JPH0578585U - カード作成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カード作成装置を構成するオーバコートユニ
ットでオーバーコートの他にサインパネル等の貼着まで
を行なう。 【構成】 オーバコートユニットは、送り出しローラ
と巻取りローラとの間に張架されたリボン４４を備え、
このリボン４４は、熱溶融型樹脂等の透明保護材を含浸
若しくは塗布した部分４４ａとペン等による文字の記入
や指紋の付着が可能な薄い紙等からなるサインパネル４
６を設けた部分４４ｂとを交互に配置している。そし
て、サインパネル４６の裏面（記録媒体と対向する面）
には接着剤が塗布されている。またリボン４４として
は、サインパネル４６をリボンの全幅に亘って貼着し、
所定部分に溶融性バインダによる切り離し可能部分４７
を設けるようにしてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は磁気カード等に顔、名前等の画像及び文字を印刷してＩＤカード等を 作成するため等に用いるカード作成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ＩＤカード等を作成するため等に用いるカード作成装置としては、例え ば特開平１−２０８１９３号公報に記載されるように、１個のサーマルヘッドを 備え、外部からエンコードされたカード状記録媒体の供給を受け、このカード状 記録媒体に所要の印刷を施した後オーバコートを施すようにしたもの、或いは特 開昭６４−４３６８号公報（特に第６図）に記載されるように、複数のサーマル ヘッドを備え、カード状記録媒体を無端ベルトからなる搬送機構で搬送しながら 同時に複数のカード状記録媒体に所要の記録を施すようにしたものがある。

【０００３】 上記のカード状記録媒体に所要の印刷を施すには昇華性インクまたは溶融性イ ンクを含浸または塗布したインクリボンをサーマルヘッドにてカード状記録媒体 に押し付けて、インクをカード状記録媒体表面に転写するようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

昇華性インクを用いる場合には、記録媒体に昇華性インクの受容層がないとイ ンクを転写できないので使用可能な記録媒体が限定され、一般的にはポリエステ ルや塩ビ製のカード或いはこれらを合成紙の上にコートしたカードを用いている 。しかしながら、このような記録媒体は表面が平滑で且つ水分が浸透しないので 、鉛筆やペンによる文字の記入や朱肉を用いて指紋を転写することができない。 一方、文字の記入等が可能な記録媒体に対して溶融性インクを用いて印刷した場 合には、印刷後にインク部分が剥がれやすく、改鼠が容易である。このため印刷 した表面に透明樹脂でオーバコートするようにしているが、このようにすると前 記したように文字の記入や指紋の転写ができなくなる。

【０００５】 このため、従来にあっては文字の記入や指紋の転写が可能なサインパネルを後 からカード状記録媒体の表面に貼着するようにしているが、このための装置が別 に必要になり、コストアップを招いている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の課題を解決するため、カード作成装置のオーバコートユニット に、保護膜となる熱溶融型樹脂等を含浸若しくは塗布した部分とペン等による文 字の記入や指紋の付着が可能なサインパネル等のパネル部材を設けた部分からな るリボンと、このリボンをカード状記録媒体に押し付けるサーマルヘッドとを設 けた。

【０００７】

【作用】

エンコードされたカード状記録媒体は搬送機構によりプリントユニットに送ら れ、プリントが済んだカード状記録媒体は搬送機構によりオーバコートユニット に送られ、このオーバコートユニットにてカード状記録媒体にオーバコートとサ インパネルの貼着がなされる。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。ここで図１は本考案に 係るカード作成装置の概略構成図、図２は同装置のカード搬送機構の搬送状態を 示す上面図、図３は同搬送機構の搬送終了時の状態を示す上面図、図４は同搬送 機構の待機状態を示す上面図である。

【０００９】 カード作成装置は印刷に用いるカード状記録媒体Ｃを多数枚収納して給紙する 給紙ユニット１と、カード状記録媒体Ｃの磁気ストライプＭをエンコードする磁 気エンコードユニット２と、カード状記録媒体Ｃに印刷を施すプリントユニット ３と、印刷後のカード状記録媒体Ｃにオーバコートを施すとともにサインパネル を貼着するオーバコートユニット４と、オーバコートユニット４での処理が終了 したカード状記録媒体Ｃを収納するストッカ５と、磁気エンコードユニット２か ら供給されたカード状記録媒体Ｃをプリントユニット３、オーバコートユニット ４及びストッカ５に順次搬送するカード搬送機構としての搬送ユニット６とを備 えている。

【００１０】 給紙ユニット１は、収納部１１内にカード状記録媒体Ｃを多数枚収納し、給紙 爪１２により収納部１１から１枚ずつカード状記録媒体Ｃを搬送ベルト上に送り 出して、磁気エンコードユニット２に供給する。磁気エンコードユニット２は、 給紙ユニット１から給紙されたカード状記録媒体Ｃの磁気ストライプＭに所定の データを記録した後、その磁気ストライプＭに記録が確実に行われているかを確 認した後、搬送ユニット６に送り出す。

【００１１】 プリントユニット３は、カード状記録媒体Ｃを載置して搬送ユニット６との間 で受渡しをするステージ３１と、送り出しローラ３２と巻取りローラ３３との間 に張架したイエロ（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）の溶融性又は昇華性の 各インクを所定のピッチで塗布した転写フィルム３４と、サーマルヘッド３５と を備えている。

【００１２】 オーバコートユニット４は、カード状記録媒体Ｃを載置するステージ４１と、 送り出しローラ４２と巻取りローラ４３との間に張架されたリボン４４と、サー マルヘッド４５とを備えている。

【００１３】 リボン４４は図５（ａ）に示すように、熱溶融型樹脂等の透明保護材を含浸若 しくは塗布した部分４４ａとペン等による文字の記入や指紋の付着が可能な薄い 紙等からなるサインパネル４６を設けた部分４４ｂとを交互に配置している。そ して、サインパネル４６の裏面（記録媒体と対向する面）には接着剤が塗布され ている。またリボン４４としては図５（ｂ）に示すように、サインパネル４６を リボンの全幅に亘って貼着し、所定部分に溶融性バインダによる切り離し可能部 分４７を設けるようにしてもよい。

【００１４】 以上において、搬送ユニット６が磁気エンコードユニット２から搬送されてき たカード状記録媒体Ｃを検知すると、カード状記録媒体Ｃを搬送ステージ上に停 止させ、プリントユニット３との受渡し位置まで搬送する。そして、プリントユ ニット３ではステージ３１上にカード状記録媒体Ｃを受取って所要の印刷を施し た後、ステージ３１が搬送ユニット６との受渡し位置まで移動する。

【００１５】 このとき、搬送ユニット６は元の位置まで復帰動作をしており、印刷が終了し たカード状記録媒体Ｃは次の搬送動作によってオーバコートユニット４との受渡 し位置まで搬送される。オーバコートユニット４ではステージ４１上にカード状 記録媒体Ｃを受取って所要のオーバコートを施した後、更にサインパネル４６を 貼着する。

【００１６】 サインパネル４６の貼着の方法としては、図５（ａ）に示すリボン４４を用い る場合には、サーマルヘッド４５でサインパネル４６をカード状記録媒体Ｃ表面 に押し付け、図５（ｂ）に示すリボン４４を用いる場合には、切り離し可能部分 ４７にサーマルヘッド４５を当て、この部分の溶融性バインダを溶かして所定寸 法のサインパネル４６とし、このサインパネル４６をカード状記録媒体Ｃ表面に 押し付ける。

【００１７】 以上のようにして得られたカード状記録媒体Ｃを図６に示す。即ち、カード状 記録媒体Ｃ表面には、プリントユニット３において、所属、氏名、社員番号及び 顔写真が印刷され、これらの上に透明保護材４８がコートされ、更にカード状記 録媒体Ｃの一側に沿ってサインパネル４６が貼着されている。

【００１８】 以上の工程が終了したらステージ４１が搬送ユニット６との受渡し位置まで移 動する。このときも前記同様に搬送ユニット６は元の位置まで復帰動作をしてお り、オーバコートが終了したカード状記録媒体Ｃは次の搬送動作によってストッ カ５まで送られて排紙される。

【００１９】 尚、実施例にあっては、パネル部材としてサインパネルを示したが、この他に 例えばセキュリティを高めるための透明ホログラムや社章を印刷した小片などを パネル部材としてリボンに接着しておいてもよい。

【００２０】

【考案の効果】

以上に説明したように本考案によれば、オーバコートユニットにサインパネル をカード状記録媒体に貼着せしめる機能を持たせたため、従来の装置に別の装置 を付加することなく、平滑な平面の記録媒体に文字の記入や指紋の転写を行なう ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るカード作成装置の概略構成図

【図２】オーバコートユニットのリボンを示す図

【図３】本考案に係るカード作成装置によって作成され
たカードを示す図

【符号の説明】

１…給紙ユニット、２…磁気エンコーダユニット、３…
プリントユニット、４…オーバコートユニット、５…ス
トッカ、６…搬送ユニット、４４…リボン、４５…サー
マルヘッド、Ｃ…カード状記録媒体。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０６Ｋ 19/077 Ｇ０７Ｆ 7/08 7130−3Ｅ Ｇ０７Ｆ 7/08 Ｍ (72)考案者 多田 重昭 神奈川県横浜市神奈川区守屋町３丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)考案者 高橋 利典 神奈川県横浜市神奈川区守屋町３丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カード状記録媒体に対して記録及び印刷
   等を施す各ユニットを離間して配置したカード作成装置
   において、前記各ユニットのうちの１つはオーバコート
   ユニットであり、このオーバコートユニットは熱溶融型
   樹脂等の透明保護材を含浸若しくは塗布した部分とペン
   等による文字の記入や指紋の付着が可能なパネル部材を
   設けた部分からなるリボンと、このリボンをカード状記
   録媒体に押し付けるサーマルヘッドとを備えていること
   を特徴とするカード作成装置。