JPS6216220B2 - - Google Patents

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JPS6216220B2
JPS6216220B2 JP59154102A JP15410284A JPS6216220B2 JP S6216220 B2 JPS6216220 B2 JP S6216220B2 JP 59154102 A JP59154102 A JP 59154102A JP 15410284 A JP15410284 A JP 15410284A JP S6216220 B2 JPS6216220 B2 JP S6216220B2
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acid
chlorine
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phosphite
containing resin
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JP59154102A
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Masahiko Tadenuma
Tetsuhiro Myagi
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Westlake Akishima Co Ltd
Original Assignee
Akishima Chemical Industries Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は塩素含有樹脂に、有機金属塩化合物の
一種または二種以上と、多価アルコールまたはそ
の誘導体(以下「グリコール類」という)と過塩
素酸マグネシウムとの錯化合物と、を組合せ添加
してなり、長時間の高温蓄熱に対して優れた着色
防止性を有することを特徴とする熱安定化された
塩素含有樹脂組成物に関するものである。 塩素含有樹脂は熱及び酸素などの影響によつて
着色及び(又は)物理的劣化をきたし、成形品の
商品価値を著しく低下させる欠点がある。これを
防止する目的で従来より種々の安定化方法が提案
されている。また、安定化された該樹脂組成物は
優れた物理及び化学的性質を有し、しかも可塑剤
などの添加によつて市場の多岐にわたる要求に十
分対応できる成形品を提供するなど、極めて有用
である。そして、かかる該樹脂組成物よりなる成
形品は近年自動車などの車輌内装用部品に多用さ
れ、更には、その部品の軽量化などの目的で使用
範囲が拡大されてきていることも周知である。 しかして、かかる該樹脂組成物からなる車輌内
装部品用の成形品は反発弾性及び風合などを更に
改善する目的でポリウレタンフオームを裏面に接
着あるいは内部に注入する方法を採用しているの
が現状である。そして、このような車輌内装用の
成形品は、その用途及び目的によつては70℃から
最高140℃の高温で、しかも長時間にわたる熱に
さらされるなどの厳しい条件に十分耐え得る性能
が要求されている。かかる長時間の高温蓄熱など
の熱経時に対して、ポリウレタンフオームに接着
またはポリウレタンフオームを内部に注入した該
塩素含有樹脂組成物からなる車輌内装用の成形品
は、着色及び(又は)物理的劣化をきたし、品質
性能及び商品価値の著しい低下をもたらすなどの
欠点がある。すなわち、該ポリウレタンフオーム
中に残存あるいは熱により分解したアミン化合物
若しくはイミド若しくはシアン化合物などが、該
塩素含有樹脂組成物よりなる成形品層に移行し、
塩素含有樹脂組成物の蓄熱劣化をより一層促進す
るものと推考される。 そこで、このような技術課題に対して既に種々
の熱安定化方法が提案されている。例えば、特開
昭57―36143号公報にはジアルキルスズメルカプ
トカルボン酸塩と、チオジカルバミン酸亜鉛とか
らなる方法を、また、特開昭58―71152号公報に
は亜鉛石ケン若しくは亜鉛無機塩と、アルカリ土
類金属の無機塩とからなる安定剤をもつて低温域
(70〜140℃)の熱劣化防止方法を、さらに特開昭
59―84946号公報には金属石ケンと、ハイドロタ
ルサイト類の焼成処理化合物との組合せによる熱
安定化方法をそれぞれ提案している。しかしなが
ら、前記のような方法では、該樹脂からなる車輌
内装用の成形品に対する熱安定化作用及び効果に
おいて十分でない。そして、本発明の安定剤成分
である(b)の過塩素酸マグネシウムを総称した化合
物、すなわち、ハロゲン酸素酸塩は塩素含有樹脂
組成物の熱安定剤として既に提案されている。例
えば、特公昭57―57056号公報、同57―47925、同
57―47926、同57―47927などの公報及び特開昭58
―122951号公報には、金属石ケンとハロゲン酸素
酸塩、あるいはこれに塩基性無機塩若しくはハイ
ドロタルサイトなどを更に組合せた方法、また該
ハロゲン酸素酸塩と有機スズ化合物とを組合せて
なる安定剤をもつて塩素含有樹脂の熱成形加工に
適応する条件、温度180〜200℃、1時間位の高温
そして短時間における熱安定化方法を提案してい
る。しかしながら、このような安定剤からなる熱
安定化方法は、ポリウレタンフオームに接着また
は該ポリウレタンを内部に注入した塩素含有樹脂
組成物の成形品に対する長時間蓄熱、例えば110
℃で300時間以上に耐え得るという熱安定化効果
は十分でないのでその改良が望まれていた。 本発明者らは、かかる技術課題を解決するため
に種々研究を重ねた結果、長時間でしかも高温蓄
熱に対して十分に耐え得る熱安定化された塩素含
有樹脂組成物を見い出し、本発明に至つた。 すなわち本発明は、塩素含有樹脂に、(a)リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、カド
ミウム、スズ、鉛、アンチモンまたはセリウムの
有機金属塩化合物の少なくとも一種または二種以
上と、、(b)多価アルコールまたはその誘導体と、
過塩素酸マグネシウムとの常温で液状の錯化合物
の少なくとも一種以上と、 を組合せ添加してなる熱安定化された塩素含有樹
脂組成物である。 以下に本発明について詳細する。 本発明における塩素含有樹脂の安定剤、すなわ
ち構成成分(a)の有機金属塩化合物は一般に金属石
ケンと呼ばれるもので、かかる金属石ケンを構成
する有機残基としてはカルボン酸及びフエノール
類などの残基がある。 カルボン酸としては炭素数7〜22の飽和脂肪族
または不飽和脂肪族のモノカルボン酸及びジカル
ボン酸、炭素数7〜16の炭素環カルボン酸で、例
えばヘキサン酸、オクタン酸、2―エチルヘキシ
ル酸、デカン酸、イソデカン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オ
レイン酸、リシノール酸、リノレイン酸、イソオ
レイン酸、イソステアリン酸、12―ヒドロキシス
テアリン酸、そしてコハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、イソクロトン酸、更には安息香
酸、トルイル酸、キシリル酸、エチル安息香酸、
クロロ安息香酸、p―第三ブチル安息香酸、p―
オクチル安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ケイ皮酸、サリチル酸またはこれら
カルボン酸の混合酸などをあげることができる。 また、炭素数6〜24のフエノール類も有用であ
り、例えばフエノール、クレゾール、p―第三ブ
チルフエノール、p―第三オクチルフエノール、
ノニルフエノール、ジノニルフエノール、デシル
フエノール、ドデシルフエノール、キシレノール
などをあげることができる。 しかして、かかる有機残基と結合した有機金属
塩化合物は酸性塩または中性塩であつてもよくそ
して該化合物中の金属が全化学当量以上に結合し
た塩基性または過塩基性塩であつてもよい。 また、スズ化合物としてはアルキルスズ化合物
によつて代表され、例えばジメチルスズビス(イ
ソオクチルチオグリコール酸エステル)塩、ジブ
チルスズジラウリン酸塩、ジブチルスズマレイン
酸塩ポリマー、ジブチルスズビス(マレイン酸モ
ノエステル)塩、ジブチルスズビス(イソオクチ
ルチオグリコール酸エステル)塩、ジオクチルス
ズマレイン酸塩ポリマー、ジオクチルビス(イソ
オクチルチオグリコール酸エステル)塩またはジ
オクチルスズチオプロピオン酸塩などをあげるこ
とができる。 しかして、これらの有機金属塩化合物は、本発
明において使用する場合、単独で用いてもよくま
た亜鉛塩若しくは鉛塩若しくはカドミウム塩と他
の金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウム、スズ、アンチモンまたはセリウム
塩との組合せが相乗効果の点でより好ましく、そ
の添加量は塩素含有樹脂100重量部に対して0.1〜
8重量部、好ましくは0.5〜6重量部である。 本発明において用いられる安定剤の構成成分(b)
のグリコール類としては、例えばエチレングリコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノイソアミルエーテル、エチレングリコ
ールモノフエニルエーテル、エチレングリコール
モノベンジルエーテル、エチレングリコールモノ
ヘキシルエーテル、ジエチレングリコール、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジブチルエーテル、ジエチレングリコールア
セテート、トリエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノエチルエーテル、トリエチレンモ
ノブチルエーテル、テトラエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピ
レングリコール、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプ
ロピレングリコール、トリメチレングリコール、
1.4―ブタンジオール、1.5―ペンタンジオール、
ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、
グリセリン、グリセリンモノ若しくはジアセテー
トそしてグリセリンモノブチレートなどをあげる
ことができる。しかして、これらのグリコール類
は本発明において使用する場合、単独で用いるの
ではなく、該グリコール類に過塩素酸マグネシウ
ムを特定量溶解して反応させ、生成した所謂錯化
合物を用いるものである。 かかる錯化合物におけるグリコール類と、過塩
素酸マグネシウムとの溶解、反応比は90:10〜
30:70の重量比、好ましくは70:30〜35:65の重
量比である。しかして、上記の特定比をもつてな
る該錯化合物はその性状として淡黄色〜黄褐色を
呈し、常温において透明〜半透明の液体である。
かかる錯化合物は塩素含有樹脂100重量部に対し
て0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部添
加される。 ところで、過塩素酸マグネシウムに代表される
過塩素酸塩類は水溶液中で容易に水和し、そして
水を配位子にもつ錯化合物、すなわちアクア錯化
合物が生成することは知られている。しかしなが
ら該アクア錯化合物は、本発明のように塩素含有
樹脂の熱安定剤として用いた場合、他の安定剤成
分との相溶性は全くなく、更には水により他の安
定剤成分を容易に分解するおそれがある。そし
て、該樹脂にアクア錯化合物を添加して熱成形加
工を行つた場合、水の沸点以上の高温加工である
ため成形品中に気泡などを発生させ、商品価値を
低下させる欠点がある。 本発明において用いられるグリコール類と、過
塩素酸マグネシウムとからなる錯化合物は、上述
したアクア錯化合物と略々同じような物質と推考
される。すなわち、本発明の安定剤構成成分(b)の
該錯化合物を一般式()で表わせば 〔Mg(ClO42x〔R(OH)yz () (式中、 xは1〜5の数を yは1〜3の数を zは1〜6の数を Rは多価アルコールまたはその誘導体の水酸基
を除く残基を、のそれぞれの基を表わす。) で表わすことができる錯化合物であると考える。
かかる錯化合物は赤外線吸収スペクトルの測定結
果によつて確認された。更には、以下に記す実施
例、特に合成例によつて具現化し詳述する。ま
た、かかる錯化合物は、本発明において用いられ
る(a)の有機金属塩化合物はもとより、他の公知の
安定剤または安定化助剤に対しても相溶性は良好
である。 しかして、塩素含有樹脂に(b)の錯化合物を添加
した場合、液状という特徴を有するため分散性が
極めて優れている。これがために熱安定化、特に
ポリウレタンフオームに接着または該ウレタンを
内部に注入した該樹脂組成物からなる成形品の長
時間の高温蓄熱(すなわち温度70℃〜140℃で300
時間)に対し顕著な相乗効果を示すものである。 本発明は前記(a)〜(b)の二成分からなることを必
須の構成要件とするものであるが、他の公知の安
定剤または安定化助剤、例えば亜リン酸エステル
類、フエノール系などの酸化防止剤、エポキシ化
合物そしてその他の添加剤であり、かかる安定剤
または安定化助剤を併用することにより熱安定化
効果はより一層向上するものである。 亜リン酸エステルとしては、例えばトリアルキ
ルホスフアイト、トリアリールホスフアイト、ア
ルキルアリールホスフアイト、ビスフエノールA
―ホスフアイト、多価アルコールホスフアイト更
にはアルキル、アリールまたはアラルキルなどの
有機残基の一つまたは二つが水素原子によつて置
換されたアシツドホスフアイトであり、例えばト
リオクチルホスフアイト、トリストリデシルホス
フアイト、トリフエニルホスフアイト、トリキシ
リルホスフアイト、トリベンジルホスフアイト、
ジフエニルモノデシルホスフアイト、トリスノニ
ルフエニルホスフアイト、4,4′―イソプロピリ
デンジフエニルアルキル(C12〜C15)ホスフアイ
ト、ポリ(ジプロピレングリコール)フエニルホ
スフアイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスフアイト、トリス(4―オキシ―3,5―
ジ―第三ブチルフエニル)ホスフアイトそしてヘ
プタキス(ジプロピレングリコール)トリホスフ
アイトなどであり、更にジオクチルアシツドホス
フアイト、ジフエニルアシツドホスフアイト、ジ
ベンジルアシツドホスフアイトそしてフエニルイ
ソデシルアシツドホスフアイトなどである。 また、ホスホネート化合物、例えばトリフエニ
ルホスホネート、ジフエニルイソデシルホスホネ
ート、トリベンジルホスホネートそしてジフエニ
ルアシツドホスホネート、フエニルイソデシルア
シツドホスホネートなどである。 また、ホスホネートとアルカリ土類金属、亜鉛
またはアルキル錫塩化合物も有用であり、例えば
ジステアリルリン酸のバリウム若しくはカルシウ
ム若しくはマグネシウム若しくはジブチルスズ若
しくは亜鉛塩、ジ(C12〜C15アルキル)リン酸の
バリウム若しくはカルシウム若しくはマグネシウ
ム若しくはジブチルスズ若しくは亜鉛塩である。 また、フエノール系化合物としては、例えばア
ルキル化フエノール、アルキル化フエノールエス
テル、アルキレンまたはアルキリデンビスフエノ
ール、ポリアルキル化フエノールなどで代表的な
化合物としてブチル化ヒドロキシトルエン、2,
2′―メチレンビス(4―メチル―6―第三ブチル
フエノール)、4,4′―チオビス(6―第三ブチ
ル―m―クレゾール)などであり、その他ピペリ
ジン系の2,2,6,6―テトラメチルピペリジ
ン―4―オールエステル、更にチオジプロピオン
酸アルキルエステルなどの酸化防止剤である。 エポキシ化合物としては、例えばエポキシ化不
飽和油脂、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル、エ
ポキシシクロヘキサン誘導体またはエピクロルヒ
ドリン誘導体などである。 また、初期着色防止剤も有用であり、例えばジ
ベンゾイルメタン、ベンゾイルアセトン、ステア
ロイルベンゾイルメタンそしてデヒドロ酢酸ある
いはこれらβ―ジケトン化合物とバリウム、カル
シウム若しくは亜鉛などの錯化合物をあげること
ができる。 更に、以下の安定化助剤、例えば無機金属塩化
合物でリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウ
ム、亜鉛、アルミニウム、ケイ素及びスズからな
る群から選ばれた金属の水酸化物、酸化物または
炭酸化物、更には塩基性無機塩であつて、例えば
リン酸、亜リン酸、ケイ酸、硝酸、亜硝酸、硫
酸、亜硫酸、塩素酸、過塩素酸塩。そして上記金
属塩の混合物あるいは複塩であり、例えばハイド
ロタルサイト類、ゼオライト類または明ばんなど
をあげることができる。 また、多価アルコール化合物、例えばペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニ
トーール、ソルビトールまたはこれらの多価アル
コールと脂肪族多価カルボン酸及びアミノ酸との
エステル化合物。含窒素系化合物であるβ―アミ
ノクロトン酸アルキルエステル塩、2―フエニル
インドールまたはN,N′―ジフエニルチオ尿
素。また、光安定剤であるベンゾフエノン系、ベ
ンゾトリアゾール系、サリシレート系、置換アク
リロニトリル系化合物そしてヒンダードアミン系
化合物などがそれぞれの用途に応じて適宜使用で
きる。 本発明における塩素含有樹脂にはポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル―プロピレン共重合体、塩化ビニル―ブタジエ
ン共重合体、塩化ビニル―スチレン共重合体、塩
化ビニル―塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
―ウレタン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素
化ポリプロピレンまたはこれらと塩化ビニルとの
共重合体、塩化ビニル―スチレン―無水マレイン
酸三元共重合体、そしてエチレン―酢酸ビニル共
重合体、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレ
ン共重合体などとポリ塩化ビニルとのブレンド
品、ブロツク共重合体またはグラフト共重合体な
どをあげることができる。 本発明においては、成形品の用途に応じて、可
塑剤の添加量の増減により硬質から軟質までの広
範囲にわたる成形品を提供するものであり、また
必要に応じて充てん剤、顔料、帯電防止剤、防曇
剤、防燃剤、防ばい剤、架橋剤その他の補強剤ま
たは加工助剤などを併用することができる。 つぎに本発明を具体的に説明するために、以下
の実施例によつて詳細に開示する。しかしながら
本発明はこれらの実施例によつて何ら限定される
ものではない。 合成例 1 ジエチレングリコールモノメチルエーテル240
g(2.0モル)をかきまぜながら加熱し温度80℃
で過塩素酸マグネシウム(6水塩)331g(1.0モ
ル)を少しづつ加えて該グリコール中に懸濁させ
た。 つぎに、かきまぜながら徐々に温度を上げ100
℃で60分間、溶解し反応させた。更に加熱し温度
110℃で減圧しながら水を十分留出させ、理論量
の水を除去した。反応終了後、合計460gの淡黄
色透明液体からなる錯化合物を得た。また、かか
る錯化合物を赤外線吸収スペクトルで測定した結
果、一般式()……R(OH)yは、3200〜3500
cm-1の間に広い特性吸収を示した。 合成例 2 グリコール類としてエチレングリコールモノブ
チルエーテル236g(2モル)と、過塩素酸マグ
ネシウム(6水塩)265g(0.8モル)とを用い、
合成例1と同じ合成法に従い合成した。そして、
410gの淡黄色透明液体からなる錯化合物を得
た。 実施例1及び2 本発明の安定剤成分(a)及び(b)を添加した塩素含
有樹脂組成物の熱安定化効果、特に塩素含有樹脂
からなるシートに、ポリウレタンフオームを注入
し、接着させた複合体の成形品に対する長時間の
高温蓄熱熱安定化作用及び(または)効果をみる
ために、以下の配合、成形などの手法により実施
した。
【表】 上記の配合組成物を温度180℃、5分間、ロー
ルミル加工を行い、厚さ0.5mmの均一なシートを
成形した。 ウレタンの調整及び該ウレタンフオームと、塩
化ビニル樹脂からなるシートとの複合体の成形 まず、(A)ポリエーテル、EP―3033(三井東圧
化学社製)90重量部、トリエタノールアミン8重
量部、トリエチレンジアミン0.5重量部及び水1.5
重量部からなる組成物を調整した。つぎに常温に
てかきまぜながら十分に混合させた。さらに、(B)
イソシアネート、MDI―CR(三井東圧化学社
製)70重量部を用意した。つぎに、この(B)液と、
前記のポリエーテル組成物(A)と、をかきまぜなが
ら十分に混合させる。かかるウレタンの調整液
を、前記の如くロールミル加工した厚さ0.5mmの
塩化ビニル樹脂からなるシート上に厚さ20mmにな
るように均一に注入して発泡成形せしめ、塩化ビ
ニル樹脂組成物と、ウレタンフオームとからなる
複合体の成形品を得た。 かかる方法で得られた複合体の成形品を、長時
間の高温蓄熱にさらすため、温度120℃に加熱さ
れたギヤーオーブン老化試験機中に入れ、熱劣化
による着色そして黒色分解までの時間、さらに成
形品のぜい(脆)性などを調べた。その結果を第
1表に示す。 なお成形品の熱経時による着色度合は以下の数
値により評価した。 1:無着色 6:黄かつ色 2:極微黄色 7:かつ色 3:微黄色 8:濃かつ色 4:淡黄色 9:一部分黒色分解 5:黄 色 (ジンクバーニング現象) 10:黒色分解
【表】
【表】 前記、第1表の試験結果から明らかなように本
発明の安定剤成分(a)及び(b)を組合せてなる成形品
(実施例1―1〜1―4及び2―1〜2―6)に
おいて、特に安定剤成分(b)が液状の錯化合物であ
るために、塩化ビニル樹脂組成物に対して分散性
が優れ、これがために初期―中期の蓄熱において
斑点状の急激な黒色分解が全く発生しないことが
わかつた。また、比較例1―2及び2―2(過塩
素酸ナトリウム)、1―3及び2―3(過塩素酸
亜鉛)は200時間経時後表面シートが硬化して反
発弾性がなく脆化していることがわかつた。 実施例 3 この実施例は、下記の配合で示すように乳化重
合によつて得られたペーストタイプの塩化ビニル
樹脂を用い、本発明の安定剤の効果をみた。 配 合 ゼオン121(平均重合度1750) 100重量部 注―5 フタル酸ジアルキル(C9〜C11)エステル
70重量部 エポキシ化大豆油 3 〃 炭酸カルシウム 30 〃 亜鉛2―エチルヘキシル酸 0.5 〃 バリウムノニルフエノール 1.0 〃 バリウムネオデカン酸 1.0 〃 4,4′―イソプロピリデンジフエノール アルキル(C12―C15)ホスフアイト 1.0 〃 試 料 (第2表) 注―5 日本ゼオン社製 ペーストタイプの塩化ビニル樹脂 上記配合組成物を十分にかきまぜて均一にした
後、減圧状態にして混入した空気を完全に脱気し
た。得られたペーストゾルコンパウンドを厚さ1
mmになるように平面なステンレス板上に均一コー
テングした。つぎに、該ゾルを温度200℃の加熱
炉中に水平に2分間入れ、完全にゲル化させてシ
ートを成形した。 実施例1及び2と全く同じ方法でウレタンの調
整液を用意した。つぎに、前記のゲル化させたシ
ート上に、該ウレタン調整液を厚さ20mmになるよ
うに均一に注入して発泡成形せしめ、塩化ビニル
樹脂組成物と、ウレタンフオームとからなる複合
体の成形品を得た。 かかる方法で得られた複合体の成形品を実施例
1及び2と全く同一の試験方法で着色性及び黒色
分解までの時間などを調べた。その結果を第2表
に示す。 なお、着色度合は実施例1及び2と同一の数値
による評価で示す。
【表】
【表】 ℃に加熱した焼成処理化合物
この実施例で明らかなように、配合組成物をか
きまぜてペーストゾルを調整し、そのまま熱成形
する場合、安定剤の分散性が重要であることがわ
かつた。すなわち、第2表の試験結果において、
本発明の安定剤成分、特に(b)が液状であるため該
ペーストゾルに容易にそして完全に分散している
ので斑点状の急激な黒色分解が発生しなかつた。 これに対比して比較例3―4〜3―7はジンク
バーニング現象が発生した。この理由として過塩
素酸マグネシウムに代表される過塩素酸塩類は粗
い結晶系(六方晶若しくは斜方晶など)であり、
これがために分散性において劣ることがわかつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩素含有樹脂に (a)リチウム、ナトリウム、
    カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
    チウム、バリウム、亜鉛、カドミウム、スズ、
    鉛、アンチモンまたはセリウムの有機金属塩化合
    物の少なくとも一種または二種以上と、(b)多価ア
    ルコールまたはその誘導体と、過塩素酸マグネシ
    ウムとの常温で液状の錯化合物の少なくとも一種
    以上と を組合せ添加してなる熱安定化された塩素含有樹
    脂組成物。
JP15410284A 1984-07-26 1984-07-26 熱安定化された塩素含有樹脂組成物 Granted JPS6134041A (ja)

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