JPS621113Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、モーター部が突出する換気扇の包装
装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の包装装置は、換気扇の突出部で
あるモーター側の支持部を、段ボール板を折曲げ
て形成されたJIS Ｃ式箱の底壁面に段ボール板を
交叉状に接着して補強形成するとともに、該モー
ター部の外周に巻段を挿入してモーター部を保護
する構成となつていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上記従来の構成にあつては、包装部品
が多いので組立性が悪く、更に材料も多く必要と
することもあつて包装価格並びに製品価格の上昇
を招く不都合もあつた。

本考案は以上の点に鑑み、作業性および経済性
を向上させることのできる換気扇の包装装置を得
ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の換気扇の包装装置は、外箱の巾寸法よ
りも小巾に設定しかつ換気扇のモーター部挿入用
の第１の挿入孔を形成した中心片と、この中心片
の両側縁を斜め後方へ折曲延出せしめた両側支持
片とで屏風状の支持体を形成するとともに、この
支持体の中心片の後方壁面には、換気扇のモータ
ー部挿入用の第２の挿入孔を形成した該中心片と
ほぼ同巾の角筒状補強部を定着させ、この角筒状
補強部を一体的に定着した上記支持体により、そ
の両側支持片を上記外箱の一壁面両側各隅部に支
持させるとともに上記角筒状補強部の後壁を外箱
の上記一壁面に当接支持させて上記重合する第１
と第２の挿入孔に換気扇のモーター部を外箱内後
方に掴持させる隔壁体を構成させ、上記角筒状補
強部の奥行寸法を上記モーター部の該補強部への
挿入長さより大に設定して該モーター部と補強部
の後壁面との間に緩衝隙間を形成させ、更に上記
モーター部の反対側の換気扇の羽根部側と外箱の
他壁面との間には緩衝材を介在設置する一方、上
記支持体の両側支持片の端縁上下角部にそれぞれ
斜めカツト部を設けたものである。

〔作 用〕

本考案においては、包装部品点数の削減が図れ
経済性が向上するとともに、各支持片の先端に設
けた斜めカツト部によつて該各支持片、ひいては
中心片の外箱への挿入が容易に行なえるため、作
業性も向上させることができる。

〔実施例〕

以下、第１図および第２図の一実施例について
本考案を説明する。

図において、１は本体一部が突出した換気扇
で、突出するモーター部１ａと羽根部１ｂとから
なる。２は換気扇１を収納する外箱、３は外箱２
の巾寸法よりも小巾に設定されかつモーター部１
ａ挿入用の第１の挿入孔４が略中心部に形成され
た中心片、５，６は中心片３の両側縁を斜め後方
へ折曲延出せしめて揺動可能に設けられた延出部
すなわち支持片で、これら各支持片５，６は上記
中心片３と共に屏風状の支持体を構成するととも
にそれぞれの揺動端縁部が外箱２の一壁面２ａの
両側二隅部に係止した位置において中心片３を上
記一壁面２ａに対し換気扇１のモーター部１ａ奥
行寸法よりも大きく離隔せしめて保持し得る巾寸
法に設定され、かつそれぞれの揺動端縁の上下角
部に斜めカツト部１２が形成されている。７は中
心片３の裏面に当接するとともにモーター部１ａ
挿入用の第２の挿入孔が形成された補助片、８は
補助片７の両側縁から一壁面２ａ方向へ折曲して
設けられた補助支持片であつてそれぞれの先端縁
部が上記各支持片５，６係止時に一壁面２ａに当
接し得るようになつている。９は補助支持片８の
一壁面２ａ側の端面相互を結合する結合片で、補
助片７並びに補助支持片８とともに上記支持体の
角筒状補強部、すなわちモーター部１ａの外周形
と略同一な内幅Ｗに形成されたモーター部１ａ収
納用のスリーブ１０を構成する。そして、このス
リーブ１０を一体化された支持体により、上記各
支持片５，６係止時および結合片９と一壁面２ａ
との当接時には、上記重合する第１と第２の挿入
孔に換気扇１のモーター部１ａを外箱２内後方に
掴持させる隔壁体が構成されるようになつてい
る。１１はモーター部１ａと反対側の換気扇部即
ち、羽根部１ｂの四隅部と外箱２の四隅部との間
に介在する緩衝材としてのスチロールホルダーで
ある。

かかる構成の包装装置では、換気扇１のモータ
ー部１ａを、中心片３とスリーブ１０の補助片７
に形成された挿入孔４を介してスリーブ１０内に
挿入すると、この挿入に伴なつて支持片５，６が
開拡し、外箱２の一壁面２ａを滑つて端縁部に係
止されるとともにスリーブ１０の結合片９が外箱
２の一壁面２ａに当接し、夫々が係止固定され
る。そして、モーター部１ａがスリーブ１０内に
完全に収容されると、モーター部１ａの先端と外
箱２の一壁面２ａとの間に間隙を保つた状態で中
心片３と羽根部１ｂとが当接し、換気扇１のモー
ター部１ａ側が緩衝性を有して支持されることと
なり、中心片３がへたるのをスリーブ１０によつ
て防止することができる。そして、上記状態でス
チロールホルダー１１を羽根部１ｂと外箱２との
間に介装すると、羽根部１ｂも緩衝性を有して支
持されることとなり、換気扇１が中心片３、支持
片５，６、スリーブ１０並びにスチロールホルダ
ー１１により外箱２との一定の間隔を保つて固定
されることになる。これにより、空気緩衝機能が
良好に発揮され、輸送時における換気扇１の損傷
をより良く防止できる。

さらに支持片５，６に設けた斜めカツト部１２
により支持片５，６を外箱２内へ挿入する作業が
容易に行なえるので包装作業を効率良く行なうこ
とができる。

尚、上記実施例は中心片３にスリーブ１０の補
助片７を固定する構成としたものであるが、固定
しなくともよいし、更に、スリーブを折畳み自由
の構成として収納性を良好にするようにしても良
い。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、外箱の巾
寸法よりも小巾に設定しかつ換気扇のモーター部
挿入用の第１の挿入孔を形成した中心片と、この
中心片の両側縁を斜め後方へ折曲延出せしめた両
側支持片とで屏風状の支持体を形成するととも
に、この支持体の中心片の後方壁面には、換気扇
のモーター部挿入用の第２の挿入孔を形成した該
中心片とほぼ同巾の角筒状補強部を定着させ、こ
の角筒状補強部を一体的に定着した上記支持体に
より、その両側支持片を上記外箱の一壁面両側各
隅部に支持させるとともに上記角筒状補強部の後
壁を外箱の上記一壁面に当接支持させて上記重合
する第１と第２の挿入孔に換気扇のモーター部を
外箱内後方に掴持させる隔壁体を構成させ、上記
角筒状補強部の奥行寸法を上記モーター部の該補
強部への挿入長さより大に設定して該モーター部
と補強部の後壁面との間に緩衝隙間を形成させ、
更に上記モーター部と反対側の換気扇の羽根部側
と外箱の他壁面との間には緩衝材を介在設置する
一方、上記支持体の両側支持片の端縁上下角部に
それぞれ斜めカツト部を設けたので、本体一部で
あるモーター部が突出しかつモーター部の反対側
に羽根部が設けられた換気扇の包装装置に適した
ものが得られる。そして、その包装部品点数の削
減が図れ経済性が向上するとともに、組立性が良
好となり、更に支持体の中心片がへたるのを防止
することができる。

さらにまた、中心片を外箱内に支持する両側支
持片には先端にそれぞれ斜めカツト部を設けたの
で、各支持片、ひいては中心片の外箱への挿入が
容易に行なえ、もつて包装作業を容易に効率良く
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例である包装装置に換
気扇を収納した状態を示す縦断面図、第２図は第
１図のものの要部を示す斜視図である。 １……換気扇、１ａ……モーター部、１ｂ……
羽根部、２……外箱、２ａ……一壁面、３……中
心片、４……第１の挿入孔、５，６……支持片、
１０……スリーブ（角筒状補強部）、１１……ス
チロールホルダー（緩衝材）、１２……斜めカツ
ト部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱２の巾寸法よりも小巾に設定しかつ換気扇
   １のモーター部１ａ挿入用の第１の挿入孔４を形
   成した中心片３と、この中心片の両側縁を斜め後
   方へ折曲延出せしめた両側支持片５，６とで屏風
   状の支持体を形成するとともに、この支持体の中
   心片３の後方壁面には、換気扇１のモーター部１
   ａ挿入用の第２の挿入孔を形成した該中心片３と
   ほぼ同巾の角筒状補強部１０を定着させ、この角
   筒状補強部を一体的に定着した上記支持体によ
   り、その両側支持片５，６を上記外箱２の一壁面
   ２ａ両側各隅部に支持させるとともに上記角筒状
   補強部１０の後壁９を外箱２の上記一壁面２ａに
   当接支持させて上記重合する第１と第２の挿入孔
   に換気扇１のモーター部１ａを外箱２内後方に掴
   持させる隔壁体を構成させ、上記角筒状補強部１
   ０の奥行寸法を上記モーター部１ａの該補強部へ
   の挿入長さより大に設定して該モーター部１ａと
   補強部後壁９との間に緩衝隙間を形成させ、更に
   上記モーター部と反対側の換気扇１の羽根部１ｂ
   側と外箱２の他壁面との間には緩衝材１１を介在
   設置する一方、上記支持体の両側支持片５，６の
   端縁上下角部にそれぞれ斜めカツト部１２を設け
   てなる換気扇の包装装置。