JP2005152991A - 厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法 - Google Patents

厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法 Download PDF

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Abstract

【課題】海洋構造物、橋梁等の金属構造物における飛沫帯部分を耐食性薄金属シートによって溶接被覆する方法を提供すること。
【解決手段】厚金属基材表面を耐蝕性薄金属シートで被覆するに際して、隣接する耐蝕性金属シートの端部同士を重ねて、この重ね部の耐蝕性薄金属シートのみをアーク溶接により溶融接合する。このアーク溶接に先立って、耐食性薄金属シートを厚金属基材にスポット溶接または抵抗シーム溶接によって固定しておくことが作業性の点から好ましく、また、アーク溶接を行う個所における重ね部の耐蝕性薄金属シート間の間隔を0.2mm以下に保つことが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、海洋構造物、橋梁等の金属構造物における海水等の飛沫干満帯の防食のために、耐食性・防汚性に優れた薄金属シートを金属構造物の表面に溶接被覆する方法及び構造物構築部材に関する。
近年、桟橋、橋梁等の海中金属構造物に加えて、海洋空間の有効利用の観点から、浮体式石油貯蔵船、石油掘削基地、浮防波堤、浮桟橋洋上ホテルなどの大型浮体式海洋構造物が海洋に建設または設置されている。このような海洋構造物には、海水に対する耐腐食性に優れた鋼板や鋼管等の鋼部材による構築部材が多く用いられている。しかしながら、これらの構築部材のうちでも、特に海水の飛沫にさらされる部分(以下飛沫帯という)では、他の部分に比べて腐食されやすく、耐用性に乏しいものとなり、この部分の耐用年数によって海洋構造物の耐用年数が決まってしまい、長期にわたる耐用年数を確保すること困難となる。
このため、上記飛沫帯における腐食を防止するために金属構造物の表面にエポキシ樹脂、フッ素樹脂、ウレタンエラストマー塗装等による重防食処理を施すことが行われているが、これによっても耐用年数は40年程度と言われている。
そこで、更に耐用年数を延ばす手段として金属構造物の表面に金属ライニングを施す方法が提案されている。この方法は、ステンレス、チタン、モネル、銅、およびこれらの合金の薄板またはこれらの金属と普通鋼とのクラッド鋼板を金属構造物の表面に接着剤で貼り付けるか溶接により接合するものであるが、耐久性等の観点から溶接接合によってライニングする方法が主流となってきている。
そして、その溶接方法に関していくつかの提案がなされている。
特許文献1には、チタン合金およびチタン合材部の薄いチタンクラッド鋼の接合を簡便に行うために、チタンまたはチタン合金板の重ね溶接において、抵抗シーム溶接を行った後、該抵抗シーム溶接線に沿ってアーク処理することを特徴とするチタンまたはチタン合金板の接合方法が記載されている。
この方法を図で示したものが図1である。図中、11は圧痕、12は圧痕端部、13はナゲット、14a〜14bはローラ電極、15はアーク処理トーチ、16は溶加材、18は溶接金属を示している。図1においてa)はダイレクト抵抗シーム溶接部の断面図、b)はダイレクト抵抗シーム溶接後に溶加材なしでアーク処理する例を示す図、c)はダイレクト抵抗シーム溶接後に溶加材ありでアーク処理する例を示す図である。この文献には、ローラ電極による圧痕の形状改善効果によって強度を向上することができたことが記載されている。しかしながら、この方法によると、継手強度は改善されるが、薄金属シートT1と薄金属シートT2との間に隙間を生じるため、腐食性雰囲気(例えば海水)中では、海水がこの隙間に侵入し、よく知られている隙間腐食を生じることになる。
特許文献2には、厚い金属基材と極薄の薄金属シートとを溶接する場合において、抵抗溶接では固相接合となるため十分な強度が得られないという問題があることに鑑みて、抵抗溶接により厚金属基材表面に薄金属シートを固相接合した後、アーク溶接により固相接合部の薄金属と厚金属基材を溶融接合する方法が記載されている。この方法を図2に示した。図中、21は厚金属基材、22は薄金属シート、24は固相接合部、25はアーク溶接機のトーチ、26は溶接ビードを示す。
この文献には、抵抗溶接によって固相接合部を設けた後アーク溶接によって溶融溶接することによって薄板への過大な入熱を抑制し適正な溶接をすることができる旨記載されている。しかしながら、広い範囲の被覆をするためには1枚以上のシートを重ねて薄板金属相互を接合する必要があり、この方法のみでは薄板金属相互を適正に溶接するには不十分である。すなわち、図3に示すように、薄板相互を強度・耐食性を確保しながら良好に溶接する手法が必要である。
特許文献3には、特別な安全対策が不要で、かつ取り扱いの容易な抵抗溶接法を用い、金属基材に経済的な薄金属シートを被覆する方法を提供することを目的として、金属基材の表面に、金属基材に直接溶接可能な、耐食性または防汚性を有する0.1mm〜1mm未満の薄金属シートを置き、周囲をインダイレクト抵抗シーム溶接法により接合して密封シールする方法が記載されている。
図4にこの方法を示した。図4において、41は金属基材、42は薄金属シート、43は外周端部又は重ね部、44は中間部(この部分にインダイレクト抵抗溶接を施す)、46はローラ電極、47は抵抗溶接部を示す。特許文献3には、この方法により、広い面積を被覆することが可能である旨記載されている。しかしながら、薄金属シート相互の間に隙間を生じるため、隙間腐食が生じる。
また、特許文献4には、構造物表面に耐蝕性金属板を被覆するに際し、接合箇所を減少して接合時間を短縮するために、鋼材で形成した構築部材の表面に、複数枚の耐蝕金属板を、隣接する耐蝕金属板の側端部が重なるように当接し、非重ね部をインダイレクトツインスポット溶接および/またはインダイレクトシーム溶接により構築部材に固定した後、隣接する耐蝕金属板の側端部の重ね部、および耐蝕金属板の側端部と構築部材をインダイレクトシーム溶接して固定する方法が記載されている。
しかしながらこの方法においても、特許文献3と同じく、薄金属相互の間に隙間を生じるため、隙間腐食を生じる。
上記のように、従来技術はいずれも溶接部分の耐腐食性に問題があり、長期間にわたる耐用年数を確保することができないという課題がある。
特開平6−320289号公報 特開平11−129090号公報 特開平10−175076号公報 特開平11−179552号公報
本発明は、海洋構造物、橋梁等の金属構造物における飛沫帯部分を耐食性薄金属シートによって溶接被覆して防食するに際し、外観が良好で溶接部分の耐食性を低下させることのない溶接被覆方法及び該溶接被覆方法を用いて得られる構造物構築部材を提供することを目的とする。
本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、厚金属基材表面を耐蝕性薄金属シートで被覆するに際して、隣接する耐蝕性金属シートの端部同士を重ねて、この重ね部の耐蝕性薄金属シートのみをアーク溶接により溶融接合することにより、上記の課題を解決することを見いだして本願発明を完成した。
すなわち、本願発明は以下に記載する通りの構成を有するものである。
(1)厚金属基材表面を耐蝕性薄金属シートで被覆するに際して、隣接する耐蝕性金属シートの端部同士を重ねて、この重ね部の耐蝕性薄金属シートのみをアーク溶接により溶融接合することを特徴とする厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(2)前記厚金属基材が管状であり、前記重ね部が該管に巻いた耐蝕性薄金属シート相互の重ね合わせ端部であることを特徴とする上記(1)記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(3)前記のアーク溶接に先立って、耐食性薄金属シートを厚金属基材にスポット溶接または抵抗シーム溶接によって固定することを特徴とする上記(1)、(2)の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(4)前記アーク溶接を行う個所が重ね部の上側耐蝕性薄金属シートの端部であることを特徴とする上記(1)〜(3)の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(5)アーク溶接を行う個所における重ね部の耐蝕性薄金属シート間の間隔を0.2mm以下に保つようにしてアーク溶接を行うことを特徴とする上記(1)〜(4)の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(6)アーク溶接を行う個所の近傍をローラーによって押さえ付けることによって前記耐蝕性薄金属シート間の間隔を0.2mm以下に保つことを特徴とする上記(5)の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(7)前記アーク溶接において、フィラーとして薄金属シートよりも高耐蝕性のものを用いることを特徴とする上記(1)〜(6)の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(8)耐蝕性薄金属シートがステンレス鋼板であって、厚金属基材が厚鋼基材であることを特徴とする上記(1)〜(7)の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
(9)上記(1)〜(8)の溶接被覆方法によって厚金属基材に耐蝕性薄金属シートを被覆する工程を含む製造方法によって製造されたことを特徴とする耐蝕性に優れた構造物構築部材。
(10)耐食性薄金属シートが厚金属基材にスポット溶接または抵抗シーム溶接によって固定されていることを特徴とする上記(9)の耐蝕性に優れた構造物構築部材。
重ね合わせた薄金属シートの板間に隙間を生じないので耐食性が良好となる。また、強度を確保しながら多数枚の薄金属シートを厚金属基材に被覆することが可能となる。更に特許文献3の方法では固相接合部と溶融溶接部との距離に高精度が必要とされたが、本発明方法ではアーク溶接のみを考慮した精度管理を行えばよいという利点がある。
厚金属基材表面に耐食性薄金属シートを被覆するに際しては次の要件を満たすことが必要である。
(1)厚金属基材表面から耐食性薄金属シートが剥がれないこと。
(2)溶接部錆びないこと。
(3)海水が侵入しないこと
すなわち、耐食性薄金属シートを貫通して厚金属基材を溶融すると、溶接個所は溶接の際に組成の変化が生じており、元の材料の耐食性よりも劣るのが普通である。例えば、基材として炭素鋼を用いた場合、溶着部の金属組成が耐食性金属と基材金属との中間の組成となってCr、Ni、Mo等の成分が減少して耐食性を確保することが困難となる。また、材質によっては溶接時に金属間化合物が生成したり、組成が変化することにより、溶着部が割れやすくなったり、接合強度が十分でない等の理由により、時間の経過によって密封性が悪くなり海水が侵入することがある。
本発明の方法においては、厚金属基材表面上に耐食性薄金属シートをその端部同士が重なり合うようにして仮止めし、この重ね合わせた部分(以下、この重ね合わせた部分を「重ね部」といい、それ以外の部分を「非重ね部」という。)のみをトーチと共に移動するローラで押しつけながらアーク溶接によって溶融溶接する。アーク溶接によって溶融溶接を行うので接合強度は十分に高くなり、板の端部を溶接するため隙間が生じず、また、厚肉金属基材に溶融溶接が及ばないように溶接するため溶接部の耐食性が損なわれることがない。本発明は上記のような構成を採用することにより、上記(1)〜(3)の要件を満たす溶接を可能にしたものであり、耐用年数を飛躍的に伸ばすことを可能にしたものである。
本発明において用いる薄金属シートの材質としては、耐食性及び防汚性を有する公知の材料すなわち、銅、銅合金、ステンレス、チタン、モネル等を単独で用いることができ、また、これらの金属と普通鋼とによるクラッド鋼を用いることができる。薄金属シートの材質は厚金属基材の材料によって適宜選択して用いる。薄金属シートの厚みは通常は0.2〜1.5mmである。
本発明の溶接被覆方法を図5のブロック図に基づいて説明する。
図5において51は厚金属基材、52は薄金属シートを示している。まず鋼板や鋼管などの厚金属基材1の上に高耐食性薄金属シート52をスポット溶接又は抵抗シーム溶接などによって仮止めする。次に溶接トーチ53、押えローラ54、加圧バネ55を配置した台車57を走行させながら溶接する。これにより薄金属シートを押さえつけながら溶接を行うことができる。
また、上記の方法を厚金属基材の表面に重ねた薄金属シート相互、及び薄金属シートと厚金属基材に順次適用することにより、金属構造物を被覆する全ての重ね合わせた薄金属シートを結合することが可能であり、更に溶接部は重ね合わせた板の端部に存在するので、図1に示したような隙間を形成することがなく、高耐食性の被覆を実現することが可能となる。なお、干満部から離れているような耐食性が多少低下してもよい部分においては、適正な溶接材を用いて、図12に示すように直接アーク溶接する方法によって行うことができる。例えば、薄金属シートがSUS316Lであり、厚金属基材が軟鋼であるとき、適正な溶接材としてはインコネル625を用いることができる。
また、シートを重ねる範囲を適切に選定することにより、耐食性が低下しても良い部分まで、薄金属シートと厚金属基材との接合部を移動させることにより、十分な耐食性を確保することができる。
非重ね部もしくは重ね部の溶接はスポット溶接又は抵抗シーム溶接によって厚金属基材に固定することが好ましい。この溶接法であると片側から溶接することができ、またシート端部ではなくシートの内側部分を溶接固定することができるというメリットがあり、アーク溶接ほど技量を必要としないので、実施工上のメリットもある。更にこの溶接法によると基本的には薄金属シートの表面が溶融することがないので、耐食性についても問題がないというメリットがある。図6に非重ね部の溶接をスポット溶接又は抵抗シーム溶接によって行う例を示す。
アーク溶接を行う個所は重ね部の上側耐蝕性薄金属シートの端部であることが好ましい。このようにすると隙間が生じることがないので、隙間腐食を防止することができる。
また、図7に本発明の方法を厚金属基材として鋼管を用いた場合を示したが、アーク溶接時における重ね部の溶接個所における薄金属シート間の隙間(L)は0.2mm以下であることが好ましい。適正条件でも隙間(L)が0.2mmを超えると穴あきが発生しやすくなる。0.2mm以下であると穴あきが発生しない。
上記の隙間(L)を0.2mm以下に制御する方法としては例えば次のような方法がある。
(a)溶接個所近傍をローラによって押さえつけながら溶接する方法
このようなローラとしては小径のベアリングを用いることができ、またローラ位置は重ね部上板に位置し、その端部から5mmから15mm程度離れ、少なくとも進行方向前方に1個位置する必要がある。ワイヤを前方から送給するためワイヤとの干渉、シールドガスノズルとの干渉、およびアークによる過熱を防止するため、一般に5mm以上近づけることは困難であり、必要以上に遠ざけると加圧による隙間の減少効果が認められなくなる。
図8にこの方法の概念図を示す。配置の一例を図9に示す。ここでは後方にも押えローラを配置した。
(b)重ね部の上側薄金属シート端部を厚金属基材側に折り曲げる方法
この方法は厚金属基材が鋼管であり、鋼管の周囲に薄金属シートを端部が重なるように巻き付けた場合に特に有効な方法である。図10にこの方法の概念図を示す。
まず、鋼管の周囲に端部を折り曲げた薄金属シート端部と折り曲げられていない端部とが重なるようにして巻き付ける。この際、重ね部において下側になる端部から適宜の距離離れた部分をスポット溶接又は抵抗シーム溶接によって厚金属基材に固定しておくことが好ましい。端部が折り曲げられていることによって図示したように端部間の隙間がなくなっており、この重ね部の上側薄金属シート端部をアーク溶接によって溶融接合することによって薄金属シート相互を接合できる。
(c)重ね部をアーク溶接するに先立って重ね部を事前接合する方法
重ね部をアーク溶接するに先立って重ね部を事前接合することにより重ね部の上側薄金属シート同士の間隔を狭めることができる。
この重ね部の事前接合のための溶接法としては抵抗シーム溶接法または間欠抵抗シーム溶接法あるいは抵抗スポット溶接法を採用することができる。なおここで言う間欠抵抗シーム溶接法とは、例えば通常抵抗シーム溶接法で用いられる加熱時間1〜6サイクル、冷却時間2〜14サイクルの通電・休止サイクルよりも冷却時間を長く、例えば20〜100サイクル程度にすることにより材料への入熱を軽減することを目的とした方法である。
間欠抵抗シーム溶接法を用いれば、構造全体の変形を軽減できるので隙間を少なくすることが容易になる。事前接合の位置は端部から10mm以内であればよい。このように重ね部を事前接合することにより隙間を防止することができる。
溶接時の入熱量は2.5kJ/cm以下とすることが望ましい
溶接熱サイクルにより薄金属シートは塑性変形を生じ、結果として板厚方向への波打ちあるいは板面内の回転が生じる。板厚方向の変形は隙間を変化させ、回転変形が大きいと溶接中に倣いの必要性が生じる。これらの変形は溶接熱サイクルに起因するため、鋼材への入熱が大になれば変形は増し、小になれば変形が減るという傾向になる。
TIG溶接では 75A、10V、20cm/分のとき入熱は2.25 kJ/cm、プラズマ溶接では60A、20V、80cm/分のとき入熱は0.9 kJ/cmで良好な溶接ができており、上記の考察から2.5kJ/cmより小さい入熱が望ましい。
また、0.4mmの重ね溶接部に脚長3mm程度の小さいすみ肉溶接をおくものとした時、溶接部を融点まで上げるには、単位長さ(1cm)あたりにQ=cρVΔTで与えられる熱量Qを与える必要がある。
ここに、304ステンレス鋼の以下の物性値
c(比熱) : 0.12cal/g/℃
ρ(密度) : 8g/cm
ΔT(溶融点までの温度上昇) : 1400℃
及び
V(体積) : 0.006cm (=0.04[cm]×0.3[cm]÷2×1[cm])
を代入すると、Q=8cal/cm=34J/cmとなる。
母材に与えた全熱量のうち、一部は熱伝導により散逸し溶融に寄与しないことが知られているが、溶融効率(=溶接ビードを融点までに上げるのに必要な熱量/母材への全熱量(電流×電圧))は、TIGあるいはプラズマ溶接の場合にはおよそ10〜20%と考えられているので、少なくとも34÷0.2=170J/cm=0.17kJ/cmの入熱を与えることが必要である。
アーク溶接に際してはフィラーとして薄金属シートの耐食性よりも高耐食性のものを用いることが好ましい。例えば高耐食性ステンレス鋼は組成を制御することに加えて、圧延、熱処理をすることにより各種性能を確保している。溶接を行うと溶接金属は溶融・凝固するのみであるから、母材については実施されている圧延,熱処理による耐食性の向上は期待できない。
したがって、溶融・凝固するのみでも必要とする性能を満足するように成分を調整した高耐食性のフィラーを用いることが必要である。
材料及び装置として次のものを用いた。
薄金属シート:1000mm幅×1400mm長さ×0.4mm厚のSUS
厚金属基材 :外径900mm×1500mmの炭素鋼管
締付け用バンド:布製締付けバックル付き
溶接装置:ハンディスポット溶接機
TIG溶接機(台車走行式)
鋼管のSUS貼付け部のSUS縁端が当接する部位の全辺について幅30mmでグラインダー研磨を施すと共に、SUS重ね部の上板の縁端を中心に幅50mmグラインダー研磨を施した。
次いで、SUS材1枚を鋼管の両端部を50mm残して鋼管に巻き付け、締付け用バンドで締付けたのち、位置決めスポット溶接を施した。このスポット溶接はSUSの縁端から10mmの位置に200mmピッチで全辺について行った。
次に、2枚目のSUS材を1枚目のSUS材とのラップ代を100mmとして重ねて巻き付け、締付け用バンドで締付けたのち、位置決めスポット溶接を施した。このスポット溶接はSUS縁端から10mmの位置に200mmピッチでラップ縁端以外の3辺について行った。
次に、ラップ縁端に拘束スポット溶接を施した。この拘束スポット溶接は、下板、上板とも縁端から10mmの位置にピッチ15mmで行った。
上記のスポット溶接の条件を表1に示す。
また、スポット溶接が完了した後、ラップ縁端のSUS重ね部の拘束スポット打点間のギャップを計測したところ、表2のとおりであった。
重ね部の上板端縁部をTIG溶接した。溶接部を調べたところ隙間が0.3mm以上あった個所では穴のあいたところがあったが、隙間が0mmの個所では穴あきがなく、ビード外観は良好であった。
図11に溶接部分の状態を示す。
図11(a)は隙間(L)が0mmの溶接個所の状態を示すものであり、図11(b)は隙間(L)が0.3mmの溶接個所の状態を示すものである。図11(a)では溶接ビードが良好な状態を示しているのに対し、図11(b)では穴あきが見られる。
Figure 2005152991
Figure 2005152991
実施例1と同様にして位置決めスポット溶接及び拘束スポット溶接を施した。
次に、図8に概略図を示したように、押さえローラによって押さえ付けることによって、TIG溶接部における隙間をなくすようにしてTIG溶接を行った。この結果、溶接部には穴あきがなくビード外観は良好なものであった。
実施例1においてSUS材として400mm幅×1400mm長さ×0.4mm厚のものを用いたこと及び2枚目のSUS材の上板端部を鋼管側へ折り曲げ加工したことを除いては実施例1と同様にして溶接を行った。
本実施例ではSUS材に折り曲げ加工をしたことによってTIG溶接部の隙間(L)が0mmとなったため、穴あきは生じなかった。また、ビード外観は良好であった。
本発明の溶接被覆方法によって得られた構造物は、外観が良好で溶接部分の耐食性が低下することがないので、耐用年数を飛躍的に延ばすことができるので、海洋構造物等の耐食性が要求される用途における利用性が高い。
従来の溶接被覆方法の例を示す図である。 従来の溶接被覆方法の例を示す図である。 薄板相互の溶接被覆方法の例である。 従来の溶接被覆方法の例を示す図である。 本発明の溶接被覆方法の一例を示す図である。 本発明におけるスポット溶接又は抵抗溶接の例を示す図である。 本発明の溶接被覆方法の一例を示す図である。 押さえローラを用いる本発明の溶接被覆方法の例を示す図である。 押さえローラを用いる本発明の溶接被覆方法を実施する場合の装置の配置例を示す図である。 本発明の溶接被覆方法を鋼管に適用した例を示す図である。 本発明の溶接被覆方法によって溶接した個所の溶接ビード状態を示す図である。 厚金属基材に薄金属シート端部を直接アーク溶接した例を示す図である。
符号の説明
11 圧痕
12 圧痕端部
13 ナゲット
14a〜14d ローラ電極
15 アーク処理トーチ
16 溶加材
18 溶接金属
21 厚金属基材、
22 薄金属シート、
24 固相接合部、
25 アーク溶接機のトーチ、
26 溶接ビードを示す。
41 金属基材、
42 薄金属シート、
43 外周端部又は重ね部、
44 中間部
46 ローラ電極、
47 抵抗溶接部
51 厚金属基材、
52 薄金属シート
53 溶接トーチ
54 押えローラ
55 加圧バネ
56 アーク溶接部
57 台車

Claims (10)

  1. 厚金属基材表面を耐蝕性薄金属シートで被覆するに際して、隣接する耐蝕性金属シートの端部同士を重ねて、この重ね部の耐蝕性薄金属シートのみをアーク溶接により溶融接合することを特徴とする厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  2. 前記厚金属基材が管状であり、前記重ね部が該管に巻いた耐蝕性薄金属シート相互の重ね合わせ端部であることを特徴とする請求項1記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  3. 前記のアーク溶接に先立って、耐食性薄金属シートを厚金属基材にスポット溶接または抵抗シーム溶接によって固定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  4. 前記アーク溶接を行う個所が重ね部の上側耐蝕性薄金属シートの端部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  5. アーク溶接を行う個所における重ね部の耐蝕性薄金属シート間の間隔を0.2mm以下に保つようにしてアーク溶接を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  6. アーク溶接を行う個所の近傍をローラーによって押さえ付けることによって前記耐蝕性薄金属シート間の間隔を0.2mm以下に保つことを特徴とする請求項5記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  7. 前記アーク溶接において、フィラーとして薄金属シートよりも高耐蝕性のものを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  8. 耐蝕性薄金属シートがステンレス鋼板であって、厚金属基材が厚鋼基材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の厚金属基材表面への耐蝕性薄金属シートの溶接被覆方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の溶接被覆方法によって厚金属基材に耐蝕性薄金属シートを被覆する工程を含む製造方法によって製造されたことを特徴とする耐蝕性に優れた構造物構築部材。
  10. 耐食性薄金属シートが厚金属基材にスポット溶接または抵抗シーム溶接によって固定されていることを特徴とする請求項9記載の耐蝕性に優れた構造物構築部材。
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