JPS6214215Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は床面に防水シートを敷設する浴室等に
おける排水口の防水処理のための装置に関する。

いうまでもなく浴室等における排水口は水の集
約するところであるから、その部分の防水処理は
特に完壁であることが要求される。ところが実際
には排水部における各部材の接合部に隙を生じて
その部分から水の浸出が起き、周辺の基礎コンク
リートの酸化、鉄筋錆つき、有害虫の繁殖等の弊
害をもたらしている。

本考案は従来のかゝる実情に鑑みてなされたも
ので、以下図面の実施例によつて説明すると、 第１図において、Ｃがコンクリート床面で、そ
の適当位置に排水管１が、その天端をコンクリー
ト床面Ｃの平面とそろえて貫設されている。２が
中心部に排水管１の排水口１ａに合致する排水用
孔２ａを有する硬質ビニール等の平滑状接着強化
板で、排水口１ａとその排水用孔２ａとを合致さ
せた状態でコンクリート床面Ｃに置く。３が中心
部に排水管１内壁に折曲げ接着する放射状切込片
３ａを設けた両面接着防水テープで、第２図に示
すようにその下面を前記接着強化板２の上面に貼
着する。そして同図に示すようにその上面に排水
口１ａと合致する排水用孔４ａを有する床面防水
シート４の該孔４ａ周辺部４ｂを貼着する。そし
てさらに前記放射状切込片３ａはこれを排水管１
内壁へ折曲げて接着するとともにその折曲げ上部
から排水口辺縁部にかけて未加硫ゴムの縁取り５
を粘着形成して構成されるものである（なお、第
２図中未加硫ゴムの縁取り５は、その流動性から
して本来型取られたものとしては図示できない
が、理解の都合上縁取り型を分離して描いた）。

今、以上の本案装置を施した浴室の部分の縦断
を示すと第３図のとおりである。同図中Ｍは防水
シート４の上面に敷いたモルタル下地で、その表
面をタイルＴで仕上げてある。なおＧは排水グレ
ーチングである。

本案装置は以上のように構成されるもので、排
水口部分において防水シート４とコンクリート床
面Ｃとの隙を塞ぐための両面接着防水テープ３の
下面がザラザラ面のコンクリート床面Ｃに直接貼
着されることなく平滑状の接着強化板２を介して
貼着するようにしたから、この部分の接着強化が
計られて水密性を保つことができる。また防水テ
ープ３の放射状切込片３ａが排水管１内壁に折曲
げ接着されたその上部から排水口辺縁部にかけて
未加硫ゴムの縁取り５を施すようにしたから、切
込片３ａが確実に排水管１内壁へ押え付けられる
と共に、その粘着性により排水口辺縁部の各部材
の合わせ目が完全に塞がれて完全な防水性を確保
することができる。

尚、接着に化学溶剤（シンナー等）を一切用い
ない物理的手段によるものであるから、施工が容
易であることはもちろん人体への有害性、発火性
もなく、コストも格安で上がる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は施
工状態を示す各部材の分解斜視図、第２図は縁取
り作業のみを残した完成状態を示す斜視図、第３
図は本案装置を施した浴室の部分縦断側面図。 １…排水管、１ａ…排水口、２…平滑状接着強
化板、２ａ…その排水用孔、３…両面接着防水テ
ープ、３ａ…放射状切込片、４…床面防水シー
ト、４ａ…その排水用孔、５…未加硫ゴムの縁取
り、Ｃ…コンクリート床面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート床面Ｃに貫設した排水管１の天端
   を該コンクリート床面Ｃと同一平面と成し、その
   上方から排水管１の排水口１ａに合致する排水用
   孔２ａを有する平滑状接着強化板２を当て、さら
   にその上方から排水管１内壁に折曲げ接着する放
   射状切込片３ａを設けた両面接着防水テープ３の
   下面を貼着し、その上面に排水口１ａと合致する
   排水用孔４ａを有する床面防水シート４の該孔４
   ａ周辺部４ｂを貼着し、前記放射状切込片３ａは
   これを排水管１内壁に折曲げて接着し、その折曲
   上部から排水口辺縁部にかけて未加硫ゴムの縁取
   り５を施したことを特徴とする浴室等における排
   水口防水処理装置。