JPS6211675B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はたとえば定期乗車券発行機において、
券面印刷および磁気記録を行なう印刷記録装置に
関する。 近年、駅務の省力化に伴ない自動集改札装置、
普通乗車券発行機、定期乗車券発行機等の各種の
省力機器が開発され、実用化されていることは周
知である。そして、これらは通常相互に関連があ
り、システムとして用いられる場合が多い。たと
えば、自動集改札装置に用いられる券紙は普通乗
車券発行機、定期乗車券発行機で発行されるよう
になつている。勿論、これらの発行機で発行され
る券紙は単に自動集改札装置で用いられるためだ
けではなく、駅員が点検する集改札口でも使用で
きるように、また乗客自身が目視で確認できるた
め、その他車内検札のために片面に機械で読取り
可能な磁気記録が形成されるとともに他面に目視
可能な券面情報が記載されているのが通常であ
る。 しかして、たとえば定期乗車券発行機は静電記
録紙または酸化亜鉛紙に必要情報の発駅、着駅、
有効期間、氏名、性別、年令等を記録し、この券
紙の記録面側に透明カバーフイルムを、非記録面
側に磁気フイルムを当てて券紙を挾み込み加熱圧
着するようにした、いわゆる多層構造による券紙
を形成して長期間の使用に耐え得るようにしてい
る。しかしながら、この種発行機は機構が複雑
で、かつ価格も高く、さらには保守が困難である
などの欠点があつた。 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その
目的とするところは樹指性フイルムの片面に磁気
記録層を有する券紙を用いることによつて券発行
機の機能を筒略化し得るとともに従来の定期乗車
券と同等の機能をもたせることができる印刷記録
装置を提供しようとするものである。 以下本発明の一実施例を第１図および第２図に
もとづいて説明する。第１図は本発明の原理を示
すもので、図中１は樹指性、たとえばプラスチツ
クカードで、このカード１は磁気記録層１ａ、白
色顔料を含むプラスチツク層１ｂ、および昇華染
料インクで情報が印刷された地紋層１ｃを積層し
て形成されている。また、２は昇華性染料成分を
有するトナー粉末、または転写された昇華性捺染
部材である。 つぎに、第２図は上述の原理を利用した本発明
の一実施例を示す印刷記録装置である。図中、１
０は上記プラスチツクカード１を多数枚収納して
おくホツパーで、このホツパー１０の下部後端に
は最下部のカード１の後端録に係止してカードの
取出し方向（図面の左側）に往復動可能なピツカ
ー１１が設けられ、かつ上記ホツパー１０のカー
ド取出口１２にはスロートナイフ１３が取着され
ていて、複数枚のカード１………が取り出される
のを防止するようになつている。しかして、上記
ホツパー１０のカード取出口１２側には券面情報
を印刷する印刷部１４が設置される。すなわち、
１５，１６は上記ホツパー１０から取り出された
カード１を挾持して搬送する１対の送りローラ
で、この搬送路１６上にはスプール１７，１７に
巻回された昇華転写捺染染料を含むロール状の転
写紙１８と、このロール状の転写紙１８の裏面に
あつて、上記カード１上に転写紙１８の昇華性捺
染染料を印刷すべきパターンに合わせて転写する
ワイヤードツトプリンタ１９と、転写紙１８をカ
ード１に密着するように掛渡し、転写を効率よく
行なわせるように構成するガイドローラ２０及び
このガイドローラに対向させて、カード１を磁気
記録層側から支持し、パターンの転写を助けるプ
ラテンローラ２１とから構成される。 また、２５は上記印刷部１４の後段に設置され
る定着部で、印刷パターンが転写されたカード１
を受取つて情報を定着せしめるようになつてい
る。すなわち、２６は上記印刷部１４から送出さ
れてきたカード１を受け取つて矢示方向に搬送す
る無端環状の搬送ベルトで、送りローラ２７，２
７に巻架されており、上記搬送ベルト２６の上方
には高エネルギーのせん光を発するせん光ランプ
たとえばキセノンフラツシユランプ２８が配置さ
れるようになつている。 さらに、３０は上記定着部２５の後段に設置さ
れる磁気記録部である。すなわち、３１………お
よび３１………は定着部２５にて情報が定着され
たカード１を受取つて挾持搬送する無端環状の搬
送ベルトで、この搬送路１６上にはカード１の磁
気記録層１ｃに磁気情報を記録する書込みヘツド
３２および書込まれた情報を読取つて処理する読
取りヘツド３３が設置されている。 つぎに、上記構成にもとづく本発明の作用につ
いて説明する。 第２図において、いまホツパー１０内に収納さ
れたカード１はピツカー１１の作動により１枚ず
つ取り出されると搬送路１６上の送りローラ１
５，１５に挾持搬送されて印刷部１４のプラテン
ローラ２１上に送り込まれる。印刷部１４は送り
込まれたカード１の印刷記録面１ｃに転写紙１８
を密着させ、その転写紙の裏面からワイヤードツ
トプリンタ１９を転写すべきパターンに合わせて
作動させ、パターンをカードの印刷記録面１ｃ上
に転写する。転写紙１８はワイヤードツトプリン
タ１９が１ライン印字する毎にスプール１７が回
転し、常に新しい捺染染料が券面に転写できるよ
うに構成されている。 かくして、印刷パターンが転写されたカード１
は定着部２５の搬送ベルト２６上に搬送され、せ
ん光ランプ、すなわちキセノンフラツシユランプ
２８の高エネルギーせん光をうけて、上記昇華性
染料成分が地紋層１ｃとともにプラスチツク層１
ｂに昇華吸着して（第１図ｃ参照）印刷を完了す
る。 この後、上記カード１は磁気記録部３０の搬送
ベルト３１，３１に挾持搬送されるが、このとき
カード１の磁気記録層１ａには書込みヘツド３２
により磁気情報が書込まれ、また読取りヘツド３
３により書込まれた情報を読取つて書込情報が確
認された後、定期乗車券としての発行が行なわれ
る。尚、本実施例ではパターンの転写にワイヤー
ドツトプリンタを使用したが、ドツトプリンタは
転写できるものであればワイヤ式である必要はな
い。 以上説明したように本発明によれば、使用され
るカードはプラスチツク層の一側面に磁気記録
層、他側面に印刷記録層を積層して形成する一
方、カードの印刷記録面には昇華捺染染料を含む
転写紙を密着させ、この転写紙側から印字を行な
つて転写せしめた後、せん光ランプの高エネルギ
ーにより昇華吸着させた後、そのカードの磁気記
録層に磁気記録して発行するようにしたことを特
徴とする。 したがつて、券発行装置における印刷、記録の
工程が簡略化され、かつ製造価格も安価であると
ともに小形化を計ることができ、しかも券の機能
は従来のシール券と同等のものが得られるなどの
効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ〜ｃは本発明の一実施例を示す工程説
明図、第２図は本発明の一実施例を示す印刷記録
装置の概略正面図である。 １……樹指性カード（プラスチツクカード）、
１ｃ……印刷記録層（地紋層）、１ａ……磁気記
録面（磁気記録層）、１８……昇華転写捺染紙、
１９……印刷手段（ドツトプリンタ）、２８……
せん光ランプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 印刷記録層を有する樹脂性カードに印刷記録
   を行なわしめるものにおいて、上記カードの印刷
   記録面に密着して設けられ上記カードと同一もし
   くは相反する搬送方向に搬送される昇華転写捺染
   紙と、この転写紙の裏面から上記カードにこの転
   写紙の昇華性捺染染料を印字すべきパターンに合
   せて転写印字する印刷手段と、この印刷手段によ
   つて上記転写紙の昇華性捺染染料が転写されたカ
   ードを加熱して上記昇華性捺染染料をカードに昇
   華吸着して定着せしめる閃光ランプとを備えたこ
   とを特徴とする券発行機における印刷記録装置。