JPS6214217Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は路面に形成した側溝、横断溝等の溝路
を遮蔽するグレーチングの、その螺装溝に設けた
取付け用六角ナツトを保持するためのグレーチン
グの取付けナツト保持装置に関する。

第１図に示すように、グレーチング１はその上
面に多数の通水孔２を形成した矩形状板体からな
るものであつて、溝路３の両側上縁にアンカー４
によつて長手方向に支持し、その内面間隔を前記
グレーチング１の巾に略一致させた断面Ｌ形の受
枠５に両側下面を乗載して長手方向に多数配列す
る。

該グレーチング１の取付け固定の一例を第３図
について説明すると、前記受枠５の乗載面６から
はその下面に固着したボルトの螺子杆７を適宜間
隔で多数上方突出するとともに、前記グレーチン
グ１の両側端部に前記螺子杆７と対応する位置で
矩形状の螺装溝８を上面に多数個形成し、該螺装
溝８の底壁に形成した前後方向の長孔状の挿通孔
９から前記螺子杆７を挿通し、その突出端に袋状
六角ナツト１０を螺着し、該六角ナツト１０の緊
締によりグレーチング１を受枠５上に移動不能に
保持する。前記グレーチング１は挿通孔９によつ
て、その取付け位置を前後に微調整できるように
なつている。

前記に例示したグレーチング１の取付装置にお
いて、グレーチング１は路面に設けられて、この
上を自動車等が走行し、常時振動と大荷重とを受
ける。このため六角ナツト１０に徐々に回転方向
の緩みを生じ、その緊締保持が不能となつてグレ
ーチング１のガタ付きを生じることがあつた。ま
た螺装溝８はグレーチング１の上面に開口してい
るから、該螺装溝８内に土砂が溜まり、該溝路３
内の清掃等のためにグレーチング１を除去しよう
とする場合に、六角ナツト１０の回動が不能とな
り、土砂の除去作業を要してその開放を面倒なも
のにしていた。

本考案は前記諸欠点の除去を目的とするもので
あつて、前記螺装溝８に六角ナツト１０の対応辺
の巾に略等しい巾の保持溝を形成したキヤツプを
前記溝８内に略密嵌して該保持溝内に六角ナツト
１０を収納し、該保持溝の支持面でナツト１０を
回動不能に拘束して、グレーチング１に振動を生
じても、その回動を不能にしてナツト１０の緩み
を防止し、さらに螺装溝８を塞いで砂の流入を阻
止するようにしたものである。

本考案の一実施例を添付図面について説明す
る。

２０は本考案に係る直方体状キヤツプであつ
て、第２図に示すように、その外周形状を前記螺
装溝８の矩形内面に略合致するよう形成し、その
高さを後記する螺装溝８への嵌装状態で上面がグ
レーチング１の上面と面一となるように定める。
さらに該キヤツプ２０には前記六角ナツト１０の
対応辺１１，１１の巾にほぼ等しい巾の支持面２
２，２２を有する保持溝２１を下面に形成する。
前記保持溝２１は、前記挿通孔９に沿つたグレー
チング１の前後移動を可能とするため、少し前後
方向に長くして、その両端を六角ナツト１０の角
面に合致するように120度屈曲のく字形面とす
る。さらに前記螺装溝８の両側にはドライバー等
の工具が挿入きるように傾斜状挿通孔３０を形成
し、前記キヤツプ２０の挿通孔３０に対応する側
面に係合段２３を形成する。さらに前記螺装溝８
の内部下面には、溝路３側に土砂が落下する排出
孔３０を穿設する。

前記キヤツプ２０の取付けを説明すると、螺子
杆７を挿通孔９に挿通してグレーチング１を受枠
５の乗載面６上に乗載し、六角ナツト１０を螺子
杆７に螺着し、対応辺１１，１１を長手方向に沿
つた位置となるまで緊締してグレーチング１を受
枠５の乗載面６上に固定した後、前記キヤツプ２
０を六角ナツト１０内に落し込む。而て、第３，
４図に示すように保持溝２１内に六角ナツト１０
が収納し、前記した対応辺１１，１１が長手方向
に沿う位置でその対応辺１１，１１と支持面２
２，２２とを並行状に対応し、このため該六角ナ
ツト１０は支持面２２，２２により回動不能に拘
束される。該キヤツプ２０の嵌装状態で、その上
面はグレーチング１上面に一致し、かつ螺装溝８
の開口は遮蔽される。このため、前記螺装溝内に
砂等が流入するのが防止される。尚キヤツプ２０
の外周の微間隙から砂が幾分流入するが、これは
排出孔３１によつて溝路３側へ落下する。

該キヤツプ２０を除去する場合は、前記挿通孔
３０と係合段２３は上下で合致しているからドラ
イバー等の工具を前記挿通孔３０に挿入してこの
先端を係合段２３に掛けて上方傾動すれば前記キ
ヤツプ２０は螺装溝８から浮上して除去が可能と
なる。

本実施例は矩形状の螺装溝８にキヤツプ２０の
外周形状を合致させるようにしたが、該キヤツプ
２０の外周形状は螺装溝８の形状に対応して適宜
に変わる得るものである。また、本考案では工具
を使用することによつてのみキヤツプ２０を除去
できるようにしたから、無用者の六角ナツト１０
の回動操作によるグレーチング１の開放を可及的
に阻止できる利点を生ずる。

本考案は前記の説明によつて明らかにしたよう
に、路面に形成した溝路３の両上縁に長手方向へ
配設した受枠５の、その乗載面６から上方に螺子
杆７を突出し、グレーチング１の上面に形成した
螺装溝８内に前記螺子杆７を挿通孔９から挿通し
て、その突端に六角ナツト１０を螺着緊締するよ
うにした取付装置において、前記螺装溝８に前記
六角ナツト１０の対応辺１１，１１の巾に略等し
い巾の保持溝２１を形成したキヤツプ２０を前記
溝８内に略密嵌して、保持溝２１の巾面で六角ナ
ツト１０を回動不能に拘束したから、グレーチン
グ１に自動車の通過等に伴なつて振動を生じて
も、ナツト１０に緩みを生ずることはなく、さら
に螺装溝８を遮蔽して土砂の流入を阻止できる等
の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し第１図はグレ
ーチング１の取付け状態の平面図、第２図はキヤ
ツプ２０の斜視図、第３図はグレーチング１の取
付けを示す拡大縦断面図、第４図は要部を拡大し
て示す一部切欠平面図である。 １；グレーチング、３；溝路、５；受枠、７；
螺子杆、８；螺装溝、９；挿通孔、１０；六角ナ
ツト、１１，１１；対応辺、２０；キヤツプ、２
２，２２；支持面、２１；保持溝、２３；係合
溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 路面に形成した溝路の両上縁に長手方向へ配設
   した受枠の、その乗載面から上方に螺子杆を突出
   するとともに、グレーチングの上面に形成した螺
   装溝内に前記螺子杆を挿通し、その突端に六角ナ
   ツトを螺着緊締してグレーチングを固定するグレ
   ーチングの取付装置において、前記螺装溝に前記
   六角ナツトの対応辺の巾に略等しい巾の保持溝を
   形成したキヤツプを前記溝内に略密嵌して該保持
   溝内に六角ナツトを収納してなるグレーチングの
   取付けナツト保持装置。