JP2005152993A - 耐食性薄金属シートによる防食構造 - Google Patents

耐食性薄金属シートによる防食構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属構造物の防食ライニング構造として、溶接接合部が十分な耐食性及び十分な強度を有し、密閉構造であり、簡便低コストで施工できる防食ライニング構造を提供する。
【解決手段】 本発明の耐食性薄金属シートによる防食構造は、金属基材1の表面に耐食性薄金属シート2を配し、基材1とシート2を溶融溶接により接合した後、貫通溶接部3を覆うように該耐食性薄金属シート2の他端又は他の耐食性薄金属シート4の端部をシート2の端部上に配置し、その重ね部端面を、基材1まで貫通しないように溶融溶接にて溶接し密閉することによって得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は主として、海洋構造物、湾岸構造物、橋梁、各種プラント等の金属構造物の表面に耐食性に優れた薄金属シートをライニングすることにより、例えば海水の飛沫干満帯や海上大気部等の厳しい腐食環境に対して、金属構造物に長期防食性能を付与する技術に関する。
一般に金属を建造物の材料として用いる際には、どのようにして金属の腐食を防止するかを工夫することが必要である。近年、耐食性の高い金属材料が開発されるに伴って、金属に限らず比較的腐食しやすい建築材料をこのような耐食性の高い材料でライニング(被覆)する技術が開発されてきたことにより、海洋中や湾岸等これまで防食が困難であった環境においても耐久性の高い構造物を建設することができるようになった。このようなライニング工法の従来技術としては次のようなものがある。
例えば、特許文献1には、図2、図3及び図4に示すように、鋼管11の周方向に耐食性金属12を端部が重なり合うようにして巻きつけ、重ね合わせ部をレーザ溶接によって溶着すると共に、鋼管11の長手方向では一方の耐食性金属の端部と他方の耐食性金属の端部との重ね合わせ部をレーザ溶接によって溶着して鋼管を耐食性金属12によって被覆することが記載されている。なお、図2中、13は外周方向継目、14は軸方向継目である。また、図3及び図4は図2の断面図であり、15は溶接部である。
また、特許文献2には、図5及び図6に示すように、0.1〜1.0mmの薄金属シートで厚金属基材を覆い、インダイレクト抵抗シーム溶接を用いてシートを密閉シールし、重ね継手を形成する、金属基材表面への薄金属シート被覆方法が開示されている。図6は被覆手段を示しており、金属基材21に薄金属シート22を置き、外周端部23をインダイレクト抵抗シーム溶接する。図6中27は抵抗溶接部であり、ローラー電極26を金属基材とシートに置いてもよいし、シート2枚に置いてもよい。図5は、鋼管にシートを被覆した例を示し、28はシール溶接部である。
また、特許文献3には、図7〜12に示すように、薄金属シートを厚金属基材に抵抗溶接しさらにその継手部分をアーク溶接するか、又は、アーク溶接可能な固定用金属を用い、基材、シート及び固定用金属を一体的にアーク溶接する、厚金属基材表面への薄金属シートの溶接被覆方法が開示されている。図7及び8、図10及び11は前者の被覆方法であり、厚金属基材31上に薄金属シート32を、インダイレクトシーム溶接機33を用いて抵抗溶接部34により固定し、続いてトーチ35によってアーク溶接する。図8及び11中36は溶接ビードである。これに対し、図9及び12は固定用金属37を用いて一体にアーク溶接する方法を示している。
特許第3244857号公報 特開平10−175076号公報 特開平11−129090号公報
金属構造物の防食ライニング構造に必要とされる要件を以下に列挙する。
〈要件1〉腐食環境に曝される溶接接合部が十分な耐食性を有すること
〈要件2〉ライニング材が密閉構造であり、被ライニング材が腐食環境に曝されないこと
〈要件3〉ライニング材と被ライニング材との接合強度が十分であること
また、経済性の観点から当然、以下の要件を満たすことが必要となる。
〈要件4〉ライニング工法が簡便であり、低コストで施工できること
したがって、本発明の目的は前記の各要件を満たすような防食構造を提供することにある。一方で、従来の金属構造物の防食構造およびライニング(被覆)方法としては、前記特許文献に示す様な各種の方法があったが、上記要件の観点から分析検討してみると、それぞれ以下に示す解決課題を残していることが分かった。
〈課題1〉溶接部の耐食性についての課題
例えば、この点は特許文献1記載の発明の実施形態を示す図3から明らかである。特許文献1では、図3に示す継手形式1による防食構造を提案しており、明細書[0006]には「鋼管1の成分は溶着部6の表面にまで拡散しないので、溶接部の耐食性を損ねることはない」と記載されている。しかし、発明者らは実際に図3に示すレーザ溶接を行い、溶接部の耐食性を塩水噴霧試験により調査した結果、薄金属シートの耐食性よりも明らかに低下することを確認した。この実験では、被ライニング材である厚金属基材に、一般的な溶接用鋼であるSM490材を、薄金属シートにNiやCr等の耐食性元素を多量に含んだ耐食ステンレス鋼を使用した。溶接部の耐食性低下の原因は、溶接ビードが被ライニング材まで貫通したため、SM490材の希釈により、溶接金属のNiやCr量が薄金属シートよりも少なくなったためである。
上記問題を解決する手段として、薄金属シートよりもNiやCrの含有量が多い合金ワイヤを添加したレーザ溶接を行う方法が考えられるが、以下に示す様な理由により、実施は非現実的と思われる。すなわち、溶接金属の耐食性を保証するためには、母材希釈率すなわち溶接ビードの溶込み形状を安定に管理する必要があるが現実的には困難と思われる。さらに、溶接金属部のNiやCr量を薄金属シートよりも高くするためには合金ワイヤの添加量をかなり増やす必要があるが、そのためにはレーザ出力の増加が必要となり、溶接変形の増加等の問題が生じる。
従って、特許文献1記載の発明の実施形態を示す図3や特許文献3記載の発明の実施形態を示す図8、図9、図11及び図12の継手形式、すなわち厚金属基材を溶融した溶接金属部が腐食環境に曝される防食構造では、耐食性に問題がある。
〈課題2〉密閉構造が実現されているかどうかの観点からみた溶接継手形式による隙間腐食についての課題
この点については、特許文献2記載の発明の実施形態を示す図6を例に説明する。
特許文献2では、図6に示す継手形式3による防食構造を提案しており、インダイレクト抵抗シーム溶接により接合し、密閉シールすることを特徴としている。しかし、図6に示す様な継手形式による防食構造を、例えば海水の飛沫干満帯等に適用すると、重ね継手の端部において、2枚の薄金属シート間に隙間があるため、隙間腐食の問題が生じる。このとき、一般に隙間腐食は、母材よりも溶接熱影響部で問題となる可能性が高い。
同様の理由により、特許文献1の実施形態を示す図3や図4に示す継手形式においても、2枚の薄金属シート間に隙間が残っている場合には、耐食性に問題がある。
〈課題3〉接合強度の観点からみたライニング材の固定方法についての課題
この点については、特許文献1記載の発明の実施形態を示す図4を例に説明する。
特許文献1では、図4に示す継手形式2による防食構造を提案しており、被ライニング材はライニング材に溶着されていないが、特許文献1の明細書[0008]には「薄板と鋼材の摩擦力や薄板と鋼材との間に接着材を塗布する等により防食構造を構築できる」と記載されている。しかし、上記明細書[0008]の記載による固定方法には、現実的には以下に示す様な課題がある。
すなわち、「薄板と鋼材の摩擦力」により被ライニング材へのライニング材の固定を確実とするためには、ライニング材を鋼管に巻き付ける作業を確実に行う必要があるが、摩擦力を直接計測することは難しく、固定が確実であることを証明することは困難である。また、被ライニング材が鋼管ではなく角柱の場合は、摩擦力を確保するための貼付作業にさらに困難が予想される。
また、「薄板と鋼材との間に接着材を塗布する」方法により防食構造を構築した金属構造物を実用に供した場合には、薄板の熱伝導を介して太陽光線により接着材が高温に熱せられ、熱可塑等により接着性能が劣化し、ライニング材の固定が外れる可能性がある。
上記の様な要因により、被ライニング材へのライニング材の固定が不十分であると、防食構造を構築した金属構造物を、例えば海水の飛沫干満帯等に適用した場合、波浪等による繰返し応力が溶接接合部に働き、金属疲労による破断により防食寿命が低下する恐れがある。
〈課題4〉コストや施工方法の簡便さの観点からみた溶接プロセスについての課題
この点については、特許文献3を例に説明する。
特許文献3では、抵抗溶接による固相接合とアーク溶接による溶融接合の組合せによる溶接被覆方法を提案しているが、経済性および耐食性の観点から、以下に示す3つの課題がある。
(1)抵抗溶接の経済性の課題
特許文献3の明細書[0017]の実施例に記載の様に、図7に示す抵抗溶接にはインダイレクトシーム溶接機が用いられているが、抵抗溶接用に数千アンペアの大容量の溶接電源が必要であり、さらに多大な電極加圧力が必要なため、その反力を取るために溶接装置が大掛りとなる。従って、抵抗溶接装置の価格はアーク溶接と比較して大幅に高い。
(2)アーク溶接の薄板溶接性の課題
明細書[0003]に、「アーク溶接しようとすると(薄金属シートの)溶損を避けるために、1mm以上の板厚にしなければならず」と記載されている様に、アーク溶接単独では特に1mm未満の薄板溶接性は低い。そのため、特許文献3では、抵抗シームの固相接合部や図9、図12に示す厚肉の固定金属からアーク熱を拡散する工夫が取られているが、ライニング手順が煩雑となるため、施工コストの増加を招いている。
(3)抵抗溶接電極の加圧部の耐食性の課題
明細書[0009]には、「抵抗溶接による固相接合状態では接合界面にボイドまたは非金属介在物の残存が避けられない」と記載されているが、接合界面だけではなく、薄金属シート表面の抵抗溶接電極加圧部についても耐食性の低下が懸念される。発明者が実際に抵抗溶接を行い、電極加圧部の外観を観察したところ、薄金属シートの表面は若干酸化して変色しており、耐食性の低下が懸念される。
本発明は上記の課題を解決することを目的とするものである。
本発明者らは、上記の分析検討や種々の実験考察により、上記の課題1〜4を解決する薄金属シートによる防食構造を開発した。すなわち、本発明によれば以下の(1)〜(4)が提供される。
(1)被ライニング材に耐食性薄金属シートをライニングして得られる防食構造であって、被ライニング材である厚金属基材の表面に耐食性薄金属シートを配し、前記耐食性薄金属シートの端部又は端部近傍において溶融溶接を行って、前記厚金属基材に前記耐食性薄金属シートを接合し、次に、前記溶融溶接部を覆う様に、前記耐食性薄金属シートの端部に、前記耐食性薄金属シートの他端あるいは他の耐食性薄金属シートの端部を重ね、前記耐食性薄金属シート同士の重ね部端面を、溶接ビードが前記厚金属基材及び前記溶融溶接部の金属を溶融しないように溶融溶接を行い、密閉して得られることを特徴とする耐食性薄金属シートによる防食構造。
(2)前記耐食性薄金属シート同士の重ね部端面の溶融溶接を、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて行うことを特徴とする(1)記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
(3)前記レーザ溶接又はプラズマ溶接において、前記耐食性薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤを溶接部に添加することを特徴とする(2)記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
(4)前記厚金属基材と前記耐食性薄金属シートとの溶融溶接を、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて行うことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
(5)記厚金属基材と前記耐食性薄金属シートとの溶融溶接を、抵抗スポット溶接機による断続溶接によって行い、前記耐食性薄金属シート同士の重ね部端面の溶融溶接を、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて該耐食性薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤを溶接部に添加して行うことを特徴とする上記(1)記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
以下では、上記(1)〜(5)の発明を発明(1)〜発明(5)という。
発明(1)による防食構造を、海水の飛沫干満帯等の厳しい腐食環境に曝される湾岸構造物の脚柱等に適用すると、「発明が解決しようとする課題」の項で述べた以下に示す前記した課題1〜3の全てを解決することができるため、前記湾岸構造物の防食寿命が伸び、メンテナンス費用の削減が図れる。
また、発明(2)〜(4)におけるように、上記発明(1)による防食構造を構築するための溶接プロセスにレーザ溶接又はプラズマ溶接を適用すると、「発明が解決しようとする課題」の項で述べたライニング工法が簡便であり、低コストで施工できることという課題4を解決することができ、施工費の低減を図ることが出来る。
また、レーザ溶接又はプラズマ溶接の適用により、溶接可能な限界板厚を減少できるため、高価な薄金属シートの材料費を低減できる。
発明(3)のように、薄金属シートの端面同士の重ね密閉溶接に薄金属シートよりも耐食性に優れた合金ワイヤを添加してレーザ溶接又はプラズマ溶接を行うことにより、耐食性の更なる改善が図れ、メンテナンス費用がさらに削減できる。
発明(5)のような構成とすることにより、後述するような理由により薄金属シートの貼り付け作業の簡素化が図れる。
本発明の防食構造を、図1を用いて詳しく説明する。まず始めに、被ライニング材である厚金属基材1の表面に、ライニング材である耐食性薄金属シート2を重ねて置き、厚金属基材1と耐食性薄金属シート2とを耐食性薄金属シート2の端部(図1(a)参照)又は端部近傍(図1(b)参照)で溶融溶接により接合する。このとき、シートと基材が確実に固定されるよう、十分な強度で溶接する。十分な接合強度が得られれば、図1に示す溶接部3の溶接方式は連続溶接でなく、断続的な溶接でもよい。また、図1に示した以外にも、重ね溶接や抵抗スポット溶接も適用することができる。図1(a)、(b)は溶接をアーク溶接、レーザ溶接又はプラズマ溶接で行った場合を示し、図1(c)は溶接ビード3が抵抗スポット溶接による場合を示す。
すると、溶接ビード3は通常厚金属基材1まで貫通するので、このままであれば、溶接部の耐食性は、耐食性薄金属シート2に比べて低下してしまう。そこで、耐食性薄金属シート4をシート2の上に上記の貫通溶接部3が隠れるように覆って配置する。
この場合、被ライニング材が鋼管などの柱状のものであれば、一枚のシートを鋼管に巻き付けて、一枚のシート2の端部に形成された溶接ビード3を同じシートの他の端部によって覆うようにしてもよく、また、複数枚シートを使用する場合には溶接部3を他のシート4の端部で覆うようにしてもよい。
次いで、シート同士の重ね部の端面を溶融溶接にて密閉する。このときの溶接ビード5は、厚金属基材1まで貫通しないように溶接することが重要である。さらに、溶接ビード5は、シート2とシート4の隙間を確実に密閉する必要があるので、連続の重ね溶接とする。また、基材の耐食性を確保するために、溶接ビード5は、溶接ビード3と重ねないようにすることが望ましい。
耐食性薄金属シート同士の重ね部端面の溶融溶接は、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて行うことが好ましい。前記したように、溶接部の耐食性の観点から、溶接ビード5は溶込みが厚金属基材1に達しないように非貫通であることが要求される。この要求を満たすには、アーク溶接よりもレーザ溶接又はプラズマ溶接が優れている。すなわち、アーク溶接では1mm未満の薄板溶接性が低いため、薄金属シートの板厚が1mm未満の場合にはレーザ溶接又はプラズマ溶接によって溶融溶接を行うことが効果的である。
プラズマとは一般的に気体が6000℃以上に加熱されて、陽イオンと電子に電離した状態のことをいい、プラズマ溶接とはプラズマを発生させるための動作ガスと拘束ノズルによって、アークの熱的ピンチ効果を利用して得られる高エネルギ密度の溶接法である。
プラズマ溶接のエネルギ密度は、MIG溶接やMAG溶接の消耗電極式アーク溶接よりも高いことが特徴である。従って、レーザ溶接と同様に、ビード幅が細く、低入熱高速度溶接に適するという特徴を有する。一般的には、エネルギ密度はレーザ溶接よりも低いとされているが、図1の溶接ビード5の施工においては、非貫通溶接が要求されることから、レーザ溶接ではエネルギ密度を敢えて低下させるため、焦点外し、いわゆるデフォーカスを行う方が好ましく、従ってプラズマ溶接でもレーザ溶接と同様の効果が期待できる。
また、レーザ溶接又はプラズマ溶接はアーク溶接に比べてエネルギ密度が高いので、ビード幅を細くすることができる。従って、高速溶接が可能であり、溶接入熱が減少するため熱変形が小さい。また、薄板溶接継手の押さえや拘束を簡便化できるため、生産性が高い。さらに、レーザ溶接又はプラズマ溶接は高速度低入熱施工となるため、溶接部は急熱・急冷され、元素拡散や析出物が少なく、結晶粒が微細化されて、アーク溶接による溶接部よりも耐食性に優れる傾向がある。
レーザ溶接又はプラズマ溶接においては、前記耐食性薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤを溶接部に添加することが好ましい。
レーザ溶接又はプラズマ溶接に合金ワイヤを添加する理由は、レーザ又はプラズマ単独溶接部の耐食性を改善するためである。レーザ又はプラズマ単独溶接は、ワイヤを添加しないRe−Melt溶接であり、溶接金属の耐食性が母材(薄金属シート)よりも低下する場合がある。これは、製造時に熱処理された母材の金属組織が溶接熱サイクルにより変化するためである。従って、レーザ又はプラズマ単独溶接部が要求される耐食性能を満足しない場合があるので、母材より耐食性に優れる合金ワイヤを添加し、レーザ溶接部又はプラズマ溶接部の耐食性を改善する。
厚金属基材1と耐食性薄金属シート2との溶融溶接はレーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて行うことが好ましい。
すなわち、アーク溶接によって厚金属基材1に薄金属シート2を接合するとアーク入熱が過大であるため、薄金属シートの熱変形が大きく、特に1mm以下の板厚では施工性が著しく低下する。従って、実工事では図6(右側:継手形式4)に示す抵抗シーム溶接が適用されることが多い。しかし、前記課題4で述べた様に、抵抗シーム溶接には経済性や耐食性に課題がある。
これに対し、レーザ溶接又はプラズマ溶接は、前述したように、エネルギ密度が高いため、深い溶込みで幅の細い溶接ビードが得られるため、低入熱高速度溶接が可能で、熱変形も小さいため、薄板の施工性に優れる。また、図1の溶接ビード3は、薄金属シートにより密閉されるため、腐食環境に曝されないので、溶接によって母材を希釈しても耐食性については特に問題はない。このため、厚金属基材1と耐食性薄金属シート2との接合はレーザ溶接又はプラズマ溶接によることが好ましい。
厚金属基材1と耐食性薄金属シート2との溶融溶接に、抵抗スポット溶接機による断続溶接法を適用することも有効である。この溶接方法は断続溶接であるため、抵抗シーム溶接と比較してトータルの溶接入熱が小さいため熱変形が小さく、溶接装置も小型で実施工性に優れるという利点がある。
溶接ビード3は厚金属基材1と耐食性薄金属シート2を固定するだけで、密閉性は要求されないことから、レーザ溶接又はプラズマ溶接ではなく、抵抗スポット溶接機による断続溶接も有効である。
また、溶接ビード3の溶接方法に、レーザ溶接、プラズマ溶接、あるいはアーク溶接を採用した場合、薄金属シート2と厚金属基材1の間に過大な間隙が生じないように、薄金属シートを押さえる必要があり、溶接装置以外に、押さえ治具等の装置や仮付溶接が必要となる。しかしながら、抵抗スポット溶接は、電極の通電、すなわち溶接前にスポット電極で薄金属シートを厚金属基材に押さえ付けるため、貼り付け作業の簡素化が図れるという利点がある。
また、厚金属基材と前記耐食性薄金属シートとの接合及び耐食性薄金属シート同士の重ね部の端面の密閉はそれぞれレーザ溶接又はプラズマ溶接により行うことが好ましい。
すなわち、レーザ溶接又はプラズマ溶接適用のメリットは、既に述べたとおりであるが、図1の溶接ビード3と溶接ビード5の両方にレーザ溶接又はプラズマ溶接を適用すると、溶接装置が1種類で済むため、装置価格やライニング工程の簡素化が図れるというメリットがある。
溶接ビード3は溶込みが深くビード幅が狭い。一方、溶接ビード5は溶込みが浅くビード幅が比較的広い。溶接用レーザとしては炭酸ガスレーザやYAGレーザが一般的であるが、レーザの焦点位置(デフォーカス量)の調整により、ビーム径を変えることができる。ビード3の様な細幅深溶込みはデフォーカス量を小さく、ビード5の様な広幅浅溶込みはデフォーカス量を大きく取って行う。
本発明に適用する被ライニング材の形状、板厚、材質等に制約はない。被ライニング材は鋼管や角柱だけでなく、平面形状にも対応できる。また、ライニング材である薄金属シートは、要求される耐食性に応じた材質が選定され、使用環境や要求性能、作業性を考慮して、設計板厚やサイズが決定される。
厚金属基材と薄金属シートとの接合、すなわち図1の溶接ビード3の溶接プロセスは、
TIG溶接やプラズマ溶接等の非消耗電極式アーク溶接、MIG溶接やMAG溶接等の消耗電極式アーク溶接、抵抗シーム溶接や抵抗スポット溶接等の抵抗溶接、YAGレーザ溶接や炭酸ガスレーザ溶接等のレーザ溶接のいずれを用いても良い。また、厚金属基材との接合強度が十分であれば、溶接ビードは連続である必要は無く、断続溶接ビードやスポット溶接でも良い。
薄金属シートの端部同士による重ね部端面の密閉接合、すなわち溶接ビード5の溶接プロセスは、TIG溶接やプラズマ溶接等の非消耗電極式アーク溶接、MIG溶接やMAG溶接等の消耗電極式アーク溶接、YAGレーザ溶接や炭酸ガスレーザ溶接、あるいは半導体レーザ等のレーザ溶接のいずれを用いても良い。また、溶接に際しては、耐食性薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤを溶接部に添加することが好ましく、これにより、耐食性の向上及びメンテナンス費用の削減を図ることができる。なお、溶接ビード5は厚金属基材や溶接ビード5の溶接金属を溶融しない様な溶接条件とする。
図13は、鋼管を用いたライニング構造物に本発明の防食構造を適用した例を示す模式図である。
湾岸構造物においては、飛沫干満帯の防食性能が重要である。飛沫干満帯幅は通常4〜5m程度である。図13に示すライニング構造物では、ライニング材である薄金属シート2、4のパイプ長手方向の長さは、飛沫干満帯の幅よりも長くして薄金属シートの上端および下端が飛沫干満帯には含まれないようにする。
従って、上記構造物では、パイプ端の周方向の溶接継手における防食性能よりも、パイプ長手方向の溶接継手における防食性能の確保が重要視される。
図14および図15は、図13の断面模式図である。2枚の薄金属シートで鋼管のライニングを行う場合、巻き付け方および溶接順序は、図14および図15に示す2通りの方法があるが、いずれでも良い。
以下、本発明の実施例について、説明する。
図1は、第1発明の実施例を示すものである。厚金属基材1は、板厚20mm程度の普通鋼、薄金属シート2および4は、板厚0.4mmの耐海水性ステンレス鋼である。また、溶接ビード3の溶接プロセスには、YAGレーザを適用し、レーザ光の焦点を薄金属シート2の表面として、合金ワイヤを添加しないレーザ単独溶接を行った。一方、溶接ビード5の溶接プロセスにも、YAGレーザを適用し、レーザ光の焦点を薄金属シート2の表面から5〜15mm程度上方向にずらし、レーザのスポット径を2〜3mm程度としてレーザ溶接を行った。また、薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤをレーザ照射部に添加した。また、溶接時のシールドガスには、純アルゴンを使用した。
本実施例によって得られた防食構造体は優れた耐食性を示した。
また、レーザ溶接に代えてプラズマ溶接を用いた場合にも同様の効果が得られた。
本発明の防食構造は、簡便な工法によって低コストで施工でき、しかも、腐食環境に曝される溶接接合部が十分な耐食性を有し、ライニング材と被ライニング材との十分な接合強度を有するので、海洋構造物、橋梁等の防食構造としての利用性がある。
本発明の防食ライニング構造を模式的に示した断面図である。 従来技術による防食構造を示した概観図である。 図2の断面図である。 図2の別の断面図である。 従来技術による別の防食構造を示した概観図である。 図5の構造の継手形式を説明するための図である。 従来技術による防食構造の溶接方式を模式的に示した断面図である。 図7と同様の構造の継手形式を模式的に示した断面図である。 図7と同様の構造の別の継手形式を模式的に示した断面図である。 従来技術による別の防食構造の溶接方式を模式的に示した断面図である。 図10と同様の構造の継手形式を模式的に示した断面図である。 図10と同様の構造の別の継手形式を模式的に示した断面図である。 本発明の防食ライニング構造を備える構造物の模式図である。 図13と同様の構造物の断面図である。 図13と同様の構造物の別の断面図である。
符号の説明
1 厚金属基材
2、4 耐食性薄金属シート
3、5 溶接ビード
11 鋼管
12 耐食性金属
13 外周方向継目
14 軸方向継目
15 溶接部
21 厚金属基材
22 薄金属シート
23 外周端部
24 中間部
26 ローラー電極
27 抵抗溶接部
28 シール溶接部
31 厚金属基材
32 薄金属シート
33 インダイレクトシーム溶接機
34 抵抗溶接部
35 アーク溶接機のトーチ
36、38 溶接ビード
37 固定用金属

Claims (5)

  1. 被ライニング材に耐食性薄金属シートをライニングして得られる防食構造であって、被ライニング材である厚金属基材の表面に耐食性薄金属シートを配し、前記耐食性薄金属シートの端部又は端部近傍において溶融溶接を行って、前記厚金属基材に前記耐食性薄金属シートを接合し、次に、前記溶融溶接部を覆う様に、前記耐食性薄金属シートの端部に、前記耐食性薄金属シートの他端あるいは他の耐食性薄金属シートの端部を重ね、前記耐食性薄金属シート同士の重ね部端面を、溶接ビードが前記厚金属基材及び前記溶融溶接部の金属を溶融しないように溶融溶接を行い、密閉して得られることを特徴とする耐食性薄金属シートによる防食構造。
  2. 前記耐食性薄金属シート同士の重ね部端面の溶融溶接を、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
  3. 前記レーザ溶接又はプラズマ溶接において、前記耐食性薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤを溶接部に添加することを特徴とする請求項2記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
  4. 前記厚金属基材と前記耐食性薄金属シートとの溶融溶接を、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
  5. 記厚金属基材と前記耐食性薄金属シートとの溶融溶接を、抵抗スポット溶接機による断続溶接によって行い、前記耐食性薄金属シート同士の重ね部端面の溶融溶接を、レーザ溶接又はプラズマ溶接を用いて該耐食性薄金属シートよりも耐食性に優れる合金ワイヤを溶接部に添加して行うことを特徴とする請求項1記載の耐食性薄金属シートによる防食構造。
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