JPS62170729A - ロ−タリピストンエンジンの吸気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はロータリピストンエンジンの吸気装置に関する
ものである。

（従来技術） 一般にエンジンにおいては、吸気充填量の少ない中・軽
負荷運転時には吸気が絞り弁によって絞られるところか
ら吸入行程時に作動室の負圧度が大きくなって大きなボ
ンピングロスが発生し、エンジン出力の低下、あるいは
燃費効率の悪化等の不具合が生じることが知られている
が、このような現象は往復ピストンエンジンに限らず、
ロータリピストンエンジンにおいても同様に起こり得る
ものである。

このような中・軽負荷運転時におけるボンピングロスを
低減させる方法のひとつとして、吸入行程においては吸
気を絞ることなくほぼ大気圧状態で作動室内に吸入し、
圧縮行程において余分の吸気を作動室から排出すること
によって必要な吸気充填量を確保する方法が知られてお
り、これをロータリピストンエンジンに適用した具体例
としては例えば特開昭５８−１７２４２９号公報に開示
されるものがある。

この公知例の吸気装置は、インタメディエイトハウジン
グをその厚さ方向に貫通して連通路を形成し、この連通
路を介して、上記インタメディエイトハウジングの両側
に形成される一対のトロコイド空間のうち、一方のトロ
コイド空間の圧縮行程にある作動室と他方のトロコイド
空間の吸気行程にある作動室とを相互に連通可能とする
ととも一３＝ に、上記連通路に、エンジン負荷に対応して通気量を制
御する制御弁を設け、実質吸気量の少なくてよい中・軽
負荷時には上記連通路を開いて圧縮行程にある作動室か
らの余剰作動ガス（混合気）を吸気行程にある作動室側
に流出させることにより実質吸気量を制限しつつポンピ
ングロスを低減させ、また高負荷時には」二足連通路を
閉じて実質吸気量と高圧縮比を確保するようにしたもの
である。

ところが、この公知例の吸気装置においては、中・軽負
荷時におけるボンピンクロスは効果的に低減できる反面
、次のような理由により幾分、中・軽負荷時において燃
焼性が低下するおそれがあった。

すなわち、ロータリピストンエンジンにおいては、トロ
コイド空間内に形成される作動室が偏平空間とされしか
もこの偏平空間がロータの回転に伴なって複雑に形状を
変化させながらロータハウジングのトロコイド内周面に
沿ってその周方向に移動ずろため、該作動室内における
吸気の流れは強いスキッシュ流となり、スワール流はほ
とんど発生せず、作動室内における吸気と燃料とのミキ
シング作用が必ずしも十分に得られない場合がある。

このため、作動ガスの充填量が少ないエンジンの中・軽
負荷運転時、特に低速・低負荷運転時においては、作動
室内へ吸入される作動ガスの流速が遅いこともあって作
動室内における吸気と燃料とのミキシング作用が十分に
得られない場合があり、これが混合気の燃焼性悪化の原
因ではないかと考えられる。このような現象は、ロータ
リピストンエンジンの内でも、特に作動室内にインジェ
クターから直接燃料を吹き込むようにした直接噴射式エ
ンジンのように吸気と燃料との混合可能時間が比較的短
いエンジンにおいて特に問題となる。

（発明の目的） 本発明は上記従来技術の項で指摘した問題点を解決しよ
うとするもので、吸気行程にある作動室と圧縮行程にあ
る作動室とを連通路で相互に連通させ、該連通路の開閉
を制御弁により制御するようにしたロータリピストンエ
ンジンにおいて、連通路が制御弁により開路される運転
領域、即ち、中・軽負荷運転領域における燃焼性の向上
を図り得るようにすることを目的とするものである。

（目的を達成するための手段） 本発明は上記の目的を達成するための手段として、一対
のサイドハウジングとトロコイド内周面を有する少なく
とも２個のロータハウジングと少なくとも１個のインタ
メディエイトハウジングとで構成され且つ上記インタメ
ディエイトハウジングの両側にそれぞれトロコイド空間
を形成してなるハウジングアセンブリの上記各トロコイ
ド空間内にロータを収容して該ロータを偏心軸の周りで
遊星回転運動させる如くする一方、上記インタメディエ
イトハウジングに、該インタメディエイトハウジングの
両側に位置する一対のトロコイド空間のうちの一方のト
ロコイド空間の圧縮行程中にある作動室と他方のトロコ
イド空間の吸気行程中にある作動室とを相互に連通せし
める如く作用する連通路を形成するとともに、該連通路
に、エンジン負荷の大きさに応じて通気量を制御する如
く作用する制御弁を設（プてなるロータリピストンエン
ジンの吸気装置において、−に記述通路が形成されたイ
ンターメディエイトハウジングに対してトロコイド空間
を挟んで対向ずろサイドハウジングあるいはインターメ
ディエイトハウジングのしかも上記連通路の開口端に対
向する而に少なくともエンジンの低速・低負荷運転領域
において上記トロコイド空間内に吸気を導入せしめる如
く作用する吸気ポートを開口させたものである。

（作　用） 本発明では上記の手段により、連通路を介して一方のト
ロコイド空間側の圧縮行程にある作動室側から他方のト
ロコイド空間側の吸気行程にある作動室側に混合気の一
部が流出せしめられろ中・軽負荷運転領域（ボンピング
ロス低減領域）においては、吸入行程にある作動室内に
、該作動室を挟んで対向形成された連通路と吸気ポート
の両方から作動ガスが吸入されるため、この対向状態で
作動室内に流入する二つの流れにより該作動室内にスワ
ール流が形成され、作動室内における吸気ととになる。

（実施例） 以下、第１図ないし第３図を参照して本発明の好適な実
施例を説明する。

（構成） 第１図及び第２図には本発明の実施例に係る吸気装置を
備えた直噴式の自動車用２０−タ弐ロータリピストンエ
ンジンＺが示されており、図中符号１は下記の各ハウジ
ングより構成されるハウジングアセンブリである。この
ハウジングアセンブリ１は、一対のサイドハウジング２
，３とトロコイド内周面を有する２個のロータハウジン
グ４．５と１個のインタメディエイトハウジング６とを
所定順序で連結固定して構成されており、インタメディ
エイトハウジング６の両側にはそれぞれのトロコイド空
間１０．ＩＩが形成されている。

このハウジングアセンブリ１の各トロコイド空間１０．
１１内には、それぞれ偏心軸９の周りで遊星回転運動す
るロータ７．８が相互に１８０’の８一 回転位相をもって嵌装されており、それぞれロータ７．
８の三辺」二に二つの作動室１０Ａ、１０Ｂ。

１０Ｃ，同＋　１Ａ、Ｉ　ＩＢ、Ｉ　ＩＣを形成した第
１のエンジンユニットＸ１と第２のエンジンユニットＸ
、を構成している。

各ロータハウジング４．５には、その周壁を内外方向に
貫通ずる如くしてそれぞれ排気ポート２７．２７が形成
されている。

一方、各トロコイド空間１０．１１をその両側から挟む
一対のサイドハウジング２，３とインタメディエイトハ
ウジング６のうち、サイドハウジング２．３にはそれぞ
れ第１の吸気ポート２１Ａ。

２２Ａが１個づつ形成されており、これに対してインク
メディエイ）・ハウジング６にはその両側面にそれぞれ
開口する一対の第２の吸気ポート２１Ｂ、２２Ｂが形成
されており、該各トロコイド空間１０．１１に吸入され
る吸気は、低速・低負荷運転を含む中・軽負荷運転時に
はそれぞれ第１の吸気ポート２　＋　Ａ、２２へのみか
ら、これに対して高負荷運転時には第１の吸気ポート２
１Ａ、２２Ａと第２の吸気ポート２１Ｂ、２２Ｂの両方
から選択的に吸入される。

一方、インタメディエイトハウジング６の上記第２の吸
気ポート２１Ｂ、２２Ｂ形成位置よりも適宜寸法だけロ
ータ回転方向リーディング側位置には、該インタメディ
エイトハウジング６をその厚さ方向に貫通して適宜通路
面積をもつ連通路１２が形成されており、該インタメデ
ィエイトハウジング６の両側に位置する一対のトロコイ
Ｆ　空間１０．１１は該連通路１２を介して相互に連通
せしめられている。この連通路１２の両トロコイド空間
１０，１１に対する開口位置は、該両トロコイド空間１
０．ＩＩ内にそれぞれ嵌装されたロータ７．８の作動に
関連して設定されろものであり、この実施例においては
第１図に示すように一方のエンジンユニットＸ、（又は
Ｘ、）のトロコイド空間１０（又は１１）の圧縮行程に
ある作動室１０Ｃ（又は１０Ｂ）と他方のエンジンユニ
ットＸ、（又はＸυのトロコイド空間１１（又は１０）
の吸入行程にある作動室１１Ｂ（又は１０Ｃ）とを相互
に連通せしめ得るような位置とされている。

従って、連通路１２の開口位置は、第１図及び第２図に
それぞれ示すように、第１の吸気ポート２＋Ａ、２２Ａ
及び第２の吸気ポート２１　Ｂ、２２Ｂよりもロータ回
転方向リーディング側に開口することになる。

さらに、この連通路１２には、第１図及び第２図に示す
ように該連通路１２を開閉制御するための制御弁Ｉ５が
取付：Ｊられている。この制御弁１５は、連通路１２に
重合連通可能な貫通穴１５ａを形成した円軸体よりなる
ロークリバルブで構成されており、アクセルペダル（図
示省略）の踏込操作に連動して回動操作され、しかもそ
の作動特性は、アクセルペダルの踏込量の増大に伴なっ
て開度が次第に減少するように設定されている。

さらに、両エンジンユニットＸ　＋　、　Ｘ　２のロー
タハウジング４．５には、その周壁を内外方向に貫通さ
せてインジェクター１６．１７がそれぞれ取付けられて
いる。このインジェクター１６．１７の各トロコイド空
間１０，１１に対する取付位置は、上記連通路１２と各
第１の吸気ボー）２１Ａ。

２２Ａをそれぞれ結ぶ直線上のほぼ中間位置に向けて燃
料を噴射できるような位置とされている。

尚、第１図において符号１８Ａ、１８Ｂは点火プラグで
ある。

（作動並びにその作用） 続いて、このロータリピストンエンジンＺの作動並びに
その作用を簡単に説明する。

先ず、アクセルペダルが大きく踏み込まれる高負荷運転
時であるが、この場合には、吸気は第１の吸気ポート２
１Ａ、２２Ａと第２の吸気ポート２１　Ｂ、２２Ｂの両
方から同時に吸入される。またこの場合には制御弁１５
によって連通路１２が閉じられているため、該連通路１
２を通しての作動ガス（各吸気ポート２　＋　Ａ、２２
Ａ、同２１Ｂ。

２２Ｂから吸入される吸気（新気）とインジェクター１
６から噴射される燃料との混合気）の流通はなく、ロー
タ７．８によってそれぞれ各吸気ポート２１Ａ、２２Ａ
、同２１Ｂ、２２Ｂが閉じられた時点から混合気の圧縮
が開始され、高吸気充填量及び高圧縮比が実現される。

又、この場合には、連通路１２を混合気が流通しないた
め、該混合気が排気ガスの熱によって加熱されるという
ことがなく、混合気の温度上昇に起因する充填効率の低
下あるいはノッキング発生が未然に防止されることとな
る。

これに対して、アクセルペダルの踏み込み量の少ない低
・中負荷運転領域、即ち、ボンピングロス低減領域にお
いては、吸気は第１の吸気ポート２＋Ａ、２２Ａから吸
入される。またこの場合には、アクセルペダルの踏み込
み量に対応して連通路１２が開かれているため、２つの
トロコイド空間１０．１１の間においては、圧縮行程中
であっても連通路１２がロータ７．８によって閉塞され
るまでの間は実質的に混合気の圧縮は行なわれず、例え
ば図示するロータ回転位置にあっては、一方のトロコイ
ド空間１０の圧縮行程にある作動室ＩＯＣ内の混合気は
他方のトロコイド空間１１の吸気行程にある作動室１１
Ｂ側に流出して該吸気行程にある作動室１１Ｂ内の吸気
（燃料はまだ噴射されていない）と混合される（この混
合気の排出量は制御弁１５によって制御される連通路１
２の開度によって制御されるものであり、これにより圧
縮行程にある作動室１０Ｃにおける必要吸気充填量が確
保される）。

一方、第２図に示す如くトロコイド空間ＩＯ側の圧縮行
程にある作動室１０Ｇから余剰混合気Ｇが導入されるト
ロコイド空間１１側の吸入行程にある作動室１１Ｂ内に
おいては混合気Ｇが連通路１２から（この連通路１２を
介して導入される混合気Ｇを以下においては便宜上、−
次混合気という）、また吸気Ａが第１の吸気ポート２２
Ａから、それぞれ対向状態で導入され、且つ該連通路１
２と第１の吸気ポート２２Ａが径方向に偏位しているこ
ともあって、該−次混合気Ｇと吸気Ａとによって該連通
路１２と第１の吸気ポート２２Ａとのほぼ中間部分にス
ワール流が発生することになる。

このため、このスワール流部分にめがけてインジェクタ
ー１７から燃料が噴射されると、該燃料と吸気Ａと連通
路１２を介して導入された−次混合気Ｇとは効率的に且
つ素早く混合されほぼ作動室ＩＩＢのほぼ全域において
ほぼ均一濃度をもつ二次混合気とされる。従って、この
ミキシング状態の良好な二次混合気が燃焼行程において
燃焼することにより、混合気中に不活性ガス成分が多く
なるエンジンの中・軽負荷運転時にあるにもかかわらず
高水準の燃焼性が実現され、またＨ　Ｃ等の未燃ガス成
分の発生も少なく、排気エミッションも向」ニすること
となる。

尚、この二次混合気の一部は、圧縮行程において他方の
トロコイド空間ＩＯ側の吸入行程にある作動室に一次混
合気として連通路１２を介して排出される。

（発明の効果） 本発明は、一対のサイドハウジングとトロコイド内周面
を有する少なくとも２個のロータハウジングと少なくと
も１個のインタメディエイトハウジングとで構成され「
］つ上記インタメディエイトハウジングの両側にそれぞ
れトロコイド空間を形成してなるハウノングアセンブリ
の上記各トロコイド空間内にロータを収容して該ロータ
を偏心軸の周りで遊星回転運動させる如くする一方、上
記インタメディエイトハウジングに、該インタメディエ
イトハウジングの両側に位置する一対のトロコイド空間
のうちの一方のトロコイド空間の圧縮行程中にある作動
室と他方のトロコイド空間の吸気行程中にある作動室と
を相互に連通せしめる如く作用する連通路を形成すると
ともに、該連通路に、エンジン負荷の大きさに応じて通
気量を制御する如く作用する制御弁を設けてなるロータ
リピストンエンジンの吸気装置において、」二足連通路
が形成されたインターメディエイトハウジングに対して
トロコイド空間を挟んで対向するサイドハウジングある
いはインターメディエイトハウジングのしかも」二足連
通路の開口端に対向する面に少なくともエンジンの低速
・低負荷運転領域において上記トロコイド空間内に吸気
を導入せしめる如く作用する吸気ポートを開口させたこ
とを特徴とするものである。

従って、本発明のロータリピストンエンジンの吸気装置
によれば、一方のトロコイド空間の圧縮行程にある作動
室から他方のトロコイド空間の吸気行程にある作動室側
に混合気の一部が流出せしめられるボンピングロス低減
領域においては、吸入行程にある作動室内に、該作動室
を挟んで対向形成された連通路と吸気ポートの両方から
それぞれ作動ガスが吸入されるため、この対向状態で作
動室内に流入する二つの流れにより該作動室内にスワー
ル流が形成され、作動室内における吸気と燃料とのミキ
シング作用がより一層促進され、それだけ中・軽負荷運
転領域における燃焼性が向上するという効果が得られる
こととなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る吸気装置を備えたロータ
リピストンエンジンの側面図、第２図は第１図の■−■
縦断面図である。 ｌ　　・・・・・ハウジングアセンブリ２．３・・・・
・サイドハウジング ４．５・・・・・ロータハウジング ６　　・・・・・インタメディエイトハウジング７．８
・・・・・ロータ ９　　・・・・・偏心軸 ｔｏ、１１・・・・・制御弁 １２　・・・・・連通路 Ｉ５　・・・・・トロコイド空間 １６．１７・・・・・インジェクター ２２Ａ、２２Ｂ ／　・・・・・ハウジングアセンブリ ！、３・・・・・サイドハウジング ４Ｚ、、ｔ・・・・・ロータハウジング乙　・・・・・
インタメディエイトハウジング７、ｆ・・・・・ロータ ９　・・・・・・偏心軸 ＩＯ９／／・・・・制御弁 ／２・・・・・連通路 ／Ｓ・・・・・トロコイド空間

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、一対のサイドハウジングとトロコイド内周面を有す
   る少なくとも２個のロータハウジングと少なくとも１個
   のインタメディエイトハウジングとで構成され且つ上記
   インタメディエイトハウジングの両側にそれぞれトロコ
   イド空間を形成してなるハウジングアセンブリの上記各
   トロコイド空間内にロータを収容して該ロータを偏心軸
   の周りで遊星回転運動させる如くする一方、上記インタ
   メディエイトハウジングに、該インタメディエイトハウ
   ジングの両側に位置する一対のトロコイド空間のうちの
   一方のトロコイド空間の圧縮行程中にある作動室と他方
   のトロコイド空間の吸気行程中にある作動室とを相互に
   連通せしめる如く作用する連通路を形成するとともに、
   該連通路に、エンジン負荷の大きさに応じて通気量を制
   御する如く作用する制御弁を設けてなるロータリピスト
   ンエンジンの吸気装置であって、上記連通路が形成され
   たインターメディエイトハウジングに対してトロコイド
   空間を挟んで対向するサイドハウジングあるいはインタ
   ーメディエイトハウジングのしかも上記連通路の開口端
   に対向する面に少なくともエンジンの低速・低負荷運転
   領域において上記トロコイド空間内に吸気を導入せしめ
   る如く作用する吸気ポートを開口させたことを特徴とす
   るロータリピストンエンジンの吸気装置。