JP4754780B2 - 金属板の溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板の溶接方法に係り、特に、各種化学プラントや食料品タンク、あるいは海洋構造物等、塩素イオン濃度が高い環境下において使用される構造物において、母材はもとより溶接部においても十分優れた耐食性を備えさせることができる金属板の溶接方法に関する。
近年、各種化学プラント、食料品タンクや海洋構造物等、腐食しやすいといった面で苛酷な環境における構造材の需要が増大している。海洋構造物に代表されるこうした大型構造物においては、従来、ポリエチレンやエポキシ樹脂系によるライニングによって耐食性を確保していたが、衝撃性が劣ることや化学的劣化が生じるためメンテナンスが頻繁にならざるを得ず、また、環境ホルモン等の問題から、使用しにくい場合があった。そこで、より近年においては、メンテナンスフリーで、かつ環境にやさしいといったメリットを有することから、耐食性に優れる薄金属板を被覆して耐食性を確保する方法が採られる場合がある。従来、薄金属板の被覆方法としては、インダイレクトシーム溶接による接合方法(例えば、特許文献1参照)や、アーク溶接による接合方法(例えば、特許文献2参照)が挙げられる。
特開平10−175076号公報 特開平11−129090号公報
上記方法のうちの前者では、薄金属板の重ね部に隙間が生じることから、苛酷な環境下では隙間腐食が生じる場合がある。また、後者の方法では、アーク溶接は接合強度の確保のためであり、隙間腐食の防止をはじめとした耐食性の確保については言及されておらず、実際には、溶接部の耐食性が劣化し、最悪の場合には溶接部で発錆、孔あきといった問題が生じる場合があった。また、以上述べたような従来技術においては、アーク溶接の自動化が困難なことから、良好な形状で均一なビードが必ずしも得られなかったり、施工能率が極めて劣ったりするといった問題があり、その上、溶接補修も必然的に多くなり、コスト的に見合わない場合があった。
よって本発明は、アーク溶接による溶接部の耐食性および均一性を十分に確保することができるとともに、自動アーク溶接の性能向上を図ることができる金属板の溶接方法を提供することを目的としている。
本発明の金属板の溶接方法は、鋼管外周に金属板を重ねて金属板の両端部を互いに重ね、重ねられた金属板の両端部のうち内側端部であって外側端部が重なっていない領域を、端部のエッジに沿ってほぼ等間隔おきに内側端部と鋼管をスポット溶接し、さらに外側端部と内側端部が重なった領域を、端部のエッジに沿ってほぼ等間隔おきに金属板どうしをスポット溶接することによって金属板を前記鋼管に仮固定し、外側端部のエッジを内側端部に対して隅肉溶接することによって鋼管と金属板を本固定するにあたり、金属板と鋼管のスポット溶接および金属板どうしのスポット溶接を、ナゲットの径が2mm以上、間隔が20mm以下で行い、金属板どうしのスポット溶接を、ナゲットの中心が前記外側端部のエッジから5〜20mmで行い、鋼管に溶接する金属板の孔食指数:PRE(mass%Cr+3.3×mass%Mo+20×mass%N)が43以上、アーク溶接用の溶接材料の孔食指数が50以上であり、金属板の外側端部のエッジと内側端部との隅肉溶接における金属板からの溶接材料の希釈率が50%以下であることを特徴としている。
本発明によれば、基材にアーク溶接して接合する金属板の端部を、まずスポット溶接することによって仮固定する。スポット溶接は基材の溶融度が低いので、過度な溶融に起因する腐食が起きにくく、例えばシーム溶接と比べると耐食性の点で有利である。スポット溶接はアーク溶接の自動化、安定化のために有用であるとともに、アーク熱による金属板の熱変形を防止する上で効果があり、特に金属板が板厚が2mm以下、さらには0.2〜0.8mm程度で剛性が低い薄金属板の場合に、より効果的である。
本発明のスポット溶接に関する上記数値限定は、次の根拠による。
(a)スポット溶接のナゲットの径が2mm以上
スポット溶接によって生じるほぼ円形のナゲットの径は、接合強度が確保される上で2mm以上確保されていることが望ましい。したがってナゲットの径を2mm以上と規定した。
(b)スポット溶接のナゲットの中心が金属板のエッジから5〜20mm
ナゲットの中心が金属板のエッジから5mm未満であると、アーク溶接のビードと重なる場合があり、ビードの幅が均一になりにくく不整ビードになる可能性がある。一方、ナゲットの中心が金属板のエッジから20mmを超えると、金属板の重ね部に生じる隙間を出来る限り小さく(例えば1mm以下)押さえることが難しく、また、アーク熱による金属板の熱変形を防止することができずに孔あき等の溶接欠陥が生じる。したがって、スポット溶接のナゲットの中心が金属板のエッジから5〜20mmと規定した。
(c)スポット溶接の間隔が20mm以下
スポット溶接の間隔が20mmを超えると、アーク溶接時のアーク熱による金属板の変形を防止できず著しい不整ビードになり、さらにひどい場合は孔あき等の溶接欠陥が生じる。したがって、スポット溶接の間隔を20mm以下と規定した。なお、スポット溶接の間隔の下限としては、打点数が多すぎてコストが非常に高くなることを抑えるために、最低でも5mmが確保されていることが好ましい。
次に、本発明においては、基材に溶接する金属板の孔食指数:PRE(mass%Cr+3.3×mass%Mo+20×mass%N)が43以上、アーク溶接用の溶接材料の孔食指数が50以上である。これは海水等の強腐食性液体に対しても十分な耐食性を有するために、金属板の孔食指数が43以上である必要がある。また、基材としては、強度やコストの観点から普通鋼を最も一般的に使用するが、それ以外の金属材料であっても何ら差し障りはない。一方、アーク溶接部の耐食性を確保するために、溶接材料は孔食指数が50以上のものを選択し、好ましくは、金属板からの希釈率が50%以下となるように、アーク溶接時の溶接電流、溶接材料(例えばワイヤ)の溶接部への送給速度等の溶接条件を選定する。
本発明では、アーク溶接部の強度、耐食性および施工性を確保し、さらにコスト低減の観点から、金属板の板厚は0.2mm以上、2mm以下が好ましく、より好ましくは0.2mm以上、0.8mm以下とする。溶接材料は、自動的に材料を送給するため方法を採ることができ、その場合にはワイヤ状のものを使用するが、ワイヤの径は、耐食性や施工性の確保およびコスト低減の観点から、0.6mm以上、1.2mm以下であることが好ましい。
また、アーク溶接部の耐食性確保のためには、希釈率をできるだけ小さくする必要があり、その観点から、溶接材料がワイヤである場合のワイヤ径:L(mm)とワイヤの送給速度:v(mm/min)との関係を、次式(1)のように規定する。
v(mm/min)≧250/L …(1)
なお、溶接材料である溶接金属としては、例えば、基材が普通鋼、金属板がステンレス薄鋼板の場合、Ni:35mass%、Cr:23mass%、Mo:7.5mass%、N:0.2mass%を含む溶接用鋼が挙げられ、この組成を有する鋼の孔食指数は、51.8である。
本発明によれば、基材に重ねた金属板の端部を、端部のエッジに沿ってほぼ等間隔おきにスポット溶接することによって基材に仮固定した後、金属板のエッジを基材に対して隅肉溶接するにあたり、スポットのナゲットの径、エッジからナゲット間、スポット溶接の間隔を、それぞれ規定したことにより、アーク溶接による溶接部の耐食性および均一性を十分に確保することができるとともに、自動アーク溶接の性能向上を図ることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、杭として用いられる普通鋼からなる鋼管(基材)10の外周面に、薄金属板20を巻いて被覆し、接合することによって耐食性を付与した鋼管杭を製造する例を示している。鋼管10の材質として例えばSM400等が用いられ、板厚は16mm程度とされる。薄金属板20の材質は、例えば耐海水性ステンレス鋼でスーパーステンレス鋼と呼ばれるSUS836L等が好適に用いられ、板厚は0.2〜2mmの範囲、好ましくは0.2〜0.8mmの範囲のものが選択される。
薄金属板20は鋼管10に巻かれて端部どうしが重ねられ、重ね継手の状態で溶接される。すなわち、図2に示すように、鋼管10の表面に重ねられる一方の端部(内側端部21)と、内側端部21の表面に重ねられる外側端部22とは、所定の幅で、かつ、それぞれのエッジ21a,22aが互いに平行な状態で重ねられる。各エッジ21a、22aは、鋼管10の軸方向と平行に設定される。
薄金属板20は、まず、内側端部21の近傍であって表面に露出する部分(ここを内側溶接部23と称する)が鋼管10にスポット溶接され、次に、外側端部22が内側端部21にスポット溶接される。これにより薄金属板20は鋼管10に仮固定される。スポット溶接は、通常の抵抗溶接法が用いられる。図2はそのスポット溶接の状態を示しており、鋼管10側のスポット溶接(鋼管10への内側溶接部23のスポット溶接)と、薄金属板20の端部21,22どうしのスポット溶接は、外側端部22のエッジ22aの両側に対称的または非対称的に行われる。図2の符号30は、スポット溶接で生じる円形のナゲットを示している。
ここで、スポット溶接は、接合強度を確保する上で、いずれもナゲット30が2mm以上の径rで形成されている。また、スポット溶接の間隔すなわちナゲット30の中心間の距離Iは、20mm以下とされている。さらに、外側端部22のスポット溶接の位置は、ナゲット30の中心が第2の外側端部22のエッジ22aからの距離d:5〜20mmの範囲に存在している。なお、鋼管10側のスポット溶接列と、薄金属板20の端部どうしのスポット溶接列は、図2に示した例ではエッジ22aを挟んだ線対称的になされているが、千鳥状に配列されてもかまわない。
上記のように薄金属板20を鋼管10に巻き、スポット溶接によって仮固定したら、次に、重ね継手の状態の内側端部21と外側端部22とを、隅肉溶接の形態で溶接して接合する。この場合、溶接はアーク溶接のうちのTIG溶接、プラズマ溶接、あるいはMIG溶接が好適に採用される。具体的な溶接方法としては、図3に示すように、図示せぬトーチ内の電極(TIGの場合であればタングステン電極)40を、外側端部22のエッジ22aと内側溶接部23の表面とで形成される内隅に向け、トーチから噴出するアルゴンまたはヘリウムガス中で、電極40と薄金属板20との間にアークを発生させ、このアーク中に、溶接材料のワイヤ(溶接材料)41を挿入し、薄金属板20およびワイヤ41を溶融して隅肉溶接する。溶接は、溶接装置側(電極40およびワイヤ41の送給装置を備える)とワーク側とを、エッジ22aに沿って相対的に移動させながら行い、例えば、図3の矢印Y方向に溶接されていくようにする。ワイヤ41は溶接によって消耗され、送給装置により適宜な速度でアーク中に送給される。
薄金属板20とワイヤ41とは、孔食指数:PRE(mass%Cr+3.3×mass%Mo+20×mass%N)が、それぞれ43以上、50以上であることが、十分な耐食性を確保する上で好ましい。例えば、薄金属板20として好適に用いられると述べたスーパーステンレス鋼(SUS836L)の孔食指数は45である。このような薄金属板20を溶接する溶接金属としては、Ni:35mass%、Cr:23mass%、Mo:7.5mass%、N:0.2mass%を含む溶接用鋼(孔食指数:51.8)、Ni:56mass%、Cr:16mass%、Mo:16mass%、W:4mass%を含む溶接用鋼(孔食指数:68.8)、Ni:60mass%、Cr:22mass%、Mo:9mass%、Nb:3.6mass%を含む溶接用鋼(孔食指数:51.7)等が挙げられる。
なお、ワイヤ41の径は、耐食性や施工性の確保およびコスト低減の観点から、0.6〜1.2mmが好適である。また、ワイヤ41の送給速度は、希釈率を低減させて溶接部の耐食性を確保する上で、ワイヤ41の径:L(mm)、ワイヤ41の送給速度:v(mm/min)との関係を、次式(1)のように規定する。
v(mm/min)≧250/L …(1)
アーク溶接時には、薄金属板20からの希釈率が50%以下となるように、溶接電流、ワイヤ41の送給速度等の溶接条件が適宜に選定される。
ここで、本実施形態では、図1に示すように、電極40に近接した上流側(未溶接側)に、ガイドロール50が回転自在に配される。このガイドロール50は、平たい円錐の頂部をカットした形状で、最も大径である底部の周縁51は、薄金属板20の厚さよりも薄く形成されている。ガイドロール50は、底面を下方に向け、かつ、その軸線を、溶接方向に直交する面内において薄金属板20の外側端部22の方向に所定角度で傾斜させた状態に保持され、周縁51の上側の角部が、外側端部22のエッジ22aに当接させられる。また、本実施形態では、外側端部22の表面を下方に押圧する押さえロール60が、ガイドロール50の側方に配される。この押さえロール60は、溶接の進行に追従して外側端部22を押し付けながらその表面を転動する。これらガイドロール50と押さえロール60は、上記電極40およびワイヤ41の送給装置を備えた溶接装置に、ブラケットやアーム等を介して一体的に支持される。
ガイドロール50は、その周縁51が、溶接装置とワークの相対的な移動により外側端部22のエッジ22aに常に当接しながら転動し、これによって、電極40は常にエッジ22aと一定な距離をおいて平行に移動する。このため、隅肉溶接によって形成されるビードは、エッジ22aと平行に、かつ均一に形成され、良好な溶接状態が得られる。また、押さえロール60によって外側端部22が内側端部21に押さえ付けられることにより、重ね部が隙間なく密着させられるか、あるいは隙間が一定とされ、電極40の先端と薄金属板20の内側溶接部23との上下方向の距離が常に一定の状態で、電極40が移動する。さらに、押さえロール60から熱放散が生じて抜熱性が得られるので、局所的な溶融が起こらない。局所的な溶融が起こると、その部分の耐食性が劣るが、この場合はそのような不具合が起こりにくく、このため、耐食性の向上が図られる。押さえロール60による抜熱効果は、押さえロール60に水冷溝を設けることにより増大させることができる。
本実施形態によれば、鋼管10に巻いてアーク溶接により接合する薄金属板20の端部(内側端部21と外側端部22)を、まずスポット溶接することによって仮固定するが、このスポット溶接は溶融度が低いので、過度な溶融に起因する腐食が起きにくく、例えばシーム溶接と比べると耐食性の点で有利である。スポット溶接はアーク溶接の自動化、安定化のために有用であるとともに、アーク熱による薄金属板20の熱変形を防止する上で効果的である。
そして、スポット溶接のナゲット30の径および間隔、エッジ22aからの距離を、それぞれ上記のように規定したことにより、接合強度の確保がなされるともに、不整ビードの防止、不整ビードによる孔あき等の溶接欠陥が防止され、コストの低減が図られる。さらに、アーク溶接で生じる熱は、スポット溶接で形成されたナゲット30により放散されて抜熱されるといった作用も生じ、ナゲット30による抜熱効果が得られる。
上記実施形態と同様の形態で、鋼管に巻いた薄金属板を、スポット溶接により仮溶接した後、アルゴン雰囲気下でアーク溶接(TIG溶接)して本溶接することにより、薄金属板で鋼管を被覆した鋼管杭を実際に製造した。鋼管は板厚16mmの普通鋼:SM400を用い、薄金属板は板厚:0.4mmのSUS836L(孔食指数:45)を用いた。製造した鋼管杭は、表1に示すように、仮溶接と本溶接において諸条件を変えたサンプルNo.1〜12である。仮溶接は、サンプルNo.1〜8ではスポット溶接とし、参考としてサンプルNo.9〜12ではシーム溶接(本発明ではない)とした。表1中の下線の値は、本発明の請求項1〜3の要件のうちのいずれかが逸脱していることを示している。したがって、本発明の請求項1〜3全てを満足するサンプルは、No.5〜8であり、サンプルNo.4は請求項1を満足しているが、請求項2からは外れている。また、サンプルNo.12のワイヤ送給速度のみが、上記(1)式を満足しておらず、これも下線で示している。
Figure 0004754780
なお、表1の溶接方法Spはスポット溶接、Smはシーム溶接を表し、PREは孔食指数:(mass%Cr+3.3×mass%Mo+20×mass%N)である。また、通電時間の「cycle」は、通常1サイクルが1/50秒または1/60秒、シーム溶接における通電時間:H/Cは通電時間/休止時間である。
サンプルNo.1〜12のビード形状を観察して評価するとともに、溶接部の耐食性を孔食電位方法で調査し、評価した。その結果を、表1に併記する。なお、評価は、○:母材と同等以上、×母材より劣る、−:健全なTIGビードが得られず、である。
表1に示すように、本発明に基づくサンプル5〜8はビード形状、耐食性とも良好であり、本発明が有効であることが確かめられた。一方、サンプルNo.1〜3は、薄金属板の変形等によりビード形状が不整または孔あきが生じ、これはスポット溶接位置が適切でないことが原因であると推測される。また、サンプルNo.4は、海水中で腐食が生じ、これは薄金属板の孔食指数が43に満たないためと推測される。仮溶接をシーム溶接で行った場合のサンプルNo.9,10はシーム溶接位置が不適切のため、ビード形状にが不整または孔あきが生じた。また、サンプルNo.11は溶接ワイヤの孔食指数が44と低いため、また、サンプルNo.12は溶接ワイヤの送給速度が遅く挿入量が少ないため、それぞれ耐海水性に劣ることが確かめられた。
本発明の一実施形態によって鋼管に薄金属板を被覆して溶接する状態を示す斜視図である。 薄金属板の溶接部を示す正面図である。 溶接方法の具体例を示す斜視図である。
符号の説明
10…鋼管(基材)、20…薄金属板、21…内側端部、22…外側端部、
22a…エッジ、30…ナゲット、41…ワイヤ(溶接材料)、
d…ナゲットの中心とエッジ間の距離、I…スポット溶接の間隔、
r…ナゲットの径。

Claims (3)

  1. 鋼管外周に金属板を重ねて前記金属板の両端部を互いに重ね、
    前記重ねられた金属板の両端部のうち内側端部であって外側端部が重なっていない領域を、端部のエッジに沿ってほぼ等間隔おきに前記内側端部と前記鋼管をスポット溶接し、さらに前記外側端部と内側端部が重なった領域を、端部のエッジに沿ってほぼ等間隔おきに前記金属板どうしをスポット溶接することによって前記金属板を前記鋼管に仮固定し、
    前記外側端部のエッジを前記内側端部に対して隅肉溶接することによって前記鋼管と前記金属板を本固定するにあたり、
    前記金属板と鋼管のスポット溶接および前記金属板どうしのスポット溶接を、ナゲットの径が2mm以上、間隔が20mm以下で行い、前記金属板どうしのスポット溶接を、ナゲットの中心が前記外側端部のエッジから5〜20mmで行い、
    前記鋼管に溶接する前記金属板の孔食指数:PRE(mass%Cr+3.3×mass%Mo+20×mass%N)が43以上、アーク溶接用の溶接材料の孔食指数が50以上であり、
    前記金属板の外側端部のエッジと内側端部との隅肉溶接における前記金属板からの前記溶接材料の希釈率が50%以下であることを特徴とする金属板の溶接方法。
  2. 前記金属板の板厚が2mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の金属板の溶接方法。
  3. 前記溶接材料の径L(mm)および溶接材料の供給速度v(mm/min)が、式(v≧250/L)の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の金属板の溶接方法。
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