JPS6212986Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トランスミツシヨンのシフトレバー
に加えられるシフト方向の荷重を自動的に計測す
るシフトレバーの荷重測定装置に関するものであ
る。

トランスミツシヨンを直流電動機で駆動し、ダ
イナモメータでトランスミツシヨンの諸特性を測
定するとき、トランスミツシヨンのシフトレバー
に加えられるシフト方向の荷重は、これを把握し
ておかねばならない場合がある。その場合には、
従来、歪ゲージを用い、歪ゲージをシフトレバー
に加えられるシフト方向の荷重を測定できる位置
にはり付けてこれを測定していたが、その都度、
歪ゲージを所定位置にはり付けなければならない
という操作上の問題点が残されていた。

本考案は上記問題点を解決し、シフトレバーに
加えられるシフト方向の荷重を簡単に計測できる
とともに、シフト方向のみ（セレクト方向は作動
しない）の荷重を自動的に計測することができる
シフトレバーの荷重測定装置を提供せんとするも
のであつて、その要旨とするところは、それぞれ
軸受に支承され、端部を対向して直線状に配置さ
れた２本の軸と、２本の軸の上記端部にそれぞれ
取付けられた２つの球面軸受と、これら２つの球
面軸受を介して上記２本の軸の端部間に直列に連
結されたロードセルと、２本の軸それぞれの軸受
にベアリングを介して支承された２つの小蓋と、
これら２つの小蓋に固定され両小蓋を連動させる
如く連結したフレームと、このフレームと上記２
本の軸それぞれとの間に設けられ、フレームと各
軸とをシフト方向である軸方向には摺動可能に且
つセレクト方向である回転方向には一体に連結す
る２つの連結機構とを具備することを特徴とす
る。

以下、図面に示した実施例にもとずき、本考案
に係るシフトレバーの荷重測定装置を説明する。

第１図は全体構成を示す平面図であるが、トラ
ンスミツシヨン１にはシフトレバー２が設けられ
るとともに、シフトレバー２には連結棒３を介し
てシフトレバー操作装置４が連結されている。こ
のシフトレバー操作装置４は、連結棒３と連結さ
れる基台１２上に設けられた軸受１１_１，１１_２
および１１_３で支承された軸５と、この軸５にセ
レクト方向（回転方向）およびシフト方向（軸方
向）の力を伝達するセレクト方向操作装置６およ
びシフト方向操作装置７、ならびにこれらの操作
装置６，７と同じ力の伝達をマニアルにて行なえ
るマニアル操作装置８とから構成されている。セ
レクト方向操作装置６は、アクチユエータ６１に
よりリンク６２を介して前記連結棒３と軸５を連
結するリンク１０_１にセレクト方向の力を伝達
し、連結棒３を介してシフトレバー２にセレクト
方向の力を伝達するとともに、シフト方向操作装
置７は、アクチユエータ７１によりリンク７２_１
を介して軸受７３_１および７３_２で支承される軸
７４にリンク７２_２を介してシフト方向の力を伝
達し、この軸７４に加えられたシフト方向の力は
チヤツキング装置７５により前記軸５に伝えられ
るから、この軸５および連結棒３を介してシフト
レバー２にシフト方向の力が伝達される。また、
このセレクト方向およびシフト方向の力の伝達は
マニアルでも行なえるようになつており、マニア
ル操作装置８はリンク１０_２を介して軸５と連結
されている。本考案に係るシフトレバーの荷重測
定装置９は、シフト方向の力を伝達する軸５の中
間に設けられており、軸５に伝達されるシフト方
向の荷重のみが測定されるようになつている点に
特色を有するものである。

なお、第１図において１３は直流電動機、１４
はトランスミツシヨン１の取付板、１５はフライ
ホイール、１６はダイナモメータであり、フライ
ホイール１５は軸受１７_１および１７_２で支承さ
れるとともに、直流電動機１３、トランスミツシ
ヨン１、フライホイール１５、ダイナモメータ１
６はカツプリング１８_１，１８_２および１８_３で
直結され、トランスミツシヨン１を直流電動機１
３で駆動し、ダイナモメータ１６でトランスミツ
シヨン１の諸特性が測定される。

第２図は、本考案に係るシフトレバーの荷重測
定装置９の断面図である。前述したように、シフ
トレバーの荷重測定装置９は、基台１２上の軸受
台１９_１，１９_２に設けられ軸受１１_１，１１_２
に支承される軸５の中間に設けられ、軸５を介し
てシフトレバー２（図示せず）に加えられるシフ
ト方向の荷重は、軸５を軸５_１と軸５_２に二分し
た形で、その中央に連結部材９０１_１，９０１_２
に設けられた球面軸受９０３_１，９０３_２を介し
てそれぞれの軸５_１および５_２の対向する端部を
直列に連結するロードセル９０２によつて測定さ
れる。

一方、軸５_１および５_２は、荷重測定装置９の
外部筐体を形成するフレーム９０４を小蓋９０５
_１，９０５_２および中間支持部材９０６_１，９０
６_２により支持するとともに、小蓋９０５_１，９
０５_２はベアリング９０７_１，９０７_２を介して
軸受１１_１，１１_２に支承されている。また、軸
５_１および５_２とフレーム９０４とは、軸５_１お
よび５_２がフレーム９０４に対してシフト方向に
のみ摺動可能でセレクト方向には軸５_１および５
_２とフレーム９０４とは一体に回転する機構が設
けられている。図面に示した本実施例では、この
ための手段として、固定リング９０８_１，９０８
_２、トルクアーム９０９_１，９０９_２、ガイド９
１０_１，９１０_２およびローラ９１１_１，９１１
_２とによつて実現している。すなわち固定リング
９０８_１および９０８_２は軸５_１および５_２に固
定されるとともに固定リング９０８_１および９０
８_２からフレーム９０４の頂部に設けられたガイ
ド９１０_１および９１０_２に向つてガイド９１０
_１および９１０_２にそつてシフト方向に回動する
ローラ９１１_１および９１１_２を有するトルクア
ーム９０９_１および９０９_２がのびている。した
がつて、軸５_２にシフト方向の力が伝達される
と、固定リング９０８_１，９０８_２からのびるト
ルクアーム９０９_１，９０９_２先端のローラ９１
１_１，９１１_２がガイド９１０_１，９１０_２に沿
つてシフト方向に摺動可能なことから球面軸受９
０３_１および９０３_２によりシフト方向の力は軸
５_２→球面軸受９０３_２→ロードセル９０２→球
面軸受９０３_１→軸５_１と順次伝達され、この
間、ロードセル９０２によりシフト方向の荷重が
自動的に測定される。しかしながら、軸５_２にセ
レクト方向の力が作用すると、軸５_１，５_２がフ
レーム９０４と一体に回転するようになつている
から、セレクト方向の力は軸５_２→固定リング９
０８_２→トルクアーム９０９_２先端のローラ９１
１_２→ガイド９１０_２の側壁→フレーム９０４→
ガイド９１０_１の側壁→トルクアーム９０９_１先
端のローラ９１１_１→固定リング９０８_１→軸５
_２と力が伝達され、シフトレバー２（図示せず）
へセレクト方向の力は伝達されるが、球面軸受９
０３_１および９０３_２がセレクト方向の力を逃が
すことによりロードセル９０２には荷重は一切か
からないことになる。

なお、本考案に係る軸がフレームに対しシフト
方向には摺動可能でセレクト方向には一体に回転
する機構は、図面に示した実施例に限定されるも
のではなく、スプライン等、上記機能を実現でき
るものであればよい。

以上、図面とともに説明したように、本考案に
係るシフトレバーの荷重測定装置によれば、操作
上、簡単かつ自動的に荷重の測定ができるととも
に、セレクト方向の力に対して破損のおそれがあ
るロードセルにセレクト方向の荷重をかけること
なく、しかも、シフトレバーにセレクト方向の力
を伝達することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体構成を示す平面図、第２図はシフ
トレバーの荷重測定装置の断面図である。 図面中、５（５_１，５_２）は軸、９はシフトレ
バーの荷重測定装置、１１_１，１１_２は軸受、１
２は基台、１９_１，１９_２は軸受台、９０１_１，
９０１_２は連結部材、９０２はロードセル、９０
３_１，９０３_２は球面軸受、９０４はフレーム、
９０５_１，９０５_２は小蓋、９０６_１，９０６_２
は中間支持部材、９０７_１，９０７_２はベアリン
グ、９０８_１，９０８_２は固定リング、９０９
_１，９０９_２はトルクアーム、９１０_１，９１０
_２はガイド、９１１_１，９１１_２はローラ、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ軸受に支承され、端部を対向して直線
   状に配置された２本の軸と、２本の軸の上記端部
   にそれぞれ取付けられた２つの球面軸受と、これ
   ら２つの球面軸受を介して上記２本の軸の端部間
   に直列に連結されたロードセルと、２本の軸それ
   ぞれの軸受にベアリングを介して支承された２つ
   の小蓋と、これら２つの小蓋に固定され両小蓋を
   連動させる如く連結したフレームと、このフレー
   ムと上記２本の軸それぞれとの間に設けられ、フ
   レームと各軸とをシフト方向である軸方向には摺
   動可能に且つセレクト方向である回転方向には一
   体に連結する２つの連結機構とを具備することを
   特徴とするシフトレバーの荷重測定装置。