JPS62149962A - 立毛製品の製造方法 - Google Patents

立毛製品の製造方法

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JPS62149962A
JPS62149962A JP61292181A JP29218186A JPS62149962A JP S62149962 A JPS62149962 A JP S62149962A JP 61292181 A JP61292181 A JP 61292181A JP 29218186 A JP29218186 A JP 29218186A JP S62149962 A JPS62149962 A JP S62149962A
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fluff
hair
cocoon
shaped
composite
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JP61292181A
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松井 雅男
岡本 種男
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は立毛製品の製造方法に関する。立毛製品特に長
いカットパイルを有するものは毛皮様の外観を有し極め
て有用である。しかしながら人工の毛皮様製品は、天然
の毛皮に較べていまだ劣り、低級品の域に留まっている
天然の高級な毛皮は細く短かい綿毛と太く長い刺毛の2
重構造からなっている。人工島において、刺毛について
はかなり多くの改善がなされつ−あるが、綿毛について
はあまり研究されておらず改善の提案も少ない。しかし
ながら綿毛は断熱性、嵩高性、外観、触感などの点で極
めて重要であり、優れた綿毛が望まれている。
本発明の目的は、断熱性、嵩高性、毛さばき、毛うごき
、触感、外観などの点で天然物に優るとも劣らない高度
の綿毛を有する立毛製品の製造法を提供するにある。
本発明の立毛製品の製造方法は、扁平率1.5〜5.0
、くびれ率8〜80%、繊度1.1〜8.0デニールの
まゆ形横断面のセグメント及び該セグメントの成分より
も溶解又は分解速度の大きい成分からなる複合繊維を少
なくとも綿毛の一部に用いて長さ5mm以上のカットパ
イルを有する繊維構造物を製造した後、該複合繊維の溶
解又は分解速度の大きい成分を溶解又は分解除去して横
断面がまゆ形の綿毛とすることを特徴とする。
複合繊維の溶解又は分解速度の大きい成分を溶解又は分
解除去して得られるまゆ形横断面の綿毛(以下まゆ形綿
毛と記す)の立毛・長さは5mm以上が必要であり、通
常7〜50mmのものがよく用いられ、10〜80mm
のものが最もよく用いられる。長さ及び繊度は均一なも
のでもよいが、適度に分布していることも好ましい。例
えば変動率、すなわち〔標準偏差/平均3x100(%
)が8〜50%程度、特に5〜80%のものが好ましい
。長さや繊度が分布しているときは代表値として平均値
を用いる。
第1図は複合繊維の溶解又は分解速度の大きい成分を溶
解又は分解除去した後のまゆ形の横断面を示す説明図で
ある。第1図において最大径(長径)をA1人と直角方
向の径を短径Bとするが、まゆ形では中央付近にくびれ
部があるために短径(極大値)はB1及びB2の2個が
存在する。扁平率は長径と短径の最大のものとの比A/
Blと定める。くびれ率はくびれ部を形成する2つの凹
部の深さの和(自+02 )と短径の平均との比率〔2
(01+02)/ (B1+B2)3 X 100(%
)と定める。
扁平率が大きいほど柔軟性、嵩高性、断熱性がすぐれる
が、5以上では、適度に柔らかくなり毛さばき性が劣る
と共にフィブリル化が容易になり好ましくない。すなわ
ち扁平率は1.5〜6.0が必要であり、1.5〜4.
0が好ましく、1,8〜8.5が最も好ましい。
くびれ部、すなわち凹部は立毛同志が密着するのを防ぎ
嵩高性、断熱性及び毛さばき性を向上させるが、過度に
くびれると立毛がフィブリル化する傾向が生じ、フィブ
リル化した立毛は製品の外観及び毛さばき性を著しく劣
化させる。このためくびれ率は1〜40%である必要が
あり、8〜80チが特に好ましく、5〜20チが最も好
ましい。
まゆ形は対称的であることが好ましいが、対称からの若
干のずれは構わない。例えばB2/Blは0.6以上が
好ましく、0475以上が最も好ましし)。
凹部の対称性は低くてもよく、例えば01102が0.
1〜10でもよいが、0.2〜5が好ましく 、0.8
〜Bが特に好ましい場合が多い。
第8図〜第18図は、本発明立毛製品の製造に好適に利
用されるまゆ形横断面のセグメントを有する複合繊維の
横断面の具体例である。第8図はまゆ形のセグメント(
成分)(1)と他の成分(4)とが複合された円形繊維
で、成分(4)を溶解又は分解除去しくまゆ形セグメン
ト(1)を残し)、まゆ形lamを得ることが出来る。
第9図は2つの成分(1)、(2)からなるまゆ形セグ
メントと他成分(4)とが複合された例で、成分(4)
を除去して複合まゆ形繊維を得ることが出来る。第10
図はまゆ形成分(1)を2個有する円形繊維の例、第1
1図はまゆ形成分(1)を4個有する例、第12図は8
個のまゆ形成分(1)を8個並列的に配置した例、第1
8図は8個のまゆ形成分(1)を放射状に配置した例で
ある。複合の構造は、第8図、第10図、第12図のよ
うな並列型、第9図、第11図のような芯鞘型及び多芯
型(多晶形)、第18図のような放射型などが好適であ
るが、これらだけに限定されない。
一般に除去成分(4)は少量の方が好ましい。例えば成
分(4)の複合比は、50%(体積比)以下が好ましく
、40%以下が特に好ましく、80%以下が最も好まし
い。並列型、放射型などは成分(4)の複合比を小さく
出来るので特に好ましい。除去成分(4)と、残留成分
(1)、(2)等とは、溶解又は分解速度の差が大きい
ことが必要である。例えば強酸に対してポリアミドは溶
解するが、ポリエステルやポリオレフィンは不溶である
。強アルカリに対してポリエステルは容易に分解するが
、ポリアミド及びポリオレフィンは充分な抵抗性を有す
る。ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレートなどの未変性物(ホモポリマー)と、共重合又
は混合法によって第8成分(例えば、イソフタル酸、ス
ルホイソフタル酸、ポリエチレングリコールなど)を5
〜80チ程度導入した変性ポリエステルとは、アルカリ
に対する分解性が大きく異なり、未変性又は変性度の低
いポリエステルと変性ポリエステル(除去成分)とを組
合せることが出来る。ポリアミド、ポリオレフィンにつ
いても溶剤や分解剤に対する抵抗を減少させるように変
性(第8成分の混合、共重合など)し得る。
除去成分(4)としては水系の処理液で除去出来るもの
が有利である。例えば水溶性ポリアミド、ポリエチレン
オキシド及びその誘導体、変性体、及びアルカリ水溶液
で容易に分解除去可能なポリエステルが好適である。上
記成分(4)の除去は繊維状(糸状、綿状)で実施して
もよいが、複合繊維を立毛繊細に用いて立毛製品(構造
物)とした後、その構造物を処理して成分(4)を除去
する方法が最も有利である。
第2図〜第7図は、複合繊維を枦溶解又は分解速度の大
きい成分を溶解又は分解除去して得られるまゆ型横断面
の具体例である。
第2図は扁平率約2.2、くびれ率約2496の対称性
の高い1/1複合繊維の例であり、巻縮性を弱めるには
成分(1)及び(2)の収縮性の差を小さくすること等
があげられる。第8図は角ばったまゆ形断面の例で複合
方向が長径方向であるため182図のものよりも巻縮性
か弱い。第4図は扁平率2.01くびれ率約18%、複
合比約115の例であり、第2図のものよりも巻縮性が
低い。第5図は2つの凹部がや\ずれている例である。
第6図は左右の対称性かや−低くB2/Blが約0.8
であり、偏った8層複合の例である。勿論成分(1)と
(3)は同じでもよ(異っていてもよい。第2〜6図は
複合繊維の例を示したが、単成分に置替えてもよい。ま
た複合する成分は熱や膨潤による収縮性の異なるもの(
自発巻縮性)以外に、着色や、光沢、透明度、染色性、
脱色性その他の物理的又は化学的性質の異なるものであ
ってもよい。
第7図は、複合繊維の状態で仮撚を施し、易溶解又は易
分解成分を除去した後のまゆ型横断面の例であり、該仮
撚加工による歪みを受けたもの1例である。
このような多少の変形や小さな凹凸があっても、本質的
に中央付近にくびれ部を有し、その両側がふ(らんでお
り2つの短径を定め得る扁平糸はまゆ形に包含される。
8一 本発明は、易溶解又は易分解成分除去後のまゆ型の綿毛
立毛繊維の繊度が1.1〜8.Odになるように設計さ
れた複合繊維を用いる必要がある。柔軟性及び嵩高性の
点では細い繊維が好ましいが、実際にはあまり細い繊維
からなる製品は、製造工程中又は着用中に相互に絡み合
い毛玉(ピリング)を生じたり、塊状に固まり易い傾向
を示し、毛さばき性、柔軟性、保温性、美観が著しく劣
る。この見地から綿毛の繊度は特に1.2〜2.5dが
好ましく、1.2〜1.9dが最も好ましい。
交絡を生じ易い等の人工島の綿毛の欠点は、溶融紡糸さ
れた繊維において特に著しいが、これは!lta表面が
湿式紡糸や乾式紡糸にくらべて単純且つ平滑であるため
と思われる。しかしこの欠点は、抑制された弱い巻縮を
持つ下記のように特定されたまゆ形横断面の繊維を綿毛
に用いることにより、大巾に改善されることが見出され
た。
本発明においてまゆ形綿毛の巻縮は抑制されたもの、す
なわち巻縮伸張率が80%以下のものである必要がある
。ここで巻縮伸張率は式(1)で定められ、20”01
65SRHの室内で測定する。
e −1゜ 巻縮伸張率= −X 100 (%)(■)O 但し、lo=荷重2mg/dの時の試料長(Cm)l 
:荷M 50 m fj / dを加えて2分後の試料
長(cm ) 試料がパイル用の原糸(連続フィラメント)の場合は、
約1000デニール、長さ80 cmの束とし、無荷重
で100°Cの水中で20分間処理し20℃・65%R
IIの空気中で24時間自然乾燥したものについて20
回測定して平均値を求める。試料が立毛製品より切り出
した短かい綿毛の場合は、出来るだけ長いもの(例えば
試料長5〜40mm程度)を用い、約50デニールの束
とし20回測定して平均値を求める。
綿毛が巻縮していない場合は、嵩高性及び断熱性が劣り
、外観が貧弱で触感も劣る。一方巻縮が強すぎると綿毛
同志がからみ合い甚しい時はフェルト化して固くなり、
軽度の場合でも毛玉を生じたり毛さばきが悪く外観、触
感が劣る。しかし巻縮伸張車が80%以下の弱められた
巻縮を有する綿毛は、断熱性、嵩高性、触懇、外観、毛
さばき性などが優れており、高級天然毛皮の綿毛に四速
する。巻縮伸張率は0.5〜20%が特に好ましく、1
〜10%が最も好ましい。
同様にまゆ形綿毛の巻縮数すなわち荷M 1mVd下の
長さ25mm当りの巻縮山数は2〜4oが好ましく、8
〜80が特に好ましく、4〜2oが最も好ましい。
上記の如き弱い巻縮を得るために種々の方法を応用する
ことが出来る。例えば、まゆ型横断餌セグメントが2種
以上の異なる成分が接合された第2図〜第6図及び第9
因の如き自発巻縮性成分を含存した複合繊維を用いる際
、自発巻縮性を有さない或いは機械巻縮加工を施してい
ない所XIV巻縮能のない7囁維とを混線する方法、戎
いは(1)と(2)を接合する成分間の収縮性の差を小
さくする方法、接合比を1/1から偏らせ例えば1/2
.115等とすること、巻縮性の弱い複合構造とする(
偏心度を低める)こと、及び張力下の熱処理などかあげ
られる。
又、機械巻縮で付与する方法、例えば仮撚法では、仮撚
後張力下で熱処理する方法があげられる。
例えば仮撚後仮撚温度と同程度又はや\低い温度で加熱
しながらフィード率10%以下、特に5%以下で巻取り
巻縮を弱めることが出来る。勿論加熱温度が高い程、フ
ィード率が小さいほど、巻縮が弱められ、容易に目的に
合致する弱められた巻縮を得ることが出来る。
更に巻縮を弱める方法として、立毛製品を回転体に取付
けて回転させ、遠心力によって立毛を起立させながら加
熱する方法があげられる。遠心力利用の立毛製品の加工
方法については本発明者等は特開昭56−15486号
、特開昭58−156070号等に詳しく述べた。勿論
加熱する方法は、加熱された液体、気体による方法及び
輻射などが応用される。
本発明方法で得られる立毛製品は前記の特定まゆ形綿毛
を有する。該綿毛の立毛密度はa、oo。
〜80,000本/cm2が必要であり、5,000〜
20.000本/cm2が最も好ましい。勿論本発明方
法で得られる製品は、すべての立毛が前記のまゆ形の綿
毛からなるもの及び異国の綿毛又は/及び刺毛を有する
ものを包含する。異種の綿毛とは、前記特定範囲のまゆ
形扁平糸以外の8d以下の立毛を云う。しかし本発明方
法で得られる製品の優れた特徴を維持するためには、全
綿毛の50%(重量)以上が前記特定のまゆ形扁平糸で
あることが好ましく、75%以上であることが特に好ま
しい。更に該綿毛立毛繊細の先端が尖鋭化されたものは
より優れた風合を有し好ましい。
刺毛とは8.1d以上の立毛を云う。刺毛としては繊度
4〜100d1特に5〜70dのものが好ましく、10
〜60dが特に好ましい。長さく平均)は綿毛と同等又
は綿毛よりも2〜50mrn程度長いものが好ましく、
立毛密度は60〜2,000本/cm2、特に100〜
1000本/cm2程度が好ましい。刺毛の横断面の形
、光沢、色彩、染色性、巻縮等は任意であるが、扁平な
もの例えばまゆ形のものが好ましいことが多く、先端は
細化されているものが好ましいことが多い。
まゆ形綿毛は一種でもよく、繊度、横断面の形、光沢、
色彩、染色性(例えば、酸性染料、分散性染料、塩基性
染料等に対する染色性、選択性)、巻縮性等が異なる複
数厘のものを混用することも出来る。勿論異国の綿毛の
光沢、色彩、巻縮等はまゆ形綿毛と同じでもよく異って
いてもよい。まゆ形綿毛を構成するポリマーは、ナイロ
ン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナ
イロン6101ナイロン612などの線維形成性ホモボ
リア電ド及びそれらを成分とするコポリア【ド及び変性
体く混合物など)、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエ
ートなどの繊維形成性ポリエステル及びそれらの共重合
体、変性体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの繊組
形成性ポリオレフィン及びそれらの共重合体及び変性体
及びこれら以外の溶融紡糸可能な繊維形成性ポリマーの
群から選ぶことが出来る。またそれらのポリマーは艶消
剤、顔料、染料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤
、滑剤などの添加剤を含んでいてもよい。
綿毛は前記のように、毛さばき性に優れ、交絡性やフェ
ルト化傾向の少ないことが望まれる。このため滑り性の
よい油剤や樹脂を綿毛表面に付与することが好適である
。例えばアミノ基やエポキシ基で変性したポリオルガノ
シロキサンなどのようなシリコン化合物の油脂又は樹脂
及び、例えばポリテトラフルオロエチレン、フルオロエ
チレンと他のビニルモノマーとの共重合物、ポリ(フル
オロアルキル)アクリレートなどのようなフッ素化合物
の油脂又は樹脂の皮膜を綿毛に付与することが好ましい
。同じ(綿毛用ポリマーに少量(0,01〜8%程度)
のシリコン化合物やフッ素化合物を含有させることも好
ましい。
本発明において立毛製品及び立毛を有する繊維構造物と
は長さ5mm以上のカットパイルを有する編物、織物、
不織布、皮革状物、シート状物及び類似のものを云う。
基布の部分には、ゴム、ポリウレタン、ポリエステル等
のゴム状弾性体樹脂又はポリアミド、ポリエステル、ポ
リビニル樹脂等を含有していてもよく、含有していなく
てもよい。植毛の方法はパイル織機(W型、V型等)、
パイル編機、スライバー編機による方法、タフティング
法、静電植毛法等あらゆる方法が利用される。しかしパ
イル織機及びパイル編機により、集束状で植毛する方法
が最も高級な製品が得られ好ましい。集束植毛の場合、
綿毛の集束本数が小さく、植毛密度が大きいほど、高度
の製品が得られる。綿毛の集束本数は100本以下、特
に80本以下が好ましく、植毛密度は50ケ所/cm2
以上、特に100ケ所/cm!以上〜1000ケ所/c
m2が好ましい。
基布の裏面はそのま\でもよいが、樹脂含浸、起毛、静
電植毛、他の編織物、皮革状物、シート、フィルム等を
接着(ラミネート)することなど任意である。
一般にカットパイル布帛(編織物、不織布等)は、仕上
加工される。仕上加工としては、立毛(パイル)の切断
、先端細化、複合繊維の分割又は細化、立毛の部分的溶
解又は分解除去、染色、基布の収縮、立毛のブラシング
、賦型、基布の樹脂含浸、コーティング、ラミネート、
起毛、立毛の表面処理(親水、撥水、防汚、制電、難燃
、光沢、潤滑など)、熱処理など多覆多様なものがあげ
られ、それらが目的に応じて種々の順序で組合せられる
。本発明者等は、遠心力によって立毛を起立状態に保ち
、立毛製品を加工する方法を、特開昭56−15486
号、同昭56−87884号、同昭56−49048号
において開示し、特開昭57−117648号、同昭5
7−121648号にて提案した。この遠心加工により
、立毛の切断、細化、染色、脱色等が立毛の任意の場所
に対して高精度で行ない得る。特に本発明の目的のため
には、遠心力で起立した立毛を熱処理することにより、
立毛の巻縮を弱め、交絡を防ぎ、更に毛さばき性を向上
させることが出来る。また、遠心力で起立した綿毛の1
部(表面)を分解又は溶解除去して細化することにより
、綿毛の交絡の除去又は防止、巻縮の弱化及び毛さばき
性の向上を行なうことが出来る。遠心力下でなくても同
様な処理で巻縮の弱化及び毛さばき性の向上の効果が認
められるが、遠心力で綿毛を起立させ、必要に応じて遠
心力で巻縮を伸ばしつつ処理する方法にくらべて、効果
及び品質が著しく劣る。
基布の収縮加工については特開昭58−65086号、
遠心力下の立毛の熱処理については特開昭58−186
856号、開閉58−156066号に詳細に記した。
基布の収縮加工は立毛の高密度化に極めて有用である。
本発明によって、保温性、嵩高性、毛さばき、毛うごき
、触感、外観などの点で天然物に優るとも劣らない高度
の綿毛を有する立毛製品が得られる。適当な刺毛と組合
せて、例えばチンチラ調、ミンク調、セーブル調、ブル
ーフォックス調、銀狐調などの高級毛皮が賽易に得られ
る。また天然物にはない優れた独特の製品、例えば綿毛
だけからなるもの、長い綿毛(例えば25〜60mm)
を有するもの、極めて高密度の綿毛を有するもの、種々
の色彩、模様や光沢を有する城いは有しないものなど極
めて多様な製品が得られる。
(実施例) 以下の実施例において、部及びチは特記しない限り重量
比率で示す。
実施例1 分子量17,000、酸化チタン(艶消剤)1.2%含
有のプリエチレンテレフタレート(以下PETと記す)
をポリマーP1とする。
ナトリウムスルホイソフタル酸2,6モルチを共重合し
た分子量16,800、酸化チタン1.2%含有の変性
PETをポリマーP2とする。第11図の如くなるよう
に設計された複合紡糸口金を使用し、セグメント(1)
にPl、セグメント(4)にF2を配置し295°Cで
溶融紡出しスピンドロー機で8,500m/分で巻き取
り、100d/15fのフィラメントF1を得た。この
Flの横断面拡大写真より4セグメント平均の扁平率は
2.7、<びれ率は17%で第2図に似たまゆ型の輪郭
を有していた。
フィラメントF1を用いて2段ヒータ一式仮撚機で巻縮
加工した。スピナー回転速度84万rpm1、b速10
0m/分(撚数8259T/m)、第1ヒーターは接触
型で温度165℃、長さ1.2 m N第2ヒターター
は非接触型で温度226°C1長さ90cm。
第8ヒーターは非接触型で温度230℃、長さ90cm
で巻縮抑制処理した。抑制された弱い巻縮を与えた糸を
FTlとする。一方、通常の仮撚条件として、第1ヒー
タ一温度215℃、フィード率+8.11第2ヒ一タ一
温度220℃、フィード率+ 12.5%、巻取フィー
ド率+5%で得た比較的強い巻縮糸を得た。この糸をF
T2とする。
このFTl、FTg糸を各々かせ取りし、95°Cの1
0%NaOH水溶液中で15分間処理し、易分解性成分
(4)を分解除去して、複合#Mの分繊処理を行なった
。該処理後も仮撚による歪が残存し、いずれの糸も巻縮
しており、易分解性成分除去により75d/60fにな
った。この糸の巻縮伸張率は、仮撚糸をかぜ状で無荷重
で沸とう水中で80分間処理し、25℃、65%几■の
空気中で24時間風乾した試料について測定した。その
結果を第1表に示した。なお仮撚糸の断面は第7図のよ
うな形であった。
第  1  表 酸化チタン含有率0.6%のPET延伸熱処理(150
°C)糸で、端部が丸味を帯びた菱形(扁平率8.8)
の横断面を有する40d/2fのフィラメントをF2と
する。
仮撚糸FT1を2本、F2を2本混繊した後120T/
m加熱し、フィード率−2−で150°Cのヒーターに
接触させつつ走行させて撚止め及び巻縮性の抑制を行な
った糸をJYtとする。
PETの1.7d、カット長88mm の巻縮ステープ
)1/70%%−)−イo :/ 6 (D 2.5 
d 、力yト長45mmの巻縮ステーブル80%の混紡
糸で40番手双糸の糸をYlとする。
Ylを経糸(地糸)及び緯糸(地糸)に用い、PY・!
・をパイル糸(経糸)に用い、2重パイル織機でカット
パイル織物OPIを得た。OPtのパイル長は89mm
、植毛密度70ケ所/cm2のW型植毛である。
OPIをベンジルアルコール15 %水分散液ニ15分
間浸漬し、絞った後、95℃の飽和水蒸気中で20分間
処理して基布を収縮させた。基布の収縮率は経方向19
チ、緯方向26%、面積収縮率40チである。この収縮
の結果綿毛の立毛密度は約14.00000cm2にな
り、刺毛の立毛密度は約460本/cm2になった。
上記収縮処理したCPlを本発明者らが特開昭56−1
5486号に開示した方法で遠心力を利用した仕上加工
をした。すなわちOPlを直径1mの円筒に取付けて回
転させ、遠心力によって立毛を起立させ、同軸同速で回
転する直径1.1mの外側容器(外筒)に加工液を満し
種々の加工を行なう。
まず回転速度を60 Orpmとし、加工液として95
°CのNaOH10%水溶液を内側液面が基布から1m
mの点になるまで満し、10分間処理して綿毛用複合m
MIの易分解性成分(4)を完全に分解除去した。次に
液を1部抜出して液面を基布から17mmの点に保ち4
0分間処理して綿毛を切断した。加工液を抜去り、水洗
後、回転速度を86 Orpm(遠心力約70G)にし
、95°Cの15%NaOH水溶液を段階的に注入し、
液面が基布から87mmの点で10分間、86mmの点
で10分間、85mmの点で10分間、88mmの点で
10分間、80mmの点で10分間、夫々処理し、次に
液を段階的に排出し、82mmの点で10分間、84m
mの点で15分間、86mmの点で15分間、87mm
の点で80分間処理して刺毛の先端を徐々に細化し、8
7mmで切断した。アルカリ液を排出後水洗し、次いで
灰色の分散染料の水溶液を基布から10 mmの位置ま
で満し、100°C(キャリア使用)で80分間染色し
、次に黒色の分散染料水溶液を基布から28mmの点ま
で満して60分間染色し、染色後を抜去り水洗乾燥する
。次に70℃のジメチルホルムアミドを注入し基布から
88mm点まで満し15分間処理し、水洗、乾燥して取
出した。
上記染色及び脱色によって綿毛は根元が白、上部が灰色
に、刺毛は根元が白、下部が灰色、中間が黒、先端がや
や灰色がかった白色に着色されていた。染色後水洗乾燥
して遠心加工機より取出し、シリコン処理したのちブラ
シングした。次いで基布の背後からポリウレタン弾性体
(初期重合体)水分散液を噴霧法で付与し、立毛にはフ
ッ素系撥水撥油、防汚加工剤を噴霧法で付与し、180
°Cで乾燥処理してそれらの樹脂を硬化、乾燥して人工
毛皮APIを得た。
AFtはすぐれた嵩高性、保温性と毛さばき性、着用時
の毛うごき(身体の運動によって立毛が活々と動くこと
)を有し、ブラシングによって容易に毛が揃えられる。
また立体的な染色によりセーブル等の高級毛皮に劣らぬ
すぐれた美観を有していた。
比較のため仮撚糸FT2を2本、F2を2本混繊、合撚
し、180℃のヒーターに接触させつつフィード率+8
.5優で撚止めした糸PY2をパイル糸に用い、以下C
P1と同様にしてカットパイルOP2を得、更に同様に
仕上加工して人工毛皮AF2を得た。
Ar2の綿毛は巻縮が強すぎるために、毛さばき性や毛
うごき性が悪く、固く、触感外観が劣り、ブラシングが
極めて困難であった。
同様に比較のため、フィラメントF1 を仮撚しないで
以下APIと同様にして得た製品をAr1とする。フィ
ラメントF1のかわりに円形断面のフィラメントF2を
用い、以下AF1と同様にして得た製品をAr1とする
。フィラメントFlのかわりに扁平率2.7((びれ率
0チ)の長円形断面のフィラメントF8を用い、以下A
FIと同様にして得た製品をAFsとする。各製品の綿
毛の巻縮性及び化第2表 実施例2 イソフタル酸を2.0モルチ共重合した分子量17、5
00の変性ポリエステルをポリマーpHとする。第10
図の如きまゆ型横断面のセグメント2ヶ有し、且つ該セ
グメントの1つは、ポリマーP8と実施例1で得たポリ
マーP1とを、第2図の如キ1/1接合、もう1つのセ
グメントはPl/Paが第8図の如き4/1接合するよ
うに設計された複合口金を用い、易分解性成分(4)と
してポリマーP2の8成分を溶融し、スピンドロー紡糸
して、100d/25fのフィラメントF4を得た。こ
のフィラメントF4の横断面は、第5図のようなまゆ型
の輪郭をした2セグメント平均の扁平率が8.8、<び
れ率14%のものであった。このフィラメント1は、9
5℃の10%NaOH水溶液中で15分間処理し、易分
解性成分(4)を完全に分解除去し、複合繊維の分繊処
理し、製水処理を施したものは巻縮が発現した。尚、易
分解性成分(4)を除去後のフィラメントは74.5d
150fであった。
分子!1600のポリエチレングリコール(以下PEG
と記す)を5%共重合したPETで分子量17.000
酸化チタン含有率0.7%のものをポリマーP4とする
。ポリマ・−P4を溶融紡糸、延伸、熱処理(150°
C)した扁平率2.5の長円形の断面を有し、繊度18
d/1 fの糸をF6とする。
F4を8本とF5を5本混繊し、120 T/mで加熱
し、フィード率−1優で160’Cのヒーターに接触さ
せて撚止めしてPY8を得た。
PY8をパイル糸に用い以下実施例1のOPIと同様に
して得たカットパイル織物を同様に収縮及び仕上加工し
て製品AFeを得た。
Ar1の綿毛の巻縮の状態はランダムであり、巻縮伸張
率は8.5%、平均巻縮数12.0であり、嵩高性、柔
軟性毛さばき、毛うごき、ブラシング性共に優れていた
。綿毛密度は約17,400本/ Om2刺毛密度は約
580本である。
実施例8 分子!8,500のPEGを20%共重合した分子量1
8,000のPETをP4とする。P6を除去成分(4
)に用い、実施例1のPlをまゆ形成分(1)に用い、
第10図のような断面で複合溶融紡糸した。
複合比は1/4で、延伸後160″Cで緊張熱処理して
繊度100 d/80 fのフィラメントF6を得た。
まゆ形成分は、扁平率2.8、くびれ率22%、繊度1
.25dである。F6を実施例1のFTIと同様に仮撚
した糸を2本と、実施例1のフィラメントF2を2本混
繊合撚(120T/m ) し、フィード率−1%、温
度160℃で撚止めしてPY4を得た。
PY4をパイル糸に用い、以下実施例1のOPI・と同
様、にしてカットパイル織物OPgを得た。
OPgを1%NaOH水溶液で90℃で60分間処理し
て、ポリマーP4を分解除去し、水洗後ベンジルアルコ
ール水分散液で基布の収縮処理(面積収縮率41%)を
行ない、以下実施例1のAPIとほぼ同様に仕上加工し
て、但し綿毛を約25mmで切断し、刺毛を長さ25m
m〜81 mmにわたって細化し、81mmで切断し、
綿毛の下部を灰色、中間部(15〜20mm)を脱色、
上部(20〜25mm)を濃灰色に染色し、刺毛の上部
(25〜80mm)は脱色部(25〜28mm)と濃灰
色部(28〜81mm)に染め分けて、AFTを得た。
Al1は嵩高性、柔軟性、毛さばき、毛うごき、いずれ
も優れており、セーブルやミンクに優るとも劣らぬ外観
、触感を有していた。AFTの綿毛は扁平率約2.4、
くびれ率約issのまゆ形断面を有し、繊度は平均1.
24d(変動率12%)、巻縮伸張率5.5%、巻縮数
6.2 / 25 m m 1綿毛密度約14、W 0
0本/cm2、刺毛密度約490本/cm2であった。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明製品の綿毛に好適なまゆ形横断
面の例であり、第8図〜第18図は本発明製品の製造に
好適な、まゆ形成分と除去成分からなる複合m維の横断
面の例である。 第2図    第3図 第10図   第11図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)扁平率1.5〜5.0、くびれ率3〜80%、繊
    度1.1〜3.0デニールのまゆ形横断面のセグメント
    及び該セグメントの成分よりも溶解又は分解速度の大き
    い成分からなる複合繊維を少なくとも綿毛の一部に用い
    て長さ5mm以上のカットパイルを有する繊維構造物を
    製造した後、該複合繊維の溶解又は分解速度の大きい成
    分を溶解又は分解除去して横断面がまゆ形の綿毛とする
    ことを特徴とする立毛製品の製造方法。
  2. (2)複合繊維が並列型、芯鞘型、多芯型又は放射型で
    ある、特許請求の範囲第1項記載の方法。
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