JPS62113791A - 帯状シリコン結晶製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は帯状シリコン結晶の製造装置に関するものであ
る。

［発明の技術的背景とその問題点］ 帯状シリコン結晶は形状が薄板状であるため、チョクラ
ルスキー法で得られるようなインゴット状のシリコン結
晶とは異なり、その得られた形状のままで半導体素子用
基板として用いられる。すなわち、チョクラルスキー法
によって成長されたインゴット状シリコン結晶をスライ
シングして薄板状の半導体素子用基板を作り出すときの
材料ロスが帯状シリコン結晶では少なくてすみ、安価な
半導体素子用基板の実現が可能となる。

第３図はこのような帯状シリコン結晶を成長するための
装置を示す概略構成図である。カーボン製るつぼ１中に
おかれたシリコン原料を外部より加熱して溶融し、シリ
コン融液２を得る。るつぼ底部に成長すべき帯状シリコ
ン結晶の幅と略等間隔にあけられた２つの結晶支持体供
給用穴より一対の糸状支持体３ａ、３ｂを挿入し、シリ
コン融液２を通して前記一対の糸状支持体３ａ　、３ｂ
をシリコン融液面と垂直になるように配す。この一対の
糸状支持体３ａ　、３ｂの間に薄板状種子４を前記一対
の糸状支持体３ａ、３ｂ及びシリコン融液２に接触させ
て配置する。この際、一対の糸状支持体３ａ、３ｂ及び
種子４はシリコン融液２と濡れ性がよい物質で構成され
、種子４と糸状支持体３ａ、３ｂとの間に浸潤したシリ
コン融液により両者は付着する。従って種子４を引上げ
ることによって一対の糸状支持体３ａ　、３ｂも引上げ
られ、種子４と一対の糸状支持体３ａ、３ｂを支えとし
てシリコン融液２が融液面より上方に持ち上げられて結
晶化し、帯状シリコン結晶５が成長されることになる。

ところが、上記装置により帯状シリコン結晶を製造した
ところ以下の問題を生じた。従来は前記一対の糸状支持
体３ａ　、３ｂとして第４図に示すような単芯の棒状構
造のもの、例えば直径０，３〜１．５ＭＩ！程度のカー
ボン類の糸状支持体を用いて結晶を成長させたところ、
成長途中で前記一対の糸状支持体が切断され、帯状シリ
コン結晶の連続成長が困難となった。また、成長された
帯状シリコン結晶両端の糸状支持体近傍にクラックが発
生し、帯状シリコン結晶を半導体素子用基板として切断
する際に結晶が割れることがあった。これは、結晶成長
時に前記一対の糸状支持体に濡れたシリコン融液が結晶
化して体積膨張するときに、前記一対の糸状支持体材料
とシリコンとの熱膨張係数の違いによって前記一対の糸
状支持体が切断され、また結晶両端部にクラックが発生
するものと思われる。また前記一対の糸状支持体を第５
図に示すような複芯構造、例えば直径１００〜３００μ
程度の直線状の１本のカーボン製糸を数本〜数十水束ね
て直径０．３〜１．５ｓとなるようにしだ複芯の糸状支
持体を用いて帯状シリコン結晶の成長を行った。この場
合は、結晶成長時に前記一対の糸状支持体に濡れたシリ
コン融液が結晶化して体積膨張するときに、この糸状支
持体が膨らみ、成長された結晶の幅方向に受ける力は緩
和されるが、成長された結晶の引上げ方向に受ける引張
りは緩和されないために、前記一対の糸状支持体が切断
され結晶成長が中断される。また前記一対の糸状支持体
が切断されない場合でも、糸状支持体材料とシリコンと
の熱膨張係数の差によって、前記一対の糸状支持体近傍
の結晶端部にクラックが発生し、成長された長尺の帯状
シリコン結晶を半導体素子用基板として切断する際に結
晶が割れるという問題を生じた。

前記一対の糸状支持体材料としては石英ファイバなども
考えられるが高価である。シリコン融点温度以上に耐え
かつシリコン融液と濡れ性がよく、しかも安価で利用し
やすい材料としては現在カーボンが最も適していると思
われる。しかし、前記一対の糸状支持体材料としてカー
ボンを使用する限りは、上記のような問題が生ずる。

［発明の目的］ 本発明の目的は、一対の糸状支持体を用いた帯状シリコ
ン結晶製造装置において、前記一対の糸状支持体を網状
構造もしくは断片状繊維の集合体とすることによって、
帯状シリコン結晶を成長せしめる際に、前記一対の糸状
支持体材とシリコンとの熱膨張係数の違いによってこの
一対の糸状支持体が切断されるのを防止し、また結晶中
にクラックが発生するのを防ぎ、半導体素子用基板とし
ての帯状シリコン結晶の品質向上をはかり得、かつ帯状
シリコン結晶を連続的に製造することが可能な帯状シリ
コン結晶製造装置を提供することにある。

［発明の概要］ 本発明は、前記一対の糸状支持体を網状構造もしくは断
片状ＩＢＭの集合体として、引上げ方向の伸縮が比較的
自由になるようにするものである。

［発明の効果］ 本発明によれば、前記一対の糸状支持体を網状構゛造も
しくは断片状繊維の集合体としたことにより、前記一対
の糸状支持体とシリコンとの熱膨張係数の違いによって
前記一対の糸状支持体近傍の結晶端部に発生した歪みを
吸収し、結晶成長中に前記一対の糸状支持体が切断され
るのを防止し、また成長された結晶にクラックが発生す
るのを防ぐことができる。これにより、帯状シリコン結
晶の連続引上げが可能でかつ良品質の帯状シリコン結晶
を得ることができる。

また、本発明の他の効果として、前記一対の糸状支持体
を網状構造もしくは断片状繊維の集合体とすることによ
って、帯状シリコン結晶成長後、半導体素子用基板とし
て不必要となる結晶両端部の一対の糸状支持体の除去が
容易となる。

［発明の実施例］ 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する
。

即ら、シリコン融液が収容されたるつぼの底部に成長す
べき帯状シリコン結晶の幅と略等間隔にあけられた２つ
の結晶支持体供給用穴より、シリコン「液を通してシリ
コン融液面と垂直に一対の糸状支持体を配し、この糸状
支持体の間に薄板状種子を前記一対の糸状支持体及びシ
リコン融液に接触させ、この種子を引上げることによっ
て帯状のシリコン結晶を製造する装置において、前記一
対の糸状支持体を断片状ｍ帷の集合体とした実施例を第
１図（ａ）、（ｂ）に示し、前記一対の糸状支持体を網
状構造とした実施例を第２図（ａ）。

（ｂ　）に示す。

第１図（ａ　＞に示す糸状支持体３ａ　、３ｂは、長さ
が成長される結晶の幅以下の断片状の４８帷を使用し、
これを直線状に集合して直径０．３〜１．５Ｍとなるよ
うにする。この糸状支持体による実施例を以下に説明す
る。

帯状シリコン結晶製造装置の構成は第３図に示した従来
装置と同様なものを使用して幅１０ｃｍの帯状シリコン
結晶を成長させた。本発明の一対の糸状支持体を構成す
る材料は、直径１〜１００μｍ程度、長さ１〜１０１程
度のカーボン類の断片状の繊維を使用し、これを直径０
．３〜１．５酬、長さが成長すべき結晶の長さ以上とな
るように直線状に集合させたものである。この糸状支持
体を一対にしてドラム状の回転体に巻きつけ、更にこの
一対の糸状支持体（荷重が加わるようにして前記一対の
糸状支持体を連続的に供給し、帯状シリコン結晶を連続
して引上げられるようにした。このようにして帯状シリ
コン結晶を成長させたところ、結晶成長途中で前記一対
の糸状支持体が切断されることなく連続して帯状シリコ
ン結晶を引上げることができた。また、成長された結晶
のクラック発生もほとんど起きずレーザ光により切断を
行っても結晶が割れることはほとんどなくなった。

成長された帯状シリコン結晶は途中でレーザ光により切
断し、シリコン原料を供給しながら成長を行い、連続２
５時間帯状シリコン結晶を成長させることができた。

第１図（ｂ）に示す糸状支持体３ａ、３ｂは、第１図（
ａ　）に示した実施例の糸状支持体と同じように伸縮方
向、伸縮度が比較的自由となるようにシリコン融液と濡
れ性の良い材質からなる断片状の！１ｅｆｔ、例えば直
径１〜１００μｍ、長さ１〜１０ｃｌｌの断片状態のカ
ーボン繊維を螺旋状に集合させたものである。これを糸
状支持体に使用して帯状シリコン結晶を成長しても先の
実施例と同様の効果が得られた。また、直径１〜１００
μｍ程度の、断片状カーボン繊維を直径が０．３〜１．
５ｍ程度、長さが成長する結晶の長さ以上となるように
ランダムに集合させた糸状支持体を使用して帯状シリコ
ン結晶を成長させても上記と同様な効果が得られた。

以上の実施例のように、一対の糸状支持体を伸縮方向、
伸縮度が比較的自由となるように、断片状繊維の集合体
とすることによって、前記一対の糸状支持体に濡れたシ
リコン融液が結晶化して体積膨張する際に、前記一対の
糸状支持体材料とシリコンとの熱膨張係数の違いによっ
て前記一対の糸状支持体が切断されることなく、また前
記一対の糸状支持体が切断しない場合においても前記一
対の糸状支持体近傍の結晶端部に発生した歪みを吸収し
て結晶端部にクラックを発生することなく連続して良品
質の帯状シリコン結晶を得ることが可能となる。

第２図（ａ　）に示す糸状支持体３ａ　、３ｂはカーボ
ン類の極細糸（直径５〜１Ｃ１ｉ程度）を使用し、これ
を数十水束ねて１本の糸とし、更にこれを直径０．３〜
１．５Ｎ＋程度となるような綱状構造として糸状支持体
とする。結晶成長にはこの糸状支持体を２本一対として
使用する。帯状シリコン結晶製造装置の構成は第３図に
示した従来装置と同様なものを使用して、本発明による
網状構造の一対の糸状支持体により幅１０ｃｍの帯状シ
リコン結晶を成長させた。この一対の糸状支持体をドラ
ム状の回転体に巻きつけ、更に一対の糸状支持体に荷重
が加わるようにして、前記一対の糸状支持体を供給して
連続して帯状シリコン結晶の成長ができるようにした。

このようにして帯状シリコン結晶を成長させたところ、
結晶成長途中で前記一対の糸状支持体が切断されること
なく連続して帯状シリコン結晶を引上げることができた
。また、成長された結晶のクラック発生もほとんど起き
ず、ル−ザ光により切断を行っても結晶が割れることは
ほとんどなくなった。成長された帯状シリコン結晶は途
中でレーザ光により切断し、シリコン原料を供給しなが
ら成長を行い、連続２５時間帯状シリコン結晶を成長さ
せることができた。

第２図（ｂ）に示す糸状支持体３ａ、３ｂは、カーボン
類の極細糸（直径５〜１０μｍ程度）を数十水束ねて１
本の糸とし、これを直径１〜１．５層となるように数本
より合わせた構造の糸状支持体であり、第２図（ａ　）
に示した網状構造の糸状支持体と同じように引張方向に
も伸縮するような構造をしている。この第２図（ｂ　）
に示した糸状支持体を用いて帯状シリコン結晶を成長し
ても、′先の実施例と同様の効果が得られる。

以上の実施例のように、一対の糸状支持体を引張り方向
にも伸縮するように網状構造とすることによって、前記
一対の糸状支持体に濡れたシリコン融液が結晶化して体
積膨張する際に、前記一対の糸状支持体材料とシリコン
との熱膨張の違いによって前記一対の糸状支持体近傍の
結晶端部に発生した歪みを吸収して、結晶成長中に前記
一対の糸状支持体が切断されることなく、また結晶端部
にクラックが発生することなく連続して良品質の帯状シ
リコン結晶を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る糸状支持体の一例を示す斜視図、
第２図は同じく他の例を示す斜視図、第３図は一対の糸
状支持体を用いた帯状シリコン結晶製造装置を示す概略
構成図、第４図及び第５図は従来の糸状支持体の概略斜
視図である。 １・・・カーボン類るつぼ、２・・・シリコン融液、３
ａ、３ｂ・・・糸状支持体、４・・・種子、５・・・帯
状シリコン結晶。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 （ａ）　　　　　　　　　　　（ｂ） 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シリコン融液が収容されたるつぼの底部に成長すべき帯
   状シリコン結晶の幅と略等間隔にあけられた２つの結晶
   支持体供給用穴より、シリコン融液を通してシリコン融
   液面と垂直に一対の糸状支持体を配し、この糸状支持体
   の間に薄板状種子を前記一対の糸状支持体及びシリコン
   融液に接触させ、この種子を引上げることによって帯状
   のシリコン結晶を製造する装置において、前記一対の糸
   状支持体を網状構造もしくは断片状繊維の集合体とした
   ことを特徴とする帯状シリコン結晶製造装置。