JPS6213929B2 - - Google Patents

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JPS6213929B2
JPS6213929B2 JP54055874A JP5587479A JPS6213929B2 JP S6213929 B2 JPS6213929 B2 JP S6213929B2 JP 54055874 A JP54055874 A JP 54055874A JP 5587479 A JP5587479 A JP 5587479A JP S6213929 B2 JPS6213929 B2 JP S6213929B2
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JP
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reaction
anticancer
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yeast
water
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JP54055874A
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JPS55147224A (en
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Kunpei Kitamura
Shigeru Matsuki
Kozo Tanabe
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Kirin Brewery Co Ltd
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Kirin Brewery Co Ltd
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔〕 発明の背景 技術分野 本発明は、酵母細胞壁由来の水溶性の制癌性物
質を有効成分とする制癌剤に関する。
先行技術 酵母菌体から制癌作用を有する物質を製造する
方法は既に多数知られている。
そのほとんどのものは、酵母菌体を熱水処理、
アルカリ処理あるいは自己消化処理して、その溶
液区分から水溶性の制癌性物質を得ることからな
つている。しかし、この方法では、酵母菌体の利
用率が低く、また廃液処理等の問題も無視しえな
いであろう。
酵母細胞壁そのものから制癌性物質を得るもの
に限つていえば、たとえば、特公昭47−15712号
公報および特開昭53−44614号公報記載の発明が
ある。前者は特定の酵母を自己消化、酵素処理お
よび希アルカリ加温処理よりなる処理に附したの
ち細胞壁区分を回収し、これを強アルカリ加熱処
理することからなるものであり、後者はビール酵
母の自己消化物から水溶性抽出物を除去して得ら
れる水不溶性画分を抗腫瘍剤とすることからなる
ものである。後者の制癌性物質が水不溶性である
ことはいうまでもないが、前者の方法で得られる
のも水溶性でグルコースのみからなる制癌性高分
子多糖体と表現されているけれども、この物質は
中性または酸性の水ではゲル状となり、このゲル
状物はアルカリ性の水に対して可溶性を示すとい
うものである(同公報第3欄第33−36行。) これらのいずれの酵母菌体由来の制癌性物質
も、その制癌活性はマウスのザルコーマ180固形
癌に対して腹腔内投与した場合についてのみ記載
されており、他の腫瘍および(または)他の投与
経路に関しての詳細は不明である。
〔〕 発明の概要 要 旨 本発明は、新規な水溶性のビール酵母細胞壁由
来制癌性物質を有効成分とする制癌剤を提供しよ
うとするものである。
従つて、本発明による制癌剤は、ビール酵母の
自己消化不溶物に酵母細胞壁溶解酵素を作用させ
て得られて下記の物理化学的性質を有する制癌性
物質を有効成分とすること、を特徴とするもので
ある。
(1) 元素分析 C 40.9%±1.2% H 6.0%±0.2% N 1.9%±0.1% O 50.7%±1.5% 灰分 0.5%±0.05% (2) 分子量 限外過法による平均分子量は300000〜
340000である。
(3) 融点(分解点) 一般に多糖類においては融点は認められない
が、265℃付近で褐変し、270℃付近で黒変す
る。
(4) 比旋光度 〔α〕25 =+57.4〜+63.2(C=1.0%) (5) 紫外部吸収スペクトル (第1図に示す通りである。特異的な吸収は
認められない。
(6) 赤外線吸収スペクトル 第2図に示す通りである。
(7) 溶剤に対する溶解性 水に可溶、メタノール、エタノール、エーテ
ル、アセトンに不溶。
(8) 呈色反応 アンスロン反応、モーリツシユ反応、ニンヒ
ドリン反応、ビウレツト反応、キサントプロテ
イン反応に対して陽性。
(9) 塩基性、酸性、中性の別 1%水溶液のPHは5.5〜6.5である。
(10) 物質の色 白色 (11) 構成糖の種類と組成 マンノース79〜85%、グルコース15〜21%、
少量のグルコサミンが検出される。
(12) 糖の結合様式 α−マンナナーゼにより糖が遊離することか
ら、マンノースはα−結合により結合してい
る。
(13) 構成アミノ酸の種類と組成 セリン20〜25%、スレオニン17〜20%、アラ
ニン15〜18%、グルタミン酸7〜9%、アスパ
ラギン酸7〜9%、バリン7〜8%、プロリン
6〜8%、グリシン3〜4%、イソロイシン2
〜3%、リジン2〜3%、ロイシン1〜2%、
チロシン1〜2%、フエニルアラニン0.3〜0.7
%。
効 果 自己消化不溶物という特定の履歴を経たビール
酵母の細胞壁から水溶性の制癌性物質が製造され
たのであるが、この物質は主としてマンノースか
らなるものである。
この物質は、マウスのザルコーマ180固形癌に
対する腹腔内投与の場合の外に他のいくつかの腫
瘍に対しての制癌作用を有することが判明してい
る。この物質は担癌動物の免疫系に作用して制癌
作用を示すものと考えられるが、経口投与におい
ても効果が認められることは実際の使用に際して
の大きな利点である。また、この物質はラツト腹
水肝癌AH130に対して制癌作用を有することが
認められたが、この腫瘍は免疫系を促進すること
による制癌剤では効果が認められないといわれて
いることを考慮すると、本発明による物質は従来
報告されている制癌性多糖類との間にその作用機
作に関して大きな相違が存在するということがで
きよう。
本発明で使用する制癌性物質は自己消化法によ
るビール酵母エキス抽出残渣を原料として製造す
ることができるので酵母エキス製造副産物の有効
利用につながり、また製造工程そのものも簡単で
ある。
〔〕 発明の具体的説明 1 制癌性物質の製造 本発明で使用する制癌性物質は、ビール酵母
の自己消化不溶物に溶解酵素を作用させ、生成
する溶液画分中に制癌性物質を得ることによつ
て製造することができる。
(1) 酵母自己消化不溶物 酵母がビール酵母であることを除けば、自
己消化工程および不溶物ないしその回収法は
従来公知のものと本質的には変らない。
酵母の自己消化は、通常の酵母エキス製造
に用いられる方法で行なうことができる。具
体的には、たとえば、酵母を水または適当な
水性溶媒に懸濁させ、少量のトルエン等の有
機溶媒を添加したのち、30〜50℃で30〜60時
間にわたつて自己消化させる。自己消化不溶
物は、自己消化反応物より遠心分離等の手段
によつて得ることができる。
本発明で使用するのに適当な自己消化不溶
物の一つは、ビール酵母の自己消化法による
酵母エキス製造工程中に副生する酵母エキス
抽出残渣である。
(2) 酵素処理 (1) 酵母細胞壁溶解酵素 本発明方法に使用する酵母細胞壁溶解酵
素の代表的なものは、アースロバクター属
(Arthrobacter)の細菌の生産する酵素
(特公昭47−32674号公報および特公昭48−
2790号各公報参照)およびオエルスコビア
属(Oerskovia)の細菌の生産する酵素
(J.Bacteriol.第111巻、第821頁(1972
年))である。これらの酵素に類似の酵母
細胞壁溶解酵素も必要に応じて使用するこ
とができることはいうまでもない。酵素
は、少なくとも部分精製されたものが好ま
しい。
具体的には、市販品としてアースロバク
ターの酵素である「ザイモリエイス」(登
録商標)(たとえば、ザイモリエイス
60000)がある。
(2) 酵素反応 自己消化不溶物の適当濃度、たとえば5
〜30%、の懸濁液に、酵素を適当量、たと
えば自己消化不溶物1g当り15〜200単
位、好ましくは30〜80単位(単位について
は、特公昭47−32674号公報参照)、を添加
し、適当PH、たとえばPH6.0〜9.0、好まし
くはPH7.0〜8.0、および適当温度、たとえ
ば20℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃、で
撹拌下に適当時間、たとえば0.5〜6時
間、反応させれば反応物が得られる。原料
の自己消化不溶物をあらかじめPH12以上程
度のアルカリ水溶液中で室温で5〜60分間
程度撹拌処理することによつて、本発明制
癌性物質の収量を増加させることができ
る。この処理の際に、酵母細胞壁溶解酵素
の作用促進物質として公知の亜硫酸塩(た
とえば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム)またまSH基含有化合物(たとえばメ
ルカプトエタノール)を共存させておくこ
とができる。なお、これらの含硫化合物
は、上記の酵素処理の際に反応混合物中に
共存させることもできる。
所定時間反応後、反応物のPHをPH3.0〜
6.0程度、好ましくはPH3.5〜4.5程度、に調
整したのち、遠心分離その他の方法により
不溶物を除去すれば、透明な溶液が得られ
る。この溶液から本発明制癌性物質を回収
する前に、常法に従つて除蛋白処理するの
がふつうである。除蛋白処理は、たとえ
ば、適当な蛋白質沈殿剤であるトリクロル
酢酸を2〜4%程度の濃度となるように添
加溶解し、低温たとえば5℃以下の温度で
2時間程度以上放置してから遠心分離、
過等の手段により生成沈殿を除去すること
からなる。
このようにして得た溶液に水混和性非溶
剤たとえばメタノール、エタノール等を加
えれば、本発明制癌性物質が沈殿する。こ
の沈殿を採取して水に溶解し、そこへ上記
の水混和性非溶剤を添加して再度沈殿させ
ることからなる処理を1回ないし数回行な
い、その際この処理の少なくとも1回はPH
11.0以上のアルカリ条件下で行なうように
し、、さらに水に対して透析処理を行なつ
て低分子画分を除去すれば、水溶液として
の本発明制癌性物質が得られる。この溶液
を凍結乾燥すれば、固体標品としての本発
明制癌性物質が得られる。
2 制癌性物質 このようにして得られる本発明制癌性物質
は、マンノースを主体とする蛋白多糖体であろ
うと推定される。
本発明制癌性物質の諸性質は下記の通りであ
る。
(1) 元素分析 C 40.9%±1.2% H 6.0%±0.2% N 1.9%±0.1% O 50.7%±1.5% 灰分 0.5%±0.05% (2) 分子量 限外過法による平均分子量は140000〜
220000である。
(3) 融点(分解点) 一般に多糖類においては融点は認められな
いが、265℃付近で褐変し、270℃付近で黒変
する。
(4) 比旋光度 〔α〕25 =+75.0〜+55.0(C=1.0%) (5) 紫外部吸収スペクトル 第1図に示す通りである。特異的な吸収は
認められない。
(6) 赤外線吸収スペクトル 第2図に示す通りである。
(7) 溶剤に対する溶解性 水に可溶、メタノール、エタノール、エー
テルおよびアセトンに不溶。
(8) 呈色反応 アンスロン反応、モーリツシユ反応、ニン
ヒドリン反応、ビウレツト反応、およびキサ
ントプロテイン反応に対して陽性。
(9) 塩基性、酸性、中性の別 1%水溶液のPHは5.5〜6.5である。
(10) 物質の色 白色 (11) 構成糖の種類と組成 マンノース75〜86%、グルコース14〜25
%、少量のグルコサミンが検出される。
(12) 糖の結合様式 α−マンナナーゼにより糖が遊離すること
から、マンノースはα−結合により結合して
いる。
(13) 構成アミノ酸の種類と組成 セリン26〜32%、スレオニン16〜20%、ア
ラニン13〜17%、プロリン7〜9%、グルタ
ミン酸5〜7%、アスパラギン酸5〜7%、
バリン4〜6%、リジン3〜5%、グリシン
3〜4%、イソロイシン2.5〜3.5%、ロイシ
ン1.5〜2.5%、チロシン0.5〜1.5%、フエニ
ルアラニン0.3〜0.7%。
(14) 生理活性 後記した通りである。
3 制癌剤 本発明による制癌剤は、前記の物理化学的性
質を有する制癌性物質を有効成分とするもので
ある。
(1) 制癌作用 (1) マウスザルコーマ180に対する作用 ザルコーマ180の腹水内細胞500万個を5
週令のddY系雄性マウスの皮下に接種し、
翌日より本発明による物質を第1表に示す
投与経路及び投与量で、一日一回、10回に
わたり投与し、腫瘍細胞接種後5週間目に
動物を殺し、腫瘍を摘出し、重量を測定
し、対照群のそれと比較して腫瘍発育阻止
率を算出した。結果を第1表に示す。な
お、参考例としてカワラタケ由来の市販の
制癌剤についても同様に試験を行なつた。
第1表 制癌物質 投与経路 投与量 阻止率 本発明品 腹腔内 10mg/Kg 74% 経 口 250mg/Kg 52% 市販品 腹腔内 10mg/Kg 37% 経 口 250mg/Kg 40% 本発明による物質は腹腔内、経口投与共
に、市販品よりもすぐれた制癌作用を示し
た。
(2) ラツト腹水肝癌に対する作用 腫瘍細胞としては、AH130、AH66、お
よびAH44を用い、動物は雌性のドンリユ
ウラツト(約150g)を用いた。腫瘍細胞
1000万個をラツトの尾静脈に移殖し、腫瘍
移殖後3日目より、生理食塩水に溶解した
本発明による物質を1回100mg/Kgの投与
量で経口的に一日一回、10日間にわたり投
与した。腫瘍移殖後60日間にわたり生存率
を観察し、第3図1〜3に示す結果を得
た。実線で示した本発明物質投与群は腫瘍
がそれぞれAH130(1)、AH66(2)および
AH44(3)の場合を示し、点線で示した対照
群はそれぞれ生理食塩水のみを投与した場
合を示す。
いずれの腫瘍においても対照群は20日以
前に全数死亡するのにもかかわらず、本発
明による物質を投与した群は、60日目にお
いても、AH130、AH44では50%が、
AH66では83%が生存した。なお、カワラ
タケ由来の市販の制癌剤について同様の試
験を行なつたが、薬剤投与群と対照群との
間に生存率の相違は認められなかつた。
(2) インターフエロン誘起作用 7週令のC3H系雄性マウスに本発明による
物質を100mg/Kgの投与量で腹腔内投与し、
24時間後に採血して得られた血清についてイ
ンターフエロン力価を測定したところ、血清
1mg中に誘起されたインターフエロンの力価
は800国際単位であつた。なお、カワラタケ
由来の市販の制癌剤について同様にしてイン
ターフエロン誘起作用を調べたところ、血清
1ml中に誘起されたインターフエロンの力価
は200国際単位以下であつた。
ここにインターフエロン誘起作用について
の試験結果を示したのは、インターフエロン
誘起作用が直接的な制癌作用を示すものでは
ないけれども、インターフエロンの制癌作用
について数多くの報告がなされているからで
ある(例えば「癌と化学療法」第5巻、サプ
ルメント、451頁、1978年)、なお、本試験
結果の表示は、必ずしも本発明制癌物質がイ
ンターフエロンの誘起によつてのみその制癌
効果を示すと主張することを意味するもので
はない。
(3) 剤型 前記の制癌性物質を有効成分とする制癌剤
は、合目的的な任意の剤型でありうる。
この物質が粉末である場合には、散剤、適
当な賦形剤による錠剤、その他が適当であ
る。
この物質は水溶性であるから、水溶液によ
る液剤が可能である。
本発明による制癌剤は、その剤型に応じて
経口、注射、経直腸その他合目的的な投与態
様により投与することができる。
(4) 投与量 具体的な投与量は病状、患者の状態その他
を考慮して医師が決定すべきであるが、一般
的にいえば一日当り20〜200mg/Kg体重程度
である。
(5) 毒性 マウスにおける急性毒性は、下記の通りで
ある。
マウスはdd系雄性、5週令、体重20〜27
gのものを用いた。投与経路は経口及び腹腔
内投与の2経路であつた。本物質投与後は7
日間にわたり死亡の有無並びに一般症状の観
察を行つた。その結果、技術的に投与可能な
最大投与量においても全く死亡例は認められ
ず、LD50は経口、腹腔内投与共に、5000
mg/Kg以上と推定された。
4 実験例 以下の制癌性物質の製造剤において、酵母細
胞壁溶解酵素として、ザイモリエイスー60000
(商標名)を用いた。また、原料は、ビール酵
母(麒麟麦酒(株)製)の自己消化法による酵母エ
キス製造工程中に副生する酵母エキス抽出残渣
を用いた。
製造例 1 原料200gを水に懸濁させて、2リツトルと
し、亜硫酸ナトリウム25.6gを添加して溶解した
後、PHを8.0とした酵素200mgを添加し、38℃で3
時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応
物のPHを塩酸を用いてPH4.0とし、遠心分離を行
なつて、上澄液を得た。上澄液に2.5%となるよ
うにトリクロル酢酸を添加し、2℃で1夜放置し
た。遠心分離により析出した沈澱を除去し、2倍
量のエタノールを加えて、沈澱を生成させた。沈
澱を集めて水に再溶解し、再び2倍量のエタノー
ルを加えて沈澱を生成させた。
沈澱を集め、水に溶解し、溶液のPHを苛性ソー
ダ溶液を用いてPH12としたのち、2倍量のエタノ
ールを加えて沈澱を生成させた。沈澱を集め、水
に溶解し、PHを中性としたのち、流水に対して2
日間透析した。引続き純水に対して一日間透析し
たのち、透析内液の不溶物を遠心分離により除去
し、凍結乾燥した。収量は21.6gであつた。
製造例 2 原料200gを水に懸濁させて2リツトルとし、
苛性ソーダ溶液を用いてPH13に調整後、室温にて
30分間撹拌した。塩酸を用いてPH8.0とし、酵素
500mgを添加し、38℃で3時間撹拌下に反応させ
た。反応終了後、反応物より製造例1と同様にし
て制癌性物質17.3gを得た。
製造例 3 原料200gを水に懸濁させ、亜硫酸ナトリウム
25.6gを添加したのち、苛性ソーダ溶液を用いて
PH12.8した。室温で10分間撹拌後、塩酸でPH8.0
とし、酵素500mgを添加し、38℃で3時間撹拌下
反応させた。反応終了後、反応物より製造例1と
同様にして制癌性物質30.5gを得た。
製造例 4 原料40gを水に懸濁させて400mlとし、苛性ソ
ーダ溶液を用いて、PH8.0に調整後、酵素27mgを
添加し、35℃で2時間撹拌下に反応させた。反応
終了後、反応物より製造例1と同様にして制癌物
質4.3gを得た。
【図面の簡単な説明】
第1〜2図は、本発明で使用する制癌性物質の
紫外部吸収スペクトルおよび赤外線吸収スペクト
ルをそれぞれを模写したものである。 第3図1〜3は、本発明による制癌性物質のラ
ツト腹水肝癌に対する効果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビール酵母の自己消化不溶物に酵母細胞壁溶
    解酵素を作用させて得られて下記の物理化学的性
    質を有する制癌性物質を有効成分とすることを特
    徴とする、制癌剤。 (1) 元素分析 C 40.9%±1.2% H 6.0%±0.2% N 1.9%±0.1% O 50.7%±1.5% 灰分 0.5%±0.05% (2) 分子量 限外過法による平均分子量は300000〜
    340000である。 (3) 融点(分解点) 一般に多糖類においては融点は認められない
    が、265℃付近で褐変し、270℃付近で黒変す
    る。 (4) 比旋光度 〔α〕25 =+57.4〜+63.2(C=1.0%) (5) 紫外部吸収スペクトル 第1図に示す通りである。特異的な吸収は認
    められない。 (6) 赤外線吸収スペクトル 第2図に示す通りである。 (7) 溶剤に対する溶解性 水に可溶、メタノール、エタノール、エーテ
    ル、アセトンに不溶。 (8) 呈色反応 アンスロン反応、モーリツシユ反応、ニンヒ
    ドリン反応、ビウレツト反応、キサントプロテ
    イン反応に対して陽性。 (9) 塩基性、酸性、中性の別 1%水溶液のPHは5.5〜6.5である。 (10) 物質の色 白色 (11) 構成糖の種類と組成 マンノース79〜85%、グルコース15〜21%、
    少量のグルコサミンが検出される。 (12) 糖の結合様式 α−マンナナーゼにより糖が遊離することか
    ら、マンノースはα−結合により結合してい
    る。 (13) 構成アミノ酸の種類と組成 セリン20〜25%、スレオニン17〜20%、アラ
    ニン15〜18%、グルタミン酸7〜9%、アスパ
    ラギン酸7〜9%、バリン7〜8%、プロリン
    6〜8%、グリシン3〜4%、イソロイシン2
    〜3%、リジン2〜3%、ロイシン1〜2%、
    チロシン1〜2%、フエニルアラニン0.3〜0.7
    %。
JP5587479A 1979-05-08 1979-05-08 Carcinostatic agent Granted JPS55147224A (en)

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