JPS62137420A - 液圧クラツチ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両等の自動変速装置に使用される液圧クラ
ッチ装置に関する。

（従来技術） 従来の液圧クラッチ装置としては、例えば第２図に示す
ようなものがある。図において、■はエンジンの動力回
転を伝達するクラッチシャフトであり、テーパベアリン
グ２を介してクラッチケーシング（図示せず）に回転自
在に取り付けられている。クラッチシャフト１にはピス
トンハウジング３が一体に回転するように固着され、ピ
ストンハウジング３を中心として図の左右に夫々独立の
液圧クラッチ機構が配設されている。各クラッチ機構は
、夫々減速比の異なる変速ギア群（図示せず）とクラ・
ンチシャフト１との間を断続するために設けられたもの
であり、各クラッチ機構の外側すなわちピストンハウジ
ング３と反対の側には。

各々の変速ギア群と噛合う出力ギア４Ｌ、４Ｒがニード
ルベアリング５を介してクラッチシャフトｌに相対回転
自在に装着されている。

図示した一対の液圧クラッチ機構は、ピストンハウジン
グ３の両側に配置され、それらの構造は実質ヒ同一であ
るので、以下では左側の液圧フランチ機構について述べ
、右側の液圧クラッチ機構については、同じ構成要素を
同一の数字で表わすことで説明を省略し、必要に応じて
符号りまたはＲを付加することで左右を区別する。

左側の液圧クラッチ機構は、出力ギア４Ｌに一体に嵌着
した円筒状のクラッチドラム６Ｌを有し、その内周面に
形成された内周スプライン６ａに複数枚の外部クラッチ
板７を配設している。クラッチドラム６Ｌの内側には、
クラッチシャフトｌと一体に回転するようにスプライン
嵌合したクラッチハブ８Ｌが設けられている。このクラ
ッチハブ８Ｌは、周方向に突出したフランジ部８ａと軸
方向に延びたハブ部８ｂとを一体に形成したものであり
、ハブ部８ｂの外周面に形成された外周スプライン８Ｃ
に、複数枚の内部クラッチ板９が外部クラッチ板７に対
して交互に配設されている。これらのクラッチ板配設部
とピストンハウジング３との間には、クラッチピストン
ＩＯＬが配置されている。このクラッチピストンＩＯＬ
は、ピストンハウジング３の左側面に形成された凹部に
進退自在に嵌合して液圧室１１を形成すると共に、クラ
ッチハブ８Ｌとの間に介在するリターンスプリング１２
により、ピストンハウジング３側に付勢されている。

ピストンハウジング３のクラッチシャフト１側には、ク
ラッチシャフトｌの軸方向に形成された第１のクラッチ
油供給路１３から分岐路１４を介して液圧を供給する液
圧室１５が形成され、この液圧室１５（以下、第１液圧
室という）からピストンハウジング３内を軸方向に延び
て中央部で垂直に屈折し、途中でオリフィス２１ａにて
外周側の液圧室１１（以下、第２液圧室という）に連通
した通路２１が形成されている。更に、ピストンハウジ
ング３には、外周面に開口した排圧ポート２２と、第２
液圧室１１の外周側からこの排圧ポート２２に連通した
排圧用オリフィス２３と、上記通路２１と排圧ポート２
２との間に介在する圧力調整室２４とが形成され、この
圧力調整室２４内には、スプール弁２５が移動可能に収
納されると共に、このスプール弁２５と排圧ポート２２
内に装着されたストー／パ２６との間にスプリング２７
が配設されている。

第１のクラッチ油供給路１３から分岐路１４を介して第
１液圧室１５にクラッチ油が供給されない場合、スプー
ル弁２５はスプリング２７によって通路２１側に付勢さ
れ、排圧ポート２２に通じる排圧用オリフィス２３を開
放した状態にある。

クラッチ作動時には、まず最初に、第１のクラッチ油供
給路１３から分岐路１４を介して第１液圧室１５にクラ
ッチ油が供給される。これにより第１液圧室１５の圧力
が上昇すると共に、通路２１およびオリフィス２１ａを
介して第２液圧室１１に液圧が供給される。この時、排
圧用オリフィス２３は開いているので、第２液圧室１１
の圧力は徐々にＥ昇し始める。このため、クラッチピス
トンＩＯＬがスプリング１２の力に抗してクラッチハブ
８Ｌ側に移動し始め、ピストン１０Ｌの押圧凸部１０ａ
が交互に配設されたクラッチ板７゜９を押圧することで
クラッチ結合を開始する。

その後、第１液圧室１５の圧力がスプリング２７の力を
上回ると、スプール弁２５が外方に移動して排圧用オリ
フィス２３を閉じる。このため。

第２液圧室１１の圧力は急速に増大し、それが所定のク
ラッチ圧になった時、クラッチピストンｌＯＬからの押
圧により、クラッチ板７と９がクラッチハブ８Ｌのフラ
ンジ部８ａに強く圧接されてクラッチを完全に結合する
。すなわち、クラッチ板７と９が摩擦接触してクラッチ
シャフトｌの動力回転を、クラッチハブ８Ｌ、クラッチ
板７．９およびクラッチドラム６Ｌを介して出力ギア４
Ｌに伝達する。

このように、第１液圧室１５に連通した通路２１の途中
から第２液圧室１１に通じるオリフィス２１ａを形成し
、通路２１に連通した圧力調整室２４にスプール弁２５
を設けることで、第１液圧室１５と第２液圧室１１にお
ける圧力上昇に時間差を生じさせると共に、当初は第２
液圧室１１の圧力を少しずつ上昇させ、ある時点で第２
液圧室１１の圧力を急上昇させるという段階的押圧によ
り、クラッチ結合の衝撃を軽減するようにしている。

一方、クラッチ油の供給がなくなると、クラッチピスト
ンＩＯＬはスプリング１２の力でピストンハウジング３
側に押し戻され、ピストンの抑圧凸部ＬＯａがクラッチ
板７．９から離れるので、クラッチシャフト１から出力
ギア４Ｌへの動力伝達が断たれる。

なお、右側のクラッチ機構も同様に作動するが、その第
１液圧室１５へのクラッチ油の供給は、クラッチシャフ
トｌ内において第１のクラッチ油供給路１３と平行に形
成された第２のクラッチ油供給路１９から分岐路２０を
介して行われる。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このような従来の液圧クラッチ装置にあ
っては、第１液圧室１５から延びた通路２１と排圧ポー
ト２２との間に介在した圧力調整室２４内にゴミ等がた
まると、スプール弁２５の動きが悪くなり、最終的に第
２液圧室１１の液圧を急上昇させて完全なりラッチ結合
を達成する動作が円滑に行われなくなるという問□題が
あった。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、このような従来の問題点を解決するため、ク
ラッチシャフトに同軸固定されたピストンハウジングと
、該ピストンハウジングの軸方向両側に移動自在に配置
された一対のクラッチピストンと、各クラッチピストン
とピストンハウジングとの間でピストンシャフト側に形
成される第１液圧室およびその外周側に形成される第２
液圧室と、該第１および第２液圧室にクラッチ作動液圧
を供給して各クラッチピストンを駆動する液圧系統とを
備えた液圧クラッチ装置において、前記ピストンハウジ
ングに、前記第１液圧室から第２渣圧室へ液圧を供給す
るための通路と、外部に連通した排圧ポートと、第２液
圧室から該排圧ポートに連通した排圧用オリフィスと、
前記通路と排圧ポートとの間に介在し、クラッチ作動液
圧の供給時に前記通路内の圧力が所定の値以下の場合は
該排圧用オリフィスを開き、前記通路内の圧力が所定の
値を越えた時に該排圧用オリフィスを閉じる圧力制御弁
を設けた圧力調整室と、該圧力調整室から第２液圧室に
連通し、該圧力制御弁が排圧用オリフィスを閉じる方向
に作動した時開かれる排出孔とを形成し、圧力調整室内
にたまったゴミ等を排出孔に排出することにより、スプ
ール弁の円滑な動作を確保するようにしたものである。

（実施例） 第１図は本発明の実施例を示す要部断面図であり、この
実施例は、ピストンハウジング３の両側に配置される一
対の液圧クラッチ機構の構成については、第２図に示し
た従来例と同様である。

すなわち、第１図において、クラッチシャフトｌに同軸
固定されたピストンハウジング３と左右のクラッチ板配
設部と間にクラッチピストン１０Ｌ、ＩＯＲが配置され
、各クラッチピストンは、ピストンハウジング３の側面
に形成された凹部に進退自在に嵌合して第２液圧室１１
を形成すると共に、クラッチシャフトｌ側に第１液圧室
１５を形成し、リターンスプリング１２によりピストン
ハウジング３側に付勢されている。

また、ピストンハウジング３内には、第１液圧室１５か
らピストンハウジング３内を軸方向に延びて中央部で垂
直に屈折し、オリフィス２１ａにより第２液圧室１１に
連通した通路２１が形成されると共に、ピストンハウジ
ング３の外周面に開口した排圧ポート２２と、第２液圧
室１１の外周側からこの排圧ポート２２に連通した排圧
用オリフィス２３と、排圧ポート２２と通路２１との間
に介在した圧力調整室２４とが形成されている。

圧力調整室２４内にはスプール弁２５が移動可能に収納
され、更に、このスプール弁２５と排圧ボ−上２２内に
装着されたストッパ２６との間にスプリング２７が配設
されており、スプール弁２５は、スプリング２７の力で
通路２１側に付勢されている。スプール弁２５は、クラ
ッチ作動液圧の供給時に通路２１内の圧力が所定の値以
下の場合は排圧用オリフィス２３を開き、通路２１内の
圧力が所定の値を越えた時に排圧用オリフィス２３を閉
じる。

この実施例は、上記構成に加えて、圧力調整室２４の通
路２１側から第２液圧室１１に連通した排出孔３１を備
えている。この排出孔３１は、通常はスプール弁２５に
よって閉じられているが。

第１液圧室１５に対するクラッチ液圧の供給でスプール
弁２５が排圧用オリフィス２３を閉じる方向に作動した
時に開かれ、圧力調整室２４内のゴミ等を取り出すこと
ができる。

次に、第１図の実施例の作用を説明する。

まず、クラッチシャフトｌの軸方向に形成されたクラッ
チ袖供給路から分岐路１４を介して第１液圧室１５にク
ラッチ油が供給されない場合、スプール弁２５は、スプ
リング２７によって通路２１側に付勢され、排圧ポート
２２に通じる排圧用オリフィス２３を開放した状態にあ
る。

第１液圧室１５にクラッチ油が供給されると、第１液圧
室１５の圧力が上昇すると共に、通路２１およびオリフ
ィス２１ａを介して第２液圧室１１に液圧が供給される
。この時、排圧用オリフィス２３は開いており、このオ
リフィス２３と連通ずる排圧ポート２２によって減圧さ
れるので、第２液圧室１１の圧力は第１液圧室１５の圧
力より遅れて少しずつ上昇し始める。このため、クラッ
チピストンＩＯＬがスプリング１２の力に抗して第２図
に示したようなりラッチハブ８Ｌ側に移動し始め、ピス
トンＩＯＬの押圧凸部１０ａが交互に配設されたクラッ
チ板７．９を押圧することでクラッチ結合を開始する。

その後、第１液圧室１５の圧力がスプリング２７の力を
上回ると、スプール弁２５が外方に移動し、排圧用オリ
フィス２３と排圧ポート２２との連通が断たれる。これ
により、第２液圧室１１の圧力が急速に増大する一方、
排出孔３１が開かれるので、圧力調整室２４内のゴミが
排出孔３１に送り出され、第２液圧室１１に排出される
。第２液圧室１１の圧力が所定のクラッチ圧になった時
点で、クラッチピストン１ｏＬからの押圧力により、ク
ラッチ板７と９がクラッチハブ８Ｌのフランジ部８ａに
強く圧接されてクラッチを完全に結合する。

クラッチを切る場合は、クラッチ油の供給を停旧するこ
とにより、クラッチピストンＩＯＬはリターンスプリン
グ１２の力でピストンハウジング３側に押し戻され、ピ
ストンの押圧凸部１０ａがクラッチ板７．９から離れる
ので、クラッチシャフトｌから出力ギア４Ｌへの動力伝
達を断つことができる。このとき、スプール弁２５はス
プリング２７によって通路２１側に戻され、圧力調整室
２４から排出孔３１への入口が閉じられるので、排出孔
３１に排出されたゴミが圧力調整室２４に戻されること
はない。排出孔３１に送り出されたゴミは、第２液圧室
１１ないし排圧用オリフィス２３を介して排圧ポート２
２から外部に排出することができる。

第１図に示した第１液圧室１５から第２液圧室１１への
液圧供給通路２１、第２液圧室１１に連通した圧力調整
室２４および排出孔３１等の構成は、第２図において左
側のクラッチ機構に対応するものであるが、ピストンハ
ウジング３の周方向の他の位置には、右側のクラッチ機
構に対応する上記と同一構成の通路や圧力調整室等が形
成されている。

以上１図示の実施例について説明したが、本発明はこれ
に限らず、他の形式の液圧クラッチ装置にも同様に適用
できるものである。

（発明の効果） 以上のように、本発明によれば、クラッチシャフトに同
軸固定されたピストンハウジングと、該ピストンハウジ
ングの軸方向両側に移動自在に配置された一対のクラッ
チピストンと、各クラッチピストンとピストンハウジン
グとの間でピストンシャフト側に形成される第１液圧室
およびその外周側に形成される第２液圧室と、該第１お
よび第２液圧室にクラッチ作動液圧を供給して各クラッ
チピストンを駆動する液圧系統とを備えた液圧クラッチ
装置において、ピストンハウジングに、第１液圧室から
第２液圧室へ液圧を供給するための通路と、外部に連通
した排圧ポートと、第２液圧室から該排圧ポートに連通
した排圧用オリフィスと、前記通路と排圧ポートとの間
に介在し、クラッチ作動液圧の供給時に前記通路内の圧
力が所定の値以下の場合は排圧用オリフィスを開き、前
記通路内の圧力が所定の値を越えた時に排圧用オリフィ
スを閉じる圧力制御弁を設けた圧力調整室と、該圧力調
整室から第２液圧室に連通し、該圧力制御弁が排圧用オ
リフィスを閉じる方向に作動した時開かれる排出孔とを
形成したので、圧力調整室内にたまったゴミ等を排出孔
に排出し、スプール弁の円滑な動作を確保することがで
きるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す要部断面図、第２図は従
来例を示す断面図である。 ■−−−−クラッチシャフト、 ３−一一一ピストンハウジング、 ４Ｌ、４Ｒ−−−一出力ギア。 ６Ｌ、６Ｒ−−−−クラッチドラム ７−−−−外部クラッチ板、 ８Ｌ、８Ｒ−−−−クラッチハブ、 ９−一一一内部クラッチ板。 １０Ｌ、ｌ０Ｒ−−−−クラッチピストン、１１−−−
一第２液圧室、 １２−−−−スプリング、 Ｌ３，１９−−−−クラッチ油供給路、１４．２０−−
−一分岐路。 １５−−−一第１液圧室、 ２１−−−一通路、 ２２−−−一排圧ポート、 ２３−−−一排圧用オリフィス、 ２４−−ｍ−圧力調整室、 ２５−−−−スプール弁。 ２６−−−−ストツパ、 ２７−−−−スプリング、 ３１−−−一排出孔。 特許出願人　株式会社富士鉄工所 代　理　人　弁理士　行内　進

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 クラッチシャフトに同軸固定されたピストンハウジング
   と、該ピストンハウジングの軸方向両側に移動自在に配
   置された一対のクラッチピストンと、各クラッチピスト
   ンとピストンハウジングとの間でピストンシャフト側に
   形成される第１液圧室およびその外周側に形成される第
   ２液圧室と、該第１および第２液圧室にクラッチ作動液
   圧を供給して各クラッチピストンを駆動する液圧系統と
   を備えた液圧クラッチ装置において、 前記ピストンハウジングに、前記第１液圧室から第２液
   圧室へ液圧を供給するための通路と、外部に連通した排
   圧ポートと、第２液圧室から該排圧ポートに連通した排
   圧用オリフィスと、前記通路と排圧ポートとの間に介在
   し、クラッチ作動液圧の供給時に前記通路内の圧力が所
   定の値以下の場合は該排圧用オリフィスを開き、前記通
   路内の圧力が所定の値を越えた時に該排圧用オリフィス
   を閉じる圧力制御弁を設けた圧力調整室と、該圧力調整
   室から第２液圧室に連通し、該圧力制御弁が排圧用オリ
   フィスを閉じる方向に作動した時に開かれる排出孔とを
   形成したことを特徴とする液圧クラッチ装置。