JPS6216815Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、走行機台に着脱可能に脱穀装置を搭
載した、コンバイン、ハーベスタ等の脱穀装置搭
載移動農機に関し、その目的は、安価な構造を用
いて、簡単な操作でしかも安全に脱穀装置を着脱
できるようにせんとするものである。

上記脱穀装置搭載移動農機では、脱穀装置が取
外された走行機台を、運搬車として利用すること
が行なわれているが、重量大な脱穀装置を着脱す
る作業が煩わしく、且つ、危険な作業となる問題
がある。このため、脱穀装置の対向する両側部
に、培力機構を用いて上下に伸縮操作可能な対地
支持用伸縮具を非使用状態に切換操作可能に付設
し、脱穀装置を、機台搭載姿勢と平行な姿勢でそ
の下部相当箇所へ前記機台が出入するのを許す状
態に持上げ対地支持可能に構成して、上記問題を
解消する手段が提案されているが、この場合、培
力機構を装備した高価な伸縮具を多数個要するも
のであるため、全体構造が相当高価につくきらい
があり、実施し難いものとなつている。

本考案は、上記実状に留意して為されたもので
あつて、走行機台に着脱可能に搭載した脱穀装置
の対向する両側部に、複数の対地支持用脚と倍力
機構を用いて上下に伸縮操作可能な対地支持用伸
縮具とを使用状態と非使用状態とに切換操作可能
に付設し、前記脱穀装置を、前記複数の脚と伸縮
具とにより、前記伸縮具がわほど上方に位置する
傾斜姿勢でその下部相当箇所へ前記機台が出入す
るのを許す状態に持上げ対地支持可能に構成して
あることを特徴とする。

すなわち、安価に構成できる対地支持用脚と伸
縮具とにより、脱穀装置を、前記伸縮具がわほど
上方に位置する傾斜姿勢でその下部相当箇所へ前
記機台が出入するのを許す状態に持上げ対地支持
せんとするものであるから、高価な伸縮具にて脱
穀装置の対向する両側部を支持させる従来構造に
較べて、伸縮具の使用個数を減少させて安価に実
施することができるのである。もつて、安価な構
造を用いて、脱穀装置を簡単な操作でしかも安全
に着脱させることができるのであり、実用上の利
点大である。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図は、コンバインの平面、第２図はその側
面を示し、左右クローラ走行装置１，１（第３図
イ，ロ参照）を備えた枠組構成の走行機台２に、
脱穀装置３、穀粒袋詰め装置４、及び排ワラ処理
装置５を一体的に組付けた脱穀部が着脱可能に搭
載されるとともに、前記走行機台２の前部に、植
立茎稈を引起し刈取処理して脱穀装置３に搬送す
る刈取処理部６、及び運転座席７、操縦ボツクス
８等を備えた操縦部が連結装備されている。

前記脱穀装置３は、第２図に示す如く、横一側
部に架設されたフイードチエーン９にて茎稈株元
を挟持搬送しながら茎稈穂先を扱室Ａ内の回転扱
胴１０にて扱処理し、扱室Ａから下方に落下する
扱処理物を、選別風を起風する唐箕１１と揺動選
別板１２とからなる風選装置にて風選処理し、精
粒を１番口１３に落下回収し、２番物を２番口１
４に落下回収し、大きなワラ屑を装置外へ送り出
し排出し、且つ、小さなワラ屑を選別風とともに
横断流フアン１５にて装置外へ吸引排出すべく構
成されている。前記１番口１３に回収された精粒
は、螺旋体１３ａにて装置外に取出されたのち揚
穀筒１６にて前記袋詰め装置４に送り込まれるよ
うになつている。又、前記２番口１４に回収され
た２番物は、螺旋体１４ａにて装置外に取出され
たのち回転羽根１７に跳ね上げられて案内筒１８
（第３図イ及び第４図参照）に沿つて扱室Ａ内に
還元されるようになつている。

前記排ワラ処理装置５は、排ワラチエーン１９
にて横架姿勢で搬送されてくる排ワラを、円盤型
排ワラカツタ２０にて細断して順次放出すべく構
成されている。

前記穀粒袋詰め装置は、第４図に示す如く、前
記揚穀筒１６の上端から穀粒が供給される穀粒貯
留ホツパー２１の下部に配設した籾袋２２……内
に順次穀粒を収納すべく構成されるものであつ
て、前記脱穀装置３の下部基枠３ａと前記脱穀装
置３の横側壁上端近くとに亘つて架設された前後
一対のフレーム２３，２３に、前記ホツパー２１
が連結支持されている。尚、図中２４は、前記基
枠３ａに、横側方に突出する使用姿勢（第３図イ
参照）と機体内方がわに位置する格納姿勢（第３
図ロ参照）とに切換揺動可能に枢支された袋詰め
用補助デツキである。

前記脱穀装置３における基枠３ａの対向する両
横側部に、前後一対の対地支持用脚２５，２５と
対地支持用伸縮具２６とが付設されている。

前記脚２５，２５は、第５図に示す如く、その
上端を横軸芯Ｘ，Ｘ周りに揺動自在に枢支されて
おり、上端を支点にした揺動にて下方に突出する
使用状態と前後方向に沿う姿勢の非使用状態とに
切換えられるべく構成され、且つ、使用状態にお
いては、挿抜可能に前記基枠３ａに取付けられた
前後一対のピン２７，２７にてその揺動が接当阻
止され、非使用状態においては、前記ピン２７，
２７にて下方揺動が接当阻止されるようになつて
いる。前記伸縮具２６は、第６図に示す如く、前
記基枠３ａに前後方向軸心Ｙ周りに揺動可能に枢
支されたネジ付きコマ部材２６ａ、このコマ部材
２６ａに着脱可能に螺合されるネジ付き棒２６
ｂ、このネジ付き棒２６ｂの下端に、着脱可能に
差込み連結される接地体２６ｃ，及び前記ネジ付
き棒２６ｂの上端に固着した回転操作用のクラン
クハンドル２６ｄ（第３図ロ参照）とからなり、
ネジ付き棒２６ｂとコマ部材２６ａとが螺進によ
る培力機構を用いて上下に伸縮操作可能に構成さ
れ、且つ、コマ部材２６ａに対するネジ付き棒２
６ｂの着脱により使用状態と非使用状態とに切換
えられるようになつている。そして、前記脚２
５，２５と伸縮具２６とにより、前記脱穀部を、
第３図ロに示す如く、前記伸縮具２６がわほど上
方に位置する傾斜姿勢でその下部相当箇所へ前記
機台２が出入するのを許す状態に持上げ対地支持
可能に構成されている。尚、前記基枠３ａには、
前記機台２に形成した凹部２８に係合する位置決
め用突起２９が形成されている。

尚、実施例の様に、脱穀部全体を持上げ対地支
持する場合には、例示図で示す如く、脱穀装置３
に較べて軽い穀粒袋詰め装置４部分を伸縮具２６
にて持上げ支持させるようにした方が、伸縮具２
６に対する操作力が小さなもので済むものとなつ
て便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る脱穀装置搭載移動農機の実
施例を示し、第１図はコンバインの平面図、第２
図はコンバインの一部切欠き側面図、第３図イ，
ロはコンバインの一部切欠き背面図、第４図は穀
粒袋詰め装置の側面図、第５図は脚装着部の側面
図、第６図は伸縮具の一部切欠き背面図である。 ２……走行機台、３……脱穀装置、２５……対
地支持用脚、２６……対地支持用伸縮具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 走行機台２に着脱可能に搭載した脱穀装置３
   の対向する両側部に、複数の対地支持用脚２
   ５，２５と倍力機構を用いて上下に伸縮操作可
   能な対地支持用伸縮具２６とを使用状態と非使
   用状態とに切換操作可能に付設し、前記脱穀装
   置３を、前記複数の脚２５，２５と伸縮具２６
   とにより、前記伸縮具２６がわほど上方に位置
   する傾斜姿勢でその下部相当箇所へ前記機台２
   が出入するのを許す状態に持上げ対地支持可能
   に構成してあることを特徴とする脱穀装置搭載
   移動農機。 前記対地支持用伸縮具２６は、螺進による倍
   力機構にて伸縮されるものである実用新案登録
   請求の範囲第項記載の脱穀装置搭載移動農
   機。 前記脚２５は、上端を支点にした揺動にて使
   用状態と非使用状態とに切換えられるものであ
   る実用新案登録請求の範囲第項乃至第項い
   ずれかに記載の脱穀装置搭載移動農機。