JPS62118983A - クラツド材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は母材上に合わせ材を重ね合わせてコンポジット
を形成し、これを圧延・接合してクラッド材を得る方法
（所謂オーブンサンドイッチ圧延接合法）に関し、詳細
には優れた接合性を有するクラッド材を確実に得る方法
に関するものである。

［従来の技術］ 例えば炭素鋼、低炭素鋼、高合金鋼をはじめとする鉄鋼
材料の表面に他の合金鋼や非鉄合金を接合したクラッド
鋼板は、材料個々の特長を生かすことによって機械的強
度、耐食性、耐熱性、耐摩耗性、耐割れ性等の各種特性
を複合的に備えさせた金属材料であり、石油プラント１
海水淡水化装置、圧力容器等の広範な分野に使用されて
いる。

この様なりラッド鋼板の製造方法の１つとして上述のオ
ーブンサンドイッチ圧延接合法があり、接合操作が簡便
であることから注目を集めている。

第９図はオーブンサンドイッチ圧延接合法におけるコン
ポジットにの断面構造を示す説明図で、コンポジットに
は接合面を夫々清浄にした母材２及び合わせ材１を重ね
合わせ、該接合面の周縁部を溶接することによって合わ
せ材１を母材２上に拘束して構成されている。尚周縁溶
接に当たっては、接合面へのフラックスの混入を防止す
る為にＴＩＧ溶接、ＭＩＧ溶接、炭酸ガスアーク溶接等
のフラックスを使用しないガスシールドアーク溶接法が
適用されている。

ところで上記の様にして得られたコンポジットを熱間圧
延すると、溶接部が破損して合わせ材が剥離することが
あり、この様な接合の不確実性がオーブンサンドイッチ
圧延接合法の重大な欠陥となっている。

［発明が解決しようとする問題点コ 本発明者等はこうした事情に鑑み、熱間圧延時における
合せ材の剥離を防止すべく種々検討を重ねた結果剥離の
原因が溶接部の高温機械的特性にあるのではないかとの
知見を得るに至った。即ち従来周縁溶接に適用されてい
たＴＩＧ溶接。

ＭＩＧ溶接あるいは炭酸ガスアーク溶接等のフラックス
を使用しないガスシールドアーク溶接法は一般的には溶
込みが大きく、母材による希釈の為に溶接部の高温延性
が低くなっていることが分かった。その結果溶接部は圧
延時の大きな塑性変形に追従できず溶接ボンド部あるい
は溶接金属に亀裂が生じ、合せ材の剥離に発展するとの
推定が得られた。

結果完成されたものであり、オーブンサンドイッチ圧延
接合法において僅ねた接合性を有するクラッド鋼を確実
に得る方法を提供することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段コ しかして上記目的を達成した本発明方法は、母材上に合
わせ材を重ね合わせてコンポジットを形成し、これを圧
延してクラッド材を得るに当たり、コンポジット形成時
に、まず合わせ材と母材の接触部周縁をフラックスを使
用しないガスシールドアーク溶接し、得られた溶接ビー
ドを覆う様にエレクトロスラグ帯状電ＩＩｉ溶接を行な
う点に要旨を有するものである。

［作用］ 前述の如く合わせ材剥離の原因は、母材と合わせ材接触
部周縁の溶接部の高温延性が低いからであり、高温延性
の高い溶接部を与える様な溶接法を適用すれば問題を解
決することができると考えられる。但し該溶接法は母材
と合わせ材の界面を汚染する様なものであってはならず
、スラグ発生量の少ない様な条件、できればフラックス
を使用しないという条件が要求される。しかるにこうし
た要請に答える溶接法としては実用化し得るものが開発
されておらず上記方針に固執しておれば問題を解決する
ことができないということが分かった。

そこで本発明者等は考え方を転換する必要があると感じ
て更に研究を進め、母材と合わせ材の周縁を２段に分け
て溶接することとし、第１段の溶接では母材と合わせ材
の界面にスラグ等の不純物か侵入しない溶接法を採用し
、第２段の溶接で第１段の溶接部を完全に被包すること
により、圧延の際に万が一第１段溶接部に割れが生じた
としても合わせ材の剥離に波及しない様にこれを防止す
るという方針を立てた。尚母材への溶込みは元々極力回
避しておく必要があることから第２段の溶接は溶込みの
少ない溶接法即ち高温延性の優れた溶接部を得ることの
できる溶接法を採用する必要がある。こうした発想の下
に検討を重ねた結果、前！μ培虚で子犬わスジ７スｎ＋
器日日か年産すスＬ−至った。

即ち本発明では第１段の溶接に際し、ＴＩＧ溶接、ＭＩ
Ｇ溶接あるいは炭酸ガスアーク溶接等のフラックスを使
用しないガスシールドアーク溶接法を採用する。これら
の溶接法はスラグ等の発生が殆ど無いので母材と合わせ
材の界面を汚染することがなく良好な界面接触状態を提
供する。但し母材への溶込みは深くなるので溶接部の高
温延性低下は回避できない。一方第２段の溶接段階では
、第１段溶接によって母材と合わせ材の接触部界面が封
鎖されているので界面を汚染する恐れがない。そこで第
２段の溶接ではフラックスを使用するが母材への溶込み
が少ないエレクトロスラグ帯状電極法を採用して第１段
の溶接部を被包する。また第１段溶接部を被包するに当
たっては第２段の溶接を２層以上に分けて行なってもよ
い。

上記構成により、母材と合わせ材の界面を汚染すること
なく両者の接触部周縁を溶接することができ、さらに接
合の為熱間圧延を実施した際内層であるフラックスを使
用しないガスシールドアーク溶接部に亀裂が生じても、
その外周のエレクトロスラグ溶接部に亀裂が生じること
がないので亀裂の伝播は防止され合わせ材の剥離を確実
に防止することができる。

［実施例］ 第１図は本発明方法の一実施態様を示す断面説明図で母
材２の上に合わせ材１を重ね合わせ、接触部周縁をまず
フラックスを使用しないガスシールドアーク溶接して第
１層目のビード５を形成している。次いで第１層目ビー
ド５の上からエレクトロスラグ帯状電極溶接を２度に分
けて行ない、第２層目ビード６及び第３層目ビード８に
より第１層目ビード５を完全に被包している。（尚下記
実施例では本実施例と同様第１層目ビードはフラックス
を使用しないガスシールドアーク溶接により、第２．３
層目ビードはエレクトロスラグ帯状電極溶接により形成
することとする。）こうして得たコンポジットにの接合
予定面３の隙間に残存するシールドガスと空気を、予め
母材に設けておいた排気孔より強制排気し、排気孔を密
封した後、熱間圧延を行なうことにより接合性の優れた
クラッド材を確実に得ることができる。

第２〜８図は他の実施態様に係るコンポジットを示す断
面説明図で、第２図は第１図と同様にフラックスを使用
しないガスシールドアーク溶接したコンポジットにの第
１層目ビード５上に第２層目ビード６ａを被包するに際
し、コンポジットＫを矢印Ａ方向に傾転させた上でエレ
クトロスラグ帯状電極溶接を行なったものである。傾転
により２層目ビード６ａだけで第１層目ビードの被包を
達成している。

第３，４図は合わせ材１の端部を段差構造に構成した実
施例で第３図では第１層目ビードを２層目ビード６及び
３層目ヒ′−ド８の２つのビードで被包しており、第４
図では第３図と同様コンポジットＫを傾転させることに
よって第２層目ビード６ａだけで被包している。

第５〜８図は合わせ材の端部をテーパ面あるいはテーパ
面を有する段差状に形成し、前記第１〜４図に相当する
溶接法を夫々適用した例を示している。

上記第２〜８図のいずれにおいても第１図例と同様、接
合性の優れたクラッド材を得ることができる。

実施例 本発明の効果を確認する為、合わせ材として５ＵＳ３０
４．母材として５Ｓ４１を用い、従来法及び本発明方法
に従い夫々コンポジットを作製して圧延実験を行なった
。従来法ではＭＩＧ溶接のみを行ない、本発明方法では
第１〜４図に示される態様の溶接（第１層目：ＭＩＧ溶
接、第２゜３層目：エレクトロスラグ帯状電極溶接）を
行なった。更に参考例として第２，４図の態様において
コンポジットの傾転を行なわずにエレクトロスラグ帯状
電極溶接を行なったものを準備した。

結果は第１表に示す通りであった。

第１表に示す様に、本発明方法による場合はいずれも合
わせ材の剥離は発生せず、良好な接合性を示すクラッド
鋼板を得ることができた。これに対し従来例並びに第２
．４図タイプで傾転を行なわなかったもの（第１層が完
全に被包されていないもの）については圧延途中に合わ
せ材の剥離が生じ圧延を中止せざるを得なかった。

［発明の効果］ 本発明は以上の様に構成されており、オーブンサンドイ
ッチ圧延接合法において優れた接合性を有するクラッド
材を確実に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜８図は本発明に係るコンポジットの断面構造を示
す説明図、第９図は従来のコンポジットの断面構造を示
す説明図である。 １・・・合わせ材　　　　２・・・母材３・・・合わせ
面　　　　５・・・第１層目ビード６．６ａ・・・第２
層目ビード

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 母材上に合わせ材を重ね合わせてコンポジットを形成し
   、これを圧延してクラッド材を得るに当たり、コンポジ
   ット形成時に、まず合わせ材と母材の接触部周縁をフラ
   ックスを使用しないガスシールドアーク溶接し、得られ
   た溶接ビードを覆う様にエレクトロスラグ帯状電極溶接
   を行なうことを特徴とするクラッド材の製造方法。