JPS62169640A - 共押出し多層シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は共押出し多層シートに関するものであり、さら
に詳述すれば剛性、ガスバリヤ−性に優れた深絞り容器
の成形に適した共押出し多層シートを提供するものであ
る。

（従来の技術） 一般に線状ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレ
ート（以下ＰＥＴという。）はその優れた機械的特性お
よび化学的特性によってボトルをはじめとする各種容器
の素材として注目され、特に特公昭４４−５１０７号公
報に記載の方法に代表されるＰＥＴシートからの深絞り
容器も剛性、ガスバリヤ−性に優れた容器として需要を
伸ばしつつある。

しかしながら包装技術の向上ならびに包装用途の拡大は
このＰＥＴ容器に対してもより高度の機能性の付加を要
求しており１例えばガスバリヤ−性のより一層の改良も
その一つである。

かかるＰＥＴ容器のガスバリヤ−性改良の手段として、
ＰＥＴよりもさらにガスバリヤ−性に優れた素材である
エチレン／酢酸ビニル共重合物の部分けん化された樹脂
（以下ＥＶＯＨという。）またはこれを主体とするビニ
ル系樹脂とＰＥＴとの共押出し多層シートが提案され、
その技術開発が積極的に進められているが、未だ実用化
されるにいたっていない。

（発明が解決しようとする問題点） このようにＰＥＴ　／ＥＶＯＨの複合化による高機能性
シートの効果が高い評価の下で予測されるにもかかわら
ず、実用化が遅れている最大の理由は両者の接着の問題
にある。

ＰＥＴが高い結晶性で非極性の分子構造を有するのに対
し、　ＲＶＯＨは大きい分子凝集エネルギーの水酸基を
持つ極性の分子構造を有し、このためにＰＵＴとｆ！Ｖ
ＯＲの直接的な接着は不可能である。

したがってＰＵＴ　／ＥＶＯＨの多層シート成形のため
には、その中間に接着剤層が不可欠であるにもかかわら
ず、かかるシートの成形に適した接着剤は未だ見出され
ていない。勿論型なるＰＥＴとＩ！Ｖｏｌ＋の接着が目
的であれば酸無水物基含有ポリオレフィンやエポキシ基
含有ポリオレフィン系あるいはポリウレタン系の接着剤
が既に実用化されている。

またポリアミドやポリエステルをベースとした接着剤の
開発も積極的に進められているが、深絞り等の二次加工
を目的とした共押出し多層シートの接着剤には、接着力
以外に熔融押出適性や延伸加工適性等の二次加工性、さ
らには必要によっては透明性をも要求されることは当然
である。

しかしながら接着性を向上さすべく、各種共重合やポリ
マーアロイ等の変性技術によって、変性の程度が進むほ
ど成形加工性が低下することは一般的に見られる傾向で
あり、かかる特性を総合的にバランスさせることの困難
さがｐｍ’ｒ　／ＥＶＯＨＯ高機能性多層シートの実用
化を遅らしている大きな理由の一つであると言うことが
できる。

（問題点を解決するための手段） 本発明者等はかかる問題点を解決し、剛性、ガスバリヤ
−性に優れ、また必要とあれば透明性も維持可能であり
、さらには深絞り加工等の延伸二次加工性をも付与され
たｐＥｔｌ／接着剤層／　ＲＶＯＩ＋層を基本単位とす
る共押出し多層シートを開発すべく、特に接着剤層につ
いて鋭意研究の結果本発明に到達した。

すなわち本発明はＰＥＴとＨＶＯＩＩの間に２層からな
る接着剤層を設けた構成の多層シートであって。

該接着剤層のうちＰＦ！Ｔ側がスルフォン基含有ポリエ
ステルであり、　ＲＶＯＨ側がポリアミドであることを
特徴とする共押出し多層シートである。

さらにはスルフォン基含有ポリエステルがソジュームス
ルフォイソフタル酸および／またはソジュームスルフォ
テレフタル酸を０．５〜１０モル％共重合されたＰＥＴ
であり、またポリアミドがナイロン６６成分を５〜３０
重量％含むポリアミドであることを特徴とする共押出し
多層シートである。

このような構成のシートは各層間相互に強固な接着力を
持つと同時に９本発明に限定された組成範囲の接着剤層
を用いる時にはシート成形性、深絞り加工性に加えて透
明性にも優れた多層シートを安定して得ることができる
。

本発明に使用するＰＥＴは、主たるくり返し単位がエチ
レンテレフタレートであるポリエステルであり、全酸成
分の１０モル％以下の量でフタル酸。

イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸
、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン
酸あるいはＰ−オキシ安息香酸のごときオキシ酸などを
酸成分として用いることが可能であり、また全アルコー
ル成分の１０モル％以下の量で１，２−プロパンジオー
ル、１，３−プロパンジオール、１）４−ブタンジオー
ル、１，６−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
シクロヘキサンジメタツールのごとき２価アルコール、
トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパン。

ペンタエリスリトールのごとき多価アルコールなどをア
ルコール成分として用いることが可能である。このよう
なＰ！！Ｔは常法による溶融重縮合反応によって１Ｍら
れ、必要あればさらに固相重合反応によって重合度を上
げることができる。

本発明に使用するＩ！　Ｖ　Ｏ１）は商標名“エバール
”に代表されるエチレン／酢酸ビニルのランダム共重合
物をけん化して得られた結晶性ポリマーであり。

極性の水酸基を有しその大きな分子ｉｆ簗エネルギーに
よって極めて優れたガスバリヤ−性を示す。

本発明の接着層の構成成分の一つであるスルフォン基含
有ポリエステルは、ポリエステル中の酸成分の一部にソ
ジュームスルフォイソフタル酸。

ソジュームスルフォテレフタル酸を用いて常法による熔
融重縮合反応によって容易に得られ、さらに高重合度ポ
リマーを必要とする時には固相重合反応も使用できる。

かかるソジュームスルフォイソフタル酸および／または
ソジュームスルフォテレフタル酸の共重合量は０．５モ
ル％以上であればＰＥＴおよびポリアミドに対し充分な
接着力を有することができる。

また１０モル％以上の共重合量ではその接着力も飽和に
達しそれ以上の効果が期待できないと同時にスルフォン
基による吸湿性の影言が住じ、　　ｌ’（Ｖｏｌ＋のガ
スバリヤ−特性に対しても良い結果は与えない。スルフ
ォン基含有ポリエステルの基本物性は本発明によるシー
トの目的上、押出し特性、加工性およびポリマー特性が
できるだけＰＥＴに近いことが望ましいが１これはポリ
エステルとしてスルフォン基含有ＰＥＴを用いることで
解決される。

同じく本発明の接着層の他の構成成分であるポリアミド
としてはポリカプラミド、ポリラウリンラクタム、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド、ポリ１）−アミノウンデカ
ノインク酸などから選ばれる。

これらは単独あるいは共重合、混合物であってもよいが
、ナイロン６６成分を５〜３０重量％含むナイロン６・
６６共重合ポリアミドは特に好ましい。

本発明による多層シートの構成はＰＲＴ　／スルフォン
基含有ポリエステル／ポリアミド／Ｉ！ν０１）を基本
単位として４台の各樹脂専用の押出機を用いて多層グイ
からの押出しにより得られるが、ＰＩＥＴ／スルフォン
基含有ポリエステル／ポリアミド／　ＲＶＯＩＩ／ポリ
アミド／スルフォン基含有ポリエステル／ＰＦＥＴの７
層構造やさらに必要によってはそれ以上の多層構造とす
ることができる。

（作用） 本発明ではＰＥＴとＥＶＯＨの間にＰＥＴやポリアミド
の持つ優れた押出し特性、加工性、ポリマー特性を損な
うことのない範囲で共重合変性されたスルフォン基含有
ポリエステルとポリアミドを配し。

ＰＥＴ　／スルフォン基含有ポリエステル／ポリアミド
およびポリアミド／　ＥＶＯＩ＋の優れた相互接着性を
利用して深絞り成形用途に適した共押出し多層シートと
するものであり２本発明によって得られた多層シートは
１００〜１５０℃の範囲で加熱された後１真空成形また
は圧空成形を行うことにより容易に剛性、ガスバリヤ−
性に優れた容器とすることができる。

（実施例） 次に実施例を示して本発明を具体的に説明するが１本発
明はこれに限定されるものではない。

実施例１ テレフタル＠９８．２モル％１５−ソジュームスルフォ
イソフタル酸１．８モル％１エヂレングリコール１００
モル％を用いて常法による熔融重縮合反応を行い、フェ
ノール／テトラクロルエタン等重量混合溶媒中２０℃で
測定した極限粘度が０．７０のスルフォン基含有ポリエ
ステルを得た。

他方ナイロン６６成分を１５重量％含み９６％濃硫酸中
２５℃で測定した相対粘度が４．５のナイロン６・６６
共重合ポリアミドを準備した。別に極限粘度１゜０のＰ
ＥＴと荷重２１６０ｇで１９０℃１０分間で測定した旧
（メルトインデックス）値が１．４０ｇのｌ！ＶＯＨＣ
■クラレ製エバールＢＰ−Ｉ＋〕を準備し、これらの材
料を充分に乾燥した上でそれぞれ専用の押出機４台を用
いて多層グイから押出し、　ＰＲＴ　　（３２０μ）／
スルフォン基含有ＰＥＴ　（２０μ）／共重合ポリアミ
ド（２０μ）　／ＥＶｏｌ（（８０μ）　／共重合ポリ
アミド（２０μ）／スルフォン基含有ＰＥＴ　　（２０
μ）／ＰＥＴ（３２０μ）の７層構成の厚さ８００μの
シートを得た。各層間の厚みムラのない均一かつＥＶＯ
Ｉ＋に起因する若干の白濁はあるが透明なシートであり
１各層間は剥離できないほどに強固に接着されていた。

このシートを１３０℃で５秒間加熱したあと真空成形に
よって直径１００ｍｍ　、深さ４０＋ｗｍのカップに成
形したところ均一に延伸された透明な製品を得ることが
できた。

比較例１ 実施例１の方法にしたがって、但しスルフォン基含有ポ
リエステルを用いることなく、　ＰＵＴ　　（３４０μ
）／共重合ポリアミド（２０μ）／Ｅν０Ｈ（８０μ）
／共重合ポリアミド（２０μ）　／ＰＥＴ　　（３４０
μ）の５層構成の厚さ８００μのシートを得た。

得られたシートは接着性に乏しく　ＰＥＴ　／共重合ポ
リアミドの接着界面で容易に剥離する為に安定したシー
ト成形が困難であり、また深絞り後の容器もフランジ部
から剥離し実用性に乏しいものであった。

（発明の効果） 実施例と比較例から明らかなように１本発明の要件を満
足する共押出し多層シートは生産性、二次加工性に優れ
、またこのシートから成形された容器は剛性、ガスバリ
ヤ−性に富んだ極めて実用的な製品とすることができる
。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体と
   するポリエステル樹脂層とエチレン／酢酸ビニル共重合
   物の部分けん化された樹脂またはこれを主体とするビニ
   ル系樹脂層の間に２層からなる接着剤層を設けた構成の
   多層シートであって、該接着剤層のうちポリエステル樹
   脂層側がスルフォン基含有ポリエステルであり、ビニル
   系樹脂層側がポリアミドであることを特徴とする共押出
   し多層シート。
2. （２）スルフォン基含有ポリエステルがソジュームスル
   フォイソフタル酸および／またはソジュームスルフォテ
   レフタル酸を０．５〜１０モル％共重合されたポリエチ
   レンテレフタレートであることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の共押出し多層シート。
3. （３）ポリアミドがナイロン６６成分を５〜３０重量％
   含むポリアミドであることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の共押出し多層シート。