JPS621466B2 - - Google Patents

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JPS621466B2
JPS621466B2 JP740882A JP740882A JPS621466B2 JP S621466 B2 JPS621466 B2 JP S621466B2 JP 740882 A JP740882 A JP 740882A JP 740882 A JP740882 A JP 740882A JP S621466 B2 JPS621466 B2 JP S621466B2
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JP
Japan
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alloy
temperature
modulus
range
present
Prior art date
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Expired
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JP740882A
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English (en)
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JPS58126966A (ja
Inventor
Ryo Masumoto
Shohachi Sawatani
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DENKI JIKI ZAIRYO KENKYUSHO
Original Assignee
DENKI JIKI ZAIRYO KENKYUSHO
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Publication date
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  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は弾性率が大きく、弾性率の温度変化が
広い温度範囲にわたつて比較的小さく、かつ切削
性が良好なことを特徴とする快削性エリンバー型
合金およびその製造方法に関するものである。 従来、恒弾性を必要とする弾性作動体にはエリ
ンバー(Elinvar)系合金、コエリンバー
(Coelinvar)系合金等が一般に用いられている。
しかしエリンバー(Ni約37%、Cr約12%、Fe残
部)およびコエリンバー(Co約58%、Cr約10
%、Fe残部)あるいはこれにNi添加したものは
切削性が悪く、しかも使用温度範囲が−10℃〜+
80℃付近の非常にせまい範囲に限られており、高
温まで使用することが不可能である。ところが最
近計測機器の部品材として快削性であり、この広
い温度範囲にわたつて恒弾性を示す合金が要求さ
れるようになつて来た。 本発明はNi35〜42%、Cr0.01〜10%、Co0.01
〜10%、Ca、S、Pの何れか1種又は2種以上
0.005〜1%、およびFe残部から成る合金か、あ
るいはこれを主成分とし、さらに副成分として
Mg、C、Pb、Ce、Te、Seの一種あるいは二種
以上0.005〜1%(但し、Ca、S、P、Mg、C、
Pb、Ce、Te、Seの合計量は0.005〜1%とす
る)Fe残部から成る合金について、快削性で広
い温度範囲において小さなヤング率(あるいは剛
性率)の温度係数が簡易な熱処理と加工により発
揮せしめ得ることを見出したものであつて、その
目的とするところはヤング率あるいは剛性率の温
度係数が−50℃〜+300℃の広い温度範囲におい
て、ほぼ−10×10-5〜+10×10-5の如く比較的小
さく、ヤング率が組成によりエリンバーおよびコ
エリンバーの値よりも大きく、快削性で、エリン
バー型合金としての用途に充分適合する新規な材
料を提供することにある。 本発明の快削性エリンバー型合金の製造法は次
のとおりである。 重量比にてNi35〜42%、Cr0.01〜10%、
Co0.01〜10%、Ca、S、Pの何れか1種又は2
種以上0.005〜1%及び残部Feから成る合金につ
いて、 (A) 溶体化処理のため600℃以上融点以下の温度
で1分間以上100時間以下加熱して溶体化処理
後任意の速度で冷却する、 (B) (A)記載の熱処理後冷間加工を行う、 (C) 更に600℃以下の温度で1分間以上100時間以
下加熱し、ついで毎秒1℃以下の速度で徐冷す
る処理を施し、弾性率の温度係数が−10×10-5
〜+10×10-5の範囲とする ことを特徴とする快削性エリンバー型合金の製造
法にある。 次に本発明合金の製造方法について説明する。 まず上記組成範囲において適量のNi、Cr、Co
およびFeを主成分としてさらに副成分として
Ca、S、Pの何れか1種又は2種以上0.005〜1
%を加え、空気中もしくは不活性ガス中または真
空中において通常の溶解炉によつて溶解した後、
Mn、Si、Ti、Caなど脱酸剤を少量(1%以下)
添加して有害な不純物を除き充分に撹拌して組成
的に均一な溶融合金を造る。つぎにこれを鋳型に
注入して鋳塊を作り、600℃以上融点(約1600℃
ないし1700℃)以下の温度で1分間以上100時間
以下(好ましくは5分ないし10時間)加熱保持し
た後、焼入れするかあるいは毎秒1℃以下の温度
で徐冷する。さらにこれを常温において鍛造、圧
延あるいはスエージ等の冷間加工を施して用途に
適合する形状に成形する。この冷間加工を施した
後600℃以下の温度で1分間以上100時間以下(例
えば5分ないし10時間)加熱し、毎秒1℃以下の
速度で冷却して製品とする。 つぎに本発明の実施例について述べる。 第1表〜第4表に示す合金成分の全量(約1
Kg)をアルミナ坩堝中で、アルゴンガスを通じな
がら高周波誘導電気炉により溶解した後、溶湯を
よく撹拌し、鉄型に鋳込んで、35mm×35mmの角型
鋳塊を得た。つぎにその一部を鍛造によつて約10
mmの丸棒にし、1000℃で1時間加熱後100℃/時
間の速度で冷却した。それを常温で減面加工率96
%スエージして直径約2mmの丸棒にし、それから
長さ11cmの丸棒2本を切とり1本を冷間加工状
態、他方を900℃で1時間加熱した後100℃/時間
の速度で冷却して焼鈍状態の試料として測定に供
した。ヤング率は静電容量駆動方式による装置を
用いて棒の共鳴振動数を測り、その値から計算に
より求めた。常温および高温における熱膨張係数
は横型膨張計によつて求め、また切削性について
は旋盤による切り屑から判定した。 第1表〜第4表には代表的なエリンバー合金と
本発明合金の測定値が比較して示してある。
【表】
【表】
【表】
【表】 これらの表から明らかな如く、本発明の4元〜
6元合金はいずれも従来のエリンバー合金に比し
て弾性率が大きく、また広い温度範囲にわたつて
ヤング率の温度係数が非常に小さいことがわか
る。 また、第1図および第2図A〜Cにはエリンバ
ー合金と本発明の代表的な合金についてそれぞれ
加工率96%の冷間加工を行い続いて900℃で1時
間加熱した後、100℃/時間の速度で冷却した状
態すなわち焼鈍状態におけるヤング率の加熱温度
による変化と旋盤による切り屑の写真が示してあ
る。 第2図において、Aは37.0%Ni−12.0%Cr−
51.0%Feのエリンバー合金、Bは38.0%Ni−5.0
%Cr−5.0%Co−52.0%Feのエリンバー合金、C
は38.0%Ni−5.0%Cr−5.0%Co−0.3%Mg−0.2%
Ca−51.5%Feの本発明合金の旋盤による切り屑
をそれぞれ示している。 図面から本発明合金のヤング率(また剛性率)
は−50℃〜300℃の広い温度範囲においてほとん
ど変化がなく、また弾性率が大きく、しかも切削
性についてもかなりすぐれていることがわかる。 要するに本発明合金のヤング率(または剛性
率)の温度係数は組成による−10×10-5〜+10×
10-5の範囲の値を有するとともに弾性率も高く、
しかも切削性においてすぐれているのである。 従つて本発明合金は常温および高温において使
用する一般測定器用ダイアグラム、音叉、ゼンマ
イその他精密機器の材料として非常に好適であ
る。 最後に本発明合金の組成を限定した理由につい
てのべる。まずNi−Cr−Co−Fe−(Ca、S、
P)系合金において主成分組成をNi35〜42%、
Cr0.01〜10%、Co0.01〜10%、Fe残部と限定し
たのはそれぞれ組成範囲以外ではヤング率の温度
係数が本発明の目的とする−10×10-5〜+10×
10-5の範囲を越えるからである。 次にCa、S、Pの何れか1種又は2種以上の
全量0.005〜1%および副成分としてMg、C、
Pb、Ce、Te、Seの1種又は2種以上0.005〜1
%添加することとしたのはこれらの範囲の組成で
はいずれもヤング率の温度係数と切削性の改善に
寄与するばかりでなく、弾性率も向上するが、こ
れらの組成の上限を越えると本発明の目的とする
ヤング率の温度係数が得られなくなるばかりでな
く、加工性を悪くなるからである。 本発明の上記組成の合金について、(A)(B)(C)の工
程より成る熱処理を施す理由は次の通りである。 (A) 本発明合金を先ず600℃以上融点(約1600℃
〜1700℃)以下の温度で1分間以上100時間以
下加熱して溶体化処理後任意の速度で冷却する
のは、本発明合金に充分な溶体化処理を施して
できるだけ均質な組織としエリンバー特性を向
上させることを目的とするものである。この際
の加熱温度と加熱時間との関係は、合金の融点
に近く加熱するときは1分位の短時間加熱でよ
いが、加熱温度が600℃の如く低いときは100時
間近くの長時間を要するのであり、適切な処理
時間を選択する必要がある。 冷却は任意の速度で急冷でも徐冷でもよく、
充分に溶体化処理して合金を均質組織とするこ
とが重要である。 (B) 次に(A)記載の溶体化処理後冷間加工を行う
と、合金に機械加工歪みができて、硬くなり、
機械的強度が大きくなるが、負の温度係数が大
となる。 (C) そこで、600℃以下の温度で焼鈍(テンパ
ー)すると、機械加工による歪みがとれて、温
度係数が小さくなり、零に近づき、−10×10-5
〜+10×10-5の範囲となるのである。 この場合の、焼鈍は600℃以下の温度で1分
間以上100時間以下加熱し、毎秒1℃以下の冷
却温度で徐冷するのがよい。この場合、急冷す
ることは焼入歪みが生ずるので好ましくない。
【図面の簡単な説明】
第1図は96%冷間加工後900℃で1時間加熱調
質処理を施した本発明合金とエリンバー合金につ
いてそれぞれ−50℃〜450℃の温度で測定したヤ
ング率と測定温度との関係を示す特性曲線図、第
2図、第3図A,Bは本発明の代表的な合金(第
2図)と、エリンバー合金(第3図A,B)とに
おける旋盤による切り屑の比較写真図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比にてNi35〜42%、Cr0.01〜10%、
    Co0.01〜10%、Ca、S及びPの何れか1種又は
    2種以上0.005〜1%、および残部Feから成り、
    弾性率の温度係数が−10×10-5〜+10×10-5の範
    囲であることを特徴とする快削性エリンバー型合
    金。 2 重量比にて主成分として、Ni35〜42%、
    Cr0.01〜10%、Co0.01〜10%、Ca、S及びPの
    何れか1種又は2種以上0.005〜1%と残部Fe
    と、副成分としてMg、C、Pb、Ce、Te、Seの
    1種又は2種以上0.005〜1%(但し、Ca、S、
    P、Mg、C、Pb、Ce、Te、Seの合計量は0.005
    〜1%とする)とから成り、弾性率の温度係数が
    −10×10-5〜+10×10-5の範囲であることを特徴
    とする快削性エリンバー型合金。 3 重量比にてNi35〜42%、Cr0.01〜10%、
    Co0.01〜10%、Ca、S及びPの何れか1種又は
    2種以上0.005〜1%及び残部Feから成る合金に
    ついて、 (A) 溶体化処理のため600℃以上融点以下の温度
    で1分間以上100時間以下加熱して溶体化処理
    後任意の速度で冷却する、 (B) (A)記載の熱処理後冷間加工を行う、 (C) 更に600℃以下の温度で1分間以上100時間以
    下加熱し、ついで毎秒1℃以下の速度で徐冷す
    る処理を施し、弾性率の温度係数が−10×10-5
    〜+10×10-5の範囲とすることを特徴とする快
    削性エリンバー型合金の製造方法。
JP740882A 1982-01-22 1982-01-22 快削性エリンバ−型合金およびその製造方法 Granted JPS58126966A (ja)

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JP2594441B2 (ja) * 1987-07-16 1997-03-26 日本鋳造株式会社 快削性高温低熱膨張鋳造合金の製造方法

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JPS58126966A (ja) 1983-07-28

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