その製造方法には大略して
次の２通りがあった。

まず、一つの方法（以下、第１製造方法という）は、タ
イル本体１と装飾チップ２とを各別に成形。

焼成し、これら両者を後工程において接着剤で接着する
というものである。

また、他方の方法（以下、第２製造方法という）は、第
４図（イ）乃至（ハ）に示す如き特殊な乾式加圧機（以
下、特殊プレス機という）を使用するものであった。つ
まり、この特殊プレス機は、下型３が複数に分割（図面
では二分割のものを示す）されており、各分割型３ａ、
　３ｂが独自に昇降動作できるようになっている。この
第２製造方法を、その流れに沿って分脱すると、まず、
同図（イ）に示す如く、特殊プレス機の下型３における
一部の分割型３ａを下降させて、他の分割型３ｂと枠型
５との間に凹部４を形成させる。そして、該凹部４内に
装飾チップ２　（第３図参照）用の乾式坏土を装填し、
該乾式坏土の装頂上面を上型（図示省略）で軽く押さえ
ながら下型３の前記分割型３ａを所定高さに上昇させ、
同図（ロ）に示す如く装飾チップ２の生素地体（２）を
得る。しかる後、同図（ハ）に示す如く、下型３におけ
る全分割型３ａ、　３ｂを同一レベルに合わせ、下型３
と枠型５とによって形成される凹部６　（前記装飾チッ
プ２の生素地体（２）分を除く）内に、タイル本体ｌ　
（第３図参照）用の乾式坏土を装填し、全体的にプレス
して装飾タイルの生素地体を得、これを後工程で焼成す
るというものである。

（発明が解決しようとする問題点） 第１製造方法は、タイル本体１と装飾チップ２との双方
に、各別な焼成歪（収縮や反り等）が発生しているもの
であり、両者の整合性に多くの問題点があった。また、
タイル本体１と装飾チップ２との接着工程が面倒である
と共に、接着剤が両者の隙間からはみ出すこともあった
。更に、タイル本体ｌと装飾チップ２との接着力には保
証がなく、装飾タイルを長年使用することにより、装飾
チップ２が外れてしまうこともあった。

また、第２製造方法では、装飾タイルにおいて、その大
きさの異なるものや装飾チップ２の形状が異なるものを
種々製造しようとするときは、そのｆｌ類の分だけ特殊
プレス機の下型（分割型相互の組合せ形状が異なる種々
の下型）が必要となり、下型の製造コストが膨大となっ
ていた。従って実質的には、装飾タイルにおいて、その
大きさや装飾チップ２の形状は狭隘に制限されざるを得
ない傾向になっていた。しかも、特殊プレス機の運転態
様は複雑であり、その生産性が劣悪であるという問題点
もあった。

本発明は、上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、従来の第１製造方法や第２製造方法等にみられる全
ての問題点を解決した、象嵌状装飾面を備えた窯業品の
新規な製造方法（以下、本発明方法という）を提供する
ことを目的とする。

「発明の構成」 （問題点を解決するための手段） 本発明方法の要旨とするところは、乾式法等により成形
した生素地又は鉱物等を象嵌用装飾チップ材とし、乾式
加圧機の対向加圧面間に形成される成形凹部内へ窯業品
本体用の坏土を装填すると共に、該装填坏土の、窯業品
本体の装飾面となる側の面（上面又は下面）に前記装飾
チップ材を介在させて、該装飾チップ材及び装填坏土を
同時にプレスして複合生素地を得、該複合生素地を焼成
することである。

（作用） 窯業品本体（前記従来例ではタイル本体１として説明）
の本体生素地を、乾式加圧機（以下、単にプレス機とい
う）によって成形するに際して、装飾チップ材（従来の
第２製造方法で説明した装飾チップ２の生素地体（２）
に相当する）及び前記本体生素地を形成する坏土の両者
を、前記プレス機の上型加圧面と下型加圧面との間に形
成される成形凹部内へ装填し、この両者を同時にプレス
している。そして、前記装飾チップ材は、装填坏土の上
面とプレス機の上型加圧面との間の面又は装填坏土の下
面とプレス機の下型加圧面との間の面に介在するように
規定している。つまり、装填坏土に対する装飾チップ材
の位置関係は、プレス機における上型と下型との組合せ
態様により分けられるものであって、例えば、窯業品の
装飾面を成形する加圧面が下型に形成されているときは
、該下型の加圧面上に装飾チップ材を裏向きに置き、そ
の後に坏土を装填するようにする。また反対に、窯業品
の装飾面を成形する加圧面が上型に形成されているとき
は、プレス機の成形凹部内に坏土を装填した後、該装填
環上の上面に装飾チップ材を表向きに置くようにする。

このような状況でプレスして得られた複合生素地は、そ
の装飾素面において、装飾チップ材と本体生、素地との
接合界面が隙間なく充填されたものとなる。この点につ
いて詳しく説明すると、装飾チップ材は、乾式法等によ
り成形した生素地又は鉱物等をそのまま使用している。

換言すると、装飾チップ材は未だ焼成されていない状態
にあり、その輪郭ははっきりしたもの（稜線部分が鋭角
なもの）である、従って、この装飾チップ材を、窯業品
本体用の坏土と同時にプレスすれば、その圧縮力により
、該坏土が装飾チップ材の周囲面形状に応じて微細に詰
め込まれるようになる。このため、前記複合生素地を焼
成しても、前記装飾チップ材と本体生素地との接合界面
部分が丸みを帯びるようなことはな（、窯業品の外観と
して最も重要性のある装飾面は害されない、また、本発
明方法では、従来の第２製造方法で用いていた如き特殊
プレス機と異なり、上型及び／又は下型が全体として昇
降動作する、ごく一般的なプレス機を用いることができ
るので、その生産性は格段と向上する。しかも、前記プ
レス機の下型加圧面又は装填環上の上面に対して、装飾
チップ材の配置位置を適宜変更させたり、該装飾チップ
材の形状を適宜変更させたりすることも自在であるから
、窯業品における装飾面の種類を無限に拡げることがで
きる。

（実施例） 以下本発明を、その実施例を示す図面に基づいて説明す
ると次のとおりである。なお、本実施例においても、装
飾タイルを製造する場合を例に挙げて説明することとす
る。

本発明方法の最も特徴とするところは、窯業品本体（以
下、タイル本体１　〔第３図参照〕という）の本体生素
地を成形するにあたって、該本体生素地を形成する坏土
と共に成形済み且つ未焼成の装飾チップ材を、プレス機
の成形凹部内へ装填することにある。

まず、装飾チップ材について説明する。該装飾チップ材
は、坏土を乾式法等により成形してなる生素地又は鉱物
等であって、その外形状は任意である。但し、厚さ寸法
は５寵以下としておくことが好ましい、この理由は、も
し、装飾チップ材を５鶴よりも分厚くすると、その後の
プレス工程で成形する本体生素地は、各加圧点における
装飾チップ材の存否により坏土充填密度に懸隔の差が生
じ、焼成時に亀裂や割れ又は反りを招くおそれがあるか
らである。一方、装飾チップ材は、薄すぎる場合も作業
の困難性を招くものとなる０本発明者の実験によれば、
装飾チップ材の厚さは２〜３鴎が最適であった。尚、前
記装飾チップ材を乾式法により成形する場合は、１００
〜１５０ｋｇ／ａｄ程度の低圧力でプレスしておくのが
好ましい。なぜならば、該装飾チップ材は、後工程にお
いて再びプレスしなければならないからである。

次に、第１図に示すように、複数の前記装飾チップ材１
０．１０．・・・を裏向きにして、プレス機における下
型７の加圧面７ａ上に並べる。当然の如く、装飾チップ
材１０の配置パターンは任意である。そして、前記下型
７と枠型８との間に形成される成形凹部１１内へ、タイ
ル本体ｌ　（第３図参照）用の坏±１２を装填する。該
坏土１２は、前記装飾チップ材１０とは異種の材料とす
ると共に、その線膨張率（焼成による収縮量）が、前記
装飾チップ材１０と近似するように選出するのが好まし
い、そして、プレス機の上型９を下降させて成形凹部１
１内の装填環±１２を２００〜５００ｋｇ　／−の高圧
力でプレスし、複合生素地を得る。なお、図中において
上型９の加圧面９ａに形成された凹凸は、タイル本体１
　（第３図参照）の裏足を形成させるためのものである
。

しかる後、前記複合生素地を焼成し、装飾タイルを得る
。

（別態様の検討） 第２図は、別態様の本発明方法を示す側断面図である０
本実施例で用いるプレス機は、その上型１３に、タイル
本体１の装飾面１ａを成形する加圧面１３ａが形成され
ている。従って、前記実施例と異なり、まず、下型７と
枠型８との間に形成される成形凹部１１内へ坏±１２を
装填した後に、該装填坏土１２上に装飾チップ材１５．
１５．・・・を上向きにして並べるようにした。また、
該装飾チップ材１５は、その断面形状が台形状となるよ
うに形成した。このため、プレス後の複合生素地を焼成
して得た装飾タイルは、装飾チップがタイル本体に対し
て蟻足状に埋め込まれたものとなり、該装飾チップが外
れることは決してない。また、同図に示す本発明方法で
は、下型７の加圧面７ａ上に軟質ゴムからなるマット１
４を敷設した。該マット１４は、装飾チップ材１５の存
否により少しの差異を生じようとする、各加圧点相互の
坏土充虜密度を均等に均らすためのものである。このよ
うに、本発明方法の細部にわたる構成等は、実施の態様
に応じて適宜変更可能なものである。

「発明の効果」 以上の説明で明らかなように、本発明に係る象嵌状装飾
面を備えた窯業品の製造方法によれば、従来における第
１製造方法や第２！！！！造方法等に見られる全ての問
題点を解決することができた。つまり、窯業品本体の外
形状や装飾チップの形状。

嵌め込み位置等を自由に変更することができ、しかもそ
れらの変更が至極簡単にできる。また、本発明方法に用
いるプレス機は、上型及び／又は下型が全体として昇降
動作するだけの一般的なものでよ（、且つ本体生素地と
装飾チップ材との接着工程等が不要であるから窯業品の
生産性が格段と向上する等、幾多の優れた利点を有して
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法を示す側断面図、第２図は別態様の
本発明方法を示す側断面図、第３図は象嵌状装飾面を備
えた装飾タイルを概略して示す側断面図、第４図（イ）
乃至（ハ）は、いずれも従来における乾式法による第２
製造方法を概略して示す側断面図である。　・ １・・・タイル本体　　　　１ａ・・・装飾面２・・・
装飾チップ　　　　７・・・下型７ａ・・・加圧面　　
　　　　８・・・枠型９．１３・・・上型　　　　　９
．１３ａ・・・加圧面１０、１５・・・装飾チップ材 １１・・・プレス機の成形凹部 １２・・・装填坏土 特許出願人　　株式会社イナックス 代　理　人　　弁理士　内田敏彦 第３図 （イ） 第 （ｌい

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、乾式法等により成形した生素地又は鉱物等を象嵌用
   装飾チップ材とし、乾式加圧機の対向加圧面間に形成さ
   れる成形凹部内へ窯業品本体用の坏土を装填すると共に
   、該装填坏土の、窯業品本体の装飾面となる側の面（上
   面又は下面）に前記装飾チップ材を介在させて、該装飾
   チップ材及び装填坏土を同時にプレスして複合生素地を
   得、該複合生素地を焼成することを特徴とする象嵌状装
   飾面を備えた窯業品の製造方法。