JPS6216725B2 - - Google Patents

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JPS6216725B2
JPS6216725B2 JP53080476A JP8047678A JPS6216725B2 JP S6216725 B2 JPS6216725 B2 JP S6216725B2 JP 53080476 A JP53080476 A JP 53080476A JP 8047678 A JP8047678 A JP 8047678A JP S6216725 B2 JPS6216725 B2 JP S6216725B2
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JP
Japan
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diamond
sintered body
cermet
wire drawing
composite
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JP53080476A
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Akio Hara
Shuji Yatsu
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Priority to FR7916792A priority patent/FR2430273A1/fr
Priority to ZA793221A priority patent/ZA793221B/xx
Priority to US06/053,204 priority patent/US4374900A/en
Priority to SE7905821A priority patent/SE451379B/sv
Priority to DE19792927079 priority patent/DE2927079A1/de
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はすぐれた性能を有する線引用複合ダイ
ス及びその製造法に関する。
線引用複合ダイヤモンドダイスとして、コバル
トを結合材とするダイヤモンド焼結体の外周を
WC―Co合金で取り囲んだ構造のものが知られて
おり(特開昭50―26746号公報)、かつ市販されて
いる。
この市販のダイヤモンド焼結体を用いた線引き
ダイスは、WC―Co合金からなる包囲支持体を研
削して高強度の結束リングに圧入して使用するこ
とによりダイヤモンド焼結体部に予圧を与えるこ
とができ、従来の単結晶ダイヤモンドダイスより
も割れ難く、高強度の線材を線引きするには適し
ていると言える。
しかしながら、このWC―Co合金を包囲支持体
として用いるものは、超高圧下における焼結時に
WC―Co合金が亀裂が生じるという問題があり、
この点を解決するために本発明者等はWC―Co合
金の代りにモリブデンを主成分とする(Mo,
W)Cの形の炭化物結晶を鉄属金属で結合したサ
ーメツトでダイヤモンド焼結体の外周を取り囲ん
だ形態をなす線引ダイス用ダイヤモンド焼結体を
開発し、先に特許出願している(特開昭53―
133467号公報)。
また前記のWC―Co合金を包囲支持体とする市
販のダイヤモンドダイスを実際に、天然ダイヤモ
ンドダイスが用いられているところに適用してみ
ると、種々問題があることが分つた。即ち、線引
きされた線材の表面にスジ状に傷がつくことが多
く、場合によつては焼付きを生じたり、また特に
柔らかい材料の細線においては引抜力が天然ダイ
ヤダイスに比較して大きい為に線径が変化すると
いつた問題である。
ダイス用途に市販されている上記のダイヤモン
ド焼結体は約60μのダイヤモンド粒子の焼結体で
あり、体積で約10%のCoを主体とする結合相を
含んでいる。これは前述した特開昭50―26746号
公報によると、焼結時にダイヤモンド粉末の周囲
より支持体となるWC―Co合金の共晶組成液相が
浸入して結合相となつたものである。問題を生じ
たダイスの内面を観察すると、この結合相部に線
引きされる材料の溶着物が付着しており、一部に
はこの結合相部と共にダイヤモンド粒子が抜け落
ちたものも見られた。本発明者等はこのような市
販のダイヤモンド焼結体の有する欠点を解決する
方法を種々検討した結果、ダイヤモンド焼結体の
包囲支持体としてモリブデンを主成分とする
(Mo,W)Cの型の炭化物結晶を鉄属金属で結合
したサーメツトを用いる前記先願発明において、
ダイヤモンド焼結体の結合相に、モリブデンを主
成分とする炭化物結晶が微細に析出した焼結体と
することによつて、上記の目的が達成し得ること
を見出して本発明を完成したものである。
尚本発明でいう(Mo,W)Cの型の炭化物と
は、Moを固溶した形の、しかもM2Cタイプでな
い(Mo,W)Cであつて、正確には(Mo,W)
1C1X、0x<0.5の組成のWCと同じシンプル
ヘキサゴナル構造のMoとWの複炭化物を指すも
のである。
第1〜3図に本発明による焼結体のX線マイク
ロアナライザーによる分析結果を示す。第1図は
焼結体中のダイヤモンド結晶と結合相の分布状態
を示す反射電子線像の1000倍の写真で灰色の部分
がダイヤモンド粒子で、白色部が結合相である。
この結合相部に第2図に示すようにMoの炭化物
が析出している。これは第3図の顕微鏡写真に見
られる如く極めて微細な炭化物結晶が結合相中に
分散したものである。第4図はその模式図で、斜
線で示した粒子がダイヤモンドを示し、ダイヤモ
ンドの結合相中に微細に分散した粒子がMoを主
体とする炭化物である。このようにMo炭化物が
結合相中に存在することによりダイヤモンド焼結
体の線引きダイスとしての性能が改善される理由
は次のように考えられる。線引き加工をする際に
ダイス内面に被加工材である線材と高い圧力下で
摩擦される。ダイヤモンドはこのような場合に被
加工物との摩擦係数も低く、被加工物と凝着し難
い特性を有しているが、ダイヤモンド焼結体の結
合相は凝着が問題となる。Moの炭化物はWC等
に比較してこのような凝着を生じ難い特性を有し
ている。その理由は未だ明確に分つてはいない
が、一つには摩擦面に生じる酸化物の特性による
ものと考えられる。Mo炭化物は酸化するとMoO3
が生成する。この酸化物は層状構造を有し、酸化
物中では最も低い摩擦係数を有する部類にはいる
自己潤滑剤である。このような自己潤滑性を有す
る根拠としてはこの酸化物の融点が795℃であ
り、高圧高温にさらされる摩擦面において潤滑性
皮膜を形成し易いことも考えられる。これに対し
てW炭化物の酸化により生じる酸化物は摩擦係数
も高く、融点も1473℃と高い為にこのような作用
を有しない。
本発明の、結合相中にMo炭化物が微細に析出
した線引きダイス用ダイヤモンド焼結体を得るに
は、(Mo,W)C型の炭化物を、CoもしくはNi
又はこれらの合金に更に少量のFeを加えた鉄属
金属で結合したサーメツトとダイヤモンド粉末を
接触した状態に置き、超高圧、高温下でダイヤモ
ンドが安定な温度、圧力下でこのサーメツトに液
相を生ぜしめ、この液相をダイヤモンド粉末中に
溶浸せしめる方法を採ることができる。
これによるとMo炭化物と鉄属金属の共晶組成
液相がダイヤモンド粉末中に溶浸され、ダイヤモ
ンドがこの液相を介して焼結されると共に結合相
中にMo炭化物が晶出する。(Mo,W)C型の炭
化物をFeを含まない鉄属金属、即ちCo,Ni等で
結合したサーメツトにおいては炭化物の炭素量が
不足した場合は(Mo,W)2C又はMo2Cといつた
別の結晶構造を有する粗大な針状の炭化物が析出
する。ここで結合材にCoもしくはNi又はこれ等
の合金に微量のFeを加えたものを用いた場合は
(MoW)2C,Mo2Cの型の炭化物が微細に分散した
組織のものが得られ、高強度で且つ塑性変形能の
大きな合金となる。
本発明の複合焼結体の製作に適したこのサーメ
ツトの組成はMoがWより原子容で等量以上の
(Mo,W)Cの型の炭化物を硬質化合物相とする
ものであり、鉄族金属結合相はサーメツトの容積
で5〜30%のものである。結合相量がこれ以下で
は合金の強度が不足して超高圧下における複合焼
結体焼結時に割れてしまう。結合相量が過多の場
合はまた複合焼結体焼結時の変形量が大で、所定
の形状に保つことが容易でない。サーメツトの結
合材にCoもしくはNi又はこれ等の合金を選び高
強度のものを得るには結合材中のFeの含有量が
重量で0.1%以上である必要がある。またFeの含
有量が結合材中の20重量%を越えると合金の焼結
性が悪く強度が低下する。
本発明で使用するこのサーメツトの特徴として
超高圧下でダイヤモンド粉末を詰めて加熱する際
に発生する液相は加熱温度と共にその液相の組成
が異なつており、まず低温側ではMoとC及びサ
ーメツトの結合材であるCo,Fe,Ni等の鉄族金
属の共晶融液が生じる。更に加熱温度が高くなる
とWとC及び鉄族金属の共晶融液が生じる。これ
は常圧下において例えばMoとC及びNiの共晶温
度が約1200℃であるのに対しWとC及びNiの共
晶温度はそれよりも高く1300℃以上で生じること
に対応する。従つて本発明でダイヤモンド焼結体
部へ浸入する液相は選択的にMo含有量の高いも
のからなり、結合相中にはMoを主体とする炭化
物が析出する。
本発明の複合焼結体のダイヤモンド焼結体部は
ダイヤモンド含有量が容積で70%以上のもので、
残部は鉄族金属及びMoを主成分とする炭化物か
らなる結合相である。ダイヤモンド焼結体部のダ
イヤモンド結晶粒子の大きさは1μ以下の微粒か
ら最大500μまでのものであつて良いが、特に好
ましいのは10μ以下の微粒の焼結体である。この
ような微粒のダイヤモンド焼結体を得るには原料
として使用するダイヤモンド粉末も10μ以下の微
粒のものを用いる必要がある。微粒のダイヤモン
ド粉末を超高圧下で焼結する場合には、特にこれ
を充填する容器の性質が問題になる。一般にダイ
ヤモンドの如き高硬度で変形し難い粉末は常温下
で型押体を作ることが困難で、また特に微粉の場
合は圧力を加えて充填しても高々60%程度の充填
密度しか得られない。本発明の如き複合焼結体を
作る場合は予め焼結してあるサーメツト内の穴に
ダイヤモンド粉末を充填して、これを超高圧下で
加圧後、加熱して焼結するわけであるが、この
際、容易となるサーメツトは変形収縮してダイヤ
モンド粉末に圧力を伝達する必要がある。このよ
うな変形を生じてもこの容器となるサーメツトは
破壊しないものでなければならない。従来のWC
―Co合金を容器に用いてもCo含有量の多い合金
であればこのような変形に追随することは可能で
あるが、その場合はダイヤモンド焼結体部への
Coの移動量が多く、結合相量の多いダイヤモン
ド焼結体となり不適である。本発明で用いる
(Mo,W)C型炭化物を主体とするサーメツトは
同一結合金属容量のWC―Co合金に比較して著し
く塑性変形能が大きく、このような微粒ダイヤモ
ンド焼結体の製作には特に好適である。
第5図は本発明で使用する(Mo,W)C基サ
ーメツトとWC―Co合金の圧縮変形特性を比較し
たものである。図中の記号はA:(Mo7W3)C
―11容量%Co,E:(Mo5W5)C―19容量%
Co,C:WC―11容量%Co,F:WC―16容量%
Co,G:WC―24容量%Co合金である。×印は破
壊点を示す。同一容量%の金属結合相を有するA
とCを比較するとAの破壊までの歪量が著しく大
きい。また合金AはCoの容量%の大きい合金G
よりも歪量は大きい。このように(Mo,W)C
基サーメツトでは結合相量の少ないものを使用し
ても超高圧下での複合焼結体の焼結時に破壊し難
く、このようなサーメツトを使用することによつ
て微粒のダイヤモンド焼結体であつても結合金属
含有量の少ない焼結体を得ることができる。
本発明による10μ以下のダイヤモンド粒子から
なる複合焼結体は現在市販されているWC―Co合
金で包囲支持された約60μのダイヤモンド結晶の
焼結体の前記した欠点を解消したもので、結合相
中にMo炭化物が微細に析出していることでダイ
スとして使用した場合に被加工材と凝着を生じ難
く、線引きの際の摩擦力も低下する為、線径の変
形が少ない。またダイヤモンド結晶粒子径が小さ
い為にダイヤモンド結晶の欠けや脱落により被加
工線材に傷をつけることも少ない。
本発明の複合焼結体の構造は例えば第6図の如
くダイヤモンド焼結体部がMo炭化物を主成分と
するサーメツトの中心にあり、サーメツトはこれ
を包囲した構造のものが考えられる。この場合は
これをステンレス鋼等のダイス支持リングの中央
部にAg合金、Cu合金、Ni合金等による粉末焼結
法又はロウ付け法によつて固着させる方法や圧
入、焼ばめといつたダイヤモンドダイスや超硬合
金ダイスの既知の技術によつてマウントし、ダイ
スを作成する。この構造のものはダイヤモンド焼
結体部の外周を高剛性で強度の高いサーメツトが
包囲していることにより、ダイスとして使用した
場合に、ダイヤモンド焼結体部を割れに対して補
強する効果がある。しかし、従来天然ダイヤモン
ドダイスが使用されているような比較的に軟質の
直径約2mm以下の線材を加工する用途に対しては
このような構造は必ずしも適しているとはいえな
い。このような小物ダイスに使用する本発明よる
複合焼結体の構造としては例えば第7図、第8図
の構造のものが考えられる。一般に超高圧装置を
用いて複合焼結体を製作する場合には第7,8図
に示したような円板状のサーメツトを用いる方が
都合がよく、これに複数個の穴を明けこの中にダ
イヤモンド粉末を充填して焼結する。この方法に
よると、1度の焼結で多数個の複合焼結体を得る
ことができ、サーメツト部はダイヤモンド切断刃
を用いて直線で示したように容易に切断加工する
ことができる。図に示した如く切断された複合焼
結体をステンレス鋼等からなるダイス支持リング
に粉末焼結法やロウ付けより固着してダイスを製
作することができる。切断後の複合焼結体のサー
メツト部の形状は特に3角形、4角形に限定され
るわけではなく任意の形に切断加工してよい。要
はダイヤ焼結体部か切断困難であるので、この部
分を外れるようにサーメツト部を切断加工すれば
よい。
本発明の焼結体を製造するに当つて使用する超
高圧装置はダイヤモンド合成等に使用されるベル
ト型、ガードル型等の装置である。ダイヤモンド
粉末を充填した(Mo,W)C基サーメツトはこ
の超高圧装置に装入され黒鉛等のヒーターによつ
て加熱される。圧力媒体としてはパイロフイライ
ト等が適している。焼結に要する圧力温度は、ダ
イヤモンドが安定な領域においてサーメツトの共
晶液相の発生温度以上の温度に加熱することが必
要で、約1200℃以上、約45kb以上の条件で5分
以上加熱保持して焼結体する。
以下、実施例より詳しく説明する。%は重量に
よる。
実施例 1 (Mo7W3)―10%Co―0.5%Fe合金で外径13mm
φ、内径4mmφ、高さ8mmの焼結体を作成した。
この焼結体の中に200〜400メツシユのダイヤモン
ド粉末を充填し、上下に上記の(Mo7W3)基合金
と同組成のサーメツトの薄板を置いた。このもの
をダイヤモンド合成に使われる超高圧、高温装置
を用いまず55kbに昇圧後、通電を開始し、1400
℃まで昇温し10分間保持した。降温、降圧後、試
料を取り出したところ、外観は寸法精度も良くき
れいであつた。ダイヤモンド部には(Mo,W)
C基合金から1400℃での液相成分であるMo,
W,Cを含むCo合金が浸透し結合材となつてい
た。同時にこのダイヤモンド部分は外側の
(MoW)C基合金に完全に密着していた。この焼
結体のダイヤモンド部分を研磨してX線マイクロ
アナライザーを用いて結合相部を調べたものが第
1,2図であり、第3図に組織写真を示した。こ
の焼結体の部分のレーザー加工で孔を開け線径
1.2mm用の線引ダイスを作成した。このダイス孔
の内面をラツプ仕上げしてみたところ、欠陥のな
い美麗な面を示した。
このダイスを用いFe―Ni合金線の伸線テスト
を行なつた。従来、使用していたWC―Co超硬合
金製ダイスでは約20Kgの伸線で焼付きを生じ寿命
となつていたが、本発明のダイスでは600Kg、伸
線が可能であつた。また市販のダイヤモンド焼結
体で製作したダイスは200Kg伸線できたが、やは
り焼付きを生じた。
実施例 2 (Mo7W3)C―10%Co―5%Ni―0.5%Fe合金
で外径25mm、高さ8mmで第8図の如く24個の径3
mm、深さ7mmの穴を開けた板を作成した。この穴
の中に粒度3μのダイヤモンド粉末を充填して、
同じ材質のサーメツトの栓をした。これを黒鉛製
の円筒状ヒーターに入れ、ヒーターと試料の間は
六方晶型BNの焼結体を詰めた。これをガードル
型超高圧装置を用い実施例1と同一条件で焼結し
た。試料を取出したところダイヤモンド焼結体部
は外径が約2.5mmに収縮していた。24個のダイヤ
モンド焼結体はいずれも充分焼結しており、サー
メツトにも亀裂は生じていなかつた。このサーメ
ツトとほぼ同一容積%の結合材を含むWC―12%
Co合金で全く同様の穴を開けた円板を作成し、
同一条件でダイヤモンド焼結体を作成したとこ
ろ、焼結後のWC―Co円板にはダイヤモンド焼結
体部を貫通した多数の亀裂が見られ、満足な焼結
体は得られなかつた。
本発明による焼結体を第8図の如くそのサーメ
ツト部にダイヤモンド切断刃を用いて切断し各々
の複合焼結体を切り離した。この中の1個をステ
ンレス製の支持リングにCu―Sn合金粉末を用い
てホツトプレスにより固着させ、更にダイヤモン
ド焼結体部をレーザー加工して穴を開け、0.37mm
の径を有するダイスを作成した。前述した市販の
ダイヤモンド焼結体及び天然ダイヤモンドの単石
で同一形状のダイスを作成した。この3つのダイ
スでステンレス線を線引き加工して性能を比較し
た。伸線速度は120m/分で、潤滑剤としてミネ
ラルオイルを使用した。天然ダイヤダイスと市販
のダイヤ焼結体では20Kg伸線して線に光沢がなく
なり、寿命となつた。本発明の焼結体では65Kgま
で伸線できた。
実施例 3 (Mo5W5)C―5%Co―5%Ni―0.5%Feの組
成のサーメツトを用い実施例2と同様な形状の円
板を作成した。但し円板には径2.0mmの穴を24個
開けておいた。この穴の中に粒度6〜9μのダイ
ヤモンド粉末を充填した。これを実施例2と同一
条件で焼結して24個の複合焼結体を得た。使用し
た(Mo,W)C基合金の円板は組織を観察する
と(Mo,W)2C相が小量存在していたが、超高
圧下でダイヤモンド部を焼結した後はダイヤモン
ドより炭素がサーメツト部へ拡散してダイヤモン
ド焼結体部の周囲には(Mo,W)2C相は観察さ
れなかつた。
この焼結体を用いて0.25mm径のダイスを作成し
た。市販のダイヤモンド焼結体でも同一径のダイ
スを作成し性能を比較した。試験した線材はタイ
ヤコード用のプラスメツキ硬鋼線である。伸線速
度800m/分でエマルジヨンタイプの潤滑剤を用
いて伸像した。本発明の焼結体を用いたダイスは
7tの伸線が可能であつたが、市販のダイヤ焼結体
を用いたものは3tで線表面の傷が大きく寿命とな
つた。
実施例 4 実施例2と同様にしてWC―Co合金でCo含有
量が重量で15,20,25%の合金を使用して穴開き
円板を作成し、ダイヤモンド粉末を詰めて焼結体
を試作してみた。超高圧下で焼結後取り出したと
ころWC―25%Co合金のものは割れもなく焼結体
が回収できたが、15%、20%Co合金はダイヤモ
ンド焼結体部を貫通した亀裂が見られた。実施例
2の本発明による焼結体とWC―25%Co合金を用
いたものについてダイヤモンド焼結体部の硬度を
測定した。本発明の焼結体では荷重1Kgで測定し
たピツカース硬度が9800であつたのに対し、WC
―25%合金に接合されたダイヤモンド焼結体部の
硬度は8000であつた。これはダイヤモンド粉末中
にその容器となつた合金から浸入する金属液相量
の差によるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明焼結体のX線マイクロアナ
ライザーによる分析結果を示すもので、第1図は
焼結体中のダイヤモンド結晶と結合相の分布状態
を示す写真であり、第2図は第1図と同じ視野に
おけるMo元素の分布を示した写真である。第3
図は本発明焼結体の1500倍の組織写真であり、第
4図はその模式図である。第5図は本発明で使用
する(MoW)C基サーメツトと従来のWC―Co
合金の圧縮応力―歪曲線である。第6,7,8図
は本発明の複合焼結体の構造の具体例である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 モリブデンを主成分とする(Mo,W)Cの
    型の炭化物結晶を主体とする硬質化合物を、Co
    もしくはNiを主成分とし、更にFeを含有する鉄
    族金属で結合したサーメツトでダイヤモンド焼結
    体の外周の一部又は全部を取り囲んだ形態をなす
    複合焼結体で、ダイヤモンド焼結体の結合相が鉄
    族金属およびMoを主成分とする微細な炭化物結
    晶を含むことを特徴とする、線引きダイス用複合
    ダイヤモンド焼結体。 2 硬質化合物相が、モリブデンを主成分とする
    (Mo,W)Cの型の炭化物結晶とその10容量%以
    下のM2C型の炭化物結晶を含む特許請求の範囲第
    1項記載の線引きダイス用複合ダイヤモンド焼結
    体。 3 ダイヤモンド焼結体部のダイヤモンド結晶の
    粒度が10μ以下である特許請求の範囲第1または
    2項記載の線引きダイス用複合ダイヤモンド焼結
    体。 4 サーメツトの外周辺の一部又は全部が直線状
    の切断面から構成される、ダイス穴径2mm以下の
    小物ダイスに適した、特許請求の範囲第3項記載
    の線引きダイス用複合ダイヤモンド焼結体。 5 モリブデンを主成分とする(Mo,W)Cの
    型の炭化物結晶を主体とする硬質化合物を、Co
    もしくはNiを主成分とし、更にFeを含有する鉄
    族金属で結合した、予め焼結してある1個又は多
    数個の穴を有するサーメツトの穴の中にダイヤモ
    ンド粉末を充填し、ダイヤモンドの安定な温度、
    圧力下でダイヤモンドを焼結し、該サーメツトの
    共晶組成液相をダイヤモンド結晶粒子間に溶浸せ
    しめると共に、ダイヤモンド焼結体の結合相中に
    Moを主成分とする微細な炭化物結晶を晶出せし
    めることを特徴とする線引きダイス用複合ダイヤ
    モンド焼結体の製造方法。 6 硬質化合物相が、モリブデンを主成分とする
    (Mo,W)Cの型の炭化物結晶と、その10容量%
    以下のM2C型の炭化物結晶を含み、ダイヤモンド
    粉末としては粒度10μ以下のものを用い、ダイヤ
    モンドの焼結に当つては先ず圧力を先に加え、引
    続いて加熱を行ない、更に複数個のダイヤモンド
    焼結体部が形成された場合には降温、減圧後、ダ
    イヤモンド焼結体部以外のサーメツト部を切断加
    工してこれを切り離すことからなる特許請求の範
    囲第5項記載の線引きダイス用ダイヤモンド焼結
    体の製造方法。
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