JPS62126213A - 内燃エンジンのバルブクリアランス調整機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は内燃エンジンのバルブクリアランス調整機構に
関し、特に該バルブクリアランスを油圧作用を利用して
自動的に調整できるバルブクリアランス調整機構に関す
る。

背景技術 頭上弁型の内燃エンジンの高性能化即ち高回転高出力化
に適した動弁機構として、弁体の移動方向すなわち弁軸
上にカムシャフトが位置したいわゆる直動式の動弁ｉ構
が公知である。また、この直動式動弁１ｆｆ４を有する
内燃エンジンにおいて、弁体を良好に動作させるために
該弁体と該弁体を駆動する駆動手段との間の弁間隙（以
下、バルブクリアランスと称す）を常に自動的にゼロラ
ッシュに調整するバルブクリアランス調整機構として、
第１図に示された機構が従来より知られている。

第１図に示された従来のバルブクリアランス調整機構に
おいては、弁体１の弁軸上にカムシャフト２が位置して
おり、弁体１を駆動するカムシャフト２の駆動力はタペ
ット３内に形成され夕可変容量油圧苗４を介して弁体１
に伝達され、バルブクリアランスの調整は可変容量油圧
室４の容量（高さ）が変化することによって常にゼロラ
ッシュに調整されるようになっているのである。しかし
乍ら、第１図に示されたバルブクリアランス調整機構に
おいては、プランジャ５及びプランジャ５に内嵌したチ
ェックバルブシート６により可変容量油圧ｖ４がタペッ
ト３内に形成されており、可変容量油圧室４に該駆動力
を伝達する機能及びバルブクリアランスを調整する機能
を付与する為に、チェックボール７、チェックボールス
プリング８゜チェックボールケージ９及び可変容量油圧
室４を弁軸方向に拡大せしめる弾発力を生ずるプランジ
ャスプリング１０が可変容量油圧室４内に弁軸に沿って
配設されている。この為、バルブクリアランス調整機構
全体として複雑な構造となっていると共に、このような
複雑な構造を弁体１とカムシャフト２との間に有する為
に弁体１とカムシャフト２との間の距離が大きくなり、
それ故、内燃エンジン全体としての嵩が大きくなってし
まい好ましいものではなかった。

発明の概要 そこで、本発明は構造が簡単なバルブクリアランス調整
機構を提供し、以て、内燃エンジンのコンパクト化に寄
与することを目的としている。

本願の第１の発明によるバルブクリアランス調整機構に
おいては、カムの開弁駆動力を可変容量油圧室の油圧作
用により弁体に伝達するタペットをタペットホルダに保
持させて、該タペットホルダに配設された逆止弁を介し
て該可変容量油圧室に油が供給される構成を採っている
。

本願の第２の発明によるバルブクリアランス調整機構に
おいては、上記第１の発明の構成に加えて該タペット内
に形成された該可変容量油圧室を弁軸方向に拡大せしめ
る弾発力を生ずる皿状弾発部材が設けられているのであ
る。

実　　施　　例 以下、本発明の実施例について、第２図以下の図面を参
照しつつ説明する。

第２図は本発明によるバルブクリアランス調整機構を含
む内燃エンジンのシリンダヘッド付近の断面を示してい
る。シリンダヘッド１１には該エンジンの吸気用あるい
は排気用のポート１２を開閉する弁体１がシリンダヘッ
ド１１に固定されたステムガイド１３により弁軸方向に
摺動自在に保持されている。バルブスプリング１４の反
発力に抗して弁体１の後端部を駆動して開弁させるカム
シャフト２が弁軸上に位置している。弁体１とカムシャ
フト２に形成されたカム２ａとの間には、タペット３が
介装されており、タペット３はシリンダヘッド１１に固
定されたタペットホルダ１５により、弁軸方向に摺動自
在に且つ弁軸を中心として回動自在に密接保持されてい
る。なお、タペットホルダ１５の頂部にはカム２ａとの
干渉を避けるべくカム２ａの軸方向の幅に略等しい切欠
１５ａが設けられている。タペット３はアウタタペット
３ａ、インナタペット３ｂ及び皿状弾発部材１６から形
成されている。アウタタペット３ａ。

及びインナペット３ｂは共に一端が閉じた筒状部材であ
り、アウタタペット３ａはその頂部外側にてカム２ａに
摺接している。７ウタタベツト３ａに相対的に摺動自在
に密接内嵌したインナタペット３ｂは例えばその頂部内
側にて弁体１の後端部に当接している。アウタタペット
３ａ及びインナタペット３ｂの相互間には可変容量油圧
室４が形成されており、可変容量油圧至４内には弁軸方
向に可変容量油圧室４を拡大せしめる弾発力を有する皿
状弾発部材１６が縮設されている 可変容量油圧室４は第３図より明らかな如く、インナタ
ペット３ｂの外周に刻設された外周溝１７に連通してお
り、外周溝１７はアウタタペット３ａの半径方向に穿設
された複数の貫通孔１８を介してアウタタペット３ａ外
周に刻設された外周溝１９に連通している。アウタタペ
ット３ａの外周溝１９はタペットホルダ１５の内周に刻
設された内周溝２０を介して逆止弁が配設された逆止弁
室２１に連通している。逆止弁室２１には逆止弁を構成
するチェックボール７がチ〕、ツクボールケージ９によ
り保持されている。逆止弁室２１は該逆止弁を介して油
供給源としての油溜２２に連通している。油溜２２へは
エンジン各部の潤滑を目的として油を圧送するオイルポ
ンプ（図示せず）から油が供給されている。油溜２２を
設けることはそこに供給された油がそこで無圧状態とな
るので該オイルポンプから圧送された油の圧力により可
変容量油圧室４が必要以上に拡げられることがなくなる
と共に、該油に混入していた気泡が重力により分離され
上部開口２２ａより放出されるので好ましい。

上述したバルブクリアランス調整機構は以下の如く動作
する。カムシャフト２が回転してアウタタペット３ａに
カム２ａによる開弁駆動力が働くと、該開弁駆動力は可
変容量油圧室４の油圧作用によりインナタペット３ｂを
介して弁体１に働き、弁体１がボート１２を開く。この
時、可変容量油圧室４の油圧は逆止弁に働き、油圧が保
たれるようになっている。タペットホルダ１５．アウタ
タペット３ａ及びインナタペット３ｂの各摺動部を通し
て可変容量油圧室４内の油が若干洩れるが、この油洩れ
は開弁駆動力が働く短い時間のみである故、可変容量油
圧室４の油圧は十分に保たれるようになっている。更に
カムシャフト２が回転すると、タペット３は開弁駆動力
から開放される。

開弁駆動力から開放されると皿状弾発部材１６の弾発力
により可変容量油圧室４は弁軸方向に拡大されるので、
上述の油洩れ及びアウタタペット３８頂部の摩滅の分の
油が油溜２２より該逆止弁を介して可変容量油圧室４に
補給される。故に、バルブクリアランスは常に自動的に
ゼロラッシュに調整され、弁体１の良好な動作が保たれ
るのである。

上記したことからも理解される様に本発明によるバルブ
クリアランス調整機構が好適な動作をする為には、構造
上の制約が生じる。即ち、°アウタタペット３ａとタペ
ットホルダ１５の相互間には、アウタタペット３ａの円
滑な摺動を可能とする為に十分な隙間が必要である。反
面、該隙間が大きすぎると、開弁駆動時に該隙間からの
油洩れが多くなり、可変容量油圧室４内の油圧を保てず
タペット３が開弁駆動力を弁体１にうまく伝えることが
出来なくなってしまうのである。本実施例においては、
この制約を満足すべく、第３図に示される＠造となって
いる。即ち、アウタタペット３ａとタペットホルダ１５
相互間の隙間を必要最小限の大きさにすると共に、アウ
タタペット３ａの外周溝１９を挾むタペットホルダ１５
とアウタタペット３ａとの１駆動部の弁軸方向の流さが
、常に可変容量油圧室４内に生じる油圧を保つのに必要
な（！接長さＡ以上となっているこの点について、第３
図（イ）及び（ロ）を参照しつつ詳細に説明する。第３
図（イ）はアウタタペット３ａがカム２ａのベース円に
接している時即ち開弁駆動力が作用せず弁体１のリフト
量がＯの時（以下、リフト０時と称す）のタペツ１〜３
及びタペットホルダ１５の係合状態を示しており、第３
図（ロ）は開弁ｌｉｔ！動力が作用して弁体１のリフト
量が最大しの時（以下、９７８１時と称す）のタペット
３及びタペットホルダ１５の係合状態を示している。タ
ペットホルダ１５の頂部１５ａはリフト６時のアウタタ
ペット３ａの頂部よりは図において上方となるよう設計
されており、タペットホルダ１５の内周溝２０の上縁か
ら９７８０時のアウタタペット３ａの外周溝１９の上縁
までの距離をＢ、タペットホルダ１５の内周溝２０の下
縁から９７８０時のアウタタペット３ａの外周溝１９の
下縁までの距離をＣ１タペットホルダ１５の内周溝２０
の上縁からリフト０時のアウタタペット３ａの外周溝１
９の下縁までの距離をＤ、アウタタペット３ａの外周溝
１９の上縁からアウタタペット３ａの頂部までの距離及
びタペットホルダ１５の内周溝２０の下縁からタペット
ホルダ１５とアウタタペット３ａとの摺接部の下端まで
の距離をそれぞれ上述のＡｇ、上とした場合、１７１１
時にもアウタタペット３ａの外周溝１９の上方及び下方
にアウタタペット３ａとタペットホルダ１５との摺接部
の弁軸方向の長さがＡ以上となるようにする為Ｂ及びＣ
は共にＬよりも大きくなければならないのである。また
、リフト０時に可変容量油圧室４へ油を速やかに補給す
る為にはＤは大きい方が好ましいのである。ここでタペ
ットホルダ１５の全高をＨとすればＨ≧２Ａ＋８＋Ｃ＋
Ｄなる条件式が成り立ち、８及びＣが共にＬより大きい
ことがらＨ＞２Ａ＋Ｄ＋２１と書き換えることが出来る
。ここまで説明した実施例は本発明の一実施例に過ぎず
、下記の２つの条件を満たせば本発明によるバルブクリ
アランス調整機構は良好に動作し、アウタタペット３ａ
の頂部がタペットホルダ１５の頂部１５ａよりも上方に
位置していても良いのである。

■　アウタタペット３ａの外周溝１９の上方及び下方の
双方に弁軸方向の長さがへ以上のアウタタペット３ａと
タペットホルダ１５との摺接部が常に存在すること。

■　開弁駆動力から開放された時に、可変容量油圧室４
と逆止弁ｖ２１との間に可変容量油圧室４への速やかな
る油の補給が出来る通路が確保されていること。

発明の効果 以上、説明した様に本願の第１発明によるバルブクリア
ランス調整機構においては、カムの開弁駆動ツノを可変
容量油圧室の油圧作用により弁体に伝達するタペットを
タペットホルダに保持させて、該タペットホルダに配設
された逆止弁を介して該可変容量油圧室に油が補給され
る構成を採っている。このような構成を採ることにより
、構造が簡単で組立容易なバルブクリアランス調整機構
を提供できると共に、該可変容量油圧室を該タペットの
弁軸に直角な面方向に拡げることが可能となり、開弁駆
動力を広い受圧面積にて支えることになって該タペット
の弁体及びカムとの当接部に生ずる応力が減少する故、
該当接部の肉厚を薄くすることが可能となり、該弁体と
該カムシャフトとの間の距離を短縮できる。以てエンジ
ンのコンパクト化に寄与するのである。

更に本願の第２発明によるバルブクリアランス調整機構
においては、第１発明の構成に加えて、該タペット内に
形成された該可変容量油圧室を弁軸方向に拡大せしめる
弾発力を弁軸方向の高さが１１（い皿状弾発部材により
１ｑているので、従来のバルブクリアランス調整機構の
ようにコイル状のプランジャスプリング（１０）を用い
た場合に比べ該弁体と該カムシャフトの間の距離を更に
短縮できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバルブクリアランス調整機構を含む内燃
エンジンのシリンダへッドイ４近の断面図、第２図は本
発明によるバルブクリアランス調整機構を含む内燃エン
ジンのシリンダヘッド付近の断面図、第３図（イ）はリ
フト０時のタペット及びタペットホルダの係合状態を示
す断面図、第３図（ロ）はリフトし時のタペット及びタ
ペットホルダの係合状態を示す断面図、第４図は皿状弾
発部材の例を示す平面図である。 主要部分の符号の説明 １・・・・・・弁体 ２・・・・・・カムシャフト ３ａ・・・・・・アウタタペット ３ｂ・・・・・・インナタペット ４・・・・・・可変容量油圧室 ７・・・・・・チェックボール ９・・・・・・チェックボールスプリング１５・・・・
・・タペットホルダ １６・・・・・・弾発部材 ２１・・・・・・逆止弁苗 ２２・・・・・・油溜

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）内燃エンジンの吸気弁若しくは排気弁の弁体及び
   カムシャフトのカムに当接して前記弁体への開弁駆動力
   を伝達する可変容量油圧室を有するタペットと、前記タ
   ペットを前記弁体の移動方向に移動自在に保持するタペ
   ットホルダと、前記可変容量油圧室に逆止弁を介して連
   通した油供給源とからなるバルブクリアランス調整機構
   であって、前記逆止弁が前記タペットホルダ内に設けら
   れたことを特徴とするバルブクリアランス調整機構。
2. （２）内燃エンジンの吸気弁若しくは排気弁の弁体及び
   カムシャフトのカムに当接して前記弁体への開弁駆動力
   を伝達する可変容量油圧室を有するタペットと、前記タ
   ペットを前記弁体の移動方向に移動自在に保持するタペ
   ットホルダと、前記可変容量油圧室に逆止弁を介して連
   通した油供給源とからなるバルブクリアランス調整機構
   であって、前記可変容量油圧室を拡大する方向に弾発力
   を生ずる皿状弾発部材が前記可変容量油圧室に設けられ
   たことを特徴とするバルブクリアランス調整機構。