JPS621090B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車輌エンジンの冷却空気のごとく、フ
アンにより空気取入口を介してハウジング内に吸
入される比較的大量の空気を浄化するためのエア
クリーナーに関する。

従来、ダストの多い作業現場で稼動する建設車
輌のエンジン冷却においてはエンジンルーム内へ
のダスト侵入によりラジエータが目詰りしてオー
バーヒートの原因となるのを防止するために、エ
ンジンフードの空気流入口にフイルターを取付け
て冷却空気の浄化を図つている。しかしながら、
このように空気流入口をフイルターにてカバーす
ると吸入抵抗が大きいために十分な量の冷却空気
が得られず、効果的な冷却作用を行うことができ
ない。また、フイルターは漸次目詰りするために
浄化効率が低減するとともに吸入抵抗が増大して
冷却効果も失われる。

本発明は上記従来の欠点を除去すべくなされた
ものであつて、このため本発明は、フアンにより
空気取入口を介してハウジング内に吸入される空
気のエアクリーナーであつて、前記空気取入口を
多数のダスト分離チユーブを並列板状に組込んだ
中空パネルにてカバーし、各ダスト分離チユーブ
は中空パネルの外壁に支持されかつ内部にダスト
を遠心分離させるらせん羽根を含む中空円筒状の
本体と該本体の出口中央部に対向して入口を配置
されかつ中空パネルの内壁に支持された出口管と
からなり、各ダスト分離チユーブの清浄空気出口
部を形成する前記出口管をパネルを通してハウジ
ング内に開口させるとともに各ダスト分離チユー
ブの前記本体の出口と出口管の入口との間の隙間
により形成されるダスト出口部をパネル内中空部
に開口させ、パネル内中空部に蓄積したダストを
該中空部に連結された吸出フアンにより排出する
ようにし、これにより、吸入抵抗少なくかつ大容
量の空気を効果的に浄化可能としたことを特徴と
する。

以下、添附図に沿つて本発明の好適な実施例に
つき説明する。

図は本発明を建設機械車輌のエンジン冷却空気
クリーナーに応用した場合を示しており、図にお
いて１は車輌走行装置、２はエンジンフード、３
は車輌エンジン、４はラジエータ、５はラジエー
タ冷却用のフアン、６はエンジンフード２両側の
冷却空気流入口７内に嵌込まれたエアクリーナー
をそれぞれ示す。

上記エアクリーナー６は、それぞれ多数のダス
ト分離チユーブ８を並列板状に組込んだ中空状の
パネル９よりなり、各ダスト分離チユーブ８は、
第３図に示すように、内部にらせん羽根１０を含
みかつパネル９の外壁９′に支持された中空円筒
状の本体１１と該本体出口中央部に配置されかつ
パネル９の内壁９″に支持された出口管１２とか
らなり、該出口管１２により形成される清浄空気
出口部１３はパネル９を通してエンジンフード２
内に開口されており、かつ本体１１出口と出口管
１２入口との間の隙間により形成されるダスト出
口部１４はパネル９の中空部１５内に開口されて
いる。

パネル９の下部にはダスト蓄積用のダストパン
１６が形成されており、該ダストパン１６にはチ
ユーブ１７を介してダスト吸出用のフアン１８が
接続されている。

上記構成よりなるエアクリーナーは、フアン５
により空気がエンジンフード２内に吸入される際
に、空気が各ダス分離チユーブ８のらせん羽根１
０により渦流に形成され、このため空気中のダス
トは遠心力により第３図破線矢印にて示すごとく
清浄空気より分離されてダスト出口部１４よりパ
ネル９内の中空部１５に吐出されダストパン１６
に蓄積する。また、清浄空気は第３図実線矢印に
て示すごとく本体１１より出口管１２を経てエン
ジンフード２内に吸入され、フアン５によりラジ
エータ４に向け吹付けられた後エンジンフードの
前面開口より外部へ吐き出される。上記ダストパ
ン１６に蓄積したダストは適宜フアン１８によつ
てパネル９外に排出される。

本発明においては、このようにフアン５により
多数のダスト分離チユーブ８を介してエンジンフ
ード２内に外部空気を取入れるようにしたので吸
入抵抗少く大量の冷却空気を取入れることがで
き、これにより効果的な冷却作用を行うことがで
きる。また、冷却空気はフアン５により吸引され
たダスト分離チユーブ８により効果的にダストを
排除されるのでラジエーダ４に目詰りを生ずるこ
とが少なく、従つてオーバーヒートの発生が大巾
に低減される。さらに、ダスト分離チユーブ８は
長期使用においても目詰りを生ずることがないの
で冷却効果を良好に維持することができる。

なお、上記実施例にあつては特にエアクリーナ
ーとしてのパネルをエンジンフードの側部開口に
取付けているが、エンジンフードの前部開口より
冷却空気を吸入するタイプのものにあつては上記
パネルを該エンジンフードの前部開口を取付ける
ことができる。また、本発明によるエアクリーナ
ーは車輌エンジンの冷却空気の浄化に限らず、例
えばガスタービンの燃焼空気のごとく広くフアン
により空気取入口を介してハウジング内に吸入さ
れる比較的大量の空気を効果的に浄化するための
エアクリーナーとして使用することができる。

以上のように本発明によれば吸入抵抗少くかつ
大量の空気を効果的に浄化可能なエアクリーナー
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるエアクリーナーを車輌の
エンジンフード冷却空気流入窓に取付けた部分的
平面図、第２図は同部分的側面図、第３図はダス
ト分離チユーブの断面図である。 ２……エンジンフード、３……エンジン、５…
…フアン、６……エアクリーナー、７……冷却空
気流入窓、８……ダスト分離チユーブ、９……パ
ネル、１３……清浄空気出口部、１４……ダスト
出口部、１５……中空部、１８……吸出フアン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フアンにより空気取入口を介してハウジング
   内に吸入される空気のエアクリーナーであつて、
   前記空気取入口を多数のダスト分離チユーブを並
   列板状に組込んだ中空パネルにてカバーし、各ダ
   スト分離チユーブは中空パネルの外壁に支持され
   かつ内部にダストを遠心分離させるらせん羽根を
   含む中空円筒状の本体と該本体の出口中央部に対
   向して入口を配置されかつ中空パネルの内壁に支
   持された出口管とからなり、各ダスト分離チユー
   ブの清浄空気出口部を形成する前記出口管をパネ
   ルを通してハウジング内に開口させるとともに各
   ダスト分離チユーブの前記本体の出口と出口管の
   入口との間の隙間により形成されるダスト出口部
   をパネル内中空部に開口させ、パネル内中空部に
   蓄積したダストを該中空部に連結された吸出フア
   ンにより排出するようにしたエアクリーナー。 ２ 前記ハウジングが車輛のエンジンフードであ
   り、前記空気取入口が該エンジンフードの側面ま
   たは前面に形成された冷却空気流入窓である第１
   項のエアクリーナー。 ３ 前記ハウジングがガスタービンのハウジング
   であり、前記空気取入口が該ガスタービンハウジ
   ングの燃焼空気取入口である第１項のエアクリー
   ナー。